○
杉山善太郎君 いまの
大臣のおことばでは、どうもぴんときませんのでありまして、そういうことが予感があったものですから、私は、
前段に何か予備的な
質問をあえてする必要があるんじゃないかと思って——しかし、私は、また、これに関連する
港湾労働者、あるいは
運送業者でも、やはり心ある、目を開いた展望のきく
海運の
輸送業者というものは、この
答申が出、それが出たなら、やはり少なくとも
最短距離で、言うならば今
国会はまだ
前段の部にありまするので、まだ若干今期もありますので、今会期中にこれが日の目を見るだろう、もちろん私
どもは
主観もありまして、
港湾労働法などと言っておりまするけれ
ども、その
法案の名前はどうあっても、問題は、
答申の
内容、
前段申し上げましたように、
港湾労働についてとか、あるいは
港湾の
運送事業についてとか、
港湾の
管理運営の
改善事案についてといっておるのでありまして、その
内容を、仏つくって魂はいらずというような形ではなくて、それは拙速的に、やはりこの
答申が出てから、それからこれを
ひな形として
調査をし、あるいはというような、そういう形ではなくて、もうすぐ出してほしい、まあそういうような立法的な
措置と
技術面のやはり
準備作業が、ある程度この
答申の
方向の中で推進されておるものだと、私
ども主観もありますけれ
ども、そういうふうに理解して待望しておったわけであります。私は率直に申し上げまするけれ
ども、この
法案は、たとえばここの
答申にも明らかにありまするように、三十七年の八月九日付で、ここにうたわれてありますように、近年の
港湾労働及び
港湾の
運営、利用の
状況にかんがみ、これが
改善のためとるべき
対策について
貴会の
意見を問うと、こういうことで、二年前でありまするので、しかも、ちょうどこの
審議会が、臨時
措置的な
方法で総理府の
設置法の一部
改正をされて、二年間の寿命でこれができて
答申が出たわけであります。したがいまして、一九六二年四月十日の
衆議院の
労働委員会の私は
議事録もきょう見てきたわけでありまするが、これは
自民党の
齋藤さんであると思いますが、
齋藤邦吉さんの
質問に対して、当時
政府は、本
常任委員をしていらっしゃる
加藤政務次官だと思います。それから、
職業安定局長は三治さんであると思います。そういう方々が、この
港湾労働審議会が発足するならば、少なくとも
答申が出次第、これはすぐにも予算的な
措置で、その時点の
議会でこれの
立法措置をするといったようなことがなされております。さらに、私は率直に申し上げますけれ
ども、一九四九年でありますが、
ILOの
内陸運輸委員会の
決議、十三
項目の
内容にわたっておりまするけれ
ども、この十三
項目の
決議というものを並べて、
日本流に大体当てはめてみるならば、この
答申というものは、やはりいまから十五年前に
ILOの
内陸委員会で
決議されたもろもろの
事項が、ようやく
日本的に活字になって出てきておる、こういうような
関係にあると思います。しかも、当時この
齋藤邦吉委員の
衆議院における
意見については、
自民党さんのほうでも、この問題については早くやれといったような、そういう
方向に記録では二年前に明確になっております。タイミングを同じうして、
社会党のほうにおいても、やはり
社会党の
政策委員会、あるいは党議を得まして、
港湾労働立法というようなものがやはり
議員立法の形で出ている。しかも、競合の形で。これは
自民党さんがお出しになっても
社会党が出しても、やはり客観的には十数年立ちおくれがある。ことに正式な
答申の面から見ても、やはり諸
外国から比べて見て、手ひどい立ちおくれがある、早くおやりなさい、こう言っておるのであります。たとえば
労働省所管に限りましても、
労働時間の問題にいたしましても、
最低賃金の問題にいたしましても、たとえばやはり
ILOの諸
関係条項、あるいは
条文に照らして、非常におくれて出てきておる。
労働省に限らず、
運輸省その他の
関係でも、いろいろな
審議会というものを通して、いろいろな
答申をみな持っていらっしゃる。問題は、何も先走る必要はありませんけれ
ども、非常な立ちおくれがあって、しかも、
開放経済体制の
方向に移行をして、ことに
国際収支の
関係で、
海運収入なり
港湾収入なりというものを
整備強化する必要があるのだということになれば、やはり人の
要素と物的な
要素と
資金の
要素を勘案
整備して、そうして
政府機関は、なるほどお説のとおり、
労働省、
運輸省、通産省、大蔵省、自治省、厚生省と、非常に
港湾は多岐にわたっておりまするけれ
ども、こういう
答申がやはり
石井会長から
内閣総理大臣に出された限りは、
答申を受けとめて、早く
政府機関はこれを
行政系列に流して、実際に取り組んでいただきたいと思います。きょう
運輸委員会では、同僚の
大倉委員が、
運輸省に対して、やはりこの
港湾運送事業、この非常に立ちおくれた
港湾施設、こうしたものについてどうしてやっていくのだというような
質問をやっておるというふうに考えておりまするが、そういうような点で、いま
大臣は、非常に心にとめて急いでおるけれ
ども、この
議会には間に合わないといったようなことを言っておられるわけでありますけれ
ども、それはそれといたしましても、いまの
大臣答弁だけでは、やはり
事案の性質上、納得いきませんので、もう一度お答えいただきたいと思います。