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1964-04-07 第46回国会 衆議院 決算委員会 第16号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十九年四月七日(火曜日)    午前十時四十二分開議  出席委員    委員長 白浜 仁吉君    理事 押谷 富三君 理事 竹山祐太郎君    理事 福井  勇君 理事 片島  港君    理事 勝澤 芳雄君 理事 山田 長司君       鍛冶 良作君    菊池 義郎君       田川 誠一君    湊  徹郎君       田原 春次君    森本  靖君       吉田 賢一君  出席国務大臣         大 蔵 大 臣 田中 角榮君  出席政府委員         大蔵政務次官  纐纈 彌三君         大蔵事務官         (大臣官房財務         調査官)    松井 直行君         大蔵事務官         (主計局次長) 澄田  智君         大蔵事務官         (主計局司計課         長)      江口  穰君         大蔵事務官         (管財局長)  江守堅太郎君  委員外出席者         会計検査院事務         総長      上村 照昌君         専  門  員 茨木 純一君     ————————————— 四月三日  委員森本靖辞任につき、その補欠として黒田  寿男君が議長指名委員に選任された。 同日  委員黒田寿男辞任につき、その補欠として森  本靖君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  昭和三十七年度一般会計予備費使 (承諾を求  用総調書(その2)       めるの件)  昭和三十七年度特別会計予備費使  用総調書(その2)  昭和三十七年度特別会計予算総則  第十一条に基づく使用調書  昭和三十七年度特別会計予算総則  第十二条に基づく使用調書(そ  の2)  昭和三十七年度特別会計予算総則  第十三条に基づく使用調書  昭和三十八年度一般会計予備費使 (承諾を求  用総調書(その1)       めるの件)  昭和三十八年度特別会計予備費使  用総調書(その1)  昭和三十八年度特別会計予算総則  第十四条に基づく使用調書(そ  の1)      ————◇—————
  2. 白浜仁吉

    白浜委員長 これより会議開きます。  昭和三十七年度一般会計予備費使用調書(その2)外四件、及び昭和三十八年度一般会計予備費使用調書(その1)外二件を一括議題とし審査を行ないます。  これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。田川君。
  3. 田川誠一

    田川委員 私は国有財産管理処分について少し質問をいたしたいと思います。  最近市街地などにおける土地の需要が激増しまして、地価の値上がりなどの影響を受けて一般土地の入手が非常に困難になってきておりますけれども、この影響によって公共用地の存在が非常に注目されておるわけであります。政府はこの公共用地管理処分適正化をはかるため努力をしておられますけれども、まだ決して十分というわけにはまいりません。特に最近の土地値上がり土地ブームに便乗して、公共用地の取得に悪質な手段が使われて、国有地払い下げ貸し付けが行なわれておりますことは、これまでも幾度か指摘されたことであります。また土地値上がりにつれまして、民間に貸与された国有地貸し付け料も急激に上昇し、場所によりましては国有地地代使用料貸し付け料個人の私有地の地代をはるかに上回るような珍現象を見せております。その一方同じ国有地でありながら、行政財産に属する海浜地とか河川敷などが非常に安い貸し付け料で、しかも個人住宅営利事業に貸与されておるということなど、非常に矛盾した面も出てきておりますことは残念なことであります。  そこでまず最初に、大蔵省にお伺いしたいことは、個人や私企業に貸与されている一般国有地、つまり普通財産に対する貸し付け料と、それから海浜地とか河川敷などのような行政財産であります公共用地使用料とに非常に開きが生じておることにつきまして、大蔵省は一体どのようにお考えになっておりますか、承りたいと思います。
  4. 江守堅太郎

    江守政府委員 仰せのとおり、普通財産貸し付け料河川敷その他の行政財産の一時使用使用料というものが相当開いておることは事実でございます。行政財産の一時使用によって受けます個人利益普通財産貸し付けまして受けるところの個人利益——売り払いの場合も同様でございますが、それはおのずから性質が違っておりまして、たとえば普通財産を売り払うような場合におきましては、当然地上権あるいは借地権保護を受けるわけでございますが、行政財産の一時使用というような場合には、そういった保護がございません。したがって性質上その対価というものには区別があるべきものだと思います。またたとえば河川敷ゴルフ場にするというような事例が最近は非常に多いわけでありますが、こういった場合を考えてみますと、ゴルフ場は大水が出るというような場合には水に浸ってしまって使えなくなる、また国の受ける利益といたしまして、あそこには芝などを張りますために、護岸の役にも立つというようなこともございまして、そこにやはり使用料というものを算定する際に考慮すべき問題があると思います。ただ御指摘になりましたのは、そういった場合は、河川敷あるいは海浜地に、普通財産を売り払った、あるいは貸し付けた場合と同じようなものができておる、その売り払いあるいは貸し付け料普通財産の場合よりも安いじゃないかという御指摘であると思います。確かにそのとおりのような事例がございます。これにつきましては、そういった普通財産貸し付けと同じような措置をすべきものを河川敷あるいは海浜地の一時使用許可というようなことで措置いたしますことは、不適当であると考えております。したがって、そういったものは、すみやかに大蔵省普通財産引き継ぎを受けまして、そして普通財産貸し付けとして処理をする、売り払いとして処理をするということが適当だろうと思っております。ただ現在そういった河川敷あるいは海浜地普通財産として適当であると大蔵省側が認めましたものを大蔵省普通財産引き継ぎを受けます方法は、大蔵大臣がそれぞれの所管大臣にお申し出をいたしまして、引き継ぎをいただくようにお願いするわけであります。ただ所管の、たとえば建設省のお立場では、大蔵省は、これは普通財産として引き継ぐのが適当であるというふうに考えておるものであっても、やはり河川の維持あるいは海浜地維持というような観点からそれぞれの行政財産として持っておったほうが適当であるというふうに見解が分かれるために引き継ぎを早急に受けられないというような事例がございます。でございますが、ともかくだれが見ても、その使用実態は、普通財産払い下げあるいは貸し付け実態と変わりがない。しかもその使用料等行政財産の一時使用許可ということのために、普通財産使用料の場合に比べると安いというような事態は非常におかしいわけでございますので、私どもといたしましては、極力こういったものの引き継ぎを受けまして、適正な普通財産貸し付け料をとるというような処置をすべきであろうと考えております。
  5. 田川誠一

    田川委員 いまのお答えでございますが、大体了承できるのであります。しかし差額があまりにもひどいということについて、もう少し大蔵省検討をすべきである、こういうふうに私思うのであります。それから行政財産のたとえば海浜地だとか河川敷だとかいうようなところにあまり適当でない貸し付けが行なわれているということを、あなた、いまおっしゃいましたけれども、こういう例がやはりずいぶんあるわけであります。その実態をよく大蔵省が把握して、海浜地などは建設省所管でありますけれども、もう少し大蔵省実態を総括的に把握をして適正にやらなければいけないのではないかと思います。  その話はともかくといたしまして、私が先ほど申しました普通財産行政財産貸し付け料開きがある、その一つの具体的な例を申し上げて、普通財産のほうもところによっては相当な貸し付け料値上がりをしておるという例を一つあげまして、ひとつ検討をしていただきたいと思います。  それは、私が住んでおるところでたいへん恐縮でございますが、現在私の住んでおる横須賀市の追浜というところでありますが、そこに天神住宅という横須賀市の市営住宅があるわけであります。その住宅昭和二十二年から二十三年にかけてつくられた住宅でありますが、敷地は約九千坪であります。三十戸ばかりありますが、庶民住宅であります。その土地国有地である。その地代昭和三十三年には坪当たり四円三十一銭、それから三十五年から三十八年まではその暫定価格で仮契約がされておったわけですが、三十八年の暮れになりまして、新しい計算方法地代がきまったわけです。それによりますと、三十五年には坪当たり八円九銭に上がり、三十六年には十一円八十九銭になり、三十七年には二十七円五十六銭になります。こういうような計算のしかたをしていきますと、三十八年度には四十五円五十六銭に上がり、三十九年には四十九円十八銭、四十年には五十四円というような上がり方をしておるわけです。これは公営住宅でありますから、最初は、昭和三十六年までは減額処置がとられておったわけです。民間地代家賃統制令に準じて比較的安く貸されておったわけですけれども、三十七年から減額処置がとられなくなった。それはその市営住宅に入っておった人たちが、市から住宅を分譲されたわけであります。ですから純然たる個人住宅になってきたというような関係で減額処置がとられなくなったわけであります。そのためにいま申し上げたような地代が高くなってくる。それをグラフにちょっととってみたのですけれども、これを見ていただきたい。この地代値上がりの率というのは、ものすごい急カーブを示しておるわけであります。建設した二十二年当時から比べますと、本年度には建設した当時の地代から比べて九十八倍高くなってくる。もともとこの付近土地の安いところでありますから、常識からいえばそんなに高い地代ではないはずでございますが、しかし一般民間地代をその付近で調べますと、大体平均十五円から二十五円ぐらいの地代なんです。いま公共料金を上げてはいかぬとか、政府がいろいろ物価抑制措置を講じておりますけれども国有地がこのように非常に高い値上がりをして急カーブで上がっておるということが、常識的に見て妥当かどうかということを私ども非常に心配をしておるわけでありますが、この点につきまして大蔵省は一体どういうふうにお考えになっておりますかお伺いしたい。
  6. 江守堅太郎

    江守政府委員 個別的な個々の家賃値上がりというものについてお話しがございまして、いまのお話は、その中に一つ地代家賃統制令がはずれたという要素がありますために、値上がり率がはなはだしく上がっておるというような面もあるかと思いますが、それはともかくといたしまして、賃貸料が年々上がってきておるということは事実でございます。国が貸します土地家屋賃貸料と申しますものは、適正な時価をとるというたてまえになっております。したがって、一般土地が上がってまいりますと、地代家賃も上がらざるを得ないわけでございます。ただその上がり方が一般よりもはなはだしく高い上がり率ではないかというお話かと思います。ただいま承りました天神住宅につきましては、たしかに一般住宅よりもはなはだしく上がり率がひどいのではないかと思われるようなものがあると、私承っておって感じたわけでございますが、一般的に申しますと、ただいまの地代家賃を定めます基準をきめましたのは三十八年度からでございますが、それをきめます際には民間地代家賃がどういうふうになっておるかという実例を相当広く調べまして、その結果に基づきまして民間の三十八年度地代家賃というようなものにふさわしい政府地代家賃を出す方法考えて、三十八年度からやっておるわけでございます。したがいまして、一般地代家賃に比べてはなはだしく高いということは、一般的に申しますと私はないと思います。ただ、世の中のムードといたしまして、政府が売るもの、貸すものは安いのだというような気分が一方にございます。と同時に、いま政府地代家賃は、三年間据え置きをいたしまして、それから上げますので、その点急激に上がったという印象もあると思うのでございますが、一般的に申しますとまあまあ適正な時価を私どもはちょうだいしておるというふうに思っております。また非常に高い、ひどいではないかという苦情もたくさんございますが、実際問題として、そういった御苦情はございますけれども、かといって契約はできないかと申しますと、そのほとんど大半のものが契約ができておる。もちろん契約ができませんで非常にむずかしい問題になっておる事例は個別的にございますが、大勢を申しますと契約もできておる。と申しますことは、政府地代家賃は安いと思っておったが、案外高い、案外高いがまあまあだというようなことが、やはり一般の御認識ではないかと思うのでございます。ただ、ただいまのお話の、非常に例外的に、近辺の地代等に比べてもはなはだしく不穏当だというような向きに対しましては、大蔵省のほうに協議をいたしまして、特別の措置をするということも可能でございます。いまお話し天神住宅土地につきましては、そのような方向で検討いたしたいということで、さしあたりは計算をいたしました非常に一般よりも高いと思われる値段で、直ちに貸し付け料をいただくというようなことをいたしませんで、暫定的に話がつき得るであろうと思われるような値段で暫定的に契約をいたしまして、後日横須賀出張所の話もよく聞き、本省で判断をいたしましてきめたいというふうに考えております。
  7. 田川誠一

