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1965-02-22 第48回国会 衆議院 決算委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十年二月二十二日(月曜日)    午後二時一分開議  出席委員    委員長 堀川 恭平君    理事 田中 彰治君 理事 田村  元君    理事 竹山祐太郎君 理事 福井  勇君    理事 勝澤 芳雄君 理事 長谷川 保君       木部 佳昭君    佐藤 孝行君       武市 恭信君    中村 梅吉君       栗原 俊夫君    山田 長司君  出席国務大臣         国 務 大 臣 愛知 揆一君  出席政府委員         総理府総務長官 臼井 莊一君         総理府事務官         (科学技術庁長         官官房長)   小林 貞雄君         総理府事務官         (科学技術庁長         官官房会計課         長)      木戸 四夫君         総理府事務官         (科学技術庁振         興局長)    江上 龍彦君         総理府技官         (科学技術庁原         子力局長)   村田  浩君  委員外出席者         総理府事務官         (内閣総理大臣         官房会計課長) 高橋 弘篤君         会計検査院事務         官         (第一局長)  保川  遜君         専  門  員 茨木 純一君     ————————————— 二月十九日 委員神近市子君、栗原俊夫君及び森本靖辞任  につき、その補欠として野原覺君、山中日露史  君及び山花秀雄君が議長指名委員に選任さ  れた。 同日  委員山中日露史君及び山花秀雄辞任につき、  その補欠として栗原俊夫君及び森本靖君が議長  の指名委員に選任された。 同月二十日  委員野原覺辞任につき、その補欠として神近  市子君が議長指名委員に選任された。 同月二十二日  委員中村梅吉君、根本龍太郎君及び福永健司君  辞任につき、その補欠として木部佳昭君、佐藤  孝行君及び武市恭信君が議長指名委員に選  任された。 同日  委員木部佳昭君、佐藤孝行君及び武市恭信君辞  任につき、その補欠として中村梅吉君、根本龍  太郎君及び福永健司君が議長指名委員に選  任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  参考人出頭要求に関する件  昭和三十八年度一般会計歳入歳出決算  昭和三十八年度特別会計歳入歳出決算  昭和三十八年度国税収納金整理資金受払計算書  昭和三十八年度政府関係機関決算書  昭和三十八年度国有財産増減及び現在額総計算  書  昭和三十八年度国有財産無償貸付状況計算書  昭和三十八年度物品増減及び現在額総計算書  総理府所管総理府本府及び科学技術庁関係)      ————◇—————
  2. 堀川恭平

    堀川委員長 これより会議を開きます。  この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。  すなわち、国が資本金の二分の一以上を出資している法人会計に関する件中、電源開発株式会社関係調査のため、本委員会に、参考人として関係者出頭を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 堀川恭平

    堀川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  なお、参考人出頭日時、及び人選等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  4. 田中彰治

    田中(彰)委員 一任は非常にけっこうでございますが、呼び出す人は、通産大臣、それから刑事局長、それから現電発総裁、副総裁、前電発総裁藤井崇治君、これを一応ひとつ呼んでいただきたいと思います。これが変更等になりますときに決議とかそういうものが要りますから、その関係上そういう場合を全部委員長に一任してよろしゅうございます。
  5. 勝澤芳雄

    勝澤委員 もう一人参考人で追加していただきたいのですが、電発工事関係理事を一人出してもらいたい、だれかよく知りませんけれども。
  6. 堀川恭平

    堀川委員長 承知しました。
  7. 勝澤芳雄

    勝澤委員 私は、ついでに、いまの電源開発関係で、資料要求をお願いしたいと思うのですが、まず第一に、電源開発株式会社の九頭竜川の長野ダム第一工区、第二工区の入札経過、二番目が指名業者を選定をした経過、当時の理事会議事録、それから三番目が予算限界線という定率をきめておるようでありますが、定率はどのようにしてきめたか、そしてその定率をきめた理由、過去にこういう定率をきめて入札をした経過があるのかないのか、あったらその経過、それから次が世銀借款経過、六番目が地元からの請願書、それから意見書等の写し、それから七番目が本長野ダム工事で、各工事の発注と、その入札状況、それから八番目が電源開発株式会社の二年間の役員の名簿、前歴、就任、退任というような状態、それからこの予算の作成の経過、以上のような点を、この電源開発株式会社審議をするときまでに出していただきたい。
  8. 堀川恭平

