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小林武君 まあそこになると、やはり形式的な
考え方ですけれ
ども、
大学局長は
役員としてあそこに出てみなければならない。あなたの
考え方では、
育英会の寮とほかの
大学の寮と同じじゃないかということを言われるが、ぼくはちょっと違うのじゃないかと思う。
援護会の寮と
大学の寮と一緒にされるとちょっとおかしい。これは同じですか。もう少し聞いてください。ぼくはそうは思わないが、そういう
考え方がある。もし、それでも苦しかったならば
育英会のあれを受けたらいいじゃないか。しかし、
育英会も、御存じのとおり、希望したら全部もらえるというわけではない。もらえないのは、お前が優秀じゃないからだ、こういうような
議論をもしあなたがこれからやろうとするならば、これもまた現実に即さない
議論ですね。私はやはり
援護会の出発当初の、しかもこの規約の中にあるような、そういう
考え方に立たなければいかぬと思うのです。
寮費の
値上げでも、それから
受益者負担でもあまりに機械的な
考え方だと思う。私はそう思う。同時に、さっき言ったように、もう
役目は終わったという
考え方に結びつく、ぼくはこれを非常に重視している。こういう
考え方があるからなかなか話はまとまらぬ。こう思っておるのです。最後はどういうふうに
解決されるか、
文部省といえ
ども責任なしとは思わぬですからね。何か
学生の話を聞いておるというと、ぼくらの表現で言わしてもらえば、まずこの問題の
解決に、
学生に対しては知恵は
文部省から借りる、力は
警視庁から借りる、こういう式の
解決の仕方をとるようだと
学生は
考えておる。こんなことはぼくは問題にならぬと思う。大体
ほんとうのことを言うと、
援護会の
役員の
皆さんは、やはり
援護会というところによって
教育の問題と取り組んでおるという意気込みはないのですよ。同じ
炭鉱の
学校の
教員の
諸君が、
炭鉱では手にあまるような事実が起こっている。そのときに
教員だけがこれを
解決しようなどという大それた
考えは持っていないのだけれ
ども、おれ
たちがやらなければどうなるのだろうか、
教員の方がそういう
考えで進んでいるのだと、この間、
炭鉱の
諸君はこういうことを言っております。そういう気持が欠如しているのだから、何べんやったって問題は
解決しない。結局、
警視庁に引っぱられるということになる。
学生の
言い分だって、ぼくらは納得のいかない点がたくさんあります。
相手は
学生ですからね。ぼくは
教育の問題と取り組んでいる恵まれない
学生に対する
学徒援護会というものは、もっと熱意を持ってやってまいらなければならぬと思う。
それから
近藤という創立当初からの
理事がおられるそうです。この人がやめたというのか、やめさせられたというのか、最近何か
理事会でもってやめさせられた。あなたはそれに出たかどうか知りませんが、これはなかなか信頼をされておる方だ、
学生の
言い分をそのまま私が聞けばですよ。その
近藤さんの一体やめさせられた
理由は、あなたの
考え方は
時代にマッチしない、あなたがいるとやりにくい、そういう
理由だというのです。これをそのまま信ずるかどうか、私も
皆さんの前であれですが、やはりこんがらかったいろいろの
事情の
関係から
判断をして、こういうことがもしかりにあったとすれば、過去のいろいろの
事情を知って、少なくとも
学徒援護会というものを当初から手がけて、将来こうあるべきであるのだという
一つの理想を持った男が、とにかくお前の
考え方は
時代にマッチしない、そういう
人間が現在いることははなはだもってやりにくい、こういう
言い方で、もしやめたとか、やめさせられたとかということが事実だとすると、私は
援護会というものはどうなるのかということが
一つあります。
それからもう
一つ、何か最近、
援護会の
諸君の中には、この
援護会はもう終わりだ、
育成会の中に吸収してもらわなければならぬという動きがあり、そうして
育英会はそれを拒否したといううわさがある。そういうような点をいろいろ
判断をして、何か
援護会そのものは全く、何というか、まるきりほうり出されてしまったというふうに私は
考えるのです。こういう事実があるのかどうか。また、私は
文部大臣に、こまかいことはともかくとして、そういう
一つの疑惑を持たれているということはたいへんだと思うのだが、
大臣としては
援護会に対して一体どんな
考え方を持っておるのか、そういう
意見をひとつお聞きしたいと思っております。それから事実の問題については
大学局長から、あるのかないのか知らせてもらいたい、私も一方的な話しか聞いていないのですから。