○野田(武)
政府委員 ただいま
人事院の
勧告、これにまたさらに恩給年金の問題の
お話でございまして、先ほどから私申しましたとおり、私自身、全く御
意見のあるところもっともなんです。ほんとうにそのとおりだと思っております。そこで、これは言いわけではございません、これは、あるいは私の発言は
人事院や大蔵省が多少お困りになるかもしれませんが、私は真実を申します。共済年金の
関係におきましては、実は総理府は、そう
関係でできない。これは大蔵省でやっておられます。また
人事院の
関係であります。しかし、私は少なくとも恩給問題の処置についての責任を持っております。そこで、いま御指示を受けました点につきましても、私自身も、今日の経済情勢、物価の問題、また池田
内閣のやっております経済政策万般を
考えまして、所得倍増というたてまえで進んでおりますから、先ほど池田総理の御演説を御引用になりましたが、これは実質的に現在の恩給、年金というものが、現在の社会生活、経済情勢に合わないのだ、何とかこれは、御希望は別として、できるだけ少しでも引き上げなければならぬという熱意は私は持っております。そこでこの問題にかかわりまして、
予算編成にあたりましても、党のほうとも御連絡いたしまして、しばしばどういうふうに手直しするかということでいたしましたが、ちょうど
一つありましたのは、若年停止の問題が、一万五千円が二万円になるということが
一つ出てまいりましたのと、いま
一つは、率直に申しますと、決してよそに責任を負わせることを私は言うのじゃございません、これは誤解のないように
人事院総裁にお聞き願いたいと思いますが、ただいま総理府に
公務員年金
制度連絡協議会をなぜ設けてあるかと申しますと、恩給問題はどうしても共済年金に関連がある、これは私はよく御理解願えると思う。そこで、恩給をやりますために、どうしても共済年金のほうにひっかかるものですから、非常にその点にも私苦慮いたします。しかし、このままでただほうっておいては、この問題がなかなか解決しない。そこで最後に党とも御連絡いたしました結果、実は大蔵当局は、事務当局は必ずしも賛成いたしませんでしたが、大蔵大臣と大臣折衝の場合に
話し合いいたしまして、今度は恩給年金の
増額というものは、諸般の
事情はわかったから、本年度はこれはやむを得ないということにしよう。そのかわり、このままではいけないのだ。これを看過する、またこれをいいかげんに答弁して、恩給年金は
考えておりますとか、十分考慮しますという段階ではいけない。具体的にその証左を示さなくちゃいかぬ。それには恩給局に審査機関を設けて
——恩給局自体が
相当調査の機関を持っておりますけれ
ども、特に私が先ほど永山さんのときに
お答えいたしましたとおり、恩給の
増額ということを目標にして、ひとつ別な
調査機関をつくりたい、こういうことを申し上げました。そこで大臣はこれを了承いたしまして、今年度の初めに恩給局の中に恩給問題審議室というものを設けました。その目標は、私は重ねて申しますが、恩給の
増額改定、それから外地抑留者の加算年の問題もあります。この目標をそのまま審議室の目的として政令であらわしたいと思っておりましたが、御存じのとおり、文句の書き方がなかなかむずかしいのです。そこで、ここに
恩給局長な
どもおりますが、そんな政令の
内容の書き方なんかよろしい。これは二の次だから、目的がそうなのだからというので、この審議室において「次の事務をつかさどる。」の中に、「恩給年額、恩給加算年その他恩給に関する諸問題」というのを審議室の政令の中に織り込みました。いま
お話の点、私全く同感でございます。それが永山さんの御希望の
公務員の
給与とスライドするかどうか、これは実は私明言できないのは、なかなかそう簡単に
——御
趣旨はわかりますけれ
ども、私がいつも申しますとおり、なかなかむずかしいことをいいかげんに申しましても、これはそこまで行くかどうか疑問がありますものですから……。しかし、現状を何とか打破して、ほんとうに恩給問題の一番大きな恩給、年金の
増額というものは、この審議室をつくりました
理由からいたしましても、本年度にどうしても目鼻をつけたいという
考えを持っております。これはもちろん私だけがんばりましても、一番大事な財源を持っております大蔵省の
関係がございますから、私がここでたんかを切りましても、なかなかそうはいきますまいが、私は、その熱意で、この恩給問題の審議室を活用いたしまして、
予算編成までに具体案をつくりたい、こう思っておりますから、ひとつできますなら、むしろ何分の御協力をお願いしたい、こう思っております。私の意思が通りますかどうか、これは先ほ
ども永山さんからおこられましたけれ
ども、
給与の
勧告も五月からというのを十月にしたではないか。そのとおりです。だから、おこられましたけれ
ども、私は私なりに、微力でございますけれ
ども、私なりの熱意を込めてこの問題にかかりたいと思っておりますから、御了承願いたいと思います。