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1965-04-16 第48回国会 衆議院 議院運営委員会 第35号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十年四月十六日(金曜日)    午後四時二十八分開議  出席委員    委員長 坪川 信三君    理事 小平 久雄君 理事 伊能繁次郎君    理事 草野一郎平君 理事 金丸  信君    理事 細田 吉蔵君 理事 鈴木  一君       大野  明君    海部 俊樹君       鯨岡 兵輔君    佐藤 孝行君       竹内 黎一君    塚田  徹君       橋本龍太郎君    森下 元晴君       山村治郎君  委員外出席者         議     長 船田  中君         副  議  長 田中伊三次君         事 務 総 長 久保田義麿君     ————————————— 四月十五日  委員小渕恵三辞任につき、その補欠として大  野明君が議長指名委員に選任された。 同月十六  委員久保田円次君、進藤一馬君、田中六助君及  び田村良平辞任につき、その補欠として山村  新治郎君、橋本龍太郎君、森下元晴君及び佐藤  孝行君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 同日  委員佐藤孝行君、橋本龍太郎君、森下元晴君及  び山村治郎辞任につき、その補欠として田  村良平君、進藤一馬君、田中六助君及び久保田  円次君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  国際労働条約第八十七号等特別委員会経過等  に関して船田議長に質疑      ————◇—————
  2. 坪川信三

    坪川委員長 これより会議を開きます。  小平理事
  3. 小平久雄

    小平(久)委員 御承知のように、昨夜来、議会の状況がやや停とんした状況にあるわけですが、われわれ自民党としては、本日の公報にも本日の会議日程等もすでに掲載され、議員に配付されておることでございますので、この日程に従って本会議もぜひ開きたい。このために、ただいま遺憾ながら社会党委員皆さんは御出席になっておられませんが、幸い民社党鈴木理事が御出席でございますから、ぜひ民社党さんには本会議開会について御協力お願い申し上げたい、かように存ずるわけであります。
  4. 鈴木一

    鈴木(一)委員 その前に議長に一応お伺いしてみたいことがありますので、お許し願えますか。
  5. 坪川信三

    坪川委員長 ええ。——議長さん、よろしゅうございますね。
  6. 鈴木一

    鈴木(一)委員 きのうの委員会状況は、私もあそこにおりまして見ておったわけでございますが、国会法なり衆議院規則に照らしてみて、正常な姿の委員会だとはとうてい考えられないわけであります。したがって、私は、きょうの公報には載らないものだろうと思っておったわけでございますが、公報の本会議議事日程に載っておったわけでありますが、議長はどういうふうな判断であの議事適法だということを認定されたのか、その点を伺いたいと思います。
  7. 船田中

    船田議長 昨晩ILO関係特別委員会における開会及び審議決議状況は、いまお話のとおり、円満に行なわれたというふうには見られませんけれども、しかし、あの状況のもとにおいてああいう決議が行なわれるようになったということは、やむを得ない事情があったように議長としては考える次第でございます。そうして特別委員長から正式な委員会経過、結果についての報告を受けまして、なおそれを確かめるべき十分な資料も得ましたので、議長といたし、そしてしかも先例も見ましたしで、あの委員会における決議は有効なものと認めました。したがって、本日の議事日程の中にILO関係の五葉を掲載することに決定をした次第でございます。
  8. 鈴木一

    鈴木(一)委員 いま議長が言われましたように、円満に行なわれなかったということは私も認めます。しかし、やむを得なかったと自然現象のように考えられることに私は問題があるだろうと思います。非常な重要案件でもあり、七年越しの問題でもございますので、いままでの国会運営からしまして、遺憾ながら荒れるだろう、円満に行なわれないだろうというふうに予測ができるわけでございますけれども、だからやむを得ないのだというような結論は直ちに出ないと私は思うのです。やはりそういう事態に対処して十分な話し合いをするなり、あるいはそれができないというならば、議長としては、院内の秩序を保持するために、最善努力をし、そうしてできるだけ平静な形においてこの委員会開会するのが議長の職務だと私は思いますが、重要案件があれば国会は荒れるのだ、これが日本の国会のあたりまえの姿なのだというような御認識に立ってあれを適法と認めることに対して、私としては非常に不満でございますが、重ねてその点をお伺いいたします。
  9. 船田中

    船田議長 私は、議長就任以来、国会正常化ということについては最善努力をしてまいりまして、議運委員長をはじめ、議運諸君、また各党各派諸君の御協力を得て、約一年半になりますけれども、その間に議事の非常な渋滞を来たし、あるいはまた実力行使というような不祥事件は起こっておりません。これはまことに私としては喜んでおる次第でございまして、皆さんに感謝しておるところでございます。  昨日の委員会会議につきましても、円満に行なわれることを私は切望いたし、また、関係者にはそのこともお願いしておったのでございますが、しかし、先ほど来お話のとおり、まことにやむを得ない事情でああいう会議になり、また、その結果を見た次第でございまして、これは、決して好ましい会議のやり方とは考えられませんけれども、しかし、事情は全くやむを得ないものである、しかも、委員長報告を裏づけする資料も十分検討いたしました結果、委員長報告は正当なものであり合法的なものである、こういうふうに認めた次第でございます。
  10. 鈴木一

