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金丸(徳)
委員 実は、
河川局長御
承知のように、私のほうには
天井川というやつがありまして、これが非常に高くなりまして、いまは交通上困るものですから、トンネルを掘って、下をくぐって歩いているというようなことなんであります。私
どもの子供のころは、そういうことではなかったのでありますが、だんだんだんだん
河床が上がってしまって、ついに道は川の下をくぐらざるを得ないというようなことにまでなってしまったのであります。私は、これは
河川改修上は非常に好ましからぬ
状況だと思う。こうなって下をくぐるようなことになりますと、ますます今度は
堤防を上げなければならないというようなことになってきまして、残念なことだ。こういうことは好ましからぬことではあったけれ
ども、やむを得ざる措置として、そうなってきたんだ、こう了解するのでありますが、いまやそのやむを得ざる条件というものはなくなってくる、いままではじゃまになって困った
砂利砂が、
幾らでも使ってくれ手がある、むしろ足りないというときを迎えたわけであります。このときにおいて、そうしたやむを得ず
堤防を高くしなければならなかった時代から、根本的に
砂利砂をとってしまうという方向に変えるわけにはまいらないか、ということをお
伺いしておるわけであります。なぜ私がこんなことをしつこくお
伺いするかといいますと、
現地のほうにおきましては、もうそういう
方法よりほかにないのだというふうに思い込んでおるように私にはとれるのであります。つまり私のほうの川としますれば、だんだん
砂利はたまるんだ、したがって
堤防を上げるんだ、
堤防を上げるから、また
河床が上がるんだ、
河床が上がるから、また
堤防を盛り立てるんだというようなことで、イタチごっこみたいなことをやる以外にないということになり、いまは、
砂利を持ち出すということで、つくった
堤防の補強上困るから、たまった
砂利はそのままそっとしておいてもらいたいというようなことにまでなってきて、その向くなった
堤防の上に橋をかけるものですから、橋脚はたまった
砂利の上にできておる。その
砂利を取ってしまうと、
堤防の橋脚があぶないから、そっとしておいてくれろといわんばかりの態度なんです。今日まではそうであってやむを得なかったかもしれませんけれ
ども、今度はそうじゃないから、根本的に川はなるべぐ低いところを流してもらうのだということになって、一面においては、
砂防工事が進んでおりますから、これからはおそらく
——私はそう念願するのでありますが、これ以上はそう橋もくずれまい、
砂利もたまるまいと思うものですから、この際、下のほうを思い切ってさらってくれますと、あの
天井川も根本的に
改修することができるのじゃないか。何も橋脚を持たせなければならないから、あのおそろしい
天井川をそのまま置くということではなくて、思い切ってさらってしまって、橋脚をさらに下のほうからつくり直すというくらいの
考え方に思い切ってなってくださらぬかどうか、
堤防も、近いところから順に積んだということではなくて、思い切って下を掘り下げたところにかたい
堤防をつくるという方針に変えてくださるわけにはいかないかどうか、こういうことでございます。これは実は大きな問題だろうと思いますから、先ほどは
建設大臣にもお
伺いしたのでございます。
建設大臣は、そういうことも
考えて十分やるということでございます。
建設大臣を補佐なさる
河川局長として、技術的に見てそれがいいんだ、こう言ってくださると、
建設大臣もあの実行力を縦横無尽にひとつふるってもらって、私
どもの要望をかなえてくださるのじゃないか、こう思うものですから、お
伺いいたしておるのであります。私のお願いしたいところはそこであります。