    田川委員 いま申し上げました特別のこういうようなひどい値上がりのところに対しては特別の処置をひとつ検討しようというお話でございますね。——これはたいへんけっこうなことであります。しかし、私、先ほど一般的にはそれほど高くないということを申し上げましたけれども、これは少し遠慮して申し上げたつもりでありまして、実際に一般に比べても高いわけです。この付近土地評価がわりあいに安いので、実際に比べてもこの付近では、大蔵省計算によると高くなるわけです。これは先ほど言いましたように時価評価に切りかえておりますので、そういうように高くなっておるのだと思うのです。それなのに、先ほど申し上げましたけれども、その付近民間で国に貸し付けておる、国が民間から借り上げておる土地、これが大体同じような場所で、非常に安い値段民間土地を借り上げておるわけです。これは具体的な例でありますけれども、その付近浦郷の一丁目四十四番地、浦郷二丁目三十二番地、これなどの土地は、国が民間土地を借り上げておる。そこはどの程度の地代で借り上げているかというと、月、坪当たり三円八十銭、国が民間に貸すときは、先ほど言ったような時価評価でどんどん高くなっておる。国が借り上げるときはあまり上がらないで地代家賃統制令を適用されて安い値段で借り上げておる。これは決して国の土地が安いなんということを義理にも言えたあれではないと思うのです。これは大体計算基礎が違ってくるからこういうふうになると思うのでございますが、この点についてはどういうふうにお考えになりますか。
  8. 江守堅太郎

    江守政府委員 国が民間からお借りしております土地が、先ほどお話しになりました例に比べてはなはだしく安いというお話でございます。私、ただいま初めてその値段を聞きましたので、的確に申し上げられませんが、やはりその具体的な土地がどのようになっておるかということを判断いたしませんとわからないのでございますが、全く同じような状況の土地が、一方国が貸しておるほうはどんどん上げ、国が借りておるほうは安いまま据え置いておるということは、私まことに不適当だと思います。適正な地代をお払いできるように検討いたしたいと思います。
  9. 田川誠一

    田川委員 これは私の近所ですから、私がじかに調べたもので、決して間違いありません。しかしこれは計算基礎が違うのです。片一方のほうは時価評価基準にしてきめておる。民間土地を借り上げる場合には固定資産税を標準にして借り上げておるわけです。これでは民間土地のほうがずっと安くなるのは当然でございます。しかも地代家賃統制令を適用しておるというようなことでございますので、この点は即刻ひとつ是正するような処置検討していただきたいと思います。  それと関連をいたしまして、先ほどの話に戻りますけれども、国が個人貸し付けた場合に仮契約をして、そうして暫定的な価格をきめるわけでございますが、この暫定処置をして契約をしてから決定額が出るまでの期間というものが非常に長いわけです。この天神住宅の例をあげましても、三十五年の四月一日に契約をし、そうして暫定的に仮契約を結んだわけですが、決定額が出たのが三十八年の暮れなんです。こんなに長い間ほうっておいて、そうしてあとになって急激に上げだ新地代を示して、三年間も遡及するということは、借りている人にとっても非常に負担をかけることではないかと思うのでございますが、暫定契約をしてから確定をするまでの期間というものをもう少し縮めて、少なくとも同じ年度には価格を決定するような処置を講ずべきではないかと思うのですが、この点はいかがでありますか。
  10. 江守堅太郎

    江守政府委員 財務部あるいは出張所におきまする事務の執行のやり方がはなはだしくおそいという面は、私どももたくさん承知いたしております。これはただいま申されました貸し付け料の改定という問題だけにとどまらず、国有財産仕事やり方一般の問題として世間の御批判を受けておる点でもございます。その点につきましては、国有財産管理処分というものを能率的に、ことに民間の方々の利便に直接関係することでございますので、そういった呼吸をよく心得て仕事をするようにということを強く指導いたしております。またその具体的な方法といたしまして、もう少し実際その事務に携わっておる者が気をつかったならばできるというようなことがおろそかになっておるというような面もたくさんございますので、そういった具体的な事務の指導についてただいま一生懸命にやっておるのでございます。ただ財務局出張所等の能力が不十分でありますために、御迷惑をかけておることは私重々承知しておりまして、その点の改善には今後ますます努力をいたしたいと考えております。
  11. 田川誠一

    田川委員 この点につきましては、いまたあなが言われたように早急に処置をしていただきたいと思います。  それから先ほど話が出ました行政財産使用料でございますけれども、これも一つの具体的な例でありますが、建設省所管河川敷海浜地でありますが、千葉神奈川と静岡、これは建設省にお調べいただいたわけですが、神奈川県の場合、一つ例をとりますと宅地国有地を提供しておるところでありますが、神奈川県の一級地月額、坪八円二十九銭、二級地で五円五十銭、これは宅地に貸してあるわけです。この中には別荘に貸してある土地がずいぶんあります。それから河川敷ゴルフ場に貸しておるのが、これは話にならないのですが、月に計算をいたしますと坪一円にならない、八十二銭五厘で貸しておる。こういうべらぼうな使用料営利企業個人住宅、特に別荘などにこういうものを貸しておるということは、非常によくないことじゃないかと私ども思うわけです。しかもこういう土地使用料が統一されてなく、県ごとにきめられておるわけです。ですから、千葉県の例などは、一番いいところ、市の甲地で月額坪当たり二円四十七銭というような価格になっております。例をあげると切りがありませんけれども、こういう差が出てくるということは、行政財産普通財産使用目的が違うということを言われましたけれども価格が安いならそれを使う相手をよく見て貸す必要があるのじゃないか、こういうふうに思うのでございますが、この点いかがでありますか。
  12. 江守堅太郎

    江守政府委員 河川敷等一般の私人に貸し付けます際の貸し付け料あるいはその貸し付け事務は、それぞれ県の条例できめております。一時使用許可等は県がやっておるわけでございます。したがいまして、ばらばらという問題も出てくると思います。そしてまたそれが不当に安いということも、先ほど申しましたようにそういった事例もたくさんあるわけでございます。その点は、先ほど申しましたように、それが行政財産の一時使用許可というような措置で貸すことが適当でないと思われますものにつきましては、極力これを大蔵省普通財産引き継ぎを受けまして、普通財産貸し付けとして今後は処理をしてまいりたいと思うわけでございます。ただ、それが実行問題としてはなかなか処理しにくい面もございますが、本国会に国有財産法改正法案を御提出してございますが、その目的一つも、いわゆる大蔵大臣総括権をいまよりも強化いたしまして、こういった事態処理することがもう少しやさしくできるようにということを考えてやっておるわけでございます。
  13. 田川誠一

    田川委員 この点については、大蔵大臣国有財産全般総括権を持っておるのでありますから、もう少し合理的な国有財産管理処分方法、貸し出しの方法、そうしたものを統一的に打ち出す必要がある、この点はぜひ促進をしていただきたいのでありますが、私、きょうは時間がありませんので、あらためてこまかい点を質問いたしたいと思いますが、ここで委員長にお願いいたしたいことは、資料を二、三用意をしていただきたいのでございます。  その一つは、一般会計、各特別会計普通財産及び行政財産貸し付け料算定基準につきまして各省別一覧表、それから国が民間から借り上げる場合の算定基準について各省別一覧表、それからもう一つは、昭和三十九年四月一日現在貸し付け中の普通財産年額借料五百万円以上の貸し付け物件について、貸し付け年月日物件の所在地、種目及び数量、それから相手方、貸し付け料適用法令等について、各財務局別資料をお願いしたいと思います。
  14. 白浜仁吉

    白浜委員長 いいですか、いまの要求の資料は。
  15. 江守堅太郎

    江守政府委員 かしこまりました。
  16. 田川誠一

    田川委員 最後に普通財産の転用、活用に対する方針について大蔵省にお伺いをしたいのでありますが、普通財産貸し付け方針は、この国有財産白書にちょっと出ておるようでありますが、「今後における普通財産処分にあたっては、都市計画等公共施設整備改善計画庁舎等使用調整計画国土開発計画等要請等を総合勘案して、公共用、公用または公益事業の用に供するために必要な財産処分に重点を指向し、また、可能な限り長期的見透しのもとに、将来このような用途に必要となると見込まれるものは、これを保有しておくように配慮する等慎重を期することとしている。具体的には、たとえば、道路、公園、港湾、治山、治水などの用に供する場合には、優先的に処理するとともに、民生の安定と経済成長基盤強化に必要なもの、たとえば、地方公共団体公営住宅日本住宅公団住宅施設学校施設病院施設などに利用することが適当なものについても、その計画を十分尊重して処理することとしている。」こういうふうに書かれております。今後の方針もこのとおりに進めていくつもりでありますかどうか。
  17. 江守堅太郎

    江守政府委員 その方針どおり進めてまいりたいと思います。
  18. 田川誠一

    田川委員 これに関連して、いま神奈川県で少し問題になっておるところがございますが、神奈川県の江ノ島のすぐそばの辻堂海岸に、もと海軍が使っておった辻堂演習場がございます。約二十七万坪であります。この二十七万坪の使用計画は、昭和三十五年十一月に、大蔵省におきまして、国有財産関東地方審議会、これに諮問がかかり、その処分方法がきめられたわけです。そうしてその処分は、県立公園が六万坪、そのほか国道とか砂防林学校用地、汚水処理場、日本住宅公団住宅地、公務員住宅あるいは相模工業学園というようないろいろの処分方法がきまったわけでありますが、この県立の公園の敷地に対して新しい競願者が出たわけです。これは株式会社サイエンスランドという民間の会社でございます。こういうすでに審議会で決定をした土地に新たに民間の会社が競願するというような場合に、これが払い下げやあるいは貸し付けの議題に供されるかどうかということをまずお伺いしたい。
  19. 江守堅太郎

    江守政府委員 辻堂海岸約六万坪の土地は、ただいま神奈川県の公園にするということに方針がきまっておるわけであります。ただ神奈川県のほうでは、まだ事業決定もいたされておりません。またその予算的な措置も講じられておらないわけでございますが、関東財務局の地方審議会に御諮問をいたしまして、この二十七万坪全域の転活用方針を受けます際に、その一部として六万坪の土地神奈川県の公園にするということをきめたわけであります。その自余の土地につきましては、道路、学校、住宅公団等の計画がきまりまして、そのほうの面はあるものはすでに完成し、あるものは進行中でございます。したがって国といたしましては、辻堂海岸六万坪の国有の土地は、神奈川県の公園にするというふうに心得ております。ただ、最近神奈川県のほうの御意向で、いまお話のございましたサイエンスランドというものの建設の計画が、これははなはだ適当な計画があるので、もしその計画が実現する運びになるならば、県としては公園計画をとりやめてもよいという御意向があるように承っております。ただ、それは県としてそういう御意向がある、また一方サイエンスランドのほうもそういった計画を進行いたしておるという状況でございまして、財務局あるいは大蔵省のほうに、辻堂の土地を自分のほうに使わしてくれ、売ってくれというような正式の御意思の表明はございません。
  20. 田川誠一

