○
關谷委員 両
委員から御
報告を申し上げたので、私は何もつけ加えることはないのでありますが、私
たちが
向こうで二週間にわたりまして毎日の
ように走り回った結果、
上院、
下院の
空気はきわめてよくなってまいりましたし、
国務省関係も
最初とは
態度がずっと変わってまいりましたことは事実でありまして、ラスクは
マンの言うとおりにし
ようという話であったのでありますので、
マン国務次官のところが
最終決定の場所であります。
マン国務次官が私
たち四名に回答いたしましたのは、
日本の
国会議員代表が
アメリカへ来て
日米航空協定の件でいろいろと
説明のあったことについては、
国会並びに
国務省にはよくこれが浸透しておるということが
一つであります。第二番目には、私はこの
協定改定の見通しについては楽観をしているといるという
ことばを使っておるのであります。第三番目には、
日本の
要求は公正妥当な線においてこれを実現しなければならないことになるであろうということ。第四番目には、
日米貿易経済合同委員会の開かれる七月十二日以前に
会議を開くことになるであろうという、この四点でありました。あれほど頑強であった
国務省がここまできましたことも、われわれ行って努力いたした結果だと思いまして、私
たちは、私
たちのなすべき仕事は果たしたのだ、成功であったと確信をいたしております。
ところが、帰ってまいりまして最近の
新聞その他を見ておりますと、必ずしも私
たちに
マン国務次官が話しました
ようなことにはなっておらない
ようであります。私はもちろん
米国の
民間航空企業からの突き上げ等のありますことも承知いたしておりますし、いろいろの
国内事情のありますことは承知いたしておりますけれ
ども、私
たちに回答いたしました線とはおよそかけ離れた
ような
事柄が報ぜられておるという
ようなことをまことに遺憾に考えておるのであります。従来の
日本の
外交が非常に
軟弱外交であったという
ような
関係から、私
たちに対するのと
態度を変えて、
日本の
外務省の
役人関係はくみしやすいと見て、また
向こうが一歩後退した線から始めたのではないかという
気持ちが私はしてならない。この点すでにその
地ならしはできておるのだ、その上に立っての
交渉だということで、私は強い決意のもとにひとつ
交渉に当っていただきたい、これを
現地に伝えてもらいたいと思います。
国会があれほど強い
決議をし、私
たちが参りまして
地ならしをし、その
地ならしは私
たちはできておると考えております。いま私が申し上げました
マン国務次官あたりの
ことばから申しましても
皆さん方御了解いただけると思うのでありまするが、そこまでやっておりまするのに、報ぜられまする諸
情報は非常に悪い、暗い
情報ばかりが伝えられますることはどうしたことであろうか。
日本の話しぶりが悪いのではなかろうか、
交渉に当たる人がどんな
交渉をしておるのか、まことに私
たち意外に考えておるのでありまして、われわれのやった
事柄を
前提として、われわれがやったこの
地ならしができておるのだ、
国会が強い
決議をしたのだということを
前提として、そこからスタートして
交渉してもらいたいということを
現地のほうへ強く
外務省のほうから私は言っていただきたいと思います。
ことに私
たちが参りまする際に意外に思いましたのは、ロサンゼルスを得たときに、
秘密協定というものができておった、私
たちの知らない
ようなものがあったというのでありまするが、今回の場合でも
ニューヨーク乗り入れ、あるいは以遠を認めるというこの
事柄はできたけれ
ども、その裏に私
たちに知らされざる裏の
秘密協定という
ようなものがかりにあったとしたならば、私はこれはたいへんなことだと思います。そういうふうなことのない
ようにということも、私はくれぐれも
現地のほうへ、これは
委員会の
意思だということで伝えていただきたい、これだけを申し上げておきたいと思います。