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政府委員(福田繁君) お尋ねの点でございますが、現在、盲
学校、
聾学校、
養護学校の課程について見ますと、全体の課程の数から申し上げますと、盲
学校が八十一課程、それから
聾学校が二百十五課程、
養護学校が十課程、合計三百六課程となっております。その中で、先ほど
提案者からの御
説明がございましたが、農、工の課程を持っておりますのは
聾学校の一部でございます。それは
聾学校の中で農、工合わせまして七十八課程でございます。全体から申しますと、これはいわばこういう
特殊教育の面における職
業教育の課程としてはまあ一部であり、
ことばは悪いのですが、私
ども平生申しておりますような
特殊学校における、いわゆる主流とでも申しますか、そういう本体ではないというように私
どもも
考えているわけでございます。したがって、私
どもといたしましては、この盲
学校、あるいは
聾学校、あるいは
養護学校のような
学校の卒業生が社会に出まして、やはりできる限り社会生活を営む上において必要な職業というものをなるべく身につけて、そうして一本立ちできるような
教育を受けさせていくということが主眼でございます。そういう点から申しますと、まあ私
どもの
考え方といたしましては、農耕ももちろん大事でございましょうけれ
ども、たとえば盲
学校における職
業教育といたしましては、養鶏だとか、あるいはピアノの調律、電気器具の組み立てとか、こういうような、最近でも新職業の開拓という意味で、そういうことを
奨励してやってもらっております。また、
聾学校におきましても金属の塗装だとか、印刷とか、機械工業等も一部含まれておりますが、そういういろいろな新しい職業の開拓と同時に、たとえば、花卉の栽培、それから点字印刷、それからいろいろ藤などによりますところの細工物、それから写真製版といったようないろいろのものがございますが、できる限り広い分野において、それぞれ適当な新しい職業というものを身につけて、そうして社会に出た場合に、できる限り生活能力を継続できるようにというような
配慮かういっているわけでございまして、本来まあ盲
学校におきましては理療科、あんま、はり、きゅうというものは、これはまあ従来からやっていることでございます。それから
聾学校の美容、理容とか、被服というようなものがございます。こういうものが従来からの本体でございまして、盲
学校の理療科、
聾学校の理容というようなものに加えて、先ほど申しましたような、新しい職業分野というものもできる限り取り入れていきたいというようなまあ方針でもって、各
教育委員会と連携をとってこれを
奨励しているわけでございます。