    田川委員 私がここに辻堂演習場のあとの国有地をお聞きいたしましたのは、神奈川県が公園として無償貸し付けの申請をして、そしてそれが審議会で決定され、あとは契約が残されただけになっておる、そういうときに新しくサイエンスランドという会社が申請をしようとしておるわけです。しかも、そのサイエンスランドという会社の発起人の一番最初神奈川県の知事さんがなっておる。東京の有力な財界筋から、ほとんど百人近い財界の人たちが発起人となっておって、そして株主を募集をしておるわけであります。そういうことで県が申請をしつつあるというときに、知事さんが別の会社の発起人になっておるというところに、地方制度から見て、地方自治から見て少しおかしいものがあるのじゃないかと私ども思うわけです。しかし、これは県のことでございますから、県議会でおそらく解決されると思いますから、私は、この点は別に問題にいたしませんけれども、それでは、もし県が、そのサイエンスランドという会社をそこに迎えるために申請を取り下げた場合に、そのサイエンスランドという会社に対して大蔵省はその貸し付けをするか、あるいは普通の払い下げをするかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
  21. 江守堅太郎

    江守政府委員 辻堂の土地は関東財務局地方審議会に諮問をいたしまして、公園予定地ということになっておるわけでございますが、もしも神奈川県がここに公園をつくる御計画をもうおやめになったということになりましたならば、当初審議会におはかりいたしました後の情勢が全く変わったということになりますので、あらためてあの土地をどのように活用するのが一番役に立つかという点を検討をいたしまして、政府方針がきまりましたならば、あらためて関東財務局の地方審議会におはかりをしてきめるべき問題であると考えております。
  22. 田川誠一

    田川委員 この会社は、営業目録を見ますと、大体建設資金を二十三億予定しており、年間の利益を二億四千万見込んでおります。そうしてその会社の営業目録を見ますと、これを減額して借り受けるというようなことが書かれております。土地を借りるということが書かれておりますが、最後に一点お聞きしたいのは、こういった民間の会社に随意契約であの土地を貸すことができるのかどうか、お聞きをしたい。
  23. 江守堅太郎

    江守政府委員 サイエンスランドに国の土地を随意契約で売れるかということは、もっぱらサイエンスランドという会社がいかなる事業を営むかということによってきまるわけでございます。私ども、まだサイエンスランドがいかなる事業を営むのであるかという点について、的確に存じておりません。ただ事業目録書に書いてございますようないろいろな仕事をなさるというならば、随意契約でお売りするのには不適当な段階であるというふうに考えております。
  24. 田川誠一

    田川委員 この県立公園に予定されたところは、前に住宅公団が住宅をつくる予定に一部分なっておったようであります。それが神奈川県が県立公園をつくるということで、住宅公団の土地が割愛されるという経過を聞いておりますが、もう大臣がお見えになりましたので、私はこれで質問を終わりますけれども、こういう国有地貸し付けであるとか払い下げであるとかいうようなことにつきましては、今後ひとつ、先ほどあなたがおっしゃったような、国有財産白書に書かれているような方針で、慎重に処分を決定していただきたい、これを申し上げまして、あとこまかい点につきましては次に保留をいたしまして、私の質問を終わります。
  25. 勝澤芳雄

    勝澤委員 関連して。いま田川委員が言われた、住宅公団が予定しておったけれども土地を割愛して県立公園に譲られたということについての真偽はいかがですか。
  26. 江守堅太郎

    江守政府委員 辻堂の元の海軍の射撃演習場のあとでございますが、これが約二十七万坪ございます。そのうち四万七千坪を住宅公団にすでに現物出資をいたしておりまして、ここに住宅公団が家を建てるということになっております。ただ、いま田川先生がおっしゃいましたが、この六万坪の土地公園にしたがために、住宅公団には本来十万坪出資したかったんだけれども、四万坪にしたんだというような事情はなかったと思います。この二十七万坪全体の転用計画の一部といたしまして、一部は学校、一部は道路、一部は住宅地、一部は公園というふうに、当初からきまっておったのでありまして、公園が出てきたために住宅公団に出資する土地が減ったというような事情はなかったと思います。
  27. 勝澤芳雄

    勝澤委員 思いますということでありますから、事実については、また調べた結果で私の見解を申し上げますが、それで関東財務局地方審議会委員の中には、神奈川県の知事が入っておるのですね。その神奈川県の知事が、今度は株式会社サイエンスランドですか、この発起人の筆頭になっているわけですね。その点いかがですか。
  28. 江守堅太郎

    江守政府委員 そのとおりだと思います。
  29. 勝澤芳雄

    勝澤委員 自分が審議会委員になって一生懸命になってきめて、今度は、それをつぶして、片っ方のほうに自分が筆頭の発起人になってやる、なおやめてもいい——これは私はたいへんけしからぬと思うのです。  そこで、いまの辻堂の二十七万坪の全体計画から今日までやってきた経過について、ひとつ資料としてお出し願いたいと思うのですが、よろしゅうございますか。
  30. 江守堅太郎

    江守政府委員 かしこまりました。
  31. 白浜仁吉

    白浜委員長 押谷君。
  32. 押谷富三

    ○押谷委員 大臣の御出席の時間に限りがあるものでありますから、実は質問者間におきまして時間の配分をいたしております。したがって、私はごく基本的な問題についてお尋ねをいたしたいと思います。  まず予備費の関係でありますが、予備費は予算の効率的な運用をはかるために、憲法八十七条で、予見しがたい予算の不足に充てるために、国会の議決に基づいてつくられましたのがこの予備費であります。予算は歳入、歳出の見積もりでありますから、いかに正確に見積もられましても、実際の予算執行にあたりましては、大なり小なり過不足を生ずることは免れません。そこで歳出に見積もって経費に不足を生じた場合、あるいは当初の見積もりに全然なかった経費で支出を必要とするという場合におきまして、それが重要なものでありますとか、あるいは金額が非常に大きいというような場合におきましては、補正予算の方法によって措置をせられると思いますが、その程度に至らないものは、この予備費によって措置をされるものだと考えるのであります。もちろん予備費は支出をされました後においては、事後国会の承認を得られることになるのでありまして、その承認を求められるのが、いまここに三十八年度一般会計特別会計の予備費の承認となってあらわれていると思います。  そこでお尋ねをいたしたいのは、財政法の二十四条の規定によりまして、「予備費として相当と認める金額を。歳入歳出予算に計上することができる。」となっております。この一般会計の予備費は昭和三十六年度におきましては二百二十億、昭和三十七年度二百億、三十八年度二百億、三十九年度三百億と予算には計上されているようであります。またおのおの特別会計におきまして予備費の金額は三十六年度に千二百一億になっております。三十七年度は千七百六十六億、三十八年度千九百五十二億、三十九年度二千二十一億、こういうように予算に計上されているのであります。そこで大蔵省におかれまして、予算の査定にあたりまして予備費として相当と認める金額がこうして計上されたのですが、相当と認めるというその基準は一体どこにあるか、それをまずお尋ねいたしたいと思います。
  33. 田中角榮

    ○田中国務大臣 予見しがたい歳出のために、こういうことでございますから、実際は予見することがなかなかむずかしいことでありますので、予備費が幾らかということを理論的に証明するということになるとむずかしいわけであります。しかし過去の例がございますので、ずっと検討してまいっておるわけでありますが、大体本予算の一%以内くらいにずっときておるわけであります。先ほど御指摘がございましたが三十年度が〇・七九、三十五年度が〇・五七、三十六年度が一・〇四、三十七年度が〇・七八、三十八年度が〇・六九、三十九年度が〇・九二、こういうことでございます。三十九年度は御承知の二百億の予備費のほかに災害に充てまして別ワク百億合計三百億ということで〇・九二になったわけでございまして、まあこういうことが千億もあって、国会の審議上も、国会尊重の立場からも望ましくないということは言えると思います。またこれを百億でやれといってもできないことでございます。特に総選挙などというものは予見できないわけでございますから、総選挙をやることによって五、六十億もかかるということでございますので、いままでの例から考えますと、三十九年度三百億という予備費で大体まかなえるのではないかという考え方でございます。
  34. 押谷富三

    ○押谷委員 了承いたしましたが、この特別会計の予備費の数字でございますが、ただいまも申し上げましたように、三十六年度千二百一億、三十七年度千七百六十六億、三十八年度千九百五十二億、三十九年度二千二十一億というように、ごくこまかい端数までこうして出されているのであります。この二百億とか三百億とかとまとまった金でぽんと一括して出されているのならば納得ができますが、こうした小さな端数の数字までもここに計上されているということになりますと、あらかじめこの端数の金額まで支出するであろうことが予定されて計上されておるように考えられるのであります。もしそうであるとするならば、これは予備費に計上するのではなくて、予算に計上されるのが順当でなければならぬという感じがいたしますが、その間の関係はどうなっているか、お伺いいたします。
  35. 田中角榮

    ○田中国務大臣 こまかい数字の問題は、政府委員からお答えさせますが、特別会計は御承知のとおり歳出歳入の差額を予備費として整理する、こういうことでございます。特別会計一般会計の弾力条項がございますので、そういうものからの歳入で積み立てたり、また当該年度の歳出に使ったりということでありますので、一般会計よりも弾力的に運用せられておるということで、予備費の残が非常によけいに残ったりというような一般会計にない面が出てくるわけであります。
  36. 澄田智

    ○澄田政府委員 ただいまの一億というような端数が出たのはどういうわけかという御質問でございますが、その点についてちょっと補足さしていただきます。特別会計はいろいろ性格がございますが、たとえば保険の特別会計のようなたぐいの特別会計には歳入歳出の差額を予備費として計上しております。その特別会計としては、収支常にバランスをするという形の会計になっておりまして、差額が予備費である、こういう形になりまして、それが残りました場合には翌年度の支払い財源に充てておる、こういう形になることがございます。したがいまして、その場合には当然差額という形になりますので、実は予備費は何億というようなこまかい範囲にするわけでありまして、したがいまして、これはそういう積み上げの計算でもってあらかじめ預金しているというために出ておる、そういう端数ではございません。
  37. 押谷富三

    ○押谷委員 よくわかりました。  もう一つお聞きしますが、この予備費の支出の方法でありますが、財政法第三十五条第二項によりまして、各省、各庁の長は、予備費の使用につきましては、必要と認めるときは、理由と金額と積算の基礎を明らかにした調書をつくって大蔵大臣に送付しなければならない、こういうようなことになっているようであります。この予備費の使用につきまして、閣議決定の予備費は、使用についての一つの別表に掲げられておりまして、三十三あるのでありますが、この三十三項目については、一体各省庁は当該年度の歳出予算額がどの程度出されたときにそれが不足であるということが見通しがついてきて、そしていま申し上げましたような調書を作製して大蔵大臣に提出することになると思うのでありますが、その予算の執行状況と、どの時点に達したときにこういう調書を作製することになっているか、大体事務扱いのようなことでありますが、どういう時点で予算の執行状況はどんな形のときにこういう調書を作製して予備費の使用の請求をするかということについてお尋ねをいたしたいと思います。
  38. 澄田智

    ○澄田政府委員 ただいま御指摘大蔵大臣の指定の経費、これは補足いたしますと、三十三というお話でございましたが、二つ追加されまして、現在三十五になっております。これにつきましては、その経費の必要が、いわゆる補充費途でございまして、他動的な、すでに支出というのが当然余儀なくされるというような要因が出てまいりますと義務的に出さなければならない、こういう性質のものでございますので、経費が不足を来たすことが明らかになった場合には、直ちに各省各庁の長は大蔵大臣に要求書を提出する、こういうことで、どういう時期かという御質問でございますが、その足りないということがはっきりしてきた、しかもこれは義務的に当然出さなければならない、こういうことで、足りないということがはっきりしたときにすぐ出す、こういうことになるわけでございます。ただこの場合には、既定予算の項の中に、その足りなくなる目以外の目に不用の額を生ずる見込みがあるかどうかというようなことも見まして、不用の立つようなものが予想される場合にはそれを引きまして、そうしてその必要とする額を予備費として大蔵大臣に要求する、こういうふうになります。
  39. 押谷富三

