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河野国務大臣 ただいま申し上げましたとおりに、私は、もし全然こういう
措置がなかったならば、もう
事業を途中で停止しなければならない場合が相当に起こっただろうと思います。そういうものが、曲がりなりにも一応
事業が完遂できたということは、各所にその例を見ますが、
収用法によって強制的に開通ができたという事例も実はあるわけでございまして、これがなかったら、反面において
お話しになりますようなことが全然ないということは言いかねますけれども、なかった場合には、いま申し上げるように、全然
道路があかない、八割できたけれども、
最後の画竜点睛を欠いておる。現にいまでも京都においでになるとおわかりのとおり、東山線というのがあります。これは京都の町の出口で数軒のものが立ちのかない。
収用法にかけております。そのためにトンネルもできた、道もできた、
最後の京都の町に入るところであきませんから、いま申し上げるように、効を実はあげていない。これはようやく
収用法で
手続を踏んで、解決がつく。こういうような事例は各地にあると私は思うのでありまして、やはり私はこの
法律があればこそと思っております。しかしながら、いま申し上げますように、それが、
収用法にかけても、先ほど申し上げますように、期間的に相当長い期間がかかって
結論が生まれるということでございますから、一切の工事ができておるが、それだけあかない、そのあかないものはっとにその
措置に出ておりますけれども、
結論はなかなか出ない。いまあなた方が御
利用いただいておりまする名神につきましても、名神
道路について非常に困難な事例があって、それを
収用法にかけ、それがまたおくれたために非常に工事に難渋したというような事例が各地にあるわけでございますが、これがなかった場合を想像いたしますと、私は、こういうものは進行しないというような場合が各地に見られただろうと思うのであります。
そこで今回この
措置に出ることによって云々ということでございますが、これは先ほど申し上げましたように、従来の一番欠点とするところは、期限が非常に長かった。
委員の
諸君にしても兼務しておられる、仕事が多いために、
委員会を招集しても定数に満たなかったり、集まりが悪いというようなことのために、
委員会が開けない、進まないというようなことのために、だんだん延引して、
結論が得られないというような場合が多かったのでございますが、またそういうことを想定して、先ほども申し上げたように、お願いしてもなかなかうまく
結論が出ぬから、できるだけひとつ
話し合いでということで、
話し合いにいたらずに時間を
経過してしまう。そして
最後に入るときには、
話し合いで十分の時間をとり、それをまた
委員会に持ち込んでまた時間がかかるというようなことのために、他は一切でき上がって、
最後にそこだけではどうにもならないというような例があるわけでございまして、それを今回は、一応
委員会にかけた場合もこの期間で済むんだから、一応の
話し合いのほうも十分ひとつ御理解を願って、そして三カ月とか六カ月とかいうような期間でひとつ
話し合いは一応打ち切るつもりで、これだけの
手続はとりなさい、これだけのことはおやりなさいということを、実は私はいま各地建のそれぞれの係を東京に集めまして、この
法律を
適用するためにはこれだけのことはやらなければいけませんよ、ということをきめて、そしてそれを指床し、そして十分それらの
措置をその期間内に終わりなさい、そして相手方の御意向を十分勘案した上で発動する
措置をとりたいということで、せかっく準備をしておるのでございまして、十分慎重に扱って、それでしかもスピーディーに
結論を得るというようにしたいと
考えております。