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鈴木壽君 私は、いままであなた方が麻薬の取り締まりについて一生懸命やっておられる、そういう努力に対しては敬意を表しますし、それを私とやかく申し上げるのじゃなくて、こういう問題はかえって、たとえば、最近においては、盛り場にそういう取引の場所を求めるというようなことは危険でもあるしというので、彼らがやっておらんだろう。それで周辺のほうに、密集地帯以外のところでやっているのだ。これは末端のやつですから、何も外国から来るのじゃなくて、来たものをどうしてやるかという末端のやつですから、そういうことを、それこそ警察が
重点を置いているような地区では彼らはやりません。いつでも裏をかくようなことをやります。盛り場における、あるいはそういう業態における、それがいまのところゆるやかだ。こう見ると、いま言ったように、あなた方の裏をかいて、そういうことをじょうずに使っている。これは当然
考えられることです。ですから、そういうことに対して、いまの麻薬関係の警察の人たちの数なり、それから、ここへ行かないのはけしからんということを私申し上げておるのではなく、しかし、こういうこともやっぱりやらなければいけないのではないか。こういう
考え方でいるわけなんで、その
意味でどうなっておるのか。あなた方つかんでおられる事実なり、あるいはこれからなさろうという、そういう
考え方なりをお聞きしたい、こういうつもりでお聞きしておるのであります。私は、この
委員会でいま問題になっておるいろいろな深夜喫茶の問題、あるいはその他のこういう業態の問題は、それ自体としてはそんなに何といいますか、全面的にやめてしまわなければならないというものばかりではないと思うのです。特に私は、深夜静かなところでほんとうにコーヒーを飲みながら、音楽を聞きながらやっておるところは、私はあってもいいと思う、純粋の
意味のそういうものであったら。あるいはボーリングだって、
そのものに別に、あれを目に角を立ててけしからぬといってとめなければならぬとか何とかいう問題はないと思う。ただ、それらに伴っていろいろなものが起こるものだから——特に、単に青少年の風紀というような問題だけに限らず、いまの暴力団の問題なり、それから麻薬の問題なりというものが常にからんでくるということがいわれておりますから、そういうものこそ私は、やっぱり徹底的にやるべきではないか。こういうことを私常々
考えておるのであります。ですから、そういう点で私は、こういう暴力団の問題なり麻薬の問題なりというものは、やっぱり私どもほんとうに緻密な計画と、ほんとうにたえざる努力をして根こそぎ絶滅をはかるのだという、そういうかまえでやっていただきたいという気持ちが、私の御質問を申し上げる中心なんです。それで暴力団の問題ですが、これも私現場を見ているわけでもありませんし、単に話を聞く
程度ですが、たとえばヌードスタジオでも、そういう問題で暴力団の保護あるいはひもをつけること——個人的にも店自体にも、そういうものなしには営業が成り立たないとすらいわれております。それの真偽のほどはわかりませんが、そういう話をする人があるとすれば、これはたいへんな問題だと思う。これは今度警視庁あたりで暴力団退治というか、暴力退治に本腰を入れて、総監を中心に刑事部長が本部長とかになってこれからやるのだ。こういうことを新聞なんかで見て非常にけっこうだと思うのですが、そういう場合にやっぱり私どもがいま
審議しておるこういう問題にからんでの暴力団対策というものを、私はほんとうに徹底的にやってもらいたい。単に、ときどき刀を抜いてあばれるとか、隊を組んでどうするとか、ああいう暴力団よりも、むしろ内部に巣食っていろいろな悪の温床になり、
自分たちも悪をまき散らすような、こういうものを私は、単に小さな暴力とか何とかいうのではなしに、ほんとうに徹底的にやらなければいけないのではないであろうか。そういう点で、今度の暴力取り締まりの対策について、こういう問題とからんでの暴力団のあり方、暴力団の現在の
状況なんかを的確につかむことが必要ではないかと思う。それに基づいた対策がぜひ私は必要だと思うのです。そういうことでひとつ長官どうです、今度の
東京都で——警視庁でやっているああいうもの、これにはもちろん、あなた方十分関係しておられるのですから、警察庁の立場での、これに対する
考え方をひとつお聞きしたいと思います。