    ○押谷委員 もう一つこまかい問題ですがお尋ねをしておきたいと思いますのは、予備費使用についての閣議決定の2に「国会開会中は、前項の経費及び次に掲げる経費を除き、予備費の使用は行なわない。」とあります。その(4)に「その他比較的軽微と認められる経費。」こうあるのでありますが、「比較的軽微と認められる」というこの「軽微」というのはどういう性質のものでありますか。一般的に基準はないと思いますが、しかしある程度、この程度のものならば軽微だということは考えられると思いますが、もしおわかりでありますれば、その軽微と認定される基準と、そうして毎年度軽微と認定された金額はどの程度のものであるかお知らせいただきたいと思います。
  40. 田中角榮

    ○田中国務大臣 「比較的軽微と認められる経費」ということにつきまして一番大きな問題としておりますものは、政治問題にならないものという考え方でございます。それから緊急であるということでございます。そういう政治問題にならない、緊急である、しかも額が小さいということであれば比較的軽徴、こういう考え方に立っておるわけであります。  三十七、八年度の例を見ますと、三十七年度にソ連地域日本人墓地訪問というのがございます。これは六百九十六万八千円、これは要るか要らぬかわからぬ問題でありますが、きまればすぐ行かなければならぬ、こういう問題でありますので、だれも反対はないということで、これを六百九十万ばかり出しております。それからコレラ対策としまして、厚生省で六百二十二万四千円、これも緊急を要するものでありまして、反対はない。一九六三年の男子及び女子のスピードスケート世界選手権大会の補助というのがございます。これは文部省で一千万円ということでございます。これも反対はないし、時期的に急ぐということでございます。それから戦傷病者戦没者遺族等援護法によります身体障害者更生援護費の不足を補うために三千三百万円ばかり出しております。それから拿捕船の乗り組み員等の救済に農林省関係で四百四十一万円出しております。  それから三十八年度になりまして、拿捕船の乗り組み員の救済に四百十二万円出しております。それからデンマーク国皇嗣マーガレテ内親王殿下の御来訪に伴う接待費として、皇室費として二百二十七万七千円出しております。三池炭鉱爆発事故の対策費としまして通産省関係で六百七十七万七千円、こういうものでございますから、比較的軽微ということに御認定いただけると思います。
  41. 押谷富三

    ○押谷委員 もう少しお尋ねしたいのですが、私に与えられました配分の時間が参りましたので、この程度で終わります。
  42. 白浜仁吉

  43. 勝澤芳雄

    勝澤委員 大臣にはあとで伺うことにして、まず事務的な予備費の関係だけ……。  予備費の使用についてという閣議決定の3に、「予備費を使用した金額については、これをその目的の費途以外に支出してはならない。」こうきめてあるようでありますけれども、これは科目の目までございますか、これはどういうことになっておりますか。
  44. 澄田智

    ○澄田政府委員 これは目まででございます。
  45. 勝澤芳雄

    勝澤委員 そうすると、目の中での流用はいいけれども、目と目との流用はいけない、こういうことですか。
  46. 澄田智

    ○澄田政府委員 その目のほかの目への流用ということは、原則としては予備費でもって支出した分については行なわない、こういうことでございます。
  47. 勝澤芳雄

    勝澤委員 それから予備費の使用額、三十七年度で百九十九億ばかりあるのですが、この予算科目のほうを見ますと、ここに不用額がだいぶあがっておるわけであります。予備費を使用しなければならなかったという項目について不用額が生じるというのは、少し私は矛盾があるのじゃないかと思うのですが、予備費の運用でどういう形で行なわれているのですか、またどうしてこの不用額が起きてくるのですか。
  48. 澄田智

    ○澄田政府委員 予備費につきましては、御承知のように既定予算の不足の場合と、それから当初の予算に予定しない項目が新たに生じた場合を新しい目にして出すという場合がございますが、その当初の予算に予定しないようなものについてあとから項を設置して行なうというようなものについては、まず不用額を生ずるというようなことは例が非常に少ないのでございますが、既定のある科目について不用額が生ずるということは間々あることでございます。これは予備費を要求した当時におきましては、その項の中のほかの目についての不用額の状況等がよくわかりませんので、そちらのほうで不用が立つというような場合もございます。したがって、日別に見ますと不用額を生ずるということは比較的少ないのですが、予備費を充てました項全体で見ますと不用額が立ってくる、こういうことが一番御指摘の場合のうちで多いのではないか、こう思います。
  49. 勝澤芳雄

    勝澤委員 それから裁判所の裁判費など、三十六年度で二千九百万、三十七年度で五千三百六十七万、あるいは法務省の訴訟費で三十六年度九百八十三万、三十七年度で六百七十九万、あるいは登記諸費あるいは検察費、こういう形で毎年のように予備費から出ておるのでありますが、これはやはり予算査定の段階でこういうものは解決できないのでしょうか。
  50. 澄田智

    ○澄田政府委員 いま御指摘のような各費用につきましては、予算を編成いたします当時には、その年度の実績というようなものがまだ年度途中でございますのでわかりませんために、前年度までしかわかっておらない、その当該の予算からいえば、まだ前々年度までしかわかっていない進行中に、たとえば三十九年度予算につきましていえば、三十八年度の実績を三十七年度の実績から見て大体想定をいたしまして、それを基準にして翌年度の予算をつくる、大体従来そういうふうにやってきております。そうしてこれらについては訴訟の件数とかそういったものが基礎でございますので、従来前年度の実績をそのまま翌年度の査定の基礎にする、こういうことをやってきておりましたために、訴訟の件数等が伸びるにつれてどうしてもいまのお話のようなことになってくる、こういうことでもって三十七年度に相当の不足が出ておる、こういう結果になっております。そこで三十八年度からは、予算をつくりますときに、前年の実績の想定のものを基準にするということを改めまして、さらにそれに翌年度想像される伸びというものも入れまして査定をするというふうに改めまして、従来の結果の実績の伸びというもので想定して、新しくそういうふうな査定の基準を変えております。その結果、三十八年度につきましてはそういうあれが相当減ってきておる、こういうふうなことになろうかと存じます。
  51. 勝澤芳雄

    勝澤委員 それから次に特別会計の予備費ですけれども、たとえば三十五年度は予算総額千四百三十八億、使用が六百八十七億、差し引き七百五十億余り、三十六年度は千二百億、使用が二百五億、差し引き残が九百九十六億、三十七年度が千七百六十六億で、使用が五百三十四億で、差し引きが千二百三十一億、こういうように特別会計の予備費というのは、数年にわたって予算に対して三分の一程度しか使われていないのですけれども、これは予算編成のときにどういう方針でやられるのですか。そしてこういう相当大きな予備費が残っておるのですが、いかがでしょうか。
  52. 澄田智

    ○澄田政府委員 お説のとおり特別会計の予備費には相当の使用残が残るということが多いわけでございますが、これは特別会計というものの性格から、たとえば食管の特別会計の米麦の買い入れでありますとか、あるいは農業災害補償の特別会計でありますとか、あるいは保険とか、そういうような場合には、あらかじめどのくらいな買い入れ量になるとか、あるいはどういうような事故が起こるかという想定が元来できがたい性質のものでありますために予備費を相当余裕をもってとっておく、こういうこともございますし、それから先ほどちょっと申し上げましたが、各特別会計において歳入歳出の差額を予備費に立てるとか、こういう性格の特別会計もございます。この場合には歳入歳出の差が予備費であって、歳入歳出は常に均衡している、こういう形の会計になるわけでありまして、この場合の予備費というのは使われないことが当然初めから想定されるようなものも、会計の性質上あるわけです。そしてこれは、残れば翌年度の支払いの財源に充てられる、こういう性格のものでございますので、したがってちょっと一般会計の予備費の場合と性格が違いますために、予備費について不用額が多く出るというのは、会計の仕組み上やむを得ないことではなかろうかと存ずるわけであります。
  53. 勝澤芳雄

    勝澤委員 先般、二月の六日の日に、特別会計所属の国有財産を米軍に提供しておる自作農創設措置特別会計、それから国有林野事業特別会計、あるいは通信事業特別会計、こういうものが昭和二十七年から三十六年まで七億五千八百三十六万九千円が、特別会計一般会計との関係でそのままに放置されておるわけであります。これは国有財産法のたてまえからいって有償でやらなければならないという点で、解釈が不明確なまま、昭和二十七、八年ごろから今日まで、そのままに移しがえができずに、片一方は欠損といろ形で処理されておる。これは当然早急に処理されなければならぬということで質問をいたしたわけでありますけれども、早急に処理します、早急に処理しますと言って、昭和二十七、八年ごろから今日までそのままになっておるわけでありますが、こういう問題はただ単に予算の移しがえの技術的な問題ですから、早急に解決すべきだと思うのですけれども、これは解決がつきましたか。両方に関係があるのです。二人そろって解決してくれれば、それで終わりになるわけでありますが……。
  54. 江守堅太郎

    江守政府委員 先日御質問をいただきまして、その際早急に検討して解決いたしますと申し上げたのでございますが、その後遺憾ながらまだ解決いたしておりません。
  55. 勝澤芳雄

    勝澤委員 大臣、お聞きのとおりです。これは技術的な問題ですけれども、各省の特別会計がそのままになっているわけです。そして早急に解決する、早急に解決するということで十年ばかりたっているという問題ですので、よくお聞き願って解決しておいてください。  次に、最近歳入超過といいますか、自然増収というのがだいぶ多いようであります。三十三年から自然増収というのが、どういう形になっておりますか、数字がおわかりになりましたらお知らせ願いたいと思います。
  56. 田中角榮

    ○田中国務大臣 三十三年度は千五十一億円、三十四年度が千八十六億円、三十五年度が二千九十六億円、三十六年度が三千九百三十億円、三十七年度が四千八百七億円、三十八年度が三千百三十一億円、これは当初予算に対してでございます。
  57. 勝澤芳雄

    勝澤委員 そこで大臣にお尋ねしたいのですが、この間ある新聞に、「今日の問題」ということで、見込み違いということで出ておりました。イギリスにおきましては、ロンドンタイムスがこの見込み違いの数字を出して、これをよく見てくださいということで、たいへん大きな政治問題になっておる。そのことは今日個人といわず、法人といわず税金が重い。重い税金を取られながらなおかつ余分に取られ過ぎたということになるわけです。ですから、これは歳入予算に対して余分になる分については、やはり途中においても返す手だてをするのが妥当だと私は思うのです。大体三千億も四千億も、あるいは四千八百億も余分になるという見通しは、中途のところで立つわけでありますから、それだったら率を減らして、そうして当初の歳入見込みに合わせるような措置を講ずべきだと私は思うのですが、大臣いかがですか。
  58. 田中角榮

    ○田中国務大臣 これは自然増収ということばであらわしておりますが、必ずしも自然増収ということばが適切であるかどうかは問題のあるところでございます。一般に自然増収といわれておるわけでございます。当初予算に対していま申し上げた数字でございますが、これは国民の側から申しますと、見積もりよりもよけい取ったならば返してくれればいいという考え方を持つことは、けだし国民的感情としてはわかります。わかりますが、これは取り過ぎたというのではないわけであります。税率を上げたのならば取り過ぎたということになるわけでございますが、税率はそのままでございますから、土台の日本の経済が伸びて、それに税率をかけて算出をされたものでございますので、自然増収という考え方自体が私にはどうもぴんとこないわけでございます。現行法による税収、こういうことになるわけであります。でありますから、これはすべて返さなければならないということにはならぬのであります。しかもこれは取り過ぎたというようなことではなく、見込みよりも多くなったものは、そのまま何でも使っていいというのではなく、二分の一は一年後の歳出に使わなければいかぬし、あとの半分は、国債整理基金に入れるということに、歳出がぴしっときまっておるのでございますから、取り過ぎたということにはならぬわけでございます。しかしいずれにしても、見込みよりもよけい入ったということは事実でございますので、年々歳々減税につとめておる。来年度も二千億をこす減税も行なっておるということでございます。同時にこれは先ほどから申し上げておることで誤解があると悪いのでこの機会に申し上げておきますが、こういう金はかってに使うというのではなくて、常に国会の議決を経て国民の福祉向上のために使われるものでございます。でありますから、その間の事情はひとつ御理解を賜わりたい、かように思います。
  59. 勝澤芳雄

