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政府委員(
後宮虎郎君) 第二回の
核実験がいつごろ行なわれるかということを判断するにあたりまして、
中共の
最初の
核実験に使われました材料の問題とかいろいろな要素があるわけでございますが、御
承知のとおり、この
最初の
核実験につきましては、
アメリカ原子力委員会の発表では、
ウラニウム二三五が使われたということになっております。そうすると、一体この
ウラニウム二三五を
自分で生産したのか、あるいは前にソ連からもらったのを使ったのか、そういう点がまだはっきりつかめておりませんし、また、
最初想像されておりましたように、
プルトニウム二三九を使ったのだとたとえいたしましても、その
生産状況がはたしてどのくらいのものであるのかつかんでおらないわけでございます。したがって、こういう、原料が何であったかという技術的の面がはっきりつかめておらないばかりでなく、そういう技術的な面を離れまして、第二回の
実験をいたしますときは、やはり
中共側といたしましては政治的のいろいろな環境のことも
考えましょうし、また、技術的に気象の
条件等も
考えると思いますので、はっきりとした第二回目のあれは、いつ行なうかということについては、良心的に申しますと、不明ということになるわけでございます。ただ、
フランス等が
プルトニウムを使いましてこの
実験をいたしましたときの第一回から第二回までの時間等を見てみますと、御
承知のとおり、一九六〇年の二月に
地上で第一回をいたしまして、その次二カ月たちまして、同年の四月に同じく
地上実験をやった。第三回目はそれより八カ月いたしまして、同年の十二月に
地上実験をしておる。こういうのが、もし
プルトニウムを使っているとすれば、
一つのこの
期間のヒントになるわけでございます。もちろん第二回目の
実験をいつやるかということにつきましては、
関係国いろいろ
情報を交換しておるわけでございまして、
極秘情報につきましては、御
承知のような事情で外部には出ないのでございますが、
アメリカのクリスチャン・サイエンス・モニターが年末発表いたしました
推定といたしましては、三月までは第二回目の
実験は行なわないであろうと、こういう裏から
推定をしておりますので、まず、この三月以降の
期間というのが
一つの注目すべき時点になるんじゃないかと、われわれとしてはそれだけつかんでおります。