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堀委員 そこで今後の問題でありますから、それぞれどうもいろいろと影響するところがあると見えてなかなかストレートな
答弁が聞けませんけれども、ともかくも私どもは非常に遠いところに品物を売る場合もあるけれども、ソ連とか中国というのはきわめて近いところにある国ですね。特にソ連の場合は今後シベリア開発ということでこれはやはり大きな意味がある。ソ連にもあるだろうけれども、世界経済の上でもこれはなかなか今後の大きな問題であるわけです。その一番近いところにある
日本の場合としては、実はこれらの輸出
金融についてその点が十分でないために輸出が十分いかなかったということは、これはやはり輸出全体の面から見て前向きに検討が進められるべきであるし、最近の情勢を見ると私はどうも
日本の、これは通産省にも聞いておいてもらいたいのですけれども、貿易その他輸出
金融、その他の自主性の問題というのをもう少しはっきりさせなければならぬ。実は対ソ交換輸出がアメリカからもの言いがついたら
日本はすぐやめたわけです。ところがイギリスやなんかは言われても
——イギリスだったか西ドイツだったかちょっとはっきりしませんが、けっこうやっているわけです。アメリカが何か言ったって向こうはやっている。
日本はやめている。昨年アメリカへ行ったときに、実は向こう側のほうがやめろと言ったら
日本はすぐやおる。そして非常に従順にしているところに対して御承知のような利子平衡税のようなものをばさっと出してくる。要するにこっち側が何か切り札があれば、それならば利子平衡税よろしゅうございます。対ソ交換の輸出はすぐに再開しますということなら、これはわかりますけれども、どうもそういう点を含んで見ておると、要するにソ連側に対してアメリカが小麦を輸出するようになったからそれじゃ
日本でも少しはいいのだろうというようなことでは、
日本の貿易の自主性、こういう点で非常に問題がある。私はこういうふうな
感じがしてならないわけです。
そこでいまいろいろと
お話を聞いておると、これらの延べ払い
金融の問題についても、やはりよそとの
権衡ということがかなりあるようでありますけれども、国内的ないろいろな資金量の問題については、これは自主的な
判断ですから別といたしましても、その点についてはもうちょっと自主的に、
日本が置かれておる中国なりソ連という隣国との
関係において貿易の点では自主性を大いに発揮させるべきだし、同時にその点ではニチボーのプラント輸出等の問題がもし出てきたときには、やはり政府は政府なりに責任を持った態度で対処してもらいたい、こういうふうに私は考えるわけですが、大蔵大臣どうでしょう。