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相澤重明君 まあ、
政府のこの
北海道総合開発計画の第二期
計画の中にも、
目標年次における
鉱業生産額は、
基準年次の二〇%増、約千六十億円を見込み、
石炭は精炭として二六%増の約二千四百万トン、こういういわゆる
計画性を持っておれば、これは当然半面に消費を考えなければならぬわけです。ところが、私は、やはりこの阪神なり京浜なりの重
工業地帯における
電力の問題は、単に石油だけ、あるいは原子力だけというわけにはまいらぬと思う。まだまだそういう段階ではないと思う。
大臣のお話のように、国際的に見ても、
石炭というものはそんなにもう足げにしなきゃならぬというものじゃ私はないと思う。そういう面からいけば、この
北海道炭砿技術会の
諸君が二カ年もかかっていろいろ研究をして、そしてトン千八百六十円もする現在の
石炭を、
スラリー輸送にすれば、八百六十円かそこそこの、つまり半分以下になるんだと、こういうことを具体的に
計画されたものを、単に、まあ勢力争いかなわ張り争いか、そういうことまで私言いませんけれ
ども、そういうことで一片のほごにするようなことは、私はとるべきじゃない。いま
大臣のお話のように、
関係省庁、また機関ともよく相談をして、真剣にこの問題に取り組んでいかなければ、私は、この総会
開発計画というようなものは役に立たないと思うんですよ。しかも、
決算報告の中で出されました港湾
整備の問題にしても、たとえば苫小牧港を
整備をして、じゃ一体何にするんだ、こういうことから考えてくれば、この
石炭関係は、苫小牧におけるところのやはり重要なそういう
産業の部分をなすものだ。こういうふうに、全体の
総合開発計画の中で港の
整備をし、そしてまた山のいわゆる出炭率を上げる、そして多くの勤労者のいわゆる生活費が上がってくれば、それだけやはりお互いによくなるわけだ。こういう
総合開発計画というものがとられていないところに、私が冒頭申し上げた、
でこぼこがはなはだしい。
ですから、
事務当局の話は話としても、私
どもは、政策的に見た場合には、いまのようなことであってはいけないし、
大臣の
答弁のようにしていかなけりゃいけないんじゃないか。
北海道の
開発を積極的に進めて、そして本土なり四国なり九州と一緒にこれが当初
計画ができるなら、私は、
日本の国内
経済というものは非常によくなると思う。こういうふうに、
北海道開発が十分でき得る政治力、政策、そういうものこそ、私は今日は必要じゃないかと、こう思う。こういう意味で、
スラリー輸送については、いま少し
電発や
電力会社の
諸君の
意見も私は否定はしません。まるきりいけないとは言わぬけれ
ども、もっと前向きの姿勢で取り組ませる、そういうふうにひとつ
関係各省庁と相談をしてもらいたい。
大臣の御
答弁を私は期待をするわけです。ぜひそういうふうに前向きにやってもらいたいと思う。
その次に、この
産業の振興に、やはり
基盤として必要なことは、
道路、交通の問題であります。
道路はたいへんに、先ほ
どもお話のありましたように、
北海道開発庁ができてから、よくなりました。一五〇%もこの
計画を上回るということは、たいへんいいことだと思う。しかし、残念ながら、
道路だけでは、いまの
北海道と本土との交通というものは十分ではありません。いま、本土と
北海道を結ぶものは青函連絡船というようなことで、人の輸送、物の輸送というものを現在考えている。ごく一部が飛行機にたよらざるを得ない、私はこういう状況だと思う。
そこで、道——本州間の交通輸送という問題について、
北海道開発庁としては、青函トンネルについてどう考えておるか。これはもちろん、
日本鉄道建設公団が発足をいたしまして、その重要な
一つの
目標になっておることは、私
どもも十分承知をしております。けれ
ども、それが十五年二十年かかるのであっては、
北海道開発庁が誕生しておる意味がない。私はやっぱり、本土——
北海道間が早急にいわゆる道民の期待にこたえるように、しかもそういう
産業の
開発が行なわれるようにするには、積極的にいまこそ青函トンネルの問題と取り組んでいくのが北海
開発庁としても必要ではないか、こういうふうに思うのであります。もちろん、これには
関係の運輸省なり、あるいは鉄道建設公団なり、いろいろ
関係者があるでしょう。あるでしょうが、私はやっぱりこの
総合開発の面からいけば、単にそれは鉄道にまかしておけばいいのだということではないと思う。そういう意味で、本土といわゆる
北海道間の交通輸送の問題についての
重点施策として、青函隧道について
政府としてはどう考えるか。あるいは
北海道開発を担当しておる
大臣としてどういうお考えを持っておるか、これはぜひ聞かしてほしい問題です。