    勝澤委員 見込みより多くなったということで取り過ぎたことではない、取り過ぎということと見込み違いということと、私はそう違わぬと思うのです。新聞では見込み違いと書いてある。だけれども、一千億しか収入の見積もりをしていないところに、千二百億も千三百億も収入見積もりがあるということになるならば、一千億でいいわけですから、余分なものは途中で取らないようにすることが、予算を財政当局として執行していく上からいいまして、当然だと思うのです。それを、余分に取った金を使いさえしなければいいじゃないかということは、どうも聞こえないと思います。やはり予算を忠実に執行するためには、歳入予算に見合った収入をして、歳入が多過ぎるときにはそれは押えて歳入をぴったりするのがやはり大臣の任務じゃないかと思うのです。いかがですか。
  60. 田中角榮

    ○田中国務大臣 そういう考え方も国民の各位に一部ございますことは認めます。認めますが、これは見込み以上に取ったものを私するわけではないのでございます。これは法律に基づいてちゃんと翌々年度の歳出財源になるわけでありますし、もう一つは、国債整理基金に入るということでございます。そればかりでなく、年間千億以上に及ぶ災害もあるわけでありますし、また、人事院勧告などがあれば、相当な国、地方特別会計を通じての歳出要求もあります。予見しがたいということでありますが、そういうものもありますから、これを全部返すという原則を確立するわけにはいかないわけであります。しかし、政治的に高度の判断から、そのように国の経済が大いに膨張してくる、健全な経営がどんどん前進体制にあるときには、できるだけその恩恵が国民にあまねく及ぶように政治の上で配慮することはけだし当然のことでありますので、そういう意味で年々歳々減税をやっておるということでございます。同時に、こうして税収が上がるたびに道路がよくなるし、また港湾、鉄道その他もだんだんよくなるのでございますから、そういうことによって国民の生活基盤が確保される。また社会保障なども先進国に追いつくように急ピッチで進めておるわけでありますので、これがどこかに使われてしまうということになれば別でありますが、残ったものも、大蔵省の勘定にはございますが、国民の金でございます。また、使われるものも国民各位のあしたのためにこそ使われる、減税もまたそのとおりである、こういうことでありますので、いろいろバランスをとりながら最もいいと思われる方向をきめていろいろな施策を行なっていく、こういうことでございます。
  61. 勝澤芳雄

    勝澤委員 別に大臣と論争してもあれですけれども、それは大臣の言われるとおりです。ですから、言われるとおりに従って予算というものがきまっているわけです、歳入の見積もりがきまっているわけです。道路も直そう、港湾も直そう、住宅も建てよう、社会保障もやろうということで法律に基づいて予算がきまっている。ですから、その予算よりもなお余分に取る必要はない。余分になるということになるならば、今日でさえ税金が重い、こう言っているのです、大臣も私も税金が重いと言っている。税務署と警察はなるべく遠くにあったほうがいいというのが国民の感情なんですから、やはり重い税金は軽くせなければいかぬ。軽くせなければいかぬけれども、軽くならないのが今日の税制なんですから、そこでなおかつそれでも余分になるということについては、国民感情として、国民全体的に見て、予算以上に取らなくてもいいじゃないか、ほしいときには余分に幾らでも出すよということですから、これはやはり歳入の予算をしっかり守っていただきたいと思うのです。歳出を守るのも当然ですけれども、やはり歳入を守って、できるだけ見込み違いのないようにひとつお願いしておきます。  そこで、次に国有財産管理の問題であります。昨年の予算委員会の一般質問で、大臣からも、この財産管理の問題につきましては特に国有財産庁のようなものをつくって検討をしたい、こういう大臣独特の答弁がなされておりますけれども、最近の財産の状態を、各省普通財産行政財産ともども見てまいりますと、財産管理の状態というものはもう少し検討をして、やはりしっかりと管理しなければならぬということを痛切に感じておるわけでありますが、大臣、その後この問題にどういうふうになったのでしょうか。
  62. 田中角榮

    ○田中国務大臣 将来の方向としては、国有財産管理、それから官庁営繕の統一また物品の調達その他が一元化されることが好ましいという考え方は、いまも変わっておりません。戦前は大蔵省が営繕管財局でいろいろ統一をしておったわけでございます。その後、戦後はいろいろ各省また特別会計もたくさんできましたので、相当統一の方向よりも遠ざかっておるということは事実でございます。これは民主化とか弾力的運用とか自主的運用とか、よく出ることばでありますが、その反面、国有財産管理がうまくいかなかったり、官庁営繕や官庁の調達その他に対して論の生ずるところでございます。これは各国とも問題があるわけでありまして、アメリカなどは調達は一本でやっておるということでございますので、そうありたいと思いますが、そうでなくても、大蔵省にみんなかき集めるのじゃないかということで、やらないうちから反対が多いわけであります。私も何十年も大蔵大臣をやっておるつもりはないのでありまして、だからやはりまじめに考えて、日本の国有財産やその調達の事務というものがどうあるべきかということを、私は相当前向きで対処すべきだと思う。予算の執行に対しては、予算審議の場合にも非常に厳格にやっていただいておりますが、さてその予算が執行されてしまうと、土地を買うときには非常にうるさくいって土地を買うのですが、どうも台帳は整理されておらぬという問題も絶えず指摘されておるわけであります。こういうところに一つの盲点があるわけでございます。私はそういう意味で、統合せらるべきだという考え方は前から持っております。でありますから、官庁営繕の統一法を当時私も議員立法を考えたという前歴もあるわけでありまして、そうすることが国民負担を軽減することだということを考えておりますけれども、思うことと志とたがいまして、なかなかそう簡単にいかないようでございますが、せめて前進をしたいということで、国有財産法の改正を御審議いただいておるわけでございます。特にこれから特別会計とかいろいろなものができていくという状態を考えますと、ここらであなたが言うように、国有財産管理、運営というものに対して一本筋を入れる時期だろうという考えでございますので、せっかく私も努力をしますから、御声援をお願いしたい、こう思います。
  63. 勝澤芳雄

    勝澤委員 いま大臣も言われましたように、物品の調達の問題にいたしましても、あるいは規格の統一は、各省庁、地方調達で考えなければならぬと思うのです。別にそのことによって大蔵省の力が強くなるとかならぬとかいう問題でなくて、国民全体として有効な金の使い方ができるわけでございまして、特に決算委員会というようなところですと、これは与野党一致をしてそのとおりだということになるわけですけれども、外に出ますと両方ともなかなかむずかしいようでありますが、やはりいいことはいいとして進めていかなければならぬと思います。大臣ひとつ大いにがんばっていただきたいと思います。  そこで次に、会計検査院から指摘された事項の処理の問題であります。たとえば指摘せられたような事項で予算的な措置を講じなければならぬ、金と人を入れることのほうがより効果的だというようなところについては、やはり私は予算を査定する段階のときには相当考慮すべきだろうと思う。たとえば一つの例を言いますと厚生省の保険制度であります。先般会計検査院で、非公式でありますけれども、この保険制度についてどの程度徴収不足があるのだろう、こういう推定をいたしましたところが、とにかくいまの保険制度のもとにおいては約十億程度の保険料というものが徴収不足になっているだろう、あるいはまた一つ資料によりますと、いや三十億ぐらいになる、全体で入れると五十億ぐらいになるだろう、こういう推定も出ているわけでありまして、これは毎年毎年会計検査院で検査した結果によっての推定であるわけであります。最近これについて、人も入れ、仕事やり方も変えて検討されているようでありますけれども、やはりなかなか解決をされません。それから、今度は財産管理の問題にいたしましても、大蔵省はもちろんのこと、あるいは国有林野の問題あるいは国立大学の問題、あるいは自作農創設、いままで上がってきたものを拾ってみますと、こういうところにも問題があって、やはりここでも、聞いてみますと、まさに戦後そのままの状態があるわけです。しかし、ここにも人はあまりふえずに、予算的な措置も十分されずに、とにかく何年計画、何年計画でやられている。しかし、無断で使用されている、あるいは大正から明治から使われているというようなものが、最近検査院からもようやく、しびれを切らして指摘をされているわけです。やはりこういうものについては積極的に解決する方法をすべきだと私は思うのですが、いかがですか。
  64. 田中角榮

    ○田中国務大臣 決算御承認にあたりまして国会で決議をいただいたもの、会計検査院から指摘されたもの等につきましては、予算編成、査定の状況に応じて十分できるだけの配慮をいたしておるわけであります。同時に、予算執行の当初、会計検査院の指摘事項を再び起こさないように、また国会の両決算委員会で決議を受けたものに対しましては、機構の末端までこれを徹底せしめて、かかることを二度、三度繰り返さないように格段の配慮を望むという閣議決定を行なってございます。三十九年度の予算の執行に対しましては、私から発言をいたしまして先日閣議で決定したし、各省庁の末端までこれを流すという体制をとっております。  それから、指摘を受けたものに対しましては、簡単に申し上げてみますと、補助金の整理等合理化、それから検査報告に不当事項としてあげられたものに対する処置、これは租税収入で、徴収決定が漏れていた分が適正妥当を欠いておったもの。それから、各種資料の総合整備を行ないまして、租税賦課の合理化をはかるというようなこと。それから、大都市所在の税務署の事務量の激増に対処して万遺憾なきを期したいと思うのです。  なお、先ほど御指摘がございました、厚生省の保険関係の支払いに適切を欠いたり、保険料の徴収額が不足をした問題、労働省所管の失業保険金の不正受給防止の問題、農林省の所管にある農業共済保険事業についての問題、それから通産省においての、補助金の監査指導及び貸し付け事業の実態調査等、その他国有財産を含めて、非常にたくさんの問題に対して処理をいたしております。   〔委員長退席、福井委員長代理着席〕  しかし、これほどのことをやってもまだまだ御指摘が多いのでございますから、絶無になるように努力をいたしたいという考えであります。  第三点は、会計検査院の問題でございますが、これは決算委員会で長いこと議論をされておる問題でございます。やはり会計検査院というものが、旧憲法から新憲法になったときに、旧憲法の思想を会計検査院においては残そうというぐらいに強い立場で会計検査院が残されたのでありますが、私たちから申し上げますと、年度予算の上からも相当見ておりますとか、また人員もふやしておりますと——会計検査院から御答弁になっても、大蔵省、このごろよく見てくれます、こういうことでございますが、私は、しかしほんとうに非違事項がないように、会計検査院の機能を充実するにはどうあるべきか、会計検査院法そのものからの問題があると思うのです。しかし、いま大蔵省が監査をやる、また各省でも監査課がある、いろいろなことをやっておりますが、どうも非違事項が絶えないということから考えて、予算の執行という面の拡大されていく状況に対処して会計検査院の機能はどうあるべきかということは、やはり国会として相当検討していくべきだろう。これは国会の高い立場でやってもらうととが一番いいという考えでございます。  それから、会計検査院の機構拡充の問題の中で——会計検査院がおられるかどうかわかりませんが、どうも人のことを言って申しわけありませんけれども、しかし、会計検査院そのものも、どうも旧憲法時代の考え方、会計検査院法のいわゆる非違事項があったらそれだけ指摘をする、こういう考え方が前提になっておるわけであります。検察庁に近い考え方であります。私は行政指導、それから予算の執行過程において執行の適正化をはかるため、いまでも、大蔵省が法律解釈が非常にむずかしいという場合には、あらかじめ会計検査院に合議をしまして、会計検査院がよろしいというものに対して新しい方法でやっておるわけですが、そういう機能をもっと拡大していく。ですから、非違事項が行なわれるまで黙っておって、非違事項が行われたら違法行為である——こういうことよりも、やはり予算執行の適正という面から、会計検査院というものの権限拡大ということは考えていかなければならぬ問題だ。また、そうなれば、各行政庁の中において、自前でもって、自主的にやりますというような行政費も大いに削減されるわけでありますし、私はそういう立場から、これを委員会で何年か前から検討しておられるような方法で、会計検査院と予算執行というものがどうあるべきかという根本問題に触れて、会計検査院の機能を拡充していくということは、これから当然考えてしかるべき問題だ、こう考えております。
  65. 勝澤芳雄