    堀川委員長 それは勝澤委員、いまの資料要求は全部二十五日までにそろわなければいかぬですか。
  9. 勝澤芳雄

    勝澤委員 大体無理のない資料だと思います、写すだけですから、つくるものではないですから。      ————◇—————
  10. 堀川恭平

    堀川委員長 昭和三十八年度決算外三件を一括して議題といたします。  本日は、総理府所管及び総理府所管科学技術庁関係決算について審査を行ないます。  まず当局から順次その概要説明を求めます。臼井総理府総務長官
  11. 臼井莊一

    臼井政府委員 昭和三十八年度における総理府所管歳出決算について、その概要を御説明いたします。  総理府所管昭和三十八年度歳出予算現額は四千八百四十三億六千六百六十九万円でありまして、支出済み歳出額は四千七百四十四億八千三百三十一万円であります。  この支出済み歳出額歳出予算現額に比べますと九十八億八千三百三十七万九千円の差額を生じます。  右差額のうち翌年度繰り越した額は七十八億二千五百二十万五千円であり、不用となった額は二十億五千八百十七万四千円であります。  総理府所管支出済み歳出額は、総理本府のほかに、公正取引委員会国家公安委員会 土地調整委員会及び首都圏整備委員会の四つの委員会と、宮内庁、行政管理庁北海道開発庁防衛庁経済企画庁及び科学技術庁の六庁の外局に関するものでありますが、国家公安委員会行政管理庁北海道開発庁防衛庁経済企画庁及び科学技術庁につきましては、各担当の大臣から御説明申し上げることになっておりますので、これを除く部局につき申し述べますと、歳出予算現額は一千四百八億三千九百二十四万円でありまして、支出済み歳出額は一千三百九十五億八千三百七十九万円であります。  この支出済み歳出額歳出予算現額に比べますと十二億五千五百四十四万九千円の差額を生じます。  右差額のうち翌年度繰り越した額は十億四千七百九十一万六千円であり、不用となった額は二億七百五十三万二千円であります。  以上申し上げました経費のうち大部分は恩給関係経費であります。  恩給関係経費総額は一千三百三十二億五千三百二十八万円であり、そのおもなるものは文官等に対する恩給費百七十七億三百四十四万五千円、旧軍人遺族等に対する恩給費一千百三十九億三千二百六十一万一千円でありまして、これに対する支出済み歳出額総額一千三百三十二億四千六百三十四万一千円であります。  右のうち文官等に対する恩給支給における支出済み歳出額は百七十七億三百四十四万五千円でありまして、この経費恩給法等に基づいて、退職した文官またはその遺族に対し支給した年金及び恩給並びに国会議員互助年金法に基づいて、退職した国会議員またはその遺族に対し支給した互助年金に要したものでありまして、恩給法等の一部を改正する法律による恩給増額に要した経費支出も含まれております。  次に、旧軍人遺族等に対する恩給支給における支出済み歳出額は一千百三十九億三千二百六十一万一千円でありまして、この経費恩給法等に基づいて、旧軍人またはその遺族に対し支給した恩給に要したものでありまして恩給法等の一部を改正する法律による恩給増額に要した経費支出も含まれております。  また、翌年度繰り越し額は、沖縄援助等に必要な経費における十億四千七百九十一万六千円でありまして、沖繩に対する護岸施設援助金等財政援助において相手側との実施細目協定に不測の日数を要したこと等のため、年度内に支出を終わらなかったものの繰り越しであります。  不用額のおもなるものは、総理府本府に必要な経費における九千八十六万一千円でありまして、これは農地等買収者問題調査委託費において、実態調査調査対象者数が当初の予定より少なかったこと等のため不用額となったものであります。  以上をもちまして決算概要説明を終わります。何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
  12. 堀川恭平

