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賀屋国務大臣 いや、昨年の六月の十六人というのはおかしいのです。大体そういう
お話はありましたけれ
ども、調べてみたら、
北鮮に行って帰りたいという申し入れば、昨年の六月に十六人の人が東京の入管に来て、しかも、来るやいなやぱちぱち写真をとって、きわめて
宣伝臭のあるようなことでやった。その後本省に一人来られただけであります。これは
懇談の際にも申しましたが、いわゆる昨年の五月から展開された
自由往来運動というものが実に奇怪にたえない
運動でございまして、これはあの際に申しましたが、いま詳しく申し上げませんが、実に一種の
策謀的意思を持った不都合な
運動と思っております。だから、一々
反駁をしておるのです。
反駁をしなければならぬ。先般も、それはお前の言うのはうそだとはおっしゃらないのです。そういうような
運動の一環だというにおいも、率直に言って感じがいたすのです。それまではちっともないのですから、
窓口で調べましたら。そういう状態でございます。それで、あのときにも申しましたが、あの
自由往来運動に伴いましていろんな風評がございまして、これはどうも一般的にはできないから、いわゆる人道上のものだけに限定しよう、それが成功したら
云々、こうもできる、ああもできる……。いろんなことが来ておるのでありまして、これはわれわれの行政上の
判断ではよほど慎重にしなければならない問題だと考えております。そういうようにいろいろございますので、それは
ケース・
バイ・
ケースだけれ
ども、共通の原因がありましてお断わりいたさなければならない場合もあると思いますし、何件来たらそのうちの一件や二件は通るだろうという場合もございましょう。私は、ですから、
貿易の場合は将来全部お断わりするということは決して申しておりません。いまの
自由往来の
関係は、これはまた御
質問がございましたら
お答えいたしますが、これはいろんな
関係を考えなければならないと思っております。