○坂本
委員 本日は、先般来からお聞きしておりました近江絹絲の横領
事件の問題について、政治献金についてなかなかこの
捜査が進まないので、去る二月二十九日に社会党では調査団をつくりまして大阪に出かけたわけであります。そうして大阪地方検察庁並びに大阪府警の本部をたずねまして、いろいろとその
捜査の進展等についてお聞きしたわけであります。まず第一に、大阪地方検察庁におきましては、正室におきまして井嶋検事正、それから次席検事、卜部特別
捜査部長の三名の方の一緒なところでその
捜査の進展についてお伺いしたわけでありますが、その要点は、卜部特捜部長からの説明によりますと、一億二千万余の横領の問題について、六千二百万については被告発人である丹波秀伯氏は一応の弁解はしておるが、五千八百万については、いままでわれわれが聞いておりました以外のことが言われたわけであります。それは労働
関係に二千万、三千八百万円は言論
関係と政治献金になっておる。労働
関係のほうは、本人の自供かあるいはその他の証拠によりますか、昭和三十二年から昭和三十四年までの間に、詳しく申しますと、全繊本部幹部の有力推薦母体である某紡績会社の労働組合幹部、これらの方々に渡っておる。言論
関係と政治献金のほうは、この三千八百万については被告発人がその内容について自供しない。さらに、それに裏づけになるような証拠もないからその
捜査に非常に困難を来たしておる。しかしながら、もう少し
捜査をすれば結論を出す
段階になっておる、こういう説明であったわけであります。
そこでお聞きしたいのは、第一にこの六千二百万円の横領の金額については一応弁解はしている、こういうのでありますけれども、はたして告発によるところの横領金といわれるのか、正当な支出をしてその容疑がないか、あるいは容疑があるか、それがどうもはっきりしない。したがって、もう少しで結論を出す
段階になっておる、こういうことであれば、この点についてはどんなことになっているか、それがわからない。さらに言論
関係と政治献金したというだけであって、その内容が本人が自供しないのであるから、あるいはそれの裏づけとなるようなものがないから
捜査に困難を来たしておる。
捜査に困難を来たしているが、もう少し
捜査をすれば結論を出す
段階になっておる、こういうことであれば、これがどういうことになっているか、やはり労働
関係のほうについても明らかにしなければなかなか迷惑だろうと思うわけです。さらにまた言論
関係におきましても、政治献金におきましても、先般答弁がありましたように、あるのかないのか、なければないように、あればあるように、やはりこれをはっきりいたしませんと、
相当の金額でありますから、ぜひひとつ、いかに
捜査は困難であろうと、これを進行してやるべきである、こういうふうに
考えるわけであります。その点についての御見解を承っておきたいと思います。