  13. 愛知揆一

    愛知国務大臣 科学技術庁昭和三十八年度決算について御説明申し上げます。  まず歳出予算現額は百三十億三千八百万円で、これに対する支出済み歳出額は百二十六億一千百万円となっております。その主なる費途について大略を御説明申し上げますと、第一に、科学技術庁一般行政費科学技術会議原子力委員会等各種審議会運営費及び資源の総合的利用方策調査のための経費と、科学技術者海外渡航費科学技術試験研究助成費宇宙科学技術研究開発のための委託費発明実施化促進をはかるための補助金並びに日本科学技術情報センターの業務を拡充強化するための出資金及び補助金のほか、関係各省庁の実施する試験研究の総合的な推進費及びその促進をはかるための調整費を含めて十三億七百万円を支出いたしました。  第二に、民間企業等に対する原子力平和利用研究のための助成費並びに日本原子力研究所原子炉等施設整備原子燃料公社の探鉱及び精製錬試験等のための施設整備並びに新たに発足した日本原子力船開発事業団整備等を行なうための出資金のほか、国立機関原子力試験研究費及び放射能対策のための調査費を含めて七十八億一千九百万円を支払出いたしました。  最後に、所管研究所経費として、航空宇宙技術研究所金属材料技術研究所及び放射線医学総合研究所整備並びに新たに発足した国立防災科学技術センター整備等を行なうため三十四億八千五百万円を支出いたしました。  以上簡単でありますが、昭和三十八年度科学技術庁決算の大略を申し上げました。  よろしくご審議のほどお願いいたします。
  14. 堀川恭平

    堀川委員長 次に、会計検査院当局から検査概要について説明を求めます。保川第一局長
  15. 保川遜

    ○保川会計検査院説明員 昭和三十八年度総理府所管決算のうち、防衛庁北海道開発庁を除きましたものは、私のほうで書面並びに実地に検査を実施いたしました。総理府及び科学技術庁関係におきまして、不当として指摘いたしました事項はございません。
  16. 堀川恭平

    堀川委員長 これにて説明聴取を終わります。     —————————————
  17. 堀川恭平

    堀川委員長 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますのでこれを許します。勝澤委員
  18. 勝澤芳雄

    勝澤委員 総理府本府の調査委託費関係資料を実はお願いしておいたのですが、資料が出ていませんからちょっとこまかくなるかもしれませんがお許しをいただきたいと思います。  最初に、広報効果測定実施委託費中央調査社に出ているわけであります。それからまた世論調査委託費という形で中央調査社、それからほかの省の中でもこういう出し方をされているのですが、これはどういうところでどういう調査をおやりになっているのですか。
  19. 高橋弘篤

    高橋説明員 ただいま広報効果測定実施委託費世論調査委託費との御質問がございましたのですけれども、御承知のように広報効果測定実施委託費中央調査社ほか一社に、これは社団法人でございますが調査委託してございます。世論調査委託費はやはり同じ中央調査社ほか一社に委託しておりますが、各省とのいろいろな関係におきましては、打ち合わせを十分事前にいたしまして委託をいたしておるわけでございますが、実は本日突然でございまして、これ以上のこまかい資料を持ち合わせておりませんので、後日資料を提出いたすなり、また御説明申し上げたいと思います。
  20. 勝澤芳雄

    勝澤委員 いまのようなことは、私、聞かなくてもわかっているのです。それ以上のことを聞きたいからおいで願ったのです。ですから、事前にこういう資料をほしいということを非公式でも申し上げておるはずです。ですから、きょう、事前にその資料をいただいて、その資料に基づいてなお質問をいたしたいと思っているのです。それでは次の機会に質問することにいたします。総理本府については、この委託費委託関係資料についてあなたのほうの資料を全部出してください。それに基づいて質問いたしますから、総理本府の質問を私は保留いたします。  次に、科学技術庁関係について質問いたします。長官おいでになっておるようでありますけれども、行管科学技術関係行政監察を行ないました。その結果に基づいてあなたのほうの態度も回答なされておるようであります。しかし、この行政監察の内容を見てみますと、科学技術というものを一本の形にして全部を統括した形で民間からあるいは各省相互間のものをやったらどうだ、こう言われておるわけです。そう言われておるのですけれども、いまの科学技術庁考え方といいますか、回答を見てみますと、いままでのものを相互連絡やりましょう、実はこの程度にしか出ていないわけです。ですから、一つ一つ詳細に見てみますと、一つの団体にばらばらな形でばらばらな委託が行なわれているわけです。これは、私はもっと総合的なといいますか調整をした形に問題をしぼるべきじゃないか。最近、補助金合理化審議会の中でも補助金のことについて相当突っ込んだ答申がなされておるわけであります。こういう観点から、もっと科学技術庁というところで、なかなか、たとえば農林省とか厚生省とか文部省までものをまとめるというのは困難かもしれませんけれども、科学技術行政の一本というものは当然行なわなければならぬと思うのですが、そういう点についてどうお考えになりますか。
  21. 愛知揆一

