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山本(
幸一)
委員 せっかくの
答弁で、くどいようですけれ
ども、いままで私は、
法務大臣からも、
官房長官からも、あるいはあなたからも、この三名の
貿易代表の
入国について、これは
日韓交渉の
めどがついてからという
お話は一ぺんも承ったことはないのです。なるほど、北朝全体の問題については、俗に言う
往来の自由、もっと厳格に言えば
往来の
保障という
ことばを私は使いたいのですが、そういう問題については、たびたびお会いしたときに、これは
日韓問題とかなり
関連があるからという
お話を承っております。私
どもはそれすらもいささか納得できないのですけれ
ども、なぜなら、それはあくまでも政治的な問題でなしに
純然たる人道的な
立場からあの
往来の
保障を要求しているのですから、われわれは納得しませんけれ
ども、しかし、
政府側からそのような話があったことは私は認めています。しかし、この
貿易については、先般私が
質問の際に
大平外務大臣に申し上げたように、
外務、
法務の
合同理事懇談会の席上で、これは私だけでなくお
立ち会いの諸君もおられますが、はっきり
法務大臣は、これは
自分がいままで感じておる政治的な問題には何ら
関係はないと思う、全く
純然たる
経済問題であり、かつ
北鮮と
貿易が年々歳々増加しておることもこの文書でわかった、したがって、この問題については、全く別個の
立場から、政治的なことを全然抜きにして前向きにひとつ努力しましょう、こういう
答弁をその席上でしておるのですね。私は、一国の
大臣が、非公式の
理事懇談会といえ
ども、公式の
委員会、
理事会といえ
ども、やはり複数の人々のおるところであまり
ことばを変えてはいけないと思います。したがって、私は、特に
がんこを売りものにしておる
法務大臣は
ことばは変わっていないと信じております。そうだとするならば、なぜ
日韓と
関係があるのか、私にはどうしてもわからないんですよ。
日韓が微妙な
段階にある、したがってそれら等も考慮してという
お話ですが、
日韓の微妙な
関係といっても、現に
北鮮側と取引しておる。その取引上の
技術的な
打ち合わせ、
専門知識の
交流、そういうことは絶対必要なことなんですよ。これは私は
理屈じゃないと思うんですよ。先般申し上げたように、大型の
機械穗積 七郎がいわゆる商談として進む限りにおいては、その機械の
特徴も
お互いに説明し合わなければならないだろうし、あるいは
技術的な点についても指導したり指導されたりしなければならぬだろうし、そういう点からいけば、
貿易を全然やっておられなければ、私はいまのあなたの御
答弁はもっともだと思いますが、現にやって、幾多の制限も廃止されて、年々増加しておるのだ。そこで、さらにそれをスムーズに進めるためには、どうしてもやはり
技術の
交流あるいは
専門知識の
交流、
特徴の
指導等いろいろ要ると思うのです。これは別にあなたのおっしゃる微妙な
日韓問題と
関連がないように思うのです。これはもう
一つあなた方
理解してもらわなければならないと思いますよ。なるほど、いまの御
答弁では、今回に限ってという御
答弁です。したがって、引き続いて近い将来のことについてはさらに
検討する、あなたの
答弁はまことによくわかります。
純然たるものであるから、本来ならばこれを入れないということは無理があるのだという御
答弁もよく
理解できます。しかし、もう一歩進んでもらいたい。その
入国させないことは無理があるのだ、この点で抽象的にはわかりますが、私はもっと自然に考えてもらいたいと言うんですよ。現に
貿易をやっておるのだから、当然
技術上の専門的な問題についての
打ち合わせが必要なんです。しかも、
貿易に
関係のない人が一人でも来るなら、それはあなた方にもその点について
検討する余地がございましょうが、この間リストを御披露申し上げたように、
北朝鮮の
国際貿促の
書記長、それから、
北朝鮮の最も代表的な
商社である
金剛協同商社の副社長あるいは部長、そういう
専門家だけが三人来るのですから、これはひとつあなた方もっと考えてもらわなければいけないと思うのです。これは九日から開かれるのですが、場合によれば二日や三日おくれることは一向差しつかえないと思います。もう少しやはり純粋な
経済的な
立場からお考え願う
用意があるかどうか、これはひとつこの際もう一ぺん承りたいと思います。