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吉田忠三郎君
航空局長、
調査は十分していただきたいと思いますが、しかし三月十日に全日空は現地の保安事務所に訓練をやるという届け出をしておりますね。ですから、訓練をやりますという届け出をした場合に、ただいま私が申し上げたように、訓練をするというだけを書いた書類では出さないと私は思います。いわゆる訓練の様態、すべて条件が書くかれて、それで出しているのじゃないかと思うのですよ。そうでなかったならば、そんなものは、はいそうですかといって保安事務所長了解するわけはない、法律的に。しかも、いまあなたがおっしゃったように三百メーター以下に下がって低空訓練するわけですから、今度の場合も三百メーターないし四百メーターのところでプロペラを
一つとめて訓練をしていたようです。だから、そういう
内容はプロペラをとめて、エンジンをとめて訓練をやるかどうかということを書いておったかどうかは別として、訓練の
内容は明記して保安事務所長あてに届け出をした。これはぼくはそうでなかったらこれはいいかげんなものだと思うよ。ぼくは現地の保安事務所、あなた方の出先の機関、その役所はいいかげんなことをやって.いると思わない。だから正規の届け出だと思う。で正規の届け出して、さて訓練始まったところが、今度はたまたま故障が起きて、壱岐飛行場のような
事故ではないが、地域住民大衆から危険であるとか、あるいは騒音がひどいというようなこ、とになって、現地の市長が代表して自今こんなものは一切やってもらっては困るということを言ってきたところが、まるっきり人のしり馬に乗るようなかっこうで、現地の保安事務所が許可しておきながら、今度はそうした訓練はけしからぬ、こういうやり方というのは、ぼくは
国民が納得しませんよ、それは。そんなぼやけた権威のないぼくは保安事務所というものはないと思う。だから、もう少しやはり責任体制をきちっと確立をして、責任をとって会社に対しても、一般
国民に対しても、その方向というものを明らかにする必要がぼくはあると思うのですね。
それから政務次官から将来の訓練については
答弁がございましたが,日本
航空については国際競争力の基盤を強化するという大きな柱があるから、ぼくはそれはそれでいいと思うが、しかし国内
航空だろうと全日空だろうと、あるいはその他の
航空会社だろうと、パイロットを養成する、あるいは訓練するということについてはこれは同じですよ。日本
航空だからといってなんでも
——これは私はやるなということを言つているのじゃないですよ、大いに国が助成すべきものだ、この特殊な事業ですから、そういう考え方に立って申し上げるのですが、日木
航空だけに
政府が力を入れるというのは、私は間違いだと思う。この際大局的な見地に立って、しかも今日訓練をしていくような飛行場は
一つだってありません。訓練用の飛行場というものは
一つもありませんから、ですから、そういうような
事柄等も考えて、私がこの際日本はパイロットが不足していますから、ですから外国からパイロットを呼んできて、毎回羽田
あたりでもいろいろ紛争を起こしたりなんかしていますね。ですから、もっともっと国があなた方がおっしゃるように国際競争力を高めなければならないというならば、その裏づけをいま政務次官も答えたように、より前向きに積極的にひとつ日本
航空だけじゃなくて、全体の
航空会社にそういう施策というものを施さなくちゃならぬじゃないか、こういう気が私はしますよ。
それからもう
一つは、外国の飛行場も活用してということですが、たいへんけっこうな考え方だと私は思う。しかし、外国の飛行場をかりに利用する場合に、たとえば日本
航空が、外国といってもどこら
あたりをさしたか具体的に言いませんが、沖繩、これは沖縄は日本の領土ですから、外国ではありませんから、実際占領されていますからその
意味ではアメリカが占領していますから、アメリカの管理下にある、沖縄あるいは香港、太平洋を渡るとまさかニューヨークとかシカゴのほうまでは行くわけにいかぬでしょうから、サンフランシスコあるいはロスアンゼルスこういうところじゃないかと想像するんですが、これまた訓練するためにむだな経費がかかると思うんですよ、ですからそういう高邁な考え方は私は非常にけっこうですから、それはそれとしても、それ以前に日本の国内でその種の訓練ができるような措置がないか、私は
航空局長あると思うんですよ、あると思う。これをやはり
航空局が
局長中心に、積極的にあるものを引き出して、私はそうした会社にいわゆる日本の
一つの産業ですから、育成するという立場で有形無形に提供すべきだ、こう思うので、極端な例を
一つ申し上げますれば、たとえば立川の飛行場なんかアメリカがいるから、日本が訓練ができないだけの話で、これはちょっと飛躍した意見になりますが、日本の自衛隊だっていろいろなところを使っていますよ。そうしたところだって、もっと大局的な見地に立って、全部が全部じゃなくても、全国的にながめて訓練しやすいところを一カ所か二カ所指定してやりさえすれば、国内でもこの問題解決できる、私はこう思う、どうですか。