    愛知国務大臣 一番根本的には、行管の監査のこともございますけれども、さらに臨時行政調査会からも科学技術行政全般に対しての非常に貴重な報告と申しますか提案を受けているわけでありまして、根本的には、実は理想としてはこういったような研究と申しますか、政府全体のやり方、これを実は調整をしたいということを理想にしているくらいでございますから、ただいまのような御指摘については、私はごもっともだと思います。その方法については、いろいろと研究をいたしておる段階でございます。
  22. 勝澤芳雄

    勝澤委員 そこで、方法等について研究されておるということですけれども、これは科学技術庁長官が相当思い切ってやらないと、各省の協力といいますか、得られないと思うのです。補助金ダブリも相当ありますし、それから行政ダブリもあるわけでございますから、ひとつそういう点については、せめて文部大臣が兼任されておるのですから、文部省ぐらいのものは科学技術庁に持ってきて一本にするくらいのことをやってもらわぬとほかにはなかなかまとまらないと思うのです。そういう点で、私はもうちょっときっちりした考え方というものを出していただきたいと思うのです。そうしないと最近、いろいろ、たとえば宇宙開発の問題についても言われておりますし、そういう点で科学技術庁が積極的になって一本にされていかないと、経済企画庁なんかが予算をばらまくというところとは本質的には違っているわけですから、そういう点についていかがですか。
  23. 愛知揆一

    愛知国務大臣 基本的には、実は将来の目標としてはこういったような調査等については予算も一元化したいとかあるいは単年度制度ではぐあいが悪いとか、そういう根本に触れて検討いたしておるわけでございますが、宇宙開発の問題で一例を申しますと、文部省との関係におきましても、いろいろ、これは制度上の問題もございますので、まず、アプローチしやすいところからと考えまして、たとえば、人的にジョイント・スタディができるようなかっこうに、現に一歩前進したかとひそかに思っておるわけでございますけれども、そういう方向に進めてまいりたいと思っております。  それから具体的な、たとえば昭和三十八年度補助金委託調査をどういうところに三十八年度はやっておったかということについては、資料も差し上げてあるかと思いますけれども、現状は、こういうふうな状況でございまして、これについて改善をしなければならぬことはたくさんある、私も率直にそういうふうに考えています。
  24. 勝澤芳雄

    勝澤委員 大臣も言われましたように、原子力平和利用の、たとえば研究委託というようなことや、あるいは補助金などの問題を見てみましても、原子力研究所がある、あるいは燃料公社がある、こういうところと実はダブっていないだろうか、どうだろうか、私は疑問を持つわけです。専門的な、こういう関係については、私詳細よくわかりませんけれども、こういう点についても一度——臨時行政調査会でも勧告がされておりますし、それから、行管のほうでも、こういうような科学技術の一本化というものがいわれておるわけであります。から、ぜひこれはもう一度再検討をしていただきたいということを特に私は要望いたしておきます。  それから一つ地方発明センターというのが、補助金が出されておって、最近どうもなかなか全国的に伸びていかないというようなことを聞いておりますが、これは今後どういうふうになっていくのでしょうか。
  25. 江上龍彦

