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1964-08-31 第46回国会 衆議院 オリンピック東京大会準備促進特別委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十九年八月三十一日(月曜日)    午前十一時二分開議  出席委員    委員長 島村 一郎君    理事 伊能繁次郎君 理事 小金 義照君    理事 重盛 寿治君       金子 一平君    川崎 秀二君       小山 省二君    地崎宇三郎君       中村 梅吉君    長谷川 峻君       藤尾 正行君    戸叶 里子君       森  義視君    佐々木良作君  委員外出席者         総理府事務官         (内閣総理大臣         官房審議室長) 松永  勇君         総理府事務官         (内閣総理大臣         官房参事官)  金田 智成君         文部事務官         (体育局オリン         ピック課長)  西田 泰介君         参  考  人         (オリンピック         東京大会組織委         員会事務次長) 村井  順君     ————————————— 六月三十日  委員板川正吾辞任につき、その補欠として柳  田秀一君が議長指名委員に選任された。 同日  委員柳田秀一辞任につき、その補欠として板  川正吾君が議長指名委員に選任された。 七月二日  委員板川正吾君及び森義視辞任につき、その  補欠として柳田秀一君及び阪上安太郎君が議長  の指名委員に選任された。 同日  委員阪上安太郎君及び柳田秀一辞任につき、  その補欠として森義視君及び板川正吾君が議長  の指名委員に選任された。 同月二十四日  委員岡崎英城辞任につき、その補欠として田  中榮一君が議長指名委員に選任された。 八月三十一日  委員海部俊樹君及び福井勇辞任につき、その  補欠として藤尾正行君及び中村梅吉君が議長の  指名委員に選任された。 同日  委員中村梅吉君及び藤尾正行辞任につき、そ  の補欠として福井勇君及び海部俊樹君が議長の  指名委員に選任された。     ————————————— 六月二十五日  一、オリンピック東京大会準備促進に関する件 の閉会中審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  オリンピック東京大会準備促進に関する件      ————◇—————
  2. 島村一郎

    島村委員長 これより会議を開きます。  オリンピック東京大会準備促進に関する件について調査を行ないます。  本件調査のため、本日は、委員長より、オリンピック東京大会組織委員会事務次長村井順君に参考人として出席を求めております。  オリンピック東京大会まで余すところ四十日程度となりましたが、この際、各競技場関連施設その他受け入れ体制準備状況について総理府より御説明を求めます。松永審議室長
  3. 松永勇

    松永説明員 お手元に、八月二十五日現在で作成いたしました「オリンピック東京大会準備対策主要事項進捗状況」というのをお配りしてございます。これは毎回この当委員会報告しております形式によって出しておりますが、簡単に申し上げまして、もうこの進捗状況というのはほとんど終わりになってまいりまして、むしろ何が残っておるかということを中心に御説明申し上げます。  競技施設につきましては、二ページの上のほうに書いてございますが、残っておりますのは、国立屋内総合競技場、これは九月の五日に落成式をいたす予定で、これも順調に進んでおりますが、きょう現在では、まだ完成していないというものでございます。その次の日本武道館、これも九月十五日に落成式をいたす予定になっております。そのほかに、組織委員会自体で行なう仮設工事が一部ございます。この仮設工事というのは、たとえば、さくを設けるとか、そういうごく簡単な仮設工事でございますけれども、これも九月の三十日までには完成見通しでございます。  次は競技運営関係施設でございますが、プレスマンハウスとかプレスセンター岸記念体育館は、御案内のとおりすでに完成いたしております。NHK放送センターも八月の三十一日、すなわちきょうで完成するという予定でございます。選手村は九月の十五日に開村するが、すでに準備もほぼ完了したという状況でございます。  あと道路関係につきましては、八月の二十一日に総合完成式が行なわれましたが、まだ残っておりますものは、環状七号と中央線との立体交差が残っております。これは九月の二十日ごろに完成する予定でございます。環状八号の一部、これは多摩美術大学を一部移転する必要があるのでございますが、それが諸般のなにでおくれておりまして、これも最近話し合いがつきましたので、九月の三十日までには完成するという予定になっております。  その他、環境整備等は、大体ここにございますように順調に進んでおります。  水の問題につきましても、先般来新聞に出ましたように一応危機を脱却いたしまして、一応安心できる状態に進みつつあるという状況でございます。  それから輸送関係施設といたしまして残っておりますのは、先ほど申しました中央線環状七号との立体交差、これが九月の二十日、それから都営地下鉄一号線、これが十月の一日、それから営団地下鉄二号線八月の二十九日、これはもう完成したわけでございます。それからモノレールが九月の十七日に開通するということでございます。  その他の宿泊観光対策につきましても、当初予定いたしましたものの若干の変更はございましたが、三万人というものの受け入れ体制はほぼでき上がっておるということでございます。  それから交通輸送整備対策としては、観客輸送につきましては、運輸省にこの本部を設けまして進めているところでございます。  それから交通規制警備その他につきましても、警察庁が中心になりましておおむね最終案を得ているという状況になっております。  その他、放送通信施設、それからオリンピック国民運動その他の問題につきましても、順調に進んでいるという状況になっております。     —————————————
  4. 島村一郎

