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田中(彰)
委員 いま、
福田委員が決算
委員にかわってこられて話をされたのですが、私はこの
投書というものを見たときに、こういうものがあるのかしらんといって、私はやはり確かめておる。そうすると、やはりそういうことがあったんだ。福井県の開化亭という料理屋で実はいまの
笠羽議員と
福田委員の間に、非常に大きな議論、取っ組み合いにまではいかぬけれども、大きな議論があって、こういう話があったんだということを、私は三、四人の、それもそこらにおる浮浪者やあるいはつまらない人から聞いておるのじゃありません。そこで、私はこういうものがあったんだということがはっきりしたから、実はこの
投書というものを読んだ。そこで
参考人として呼んで聞いたほうがいいという私の
考え方だから、聞いた。ところが、いま
福田委員が言われたとおり、ここではそういうことがないといって否定された。そこで、私はこの
投書を
調べた人間を呼んで、おかしいじゃないか、呼んだら君、言うかと思ったら言わないじゃないか、否定をしている。そうすると、その
投書を確かめに行って
調べてくれた人が、いや、それは昨日二時ごろまでかかって、とにかく言う、言わないの議論があって、そうしてそれは人にも傷つくことだから言わないことにしようという話がきまって、
参考人としてここへ出たのだ、こういうことなんです。そこで私は、この
投書の人の
名前が違うがこれは一体だれなのだという話をしたところ、実は
川田君だという。
川田というのは私は知りません。そこで
川田という人に会おうかと言ったら、向こうもひとつ会いたいと言うので私は
川田氏と会うということをきめたのですが、ある人が、いまあなたはいろいろされておるのに、そういう人と会わなくたって
川田がしゃべったという
証人は
電発の中でも相当な人が一人、それから小川洋一というのですか、これは岐阜県の間組のどこかの出張所の所長です。それから長瀬君その他数人あるという そこで私は、それでも本気になれないから、この長瀬君を連れて幹事長に会おうとしたが、幹事長は不在だった。そのとき幹事長室におったのが瀬戸山副幹事長と原田憲君であった。そこへそれを連れていった。幸いにして原田憲君と私が連れていった人とは顔を知っておった。そこで、実はこういうわけで来たのだと言ったところが、その連れていった長瀬君が堂々とこれも知っている、あれも知っていると全部しゃべった。そこで原田君がそこにおって、その知っておるという人をまた知っておった。そこで私は、原田君、君も知っておるならどうだ、はっきり言ってくれればよかったねと言ったら、そんなことを言ったらまたおれはあの土建屋と
関係がある、この土建屋と
関係があると言われるからうっとおしい。しかし長瀬君が提訴をするということになれば、
田中だってすべてを賭してやるということになるのだから、これは君問題だぞということを言っておった。長瀬の言うそういうことを聞いたという人たちは、やはり相当な人で、うそを言う人ではないということを私は言っておる。そこできょう
福田氏が
委員にかわってきて
弁明する、
弁明されていい。私は
福田氏が汚職したと言っているのではない。そういう話をしたと育っているのだ。しかし私は
福田氏がどうしても否定されれば、
証人として呼び出すのに
名前がわからぬといけないからここに
名前を書きとってきたのであって、私は
投書そのものを信じておるのではありません。検察庁やあるいは
警察でも、
投書があった場合三つの見方がある。一つは何か遺恨があって
投書したのではないか、一つは自分の
犯罪というものを隠すためにこれを使っているのじゃないか、一つはやはりそういうことがあるから
投書したのじゃないか、この三つに分けてやっているのだから、私もその
投書をそのまま読むのは読んだが、この
投書については私は十分な確証を持ってやっているのだ。それからまたこの投石というものを一切なくしろというわけにもいかない。そしてこの
投書も一件や二件じゃございません。ここにこれだけの
投書がある。だからやはりこれを
調べて、その
川田というのが何を言っておるかというと、これも何を言っておるのかわからぬ。実は知事に呼ばれたから、知事が心配して呼んだから、おれは
田中さんに会ったことはないが――それは事実なんだ、会おうと言ったときに私のほうが断わったのだから事実なんだけれども、中へ入った人が
川田の
名刺を持ってやってきた、その
名刺を君はどこでもらったのかと言ったら、それを堂々とある偉い人の前でしゃべっておった、その人が
川田君だといって紹介したから間違いないと思う。彼も私と対決するとかなんとか言った覚えはないと言う。しかしそれは新聞社がこうやって書いたのだ。これがいよいよ問題になるということになれば、私がしゃべった人を
証人に出してもらってけっこうだと言っておる。私は
捜査官でありませんけれども、やはり国民の税金というものを八億も九億も――わずか四十億か五十億の請負にそういうものがむだになっておるとすれば、
決算委員会が
調べるのは当然であり、また
投書だって参考にすることはかまわない。しかしそれにしても、われわれはまだいろいろな
投書を受けているが、やはりわれわれ同志や名誉のある人に傷つけてはいけないからそういうことは言わない。たとえば先ほど
秘密会で見せたこの書類はうそじゃありません。
刑事課長もこれはうそだと思っていないと思う。これから
調べれば全部わかる。脱税横領、
政治献金も黙ってやればこれも違反だ。その他公文書偽造になるところもある。たいへんな
事件なんだ。それでも私はこれを公表して自分の名を売るとか、人を倒してしまうとか、同志に迷惑をかけるとか、そういうことをしようとは思っておらない。これ一つあれば、少なくとも
鹿島建設を打倒するくらいのことはできる。そういうことをしようというのではない。けれども
国会の中でだれかが一人憎まれても、あるいは除外されても、やはり国民の利益のために戦うものがなければ、私は
国会というものはおしまいだと思う。私は、
委員長、あなた方の
考えておるようなことは
考えておらない。本来なら、この
鹿島の問題を
審議するときに、
委員長を私のほうが忌避しておいてやらなければならない。
委員長の子供さんが
鹿島に出ておるし、
委員長も顧問なんだ。それでも私は
委員長の人格を知っておるからそういうことはやらない。あなたはそんな人ではないからやらない。ここに
刑事課長もおられるが、ほかの裁判とかそういうものでも、そういうことは忌避されている。
勝澤君が、なかなかきめ手がない、きめ手がないというけれども、さっき見せた
秘密書類を見せてやれば
勝澤君もわかると思う。第一、社会党が弱い。ほんとうに社会党が徹底的にやろうじゃないかといったら、私は自分の身を犠牲にしてもやるのだけれども・・。(「そんなことを言っては困るな、取り消してもらおう」「社会党は強いぞ」と呼ぶ者あり)強い人もきょうは出てきておるけれども、もうちょっと強くやってもらわなければならぬ。
そこでこの
弁明というものに対して、私はこれ以上反駁しませんが、そんな
投書を本気にしてそのままやったんじゃない。だから
国会の決算
委員としては慎重にやったんだが、たまたま
福田氏の
名前が入っておったのでそうなったので、 いま
川田がどういう心境かというと、ああいう状態になれば、おれはもう言ってしまう、こう彼は言っている。けれども、これをまた呼び出して、ここでいろいろなことをやっては、この間、
総理がここに来られて、もういいかげんにおさめろといわれて、
監督もするといって保障されたのを繰り返してもいけないし、また
大臣も
監督すると言っておられるので、これを繰り返してはいけないから私の
発言もこれでやめますが、私は別に同志を傷つけるとか、同志のやらぬことをやったと言うとか、
投書をそのまま真に受けてやったんじゃありません。相当慎重に私もやっているつもりです。これだけ申し上げておきます。