    江上政府委員 ただいまお尋ねのありました地方発明センターについてお答えいたします。  地方発明センターは、昭和三十五年度に発足いたしまして、大体年千七、八百万円の予算規模で運営してまいったわけであります。そのやり方は、簡単に申し上げますと、地方地方発明センターという財団法人をつくらせまして、そこに発明家のための共同試験研究設備をつくる。それに関連いたしまして発明関係の文献、書籍あるいは発明品展示等を行わせて、発明思想の振興に資せようということで発足した補助金でございます。三十五年度以来、全国六カ所に発明センターができたわけでございますが。この地方発明センター補助金は、実は建物補助を含んでおらない、中に置く施設についての半額補助であるということが一つと、それからしたがって、建物等地元において募金をして建てなければならない、あるいは施設についても残りの半額地元で負担しなければならない。それから運営費については補助がないといったようないろいろな制約がございまして、全国非常に熱心な県、六県についてはできましたけれども、たまたま三十八年度につきましては予定いたしておりました四カ所が大体希望があったわけでございますが、現実には地元財政事情等理由によって辞退をするというような結果になりましたために、昭和三十八年度におきましては、その金額を既設の発明センターに対する施設補助の追加という形で使用をいたしたわけでございます。なお今後につきましては、現状においては地方発明センターの設置の希望がございませんけれども、今後の推移に応じまして、別にございまする発明実施化補助金活用等によりまして対処してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
  26. 勝澤芳雄

    勝澤委員 科学技術庁の問題は、今日の問題というよりも未来の問題であるわけでありまして、そういう点から相当啓蒙宣伝といいますか、ものの考え方を将来に持ってやらないと、なかなか問題というのは前進をしていかないと思いますし、各個ばらばらな今日の行政からいって、やはりどうしても一本化して強力なものに推進していかなければならぬと思う。そういう点で、特に大臣承知をされておるようでありますから、いまの、たとえば発明センターなんかの問題でも、なぜこれが六カ所しかできなかったのかというようなことについても十分な批判をされて検討していただいて、そういう科学技術という専門的なものについての考え方を、ひとつぜひ伸ばすようにしていただきたいと思います。なかなか、将来のものについての投資でありますからむずかしい問題もあろうと思いますけれども、ぜひそういう立場でお考えいただきたい。先ほどのこともありましたので、私はこれで終わります。
  27. 堀川恭平

  28. 福井勇

    福井委員 決算委員会でありますので、一言聞いておきますが、会計検査院報告で、原研の高崎研究所などで若干、経理紊乱事件というものがありました。ほかの役所関係に比べれば非常に小さい例であったと私は思っておりますが、本件について私も心配しましたので、八月くらいから詳細に調べましたが、幸い大臣処置がよかったのでありましょうか、局長範囲でやってくれましたか、発覚したものは全部回収済みになっていることは不幸中の幸いであったと思っております。なお人的の処置なども解職するとかなんとか、一々申しませんが、非常に敏速に処置ができておるので、今後こういうことがないようにということを希望して、私はこの問題はこれでいいものと思います。答弁は要りません。
  29. 堀川恭平

    堀川委員長 それでは、山田委員
  30. 山田長司

    山田(長)委員 会計検査院当局最初に伺いますが、実は会計検査院長がいれば一番いいんですけれども、会計検査院当局のほうで、わかる人がいたらだれでもいいから答弁していただきたい。  実は、昨年当委員会総理大臣大蔵大臣が出席されたときに、総理大蔵大臣に私は質問いたしました。そのとき科学技術に関する会計検査院当局調査というものは、旧来の会計検査院の六百三十人の人たちの機能をもってしては、なかなか科学技術会計検査というものは困難な状態にまで、今日科学進歩のために会計検査院当局のお骨折りの状態が新たに生まれてきておるが、これについて当委員会で、われわれが国防上の問題や、あるいは原子力問題等を見た場合に、なかなか現在の機構をもってしては困難であるから、何らかの形で科学技術国家経費を使っておる部門における検査のできる機構をつくるべきではないかという質問をいたしましたときに、総理も私の意見に同調いたしまして、御期待に沿うよう努力をするということでありました。それから大蔵大臣も、そのときに、科学進歩のために新たな機構を考えなければならないと言っておられたが、  一体四十年度予算の中に会計検査院の、科学技術についての検査のできる機構をつくる予算を組まれたようであるかどうか。あなた方はそれに対してどういう態度をとられたか。これは会計検査院長に聞くべきでありますけれども、きょうは科学技術庁長官おいでのことでありますから、一一応会計検査院当局の、わかっておる範囲をひとつ伺っておきたいと思います。
  31. 保川遜