    勝澤委員 大臣もこの指摘事項については相当重要視されているということで、たいへん喜んでおるわけでありますが、しかし、大臣、大蔵省はそう考えておるかもしれませんけれども指摘されても指摘されてもほったらかしている省があるんじゃないですか。それはやはり何とかしなけりゃいかぬです。まさにひど過ぎる。特に私は最近気がついた点だけ申し上げますと、たとえば防衛庁の物品調達です。いま池田総理が涙ぐましい努力で、国産品愛用といってイチゴを食べている。この防衛庁の検査報告に載った二、三の問題だけ見ても、国内にあるにかかわらず、わざわざよそから輸入しているという指摘を何回も何回もされている。陸海空自衛隊の調達の統一もされていない。これは何年となく行なわれておるわけです。あるいはまた消費者米価の問題で、三十七年の十二月一日に消費者米価が上がりました。価格差益が十六億円、卸と小売り屋にもうけさしております。卸業者は三百九十六軒で十一億八千万、価格差益をもうけているわけです。私はこれはどうしても返してもらわなけりゃいかぬ。法律的根拠がないならば、国民の感情として、業者の道徳として、せめて少しぐらい返してもらって、ひとつ身体障害者の施設でもつくってやったらどうか。お米屋さんの看板でも掲げておるくらいの——とにかく私はこれはたいへんな問題だと思う。あるいはまた土地の埋め立て、農林省——御承知のように最近公有水面の埋め立てをいたしまして、そうしてまだ所有権が移動していないうちに売買をされて、そうして半年か一年百姓をやって、農民一人が一千万もうけて、国は一億八千万も金をかけて、二千万しか取り返しをせずに六億で売られたというのがあるわけです。それも三カ所か四カ所ぐらい出ております。それで、これは法律でしかたがございませんといって、では法律改正はどうかといえば、土地改良法の全面的改正です。何国会となくずっと持ち越しになって、今日もそのままの状態です。まさに今日は、この埋め立て事業というものは農地をつくるのではなくして、工業用地を農林省でつくっていると極端にいわざるを得ぬような状態なんです。あるいはまた国鉄の近江鉄道における景色補償料、これも検査院から指摘された。十河総裁と近江鉄道です。とにかくおどかされたか泣かされたか知りませんけれども、二億五千万円景色の補償をしたことがある。あるいはまた電源開発株式会社です。それは奈良県とか和歌山県とか三重県とかいうのは、地方財源がないからでしょうけれども、何か財源があったらひとつかみつこうというので、一札電源開発の総裁が入れた手紙によって、三億一般財源に取られたという。私がちょっと調べただけでもこういうものがあるわけです。こういうものは、それは大臣のよその省のことですから、大蔵大臣は言えないかもしれないですけれども、しかし予算を見積もる段階における年末の予算折衝の様子を見てみますと、主計局としては、大蔵大臣としては相当こまかいところまで詰めて、こまかいところまで指図を行なわしているようであります。ですからこういう点をやはりきっちりやってもらわなければ、国民としてまことに私は腹が立って腹が立って——あるいはまた農林省の中ではこの間この場で、これは補助金等適正化法に違反をしておるじゃないか、違反をしておりますといわざるを得ないような補助金が出された。あるいは外務省の中では委託費というのが出ております。委託をした団体が会計帳簿がでたらめだからといって、外務省の会計課員がここへ約一年も会計帳簿の指導に行ってまいりましたというようなことすら出ているじゃありませんか。これは私はひど過ぎると思うのです。ひとつこういう点についても、われわれもここでおきゅうをすえるのですけれども、決算委員会で野党が言うよりも、大蔵大臣が言ったほうがやはり力があるような気がいたしますので、こういうものは姿勢を正すためにぜひやっていただきたいと思うのです。いかがですか。
  66. 田中角榮

    ○田中国務大臣 私も、そのことは非常によくわかります。そういう意味で大蔵省もこまかいところまでやるわけであります。でありますから、大蔵省があまり人のふところへ手を突っ込むようなことをやるなということもありますが、やはり国民の立場に立てば大蔵省もやらなければだめだということになるわけであります。しかしあなたからも言われたとおり、私も国会で、まじめに予算執行をいたします、こう言っておきながら、批難事項が出てくることはまことに遺憾であります。そういうことを今後いつまでも直さないような省は、予算を削るような方法考えることが一番いいでしょう。そうでもならないとなかなかこれはどうも——ほんとうに毎回御指摘を受けながら、ただ恐縮だけしておって、絶えず問題が消えないというところは、やはり内部の姿勢としての問題としても私は厳重に考えるべき問題だと思うのです。こういう問題はいま三十九年予算執行のちょうどいい時期でもありますから、きょうからでもさっそく万全の体制をとりたい、こう考えます。
  67. 山田長司

    ○山田(長)委員 関連して大臣に伺いたいと思います。  ただいまの勝澤委員の質問に対しまして、なかなかりゅうちょうに御答弁があったのですが、実は決算の仕事をやっておりまして、会計検査院当局にはわれわれときどき苦言を呈さなければならない事態に立ち至ったこともあると思うわけですが、ただいま大臣の話を伺っておりますと、会計検査院の機構を拡充していくという話ですが、緊急を要すると私は思っております。どうしてそういうことを申し上げるかというと、会計検査院の指摘事項はかなり微に入り細にわたって、やりやすい文部省であるとか建設省であるとか農林省であるとかいう部門は実際よくやられているようですけれども、一たび科学の世界に入りますと、なかなか会計検査院の現機能をもってしては私は容易じゃないと思うのです。たとえば原子力研究所の問題です。次々に機械が新しく購入されておる。現在の当局に原子力のどれだけの大家がいるか私は知りませんけれども、この間伺ってみた範囲においてはなかなか容易ではないということを伺いました。それから最近の防衛庁の近代兵器の問題です。飛行機などに至りましては、特に乗ってみなければ理解されぬほどの機能を持っておる飛行機があるようです。こういう点について、なかなか現会計検査院の機能をもってしては、これは不可能と思うのです。そこでその会計検査院当局に過日質問をしたことがあるのですが、この段階に至りましては、何らかの機構を、会計検査院の中に新たに委託制度とか特殊なものができない限りにおいては、これはできないのじゃないかというような私は私なりに結論を得ているわけです。それで機構の拡充をすることも大蔵大臣としてはいま御答弁の中にあったようでありますけれども、この機構拡充について大蔵当局が検査院に対してどんな検査をやられているのか、そういうようなことをお聞きになってみたことがあるかどうかということです。これは緊急を要すると私は思います。非常に莫大な経費をかけて原子力の設備をするのですから、その設備の内容が会計検査院当局に全くチンプンカンプンであったとすれば、これは何を買い込んでもわからぬということになると思うのです。この点について大臣としては、どういうお考えをお持ちになっておるか、伺っておきたいと思います。
  68. 田中角榮

    ○田中国務大臣 時代が非常にスピーディーに進行いたしております。特にいま御指摘になられたような技術、科学の面に対しては、会計検査院が検査をするのに対して非常に支障があるだろうという御指摘に対しては、そのとおりと考えます。まあしかしこれは会計検査院がだんだんとそういう技術家を入れて機構を拡充するということは一つ方法でございますが、そんなことをしておったらなかなか間に合わぬから委託制度を考えたらどうかという問題があるわけでありますが、会計検査院で委託制度という問題に対してはなかなかむずかしい問題もあります。しかし会計検査院は、いま万やむを得ざるという事態に対処はいたしておるようでございますが、何ぶんにもスピーディーなものでございますし、音速でいえば何マッハというのはわれわれ乗ったことはないのでよくわかりませんが、そういう科学技術が非常に進歩しておりますから、やはり技術家、これを理解できる陣容をつくらなければいかぬ、それは全く御指摘のとおりでございますので、会計検査院のそういう機構拡充に対しては、大蔵省もできるだけこれに協力をするという体制でまいりたいというふうに考えます。大蔵省でもいままで御承知のとおり、東大でいえば、大体法科、経済、文科、そういう出だったのです。ところがやはりそういう何マッハという計算をするためにはとてもそういうわけにはいかぬということで、御承知のとおりいま主計局の中にも電気の専攻の主計官もおります。それから工学部を出た人もおります。私は、時代の要請でそうあるべきであると思います。でありますから、大蔵省自体が、主計官の中にそういう技術家を必要とするという時代でありますので、会計検査院がさぞ必要であろうということは理解できます。この問題に対しては、会計検査院の意向も聞きながら御発言に対処できるような機構をつくるために前向きで検討してまいりたい、このように考えます。
  69. 山田長司

    ○山田(長)委員 この機会に、やはり大臣に会計検査院当局も聞かしておく必要があると思うのです。会計検査院当局者もおられるでしょう、あなたのほうの苦しい立場をこの際大臣に、あまり長い時間はかけないで言ってください。
  70. 上村照昌

    ○上村会計検査院説明員 先ほどお話しの点は、前にもこの委員会でお話があったことを私よく承知しております。いま私のほうで技術関係の職員は四十名足らずおりますけれども、それの関係でなくて、高度の技術を要する検査をどうしたらいいかということだと思いますが、私のほうでどういうふうな形にしたらよろしいかという点を実はいま検討しておりまして、私としましてどういう形で大蔵省に予算を要求するということまで実ははっきり申し上げる段階ではございませんので、お話がございましたので十分さらに検討した上に大蔵省のほうに折衝することにいたしたい、かように考えております。
  71. 山田長司

    ○山田(長)委員 こういう機会に大臣に聞いておいてもらったほうがいいと思って申し上げたのですが、遠慮しないで言ったらよかったと思うのです。  この機会に、会計検査院当局が遠慮して言わぬものですから、私は大臣にさらにほかのことで聞きたいと思います。  それは、予備費の中に旧来と同じような形で予備費が次々と出ています。これは削るということはなかなか困難なものがたくさんあると思うが、予備費の中にもあるいは会計検査院の指摘事項の中にもたくさんあるのですけれども、特に私が申し上げておきたいことは、政府機関の外郭組織です。実はこの間農林省を調べたときに、農林省からの各府県の交付金を入れて、財団法人、社団法人、その他の特殊法人等を入れまして八百九十一あった。出ている金が九百億。この中には万やむを得ないものもあるでありましょう。しかし削れるものもあると思った。これと同じように、文教関係においてもそうです。ことしはどこの学校でも、高等学校にしましても大学にしましても入学者がかなりたくさんにある。そこでここへばく大な経費がやはり旧来と変わりなく私立の大学等に出ております。出ておるにもかかわらず、そこがまた設備拡充費だとかなんとかいう名目で寄付金をとっている。これは文部委員会のときにでもやればよかったのですが、なかなか文部省のときにその番が回ってこなかった。  そこで大蔵当局に言っておくのですが、会計検査院を調べてみたらば、外郭組織には、会計検査院の現機能をもってしては、補助金を出しておってもなかなか手が届かぬのです。国民の血税が一体どんなふうに使われているかわからぬというふうな、実はいまの会計検査院の機能をもってしては、なかなか手の届かぬところにあるのです。実際にそうだと私は思うのです。政府当局なりあるいは政党人との関係のある学校、ほんとうに子供の将来のために学校の設備拡充をしておって、それで政府当局が認めてこれに補助金を出すというのじゃなくて、ややもいたしますと全く政治力のいかんによってこれが寄付金が出るというような事例がたくさんにあるのであって、やはり大蔵当局としてはなかなか困難なことではあるけれども、これらについてはひとつ真剣な態度で臨んで、補助金とかあるいは助成金とかというふうなものの出し方も検討されてしかるべきだと思うのです。なかなかこれはむずかしいことですけれども、この機会に大臣にやはり私、耳に入れておきます。  それからこの総調書の中に、事は皇室等に関するからなかなか言わずにありますけれども、外国から来た大公使あるいはその他の賓客に対して出される経費というものが、大体似たり寄ったりで予備費が組まれて出されておるようですけれども、最近世界から来る人の数がかなり日本に多くなってきておると思うのです。それは何でもかんでも同じような経費を予備費の中から出して待遇しなければならぬという筋合いのものではないと私は思うのです。少なくとも一応最小限度の経費で、そうして礼を欠かぬ形においての組まれ方があって、ばく大な経費を出さなくてもよいような方法が研究されてもよいのじゃないかと思うのですが、この点どうなんです。
  72. 田中角榮