    鈴木(一)委員 私からこんなことを申し上げる必要もないと思いますけれども、国会お互い話し合いをし、審議を十分尽くし、その上で賛否を明らかにするというところが、私は国会だと思っておるわけでございますけれども、自分のほうで気に食わない、不利益だと思われる法案に対しては、実力阻止をするというふうなことがいままでたびたびあったわけでございますが、そういうふうな実力阻止という行為が、これではやむを得ないということで、一応認められるというふうなかっこうになると私は思うのですが、その点、重ねて承りたいと思います。
  11. 船田中

    船田議長 私は、民主政泊というものは、やはりどうしても話し合いということが根本でございまして、実力行使というようなことは絶対に避くべきものだと思います。今後におきましても、かような変態的な委員会が開かれるというようなことのないように、各党各派諸君が円満に審議ができるように、さらに一段のくふうと御努力お願いいたしたいと思います。
  12. 鈴木一

    鈴木(一)委員 国会法によると、委員長委員会秩序を保ち、そしてまた議席に着いて開会を宣言することになっておりますが、あの状態では、委員長の席はだれかに占拠されて、全然正常な形で会議が運営されるような状態ではなかったと思いますが、そういうものを放置しておいて——衛視を入れるなりあるいは何らかの手段で、そういうむちゃくちゃなものを排除するという努力が当然あるべきであって、その上でごたごたしたのだ、それなら私はやむを得ないということも通用するかと思いますけれども、何らそういうふうな指貫もされることなく国会が運営されるということに対しては、私は議長としての職責が十分果たせていない、それをやむを得ないというような、自然現象と同じようにすることはあやまちではないかと思います。重ねて議長の見解を承りたいと思います。
  13. 船田中

    船田議長 重ねて申し上げますけれども、十分に話し合いをして、そうして円満に審議ができるようにお願いしたいということは、前々からも私は関係の方面には申し上げてあったのでございます。それからまた、ただいまお話のような点につきましても、もし円満に行なわれない、しかも実力行使が行なわれるというような懸念も、多少なきにしもあらずでありましたから、それらに対する手配は十分いたしておったのです。それが有効に働かずにああいう事態になりましたことは、重ねて申し上げますけれども、まことに遺憾でございました。今後においてはそういうことのないように、さらに万全の配慮をいたしたいと考えております。
  14. 鈴木一

    鈴木(一)委員 きのうの晩突如として起こったことでもありませんし、おとといもあれと同じようなことが委員会であったと思います。それからまた終戦後の国会でも、たびたびああした混乱があったわけでございますので、やはり議長としては、それぞれの対策を立てられたとは言われますけれども、実際あの実情を見ると、自然に放置されたような形で、怒号の中に採決が行なわれたというふうに私たち見ておるわけでございますが、それでやむを得ないというふうなことだけでは、国会みずからが実力阻止とか、いわば暴力というふうなものを肯定する立場になってしまうと私は思うのです。ですから、議長は、ただ自民党議長でなく、院全体の議長でございますから、ああいうような万全の措置が講ぜられなかったときに採決されたことに対しては認められない、そうして委員会に差し戻しするのが議長の当然の措置だと私は思います。その点、議長からもう一回承りたいと思います。
  15. 船田中

    船田議長 その点につきましては、先ほど申し上げましたように、委員長報告は正当なものであり、合法的なものでありますので、これを承認いたした次第でございます。ただ、ああいう状態において混乱が起こったということはまことに遺憾でございますので、今後の委員会、本会議を通じて、審議につきましては、そういうことのないように、法と秩序は必ず守るということで審議を進めていただきたい、また、そのために私も今後とも最善努力をしていきたい、かように考えます。
  16. 鈴木一

    鈴木(一)委員 重ねて要望しておきますけれども、当然あのような事態は起こるだろうということは、すべての人が想像しておったと私は思います。それに対して何らの適切な措置がされずにああいうふうな形で議事が進められるということは、私はまことに遺憾だと思いますし、そういう点では先例もあることであるから、これが適法だと言われても、われわれとしてはどうしてもこれは納得できません。したがって、今後かかる事態が再び発生しないように、議長は勇気をふるってやるべきことはやる、また、法に違反した者に対しては徹底的に懲罰にするのだ、そういうようなき然たる態度をとってもらいたいと思います。そのことだけを要望しておきます。
  17. 小平久雄