    ○保川会計検査院説明員 ただいまの、技術者をわれわれのほうで拡充していくことが検査の上でも必要じゃないか、こういうお話は、われわれもたびたび伺っております。それから、たしかこの前の決算委員会でもお話が出まして、会計検査院長からまことに同趣旨と考えておるという御答弁がございました。検査院全体の問題でございますので、私からお答えするのもあるいはいかがかと思いますけれども、われわれとしてはまことに同感に考えております。現在、うちの役所でも、たしか三十数名と記憶しておりますが、技術者がおりまして、これがフルに活躍しておるわけであります。それから、われわれの所管で申しますと、やはり常識的な範囲科学技術の知識、こういうものはぜひ必要でございますので、部内の研修、特にちょうどただいま検査のひとつの準備段階でもございますので、これは毎日研修をやっております。そういったことで、何とか足りない点を補うように努力はしております。四十年度予算にどういう形でそれがあらわれておるか、ちょっと私ここではっきり存じないのでございますけれども、増員要求もいたしておりますので、そういった関係で御趣旨は十分に生かされていくように承知いたしております。
  32. 山田長司

    山田(長)委員 これは会計検査院長に伺って所信をただしておかなければならぬ筋合いのものですが、あなたからそういうお答えがありますから……。常識的な知識を得るための研修会を開いておるというようなことですが、一体今日の科学進歩している、原子力状態とか、あるいはツー・マッハの飛行機の科学技術の知識というようなものが常識くらいで得られるものであるのかどうか。どうも私にはその点がはっきりしませんけれども、あなた方は、常識を得るくらいで一体会計検査ができると思っておられるのですか。
  33. 保川遜

    ○保川会計検査院説明員 ただいま私が申し上げましたのは、私の局だけでちょっと申し上げましたので、あるいはちょっと御納得がいかないかと思いますけれども、もちろん原子力、それからあるいは防衛庁関係で申しますと、いろいろ飛行機の問題もございます。艦船の問題もございます。そういった点はやはり常識では片づかぬ、こう考えております。ただ、われわれのいまの所管しております検査関係から申しますと、やはり経理上の面が主体でございまして、それにまあ常識的と申しますと何か語弊がございますけれども、やはりその程度でわれわれの検査としてはやっておる。また、やれるのじゃないか。しかし、いまおっしゃいましたように、原子力あるいは飛行機とか艦船とかそういった専門分野に入りますと、これは先生のおっしゃるとおり相当高度の科学技術の知識が必要じゃないか、こう考えております。
  34. 山田長司

    山田(長)委員 過去における会計検査の仕事は、たとえば土木事業であるとか、あるいは府県に出した補助金調査をするというふうな部門は、会計検査院当局でりっぱにやられたと思われますが、今日の科学技術進歩というものはとても常識的なことくらいで済む筋合いのものでないので、私は昨年総理大臣大蔵大臣にこの席へおいでを願ったときに、四十年度から専門家に委嘱して、原子力の問題にいたしましても、あるいは防衛庁で買い上げるいろいろな武器類にしても——あえてこれは武器と言うことはどうかと思うのでありますけれども、とにかくそういうものが一体会計検査院当局で完全に検査できるのかどうかと言ったときに、これは不可能であるような答弁がなされたと思うのです。そこでそれならば専門家に委嘱してでも、これが完璧な検査ができるような方途を講じなければならないのではないかという質問に対して、総理大蔵大臣も考慮されることをこの委員会で明らかにされたと思うのです。それが本年度に取り上げられずにいるということについて私は疑問に思うのですけれども、たとえば東海村の原子炉が数年前毎年毎年何十億というふうなものが買われて、それが千分の一の機能も発揮せずにおるというような事態について、会計検査院からはこれが徹底的な究明がなされなかったことから、われわれとしても、これはそう毎年買いかえなければならない筋合いのものでないような印象を持ちまするので、専門家を要すべきではないかという結論になって、決算委員会としてはやはり専門家を委嘱して調査ができるような機構をつくらなければならないのではないかという意見になったと私は思うのです。これについていまの御答弁では、これは会計検査院長に伺うべき筋合いのものでありまして、やはりあなたに伺うことはちょっと無理だと思うのですけれども、はたで見ておって、そういう機構をおつくりになられたようなことがあったかどうかということを参考に伺うつもりで実はいま伺ったわけですが、そうしますと、全然旧来の形から一歩も出ていないということが、あなたの立場で言えますね。
  35. 保川遜