    ○田中国務大臣 私も皇室会議でもいろいろなお話を聞いておりますが、一般的に考えまして、外国が日本人を接待するということと皇室が御接待なさるということを比べると、少ないという考え方が基本的でございます。確かにことしは御承知のIMFの総会もございますし、またオリンピック等で思い切ってたくさんの外国人が来るということが予想されるわけでありますし、また外国の元首その他も日本訪問の御希望もございますから、私は、皇室が行なわれる御接待が外交上非常に大きな効果を持つものでありますので、皇室がお使いになるものに対してはできるだけ予算で御不自由をかけないようにという考え方でお話を申し上げておるわけでございますが、まあ在来の予算でやりまして、足りなければ予備費でお願いをいたしますという、宮内庁当局も予算要求に対しては非常に厳密な気持ちでおられるようでありますので、非常に敬意を払っておるわけでございます。あなたがいま言われたとおり、外国使臣でも一装用だけじゃなくていろいろなやり方があるだろうということはよくわかります。しかし外国人は皇室の尊厳に対しては非常に強い考えを持っておりますし、私は外国の例を勘案しますと、この間も総理からそういう話がございましたが、外国で接待を受けるときには相当のものを何か記念品としていただく、こちらのほうでは全然そういうことはない、大蔵省に来ても葉巻き一箱差し上げるというくらいが一番の待遇でございまして、いまの世界的な例から見ますと、皇室経費が多い、接待費が多いというふうには考えておりません。これはある意味においては非常に少ないというような状態であることは、数字の上で明らかでございます。しかし内容の問題は、内閣で接待するものもございますし、予備費の使用でまた御審議をいただくこともございますので、日本の体面を傷つけない程度に政府としても十分考えてまいりたい、このように考えます。
  73. 山田長司

    ○山田(長)委員 関連ですから、もう一点だけ。これは三十七年と三十八年の予備費使用調書の中に出てくると思ったのですが、出てきておらないので一応伺っておきますけれども、予備費が相当外務省にもあると思うわけです。ところがフィリピンに旅行しまして、フィリピンで実は耳にしてきたものなんですけれども、フィリピンの大統領選挙に日本の公使が相当明確な態度で動いたという話を聞いてきております。それで残念にもこれは負けた。しかしそれがために応援に相当な出資をしておるという、これは聞いてきたことで事実かどうかわからないですけれども、こういう場合に予備費等が流用できるものであるのかどうなのか、これはちょっと想像できないことなんですけれども、大臣にそれがわかるならば……。
  74. 田中角榮

    ○田中国務大臣 そのようなことができようはずはないのであります。また外務省には報償費制度がございますけれども、かかる問題も外国の大公使がそのようなものに使えるというような甘いものにはなっておりません。非常に厳密な使用方法をとっておりますから、えてしてそういううわさというものはいろいろなところから出るものでございますし、私はそういううわさが出ること自体がたいへんいやなことだと思いますが、少なくとも外務省の報償費とかまた在外公館の接待費が、外国の選挙に使えるほど豊かなものではないという事実を申し上げまして、そういう事実は絶対にないということだけ申し上げておきます。
  75. 山田長司

    ○山田(長)委員 いずれこの問題は外務当局からこまかく伺うことにしまして、参考に伺っておいただけです。関連ですから、ここで一応やめておきます。
  76. 福井勇

    ○福井委員長代理 勝澤先生、大臣は大体一時までということで御了承願っておりますので、吉田委員の質問と御調整を特にお願い申しておきます。
  77. 勝澤芳雄

    勝澤委員 会計検査院にこの際お尋ねいたしておきたいのですが、遠慮なさっておるようですけれども、遠慮なさっても、遠慮なさらなくてもけっこうですが、最近検査院の方向として、先ほど大蔵大臣が言われましたように、ただ単なる非違事項を摘発するという方向から予算の効率的な運用、あるいはまた法制上の問題まで含めて、検査院法の三十六条とか三十七条とか、いろいろ新しい方向によって建設的な意見が出ている。これは私はたいへんうれしいことだと思うのですが、ただ一方この三十一条で、検査の結果に基づいて、故意あるいは重大な過失、こういうものがあったとき、あるいはまた補助金等適正化法に違反をするようなものがある場合においては、やはり相当な処置要求を私はすべきだと思うが、こういう点について不十分さがあると思うのですが、過去にこういう要求をしたことがありますか、いかがですか。
  78. 上村照昌

    ○上村会計検査院説明員 検査の関係の進め方は、いま勝澤委員のおっしゃったようなところを実はやっておるわけでございますが、私のほうで処置要求をしましたのは、最近はございませんけれども、だいぶ前に数件ございます。最近は全然ございません。
  79. 勝澤芳雄

    勝澤委員 この院法の三十六条あるいは三十七条の改善意見あるいは改正意見、こういうものも過去の例を見てみますと、ここ二、三年になってこれが出てきたわけでありまして、過去には実はあまりやられていなかったわけです。やられていないということは、やはりそのときの方針もあったでしょうけれども、私は検査院としての不十分さがあると思うのです。今度は、いまあなたが言った処置要求の問題につきましても、これはその限度の判断がむずかしいとは思いますけれども、やはりこれは、補助金をもらった、そのもらった補助金がそのとおり使われていなかったということを黙認をしておる、あるいは同じことが何回も、毎年毎年やられている、こういうものについてはやはりきっちりした処置方法をとらない限り、私は直らないと思うのです。あなたのほうの意見でも、昭和二十七年から指摘をしている。あるいは二十九年に指摘をした。あるいは三十四年に指摘をした。それでも直らない。ようやく改善意見だ。こういうことでなくて、いいはいい、悪いは悪いで、やはりきっちりけじめをつける必要があると思う。そういう点も積極的な——せっかくこの法律できまっておることでありますから、法律できまっておることについては、法律できまった措置というものを遠慮なくなさるような検討をやはりしていただきたいと思うのです。ひとつこれから私の意見に従ってそういうものについてはどしどしやります、あなたがこういう御答弁をされることが、また綱紀粛正になることでありますから、どうでしょうかね。
  80. 上村照昌

    ○上村会計検査院説明員 三十一条の該当のものについては、われわれのほうで、考え方としては、どしどしやるという考え方でおるわけでございますけれども、現実問題といたしまして、これに該当するものがあるかないかということになりますと、現実の姿を見た場合に、なかなか困難だというような状況でございます。
  81. 勝澤芳雄

    勝澤委員 別の機会に具体的な問題について申し上げますから、ひとつそのときはやはりきっちりとした処置をやることによって、全体的な行政を緊張させるという必要があると思います。  次に、会計検査院法の第一条で、「会計検査院は、内閣に対し独立の地位を有する。」こうなっておる。独立の地位を有する会計検査院について、今度は大蔵省としての予算のたてまえからいきまして、やはり最近の定員の伸び、あるいは国家全体の予算あるいは検査対象個所の増大、こういうことからいきまして人と金に——田中大蔵大臣になってからは別ですけれども、やはりもう少し検査院の機構を拡充強化しなければならないのではないだろうかということを実は考えるわけであります。先ほどからの検査院からの御答弁を聞いておりましても、どうも遠慮しがちな答弁でありますので、これは大臣から御答弁願ったほうがいいと思うのです。たとえば政府関係の機関は、昭和三十年度に七千四百カ所、それが三十七年度二万一千カ所になって、三倍にふえているわけですね。このように検査対象個所がふえている。それから国全体の予算は二兆九千億がいま七兆三千億ですかに、これは一般会計特別会計入れてですがふえておるわけです。これに比例して検査の機構の充実というものも行なわれなければならぬわけであります。先ほど各省ごとの監査の問題も出ました。しかし、これは私たちが今日まで委員会で審査した段階においては見るべきものがなかったと、残念ながら言わざるを得ないわけであります。特に公社、公団、公庫の監督官のあり方あるいは監事のあり方、ようやくこのごろ前向きにものを考えてき始めたというところであります。そういう意味からいきまして、やはり国民の代表としての検査をする会計検査院の任務というものは、まさに私は重要だと思うわけであります。そういう点で、特に新しい事態に合った定員なりあるいは予算なり、そういう運営をしていただきたい。特にまた大蔵大臣は改造があってもお残りになることは確実なんですから、やはりそういう点で、いままで進めてきたのを、ここでもう一歩進めていただきたいと思うのですが、大臣の見解を伺っておきたいと思います。
  82. 田中角榮

    ○田中国務大臣 国会、会計検査院、裁判所は独立をして出せることになっておるわけであります。そういう規定が必要であるというだけ重要でありますから、そういう基本的な態度で会計検査院の機構拡充という問題に対しては対処いたしてまいったわけでございます。私たちのほうからは、そういうことを申し上げるわけでございますが、しかし、あなたがいま数字を指摘をして言われると、これが万全な体制であるということも申し上げられないわけでありますから、先ほど申し上げましたように、会計検査院の意思を十分尊重しながら、よく意思の疎通をはかりながら、新しい事態に対処しながら、会計検査院の機能を十分拡充いたしてまいりたい、このように考えます。
  83. 山田長司

    ○山田(長)委員 大臣に要望しておきたいことが二つあります。  きょうは時間の関係で、国有財産処理についての問題について伺うことができませんでしたので、あとで伺いたいことが一つと、もう一つは、過日予算委員会であなたに御質問を申し上げた接収ダイヤの問題です。この接収ダイヤの問題につきまして、ちまたでは処理されるという風説がありますが、こういうことはないだろうと思っておるのですけれども一つの疑義が生まれてきておるということを申し上げて、処理することは後日にしてもらいたいということなんです。それは実はこのダイヤが発見された当時、二十一億の請求をしようとしておった人が、大阪へ逮捕されていきまして四日目に死んでおるのです。それでダイヤを発見して、当時鳩山内閣総理大臣に請求しようとした青木斌という人の奥さんが、近く当局にこのことの陳情を出す手はずになっております。前後の事情はその書類で明らかになると思います。古いことでありますけれども、順序を追ってこの書類を見れば、その奥さんの主人が発見されたその人であるということはわかると思いますから、それまでの間は、そう長い期間ではないから処理することについてちょっとお待ちを願いたいと思います。これは私の要望ですけれども、どうぞひとつお聞き取りを願いたいと思います。
  84. 田中角榮

    ○田中国務大臣 現在まだすみやかに処分をしようという方針を決定いたしておりませんから、現在の事態をすぐ変えるというようなことはございません。
  85. 白浜仁吉

