○
西村(直)
委員 ちょっと関連して
——たいへん
久保君の御質問はおだやかなんですけれども、実は
新宿だけでなく、ああいう
現象は赤羽あるいは
東京駅のおりるほう、池袋、各線で起こっております。また単に
東京だけでなくて、大阪にもあると思う。しかし問題を全体的に大きく広げて
恒久対策を
考えなければならぬと言うだけで毎日毎日そのままを置いておくということでは、
大衆政治のためにはたしていいのか。こう
考えてまいりますと、当面
解決のできる点は極力しぼって早く推進しなければならぬ。いま
久保君の御要求は適当に早くやれ、こうおっしゃるが、私はこれを適当にというとなかなか話がつかない。特に
国鉄あるいは
運輸省のほうに聞きたいのは、全然
現場の
駅長のおっしゃることと、それから
内閣審議室あたりに出ている
議論と違っていましたり、
文部省のほうは、大したことはない、
学生は早く出ているんだと言い、
現場の
駅長は非常に苦痛な顔をして
時差通勤はまず
学生から始めてくれと言う、これは強い
要望ですね。そうすると
国鉄自体が実態的にその
駅長の
意見を正しく把握されているのかどうか、これですね。もう
一つは、把握されていれば、それをやはり多少
学生諸君あるいは家庭的に御不便であるかもしれないけれども、何かそこで一歩前進して現実的に
解決しなければ、
ただ上のほうの人が言い合いっこしているにすぎない。その間にあそこで人が込み合っている。そのうちに不幸なことでも起こったら、
あとから追っかけていくような
議論になるわけです。こういうようにせっかく
国会の皆さんが
現場を見られて取り上げた
機会に、
時差通勤特に
学生の
時差通学だけでも、その
方法が正しければ
関係方面に十分御了承い
ただいて、早くその部分だけでも
緩和するということをしないと、われわれも
ただ見にいって見物してきたのではなくて、やはり
政治として具体的に結果を割り切っていかなければ
政治に
なりませんから、その点は至急おやりになったらどうでしょうか。あるいはそれに関して、
文部省のお
考えは抽象論過ぎる、われわれのほうはそうは思わぬという
国鉄側にはっきりしたお
考えがあれば御答弁願いたいと思う。
それから運び方があるいは事務的に割り切れない場合は、
政治としてこれを割り切ってい
ただく。
現場措置として、
緊急措置としてそういうような体制を、
——たとえばどこかでそういう
方式を強く打ち出せば右にならえしていくわけですから、国の方でやるとか、あっちこっちで問題を
考えていたら時間がたってしまう。だから
新宿なら
新宿を対象として、
政治の
上層部でその
方針をお立てになって積極的にやってみる。こういうようなことをおやりにならぬと、きょうのような
視察をしても、今後もまたいつまでもだらだらとああいう
状態を繰り返していく。見にこられた
現場の
乗降客から見ると、何だ
国会の
諸君は
ただ見物にきたのかと笑われたのでは、われわれとしても困る。その点どうですか。
文部省は早く出てもそう
関係はありませんという御答弁だったが、
国鉄の
現場の
駅長は、
学生さんにやってもらうよりないのだ、
あとは
相互乗り入れとかいうようなことを言っているわけです。もちろん全体の
都市構造のあり方にも基本問題がありますけれども、それは別の問題として、どうなんです、
国鉄側から見たらやはり
駅長の言うのが正しいのか、その点だけははっきりしておきたいと思います。