○岩間正男君 その中で私は特に指摘しなくちゃならないのは、米軍が常時核兵器を積んで飛行しているという問題です。安全航空基準の中のさっきのニュー・クリアーですか、核兵器の項目を見ましょう。そうすると、こういうことを書いているんです。安全審査要目というのがあって、これには、第一に、特殊兵器貯蔵所、集積所は、必ず第一級
制限地域に
指定されているか。第二に、核兵器積みおろしの場所は、(
一般米兵を含む)無資格者から見えないようになっているか。第三に、飛行機に積むミサイルに近づくことのできる人間の数は、必ず最小限に
制限されているか。第四に、核兵器貯蔵所の照明は囲いに向かって外側を照らし、侵入者を直ちに発見できるようになっているか。第五に、鉄条網でつくった囲いの高さは八フィート以上あるか。鉄条網の針金は九番ゲージ以上で、網の目は二平方インチより狭くなっているか。こういうようなことで核兵器の貯蔵についていろいろ安全性を強調している。そういう中で、しかもこの第五空軍というのは、日本本土、沖縄、南朝鮮に駐留する部隊で、その元締めである司令部は
東京都内にある。そうしてしかも、その空軍の主力戦闘機は、今度横田に強制配備されておるF105です。
こういうふうになりますというと、私は今度の航空事故というものは、国民の生命、安全を守る立場から
考えたら、幸いにしてあれは核兵器を積んでいなかったのでありますが、常時核兵器を積んで飛行しておるという体制、そういう体制をこれはとりつつある。そういう事態が明らかになるわけですね。そういう点からいうと、これは実に平和の問題としてゆるがせにできない問題なんです。こういう点から、今度の町田の問題を、災いを転じて再びこういうものを繰り返さないというそういう保障を確立しなくちゃならない。しかし、これを確立するためには、軍事基地をこのままに置いて、それからいまの安保条約下の地位協定というものでがんじがらめに縛られている。そういう体制の中でこれを確立することは非常に困難な問題だ。まあここで論議する問題としては非常に大き過ぎる問題でしょうけれ
ども、どうです。私は、地位協定、それからそれに基づくところの日米合同
委員会、それから分科会なんかの性格、権態、そういうもので二、三指摘してきたわけでありますけれ
ども、こういう点に安保条約そのものの持っている反人民性がはっきりあるんだというふうに
考えられる。安保条約そのものの体制の中からこういう事態が起こってきている。これは非常に重大だというふうに思うんですけれ
ども、これはだれに御答弁願っても無理でしょうが、私はこの点を強調しておきたいと思う。
最後に、補償の問題ですが、これはアメリカの場合どうなっているのか、調査がございますか。日本の場合を今度三百万に
改正したい、ホフマン方式をとりたい、そういうようなことを、きのうの本
会議でも、先ほどの
稲葉委員の質問にも、防衛庁長官が述べられた。しかし、アメリカの場合はどうなんでしょう。これについて調査がございますか。これは事故分科
委員会のほうで当然調査されておって、まあ補償の問題が実はあなたたちの一番当面の問題なんです。そのために実は事故調査をやっている。ここのところがほんとうの任務のように思っているわけですね、あなたたちは。それはございますか。アメリカの
資料がございますか。