    白浜委員長 吉田賢一君。
  86. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 大臣に一般的にお伺いしたいことがたくさんありますけれども、時間もないのと、きょうは予備費が主体になっておりますから、ちょっと限定いたしまして一、二伺うことにいたします。  予備費使用につきまして昨年四月三日に閣議決定がせられておりますが、これは二十九年の四月十六日になされて、それから三十三年、三十五年と四回目の改正のようでございます。この閣議決定のうちの二項の(4)、つまり、国会開会中における使用し得る特例でございます。予備費問題は特別な簡略な手続をもって予算の執行ができるようになっておりますが、かなりこまかいことに至りますまで正確に使用方針は規定せられておるものと考えております。そこで、この二項の(4)というのは「その他比較的軽微と認められる経費。」こういうことになっておるのですが、これは大体どういうものになるのでありましょうか。閣議のことでありまするから大臣いかがでありますか、伺っておきたい、こう思うのであります。
  87. 田中角榮

    ○田中国務大臣 御指摘ございましたとおり、予備費の使用につきましては、他動的、義務的な経費、それからごくささいなものであって緊急を要するものというふうに限定をいたしておるわけでございます。  なお、一体どのようなものが国会開会中に出ておるかという問題につきましては、先ほどもちょっと申し上げましたが、三十七年、三十八年で申し上げますと、ソ連の地域に日本人の墓地に訪問をするというときに厚生省関係で六百九十余万円出してございます。それからコレラ対策としまして、緊急少額のものとして厚生省関係で六百二十二万四千円ばかり出ております。それから一九六三年の男子及び女子のスピード・スケート世界選手権大会の補助ということで文部省関係として一千万円出てございます。それから身体障害者更生援護費の不足を補いますために厚生省関係として三千三百万円余出ております。それから拿捕船の乗り組み員救済としまして農林省関係で四百四十一万円余出ております。三十八年に入りましてから拿捕船の船員の救済等に四百十二万円、デンマークの内親王殿下の御来訪に伴いまして接待費として二百二十七万余円、三池炭鉱の爆発事故対策としまして六百六十七万七千円というようなものを三十七、三十八年度に支出をいたしておるわけであります。
  88. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そのうちには、たとえば二項の(3)に災害に基因した必要な諸経費に該当するものとあるらしいのでありますが、私の伺いたい点は、二項の(4)の「比較的軽微な経費」というのは大体どのような基準でこれをきめて一おられるのか。これは基準をおよそきめておかなければ弊害のもとになるのではないか、こう思いますので伺ったので、いま御答弁になりましたのは個々の支出の大体の内容のようでありますが、それでなしに、もう一つさかのぼりまして、どういう基準がこれに該当するのか、これの御説明を伺いたかったのであります。
  89. 田中角榮

    ○田中国務大臣 「比較的軽微と認められる経費」というものに対してこまかい規定をするわけには参らぬと思いますが、政治問題とならないもの、それから緊急を要するもの、こういう考え方を前提にいたしておりまして、その意味で比較的軽微かどうかという観点で個々のケースで検討いたしておるわけでございます。
  90. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 これはやはり財政法二十四条によりましても明らかに予備費の使用の条件は規定されておりますし、あるいはまたこの別項がだんだんと追加されていくようであります。まただんだんと行政も合理的になさねばならぬ段階に来ておりますので、あいまいな字句は一掃するという段階に来ておるのじゃないか、こうも思われるのであります。いまお述べになりましたところは、シベリアのソ連領域における墓参の問題ですか、そういうのがどれに該当するかという気がするのでありますが、私は、予備費として処理し得る条件があれば、何もこう比較的軽微なものというのをつくらなくてもよいのでないかというふうに、この点も疑問に思いますので、その基準をあちらこちらに伺ってみるのだけれども、どうもどこもはっきりしないのです。これは私がこの次にもう一点伺うことにも関連するのですが、要するに予算というものは目的をはっきりするということが一番大事なことで、目的があいまいでありますと使用計画があいまいになるおそれがあります。でありまするので、次の改正の段階におきましては、(4)について何らかの再検討をせられて、相なるべくんば明確にして、「比較的軽微」、そういう形容詞をのけてしまうということが大事なことじゃないかと思いますので、重ねてその点について御所見を伺っておきます。
  91. 田中角榮

    ○田中国務大臣 吉田さんが言われるようにできれば一番明確になるわけでありますし、特に財政問題でありますからそうあるべきであります。しかしこれは(1)、(2)、(3)にございますように、明示できるものはすっかり明示してあるわけでございます。三十五項目ばかり別表にございます。でありますから、その(4)はこれに盛られなかった「その他比較的軽微」、こういうものでございまして、この中で三十五項に加えまして三十六項、三十七項とだんだんと拡大されていけば非常に明確になりますし、「その他」というものが非常に少なくなるわけでございます。これは予算でも、いろいろな前段書いておるものに含まれないものその他ということがありますように、やはり全部網羅することができないということでありますので、三十五項目を四十項目にだんだんこまかく細分していきましても、最終的にその他軽微というものがないと救済できない場合が出てまいりますので、そういう意味でひとつ御理解いただきたい、こう考えます。
  92. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 私は、相なるべくはさらに検討せられまして、その点について何らかの手が打たれるならば一つの進歩であると思いますので、これは御要望申し上げておきます。  もう一点伺っておきたいのですが、予備費の使用につきましても、予備費として使用調書をつくる段階におきましては予備費になっておるけれども、さてそれが使用済みになりましたら、どうも予備費でなさそうですね。でありますので、この辺がどうも私ははっきり理解しかねるのであります。使用済みあるいは予算の不用分のものにつきまして調べてみましても、どうもどれが予備費とのつながりがあるかというようなことがはっきりいたしません。この点あるいは私の誤解かもしれませんが、予算——決算はややそうではありませんが、難解という点が非常に重要な今日的な財政の課題でないかと思われます。この点につきまして、大臣もしばしば何かの機会に発言になっておることを、常にジャーナリズムなんかで私も見聞きしておりますが、予算をできるだけ明白にするということが非常に大事なことであって、そのために新たに予算の方式につきまして、これは臨時行政調査会等におきましても懸案になっておるらしいのでありますが、事業目的からする予算の編成へぐっと前進する段階に来ているのじゃないか、こう思われます。実は私、この間試みに、当委員会におきまして課題になりましたので、非行少年についての予算はどのくらいあるのか調べてみたわけです。三十九年の非行少年の予算は調べてみますと、総理府の予算があり、厚生省の予算があり、労働省の予算があり、農林省があり、それから、ともかく七、八つの省に分かれておりました。それがずばっと非行少年対策問題についての予算というようなことで上がってきますと、これは非常に明確になります。なぜそんなことを申すかと申せば、この点につきましてはアメリカあたりもすでに実施いたしておるのでございますが、この予算がほんとうに効率的に使われるかどうかということは、いまのような各省別の予算でずっと見ておりますと、ちょっとはっきりいたしません。それが事業別になっていると、はたして効率的に使われたか、適正に使用せられたか、時宜を得ておったか、あるいはむだはなかったかという決算の角度からいたしますと、非常にわかりやすくなるのでありますが、この段階に、予算の制度に大臣の業績を残すようなところまで行かれてはどうか、こういうふうに私は思うのです。これは決して後退じゃなしに大きな前進でありますし、また、これが国民にはっきりいたします。たとえばいま申し上げた一つの例ですけれども、非行少年というようなことになると、国民は数百万の人が関心を持っております。はたして国でどんな予算があるのだというようなことになります。われわれがあららこちらと各省別に調べてこぬとわからぬというようなことでは、これは国民のための親切な予算編成じゃないと存じます。こういうことが、一つは、決算の各般のむだ問題とか、非効率の問題等々が起こる原因になるのじゃないか、かねて私はこう思っております。これはいずれ今国会中に、一つの結論を持ってあなたに相当しっかりしたところの御答弁をいただきたいと思いますけれども、私はこの機会に予備費に関連しまして、一歩前進するという体制で、この事業別の予算のあり方というものの長所を取り入れるか、それへ踏み切ってしまうというようなことにさらに行かれてはどうか、こう思うのですが、この点だけ伺っておきます。
  93. 田中角榮

    ○田中国務大臣 予算書の形式が非常にむずかしいということは、だれでも言っていることでございまして、私も大蔵省に参りましてから、まず第一番目に、税法は国民側、納める側がわかるように書き改める。それから予算書も、国民自体が、自分の納めた税金がどのように使われておるかということでありますから、税法とあわせて、予算書の形式から変えていきたいということで、税法の抜本的な書き改めにつきましては、税制調査会に諮問いたしてございます。それから、この予算書の形式その他につきましては、財政制度調査会に諮問をしてございます。わかりやすく、また近代簿記等を取り入れて、十分国民側でよくわかるようにということを考えておるわけでございます。あなたのいま言われた非行少年というようなものに対しては、各省別ではなく、よくわかるようにということは考えられるわけでありまして、大蔵省としましても、できるだけ御親切にということで、予算書のていさいそのものは変わっておりませんが、予算の説明書というのをつくりまして、それに、住宅対策は幾ら、社会保障費は幾ら、公共事業費は幾らというようなものにしております。ですから、対象といいますか、非行少年の問題が少し過ぎますと、今度は別な問題が出てきますから、非常にテンポの早いものでありますので、その時代の要請、また国民がよくわかるようなものの項だけにずっと分けるということがむずかしいとしたならば、予算書の歳入、歳出というものはきらんと区分しながら、その摘要欄にどういうものを書くか、また説明書をもっとわかりやすく、非行少年対策に対してはこういう省、こういう省にこのくらいございまして、各幾らございます。対前年比幾らでございますと、こういうものを注記するか、いずれにしても予算審議ということが、国民自体が審議に参加できるような状態にまで持っていきたいという考え方について、一年有半検討しておるわけでございまして、大蔵省もいままで、これは太政官時代から非常に権威のあるものだと言っておりましたが、大蔵省の中にも、予算書をこのまま間違いなくつくれるという人はだんだん少なくなったようでありまして、そういう意味でも、だれでも計算すればできるんだというようなものに改めていきたいという考えは、あなたが御指摘のとおりであります。
  94. 福井勇

    ○福井委員長代理 これにて昭和三十七年度一般会計予備費使用調書(その2)外四件及び昭和三十八年度一般会計予備費使用調書(その1)外二件に対する質疑は終局いたしました。     —————————————
  95. 福井勇

    ○福井委員長代理 次に討論に入るのが順序でありますが、通告がありませんので、直ちに採決に入ります。  昭和三十七年度一般会計予備費使用調書(その2)、昭和三十七年度特別会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十七年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用調書昭和三十七年度特別会計予算総則第十二条に基づく使用調書(その2)、昭和三十七年度特別会計予算総則第十三条に基づく使用調書昭和三十八年度一般会計予備費使用調書(その1)、昭和三十八年度特別会計予備費使用総調書(その1)、昭和三十八年度特別会計予算総則第十四条に基づく使用調書(その1)、以上八件について採決いたします。  各件をそれぞれ承諾を与えるべきものと決するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  96. 福井勇

    ○福井委員長代理 御異議なしと認めます。よって、承諾を与うべきものと決しました。  なお、ただいま承諾を与えるべきものと決しました八件の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  97. 福井勇

    ○福井委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。   〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————
  98. 福井勇

    ○福井委員長代理 この際参考人出頭要求の件についておはかりいたします。  すなわち、国が資本金の二分の一以上を出資している法人の会計に関する件中運輸省関係調査のため、本委員会に参考人として関係者の出頭を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  99. 福井勇

    ○福井委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  なお、参考人出頭の日時及び人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  100. 福井勇

    ○福井委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時九分散会