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国務大臣(
河野一郎君) お答えいたします。
御承知のように、都市の周辺に特に最近急激に人口が増加いたしました。この原因は、おそらく私は経済情勢の変化、つまり、公開経済、
国際経済にすみやかに
日本経済が入ってまいります、また、必然的にそういうふうなことになってきた
関係が、そういうふうに大きくあるのじゃないかと思います。そういうことのために、住宅問題にしましても、道路の問題にしても、一連のものを、さしあたり間に合わないものを間に合わせるというので、しいて申せば、企画性、計画性に乏しく、追われ追われて、すべての仕事が後手、後手に回ったために、遺憾の点が各所にあらわれておるということだと思います。しかし、最初に至りまして、だんだんこれらに対する計画性も立てるようになり、余裕も幾らか、たとえば住宅問題にいたしましても、幾らか余裕も出てまいって、住宅の質を改善するとか、それから計画的に団地をつくるとかというようなことに至ってまいっておりますので、徐々に改善されてまいると
考えております。いまわれわれの
考えておりますことは、先ほど来
お話しのような線に沿って、いずれも、たとえて申しますれば、住宅団地をつくるにいたしましても、新しい道路に関連して住宅の団地を
考えてまいるというふうにいたしております。ただ、しいて申せば、鉄道との
関係について
考えなければいかぬじゃないかと、ごもっともに
考えます。これはいま申し上げましたように、急激に無計画に住宅がふえたというようなことが一番大きな原因だと思いますけれ
ども、ただ、
日本の場合には鉄道は大都市周辺全部、しいて申せば、有利適切な線はいずれも民営である。われわれが知る限りにおいては、東京、大阪には新しい国鉄の線が、計画は古くから行なわれておりますけれ
ども、これが実行に入っていない。たとえば東京の周辺に、外環状の国鉄の線が、計画は聞いておりますけれ
ども、まだ実施されていないというようなことで、そういう面に、国鉄と道路との
関係等において、新しいものが、道路のほうは都市計画その他を相当に進めてやる計画を持って、また除々にやっておりますけれ
ども、大規模な輸送のできる国鉄の新線というものは大都市の周辺に計画されないうらみがあるのじゃないかと
考えております。いずれにいたしましても、いま申し上げますように、計画的にこれらのものをやる
段階に今日まで至っていなかった。たとえば首都圏の整備にいたしましても、ようやくその緒につこうとする
段階であり、おくれましたから、大阪を中心とする近畿圏につきましても、ようやく案をいまつくっておるという
段階でございまして、これがいずれも数年後に計画が実行に入るということになりますれば、多少御期待に沿えるようなことになるのではないかと、こう
考えております。