○尾之内
説明員 第一の点でございますが、ただいま
片岡局長からも
お話がありましたとおりでありますが、
名神高速の場合には、
設計と、それから実際の
自動車の
走行能力、これは
本線については少なくともマッチしていると思います。なお、欲を言いますと、もう少し
路肩の幅があったほうがいいというふうには
考えられますけれ
ども、諸
外国の例を見ましても、大体八十キロ、百キロ、百二十キロの
設計速度に対しては、幅は十分だろうと思います。ただ、
インターチェンジのランプの
設計速度、これとのすりつけといいますか、そういう点につきましては、
事故も
本線以外に起こっている場合もございます。したがいまして、できればもう少し
インターチェンジの
速度というものについては
考えたいと思いますけれ
ども、他方、
日本の場合におきましては、
インターチェンジをつくる用地問題、これもかなり問題がございますので、そうぜいたくもできないというので、どちらかといいますと、
インターチェンジにおいてやや不備な点があるかと思いますが、この点については、
名神高速その他の今後の
高速自動車道路における
構造上の問題として、
研究の余地があろうかと思います。
それから
都市の
高速道路でございますが、これは東京の場合を例にとりますと、大体地形上
河川を利用したり、あるいは地下の隧道を掘りましたり、本来かなり無理なところにつくったものでございます。したがいまして、これは
設計速度六十というようにきめましたが、六十ではとうてい全線通り切れませんので、局部的に五十キロあるいは四十キロの
区間を設けざるを得ないということになっております。これは
設計当初、
都市計画を決定しましたときからそういう問題があったのでございます。でございますから、
構造的にはかなり窮屈な
設計をしておるということが前提になっております。なおかつ、私
どもいま
自動車専用道路の
構造基準を、大体成案を得て
指導しておりますが、この
首都高速の
設計がきまります
段階におきまして、まだその辺についての
研究も十分でございません。したがって、ごらんのように
中央分離帯、あるいは
片側における
右側の側帯、あるいは
左側の
路肩、こういったものにつきまして、私
どもの
考えております
高速自動車国道の四級の
基準に対して、いまの
首都高速道路は、
幅員がそういう面において足りない面がございます。
車道幅員においては三メートル二十五を確保しておりますが、
路肩その他におきましてやや不足しておることは事実でございます。そういう点がございますから、いろいろ次の御
質問の点もございますが、
自動車専用道路であるがゆえにどうしても
スピードを出したいという
運転者の気持ちもございますし、また中には早く走らなければならぬという
錯覚もありまして、許容されました
設計速度の五十キロあるいは六十キロ、こういう
速度を守らないために
事故が起きている場合が間間あるわけであります。これらにつきましては、先ほど
警察庁のほうから
お話がございましたように、できるだけ
運転者に
スピードを守ってもらうという以外にないわけでございます。私
どもはそういうふうに希望はいたして
指導をお願いいたしておりますが、なおかつやはり
事故の
発生する場所というのはまた限定されておるようでございます。そういう点につきましては、当方といたしましても、できるだけ必要な
警戒的な
標示あるいは照明あるいは防護的なさく、こういったことをやるとともに、また可能ならば若干の
構造の
改善そのものもやらなければならぬ、こういうふうに
考えております。なおその点につきましては
首都高速道路が初めてのケースでございますので、いろいろそういう点でなお不
注意な点があったかと思いますので、今後できるだけケースバイケースで
改善をはかっていきたいと
考えております。
名称につきましては、先般来いろいろ議論がございまして、
自動車専用道路という
名称は、実態がそうでありますから、あるいはそうすべきかもしれませんが、ただ、
名称を変えただけで効果があるかどうか、これについても検討してみなければならぬと思っております。ただいまのところ、まだ
名称を変えるという具体的な案はございませんが、またよく相談してみたいと思っております。