    小平(久)委員 ただいま鈴木君から質問の形で御所見の開陳がございました。私ども共鳴する点が非常に多いわけです。もちろん、ILOをはじめ関連の法案特別委員会の審査は、確かに円満に行なわれはしなかったと思いますが、議長から言われたとおり、私どもこれは有効に決議がなされたものだ、わが党はさような解釈をとっておるということを、この際申し上げておきたいと思います。  なお、議長さんにお尋ねをいたしたいと思うのですが、聞くところによりますと、昨夜来の事態に関しまして、議長さんにおかれて各党絆部と御折衝があったやに承るのでございますが、当委員会といたしましても、その間の経緯等をこの際承っておきますことが、議運立場からいたしましても必要でないかと思いますので、その点をお差しつかえない限り御説明をいただきたいと思うわけであります。  なお、第二点としてついでに承りますが、本日のこの事態を解決いたしますために、議長といたして今後どういう方針でお臨みになられるおつもりなのか、その御方針なりあるいは見通したり、こういう点もお漏らし願えますならば、われわれ議運として議長を補佐するという立場からも非常に参考になるのではないかと思いますので、お漏らしおき願いたいと思います。
  18. 船田中

    船田議長 昨晩あのILO関係特別委員会の終了後、社会党民社党、共産党の代表の諸君から厳重な抗議を受けました。しかし、それにつきましては、先ほど鈴木理事の御質問にお答えしたように、議長といたしましては、あの決議は有効なものである、こういうふうに認めて、本日の議事日程の中にこれを掲載したわけでございます。で、そのことを本日昼過ぎに社会党民社党、続いて自由民三党の国会対策委員長諸君に来ていただきまして、これを説明をいたしました。  なお、本日は本会議が開かれる予定になっており、しかも議事日程もきまっておることであるから、定刻に本会議を開いて、そうして審議を進めるようにしていただきたい、そのために各国対委員長諸君格段のお骨折りを願いたいということをお願いをいたしました。なお、議運委員長には別途おいでを願いまして、その経過を御報告をし、議運の段階において十分話し合いをして、そうして円満に本日の本会議が附けるように、これまた格段の御努力を願いたいということを申し上げました。  なお、今後どうなるか、どうするつもりかということにつきましては、ただいま申し上げましたように、一刻も早く本会議が円満に開かれるように皆さんの御努力を一段とお願いいたしたい、かように存じます。  なお、別途自局党与党のほうの首脳部に対しましても、円満に議事の進められるように、ぜひ各党との間において十分話し合っていただきたいということも私はお願いをいたしておりますので、それらの話し合いが進むに従いましてまた本日の見通しもついてくると思いますが、私といたしましては、どこまでも各党各派の間において十分話し合って、そうしてすみやかに、しかも円満に本会議が開けるようにお願いをいたしたい、かように考えておる次第でございます。
  19. 小平久雄

    小平(久)委員 議長さんの御方針等、大体わかりましたが、そういたしますと、議運なり、各党各派、特に与党中心にして議事が円満に進むように協力せよ、こういうことのように承ったのですが、その成り行きいかんにもよりましょうが、さしあたり議長としてさらに重ねて各党の幹部の方々にお集まりをいただくとか、いろいろ形はございましょうが、本日のうちにもさらに進んだ動きをなされるというようなお考えはいまのところまだおありじゃない、こう解釈してよろしゅうございますか。それとも、今日のうちにもさらに議長さんが中心となって、何らかの打開策を策される、こう解してよろしいのか。どちらか、その辺のところももう少し御説明いただきたいと思います。
  20. 船田中

    船田議長 私といたしましては、本日議事日程もきまっておることでございますから、なるべく早くそうしてしかも、各党各派がみなそろって議場に出て、そうして円満に審議ができてるようにこの上とも最前の努力をしていくつもりでございます。
  21. 坪川信三

    坪川委員長 他に御発言ございませんか。——民社さん、何か。
  22. 鈴木一

    鈴木(一)委員 大体わかりました。
  23. 坪川信三

    坪川委員長 委員長から一言申し上げたいと思いますが、ただいま自民党さんから、また、その間に立って議長さんが昨夜来各党に対して、本会議を本日成規のルートに乗って開きたいという御熱意のもとにおいてごあっせんを願っておることは、われわれといたしましても、その労を多といたすのでございます。したがいまして、委員長といたしましても、相なるべくならば、議長のごあっせんが実を結びまして、すみやかに、今日じゅうに何とか本会議を開き得るよう、われわれも議長を助けまして努力もいたしたい、こう考えておることを表明いたし、今後も議長におかれましても、いまの御方針によって強くごあっせんを願いたい。民社さんの御意向も、先ほど来の御開陳のとおりでございますので、またその点も十分自民党から要望されましたごとく、御協力のほどをお願いしておきたい、こういうことだけ申し上げておきたいと思います。
  24. 鈴木一

    鈴木(一)委員 そういう趣旨で議事が今後進むことが望ましいと思いますけれども、私のほうとしては、委員会質問の機会さえ与えられず、ああいうような形で、私たちとしては、あの採決はとうてい有効ではない、無効だというふうに判断しておりますので、何らの事態の変化もなく、ただ議事に参加してくれというようなことではとうてい参加できないということだけは強く申し上げておきたいと思います。
  25. 坪川信三

    坪川委員長 それでは、一応本委員会は暫時休憩いたしたいと思います。どうか委員の各位、たいへん御苦労でございますが、ひとつよろしくお願いいたします。  それでは、これで一応休憩いたします。    午後四時五十三分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