    ○保川会計検査院説明員 会計検査院全体の問題としまして、私ここではっきり御答弁できないのですけれども、そういう先生のおっしゃるとおりの方向では進んでおると思います。それは真剣に院内でも考慮をいたしておる事態であることを承知いたしております。
  36. 山田長司

    山田(長)委員 この問題につきましては、いずれまたあらためて会計検査院から伺うことにしましょう。  次に総理府の方おりますね。——実は長官がいるうちに伺おうと思ったら、すっと帰ってしまったので伺えなかったので、あなた、会計課長というから、あなたで十分だと思います。  この三十八年度総理府所管歳出決算説明の中では、あるいは金額が少ないので漏れておるのかもしれませんけれども、実は安保の戦いが行なわれた数年前、岸さんのときから特に言論機関に出ておる何億という金があるという話です。これが全然うたわれておらないのは、最近は出ておらないのでうたわないのかどうか。
  37. 高橋弘篤

    高橋説明員 お答え申し上げます。  この説明の中におきましては、総理府所管につきましては非常に項目が多うございますので、こういう簡略な説明で御説明申し上げておりまして、後日いろいろ御質問がございましたら資料を提出したい。また詳しく御説明申し上げているわけでございます。もちろん三十八年度におきましても、広報関係経費等におきまして、電波料とかまた新聞に対する広告料だとか、そういうものは支払われておるわけであります。
  38. 山田長司

    山田(長)委員 ただいまの説明で、出ていたことだけは明らかになりました。そこで何千億という金ではないけれども、数億の金が出ておることだけは明らかなようであります。私が伺いたいのは、新聞やテレビやラジオや雑誌等で政府の攻撃をするやに見える社会論評や政治論評をしたところには、これが予算の削減が行なわれておる、あるいは中止してしまう、こういうことが行なわれているやに伺っておるのであります。   〔委員長退席、田村(元)委員長代理着席〕 はたしてこれが事実であるかどうかということにつきましては、ここ二、三年の資料総理府から出してもらえば、それは明らかになると思うのです。ぜひこの資料は、どこの新聞社に何千万、どこのテレビ会社に何千万あるいは何百万、こういうふうに、出ている金額を一応当委員会に御提出願いたいと思いますが、その点委員長、ひとつ資料として提出されるようお計らい願います。
  39. 田村元

    ○田村(元)委員長代理 それでは資料提出に関しましては、委員長に御一任願います。
  40. 山田長司

    山田(長)委員 出す期日とかあるいは内容等については委員長に一任するわけにいかないから、日付を切って、たとえばあしたとかあさってとかそういう日を切って資料を出すということならいいですけれども、この点をひとつ明確にしてもらいたい。
  41. 田村元

    ○田村(元)委員長代理 では、さように了承いたしました。
  42. 山田長司

    山田(長)委員 課長にそういうお願いをして恐縮ですけれども、これはやはり日本の進化の過程において、政府の攻撃をした政治評論家、社会評論家等がどんどん世の中から抹殺される危険性があるやに伺うので、ここ三、四年の間に支出した額というものがわかることによって、それが真実であるかどうかということが明らかになってまいりますので、ただいまのような資料の提出をお願いしたわけですから、ぜひその点あなたからも真実のほどのわかる書類の提出を願いたいと思います。
  43. 高橋弘篤

    高橋説明員 調査いたしまして、早急に取りまとめまして、資料として提出いたします。
  44. 田村元

    ○田村(元)委員長代理 本日はこれにて散会いたします。    午後二時五十九分散会