    島村委員長 御質疑がありましたら、この際御発言を願います。
  5. 重盛壽治

    重盛委員 十日にまたやる予定だから、私はそのときと考えておりましたが、いまお話を聞くと、大体あなた方の立場から見て経過報告されたのだが、実質問題としてこのとおりにいき、オリンピック開催には支障がないという認定をしておるのかどうかということが一つ。  さらにもう一点、私ども長い間組織委員として、あるいはまた衆議院オリンピック促進特別委員としてやってきたが、いよいよあと四十日でオリンピックが開催されることとなった、そこで、オリンピック組織委員会あるいはあなた方のほうの立場から、国会議員としては、衆議院促進委員会としては、こういうことを最後にやってもらいたいというようなものがあるとするならば、この際率直にお出しを願ったほうがいいのではないか。  準備経過とその確信、それから何か私どものほうに求めるものがあるならば、きょう、かなり押し詰まっておるのでありますから、一言あなた方のほうから出していただければ非常に幸いだ、こういうふうに考えております。
  6. 松永勇

    松永説明員 総理府といたしましては、このオリンピックを開催いたします施設面政府が応援をいたします施設面中心にいたしまして従来促進をはかるということで参っておりまして、そういう施設面といたしましては、おおむねこれで十分であろうという確信を持っております。  なお、こういうでき上がった施設、これは競技施設のみならず、道路その他の関連施設一切を含めて、具体的にこれからオリンピックそのものが運営されるという事態の面前になっております。そういう面といたしましては組織委員会中心になって従来からもやっておられますが、組織委員会としてはこれからいわゆる本番に入るわけでございます。組織委員会のほうからいろいろ御注文もあろうかと思いますので、組織委員会のほうからひとつお答えいたしたいと思います。
  7. 村井順

    村井参考人 私のほうからも準備状況につきまして若干補足させていただきたいと思います。  競技場につきましては、大体国なり都なり民間の競技場をわれわれ借用させていただくわけでございまして、それが大体いまのお話のとおり全部出そろう、大会に間に合うというよう状況で、非常に感謝しております。われわれ自身といたしましては、ただ、残りました自転車トラック競技場、それから軽井沢耐久馬場、こういうものを引き受けておりますが、自転車トラックにつきましては、一時でこぼこがあるとか、その他で若干新聞に出ましたが、その後修理いたしまして完全にでき上がりまして、自転車トラックにつきましてはもう心配がなくなりました。それから軽井沢耐久馬場につきましては、実はその中のDコースというものが一般から取得したコースでなければならぬという点につきまして、先般ISS、国際馬術連盟のほうからちょっと注意を受けましたので、若干コース変更することにいたします。そしてコースの秘密を守るために警備をうけるというふうなことでこの問題本解決いたしました。さようにいたしまして、一般競技場施設につきましては大体大会に間に合う、りっぱにいずれも出そろう、こういうよう見通しがついたわけでございます。  それから選手村につきましては、実は食堂だとか出入り口建物その他の大きな工事につきまして工期がおくれるのではないかというよう心配もございましたが、食堂につきましてはもうすでに完了いたしまして、出入り口建物につきましても九月の五日ごろにでき上がります。こういうようなことで、選手村につきましては大体大会に間に合うというよう見通しがつきました。  ただ問題といたしましては、雨が降らないために、計画しておりました芝生が十分はえないという場所が二カ所ございます。一つは、選手村の中の陸上競技場の中の芝生でございまして、実は練習場といたしまして約四百メートルのトラックを目下造成中でございますが、その後、助走路をこういうふうにしてもらいたいとか、ああしてもらいたいというようないろいろな計画変更むございましたために、芝生の植えつけそのものもおくれまして、それに御承知よう日照り続きのために芝生の植えつけがおくれておる。りっぱな芝生がはえないのではないかというよう心配一つございます。そういう場合には、できるだけの努力をしまして少し青くする程度でがまんしてもらおう、ほこりが出ない程度でがまんしてもらおうというようなことで、目下努力しております。それから絵画館前の練習場でございます。これはある程度芝生がついておりますが、これもまた日照り関係でもって予定ような青々としたものができませんが、最近の雨で若干取り戻しまして、陸上連盟のほうでは、まあこの程度なら何とか間に合うであろうというようなことでございます。  それから、水道が出ないために選手村の中の水の対策をどうするかというわけで、急遽計画を立てまして井戸を四本掘ることにいたしました。約千五百トンの水を村内で確保できることになりました。実際に掘ってみますと、水量が豊富なために二千トン程度水量が出ますので、一応水の問題は選手村の中でみずから解決できるという見通しもついたわけでございます。  以上のように、競技場につきましても、選手村につきましても、大体全体的に計画どおり進んでおりまして、大会開催には支障ないのではないか、こういうよう見通しを持っております。  なお、この際国会その他に要望すべきものはないのかというようお話でございますが、これは会長なり総長とも十分さらに御相談しないと全体的な結論は出ないと思いますが、たとえば最近コレラが発生いたしました。こういうよう伝染病につきまして、この経路につきましてはまだはっきりしておりませんので、今後も起こるよう心配がございますし、こういうよう伝染病対策、そういうものにつきましても政府なり都がさらに万全を期していただきたいというような問題、それから交通問題につきましても、御説のとおり道路その他は非常に建設されましたが、なお交通地獄の様相が残っておりますので、この交通警備対策に対しまして都民なり国民の御協力が必要であるというような面での御指導をお願いしなければならぬと思っております。その他、大会時におきます国民なり都民全体の認識なり御協力という点でさらに最後の御指導をお願いしたい。  以上、いま気づいた点を申し上げます。
  8. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 事務局に聞きたいのですけれども、ほかの議員とかいろいろなところから聞かれるのですが、切符はいまどういうようになっているか、買う余地でもあるのか、それから記念メダルとかいうものは全部済んでいるのか、また頼めば買えるのか、おかしければ記録から消しておいてもいいが、ちょっと聞いておきたいと思います。
  9. 村井順

    村井参考人 記念メダル資金財団のほうで取り扱っておりますので、私からいま即答をいたしかねますので、これは遠慮させていただきたいと思います。この次まで資金財団とよく相談いたしまして、場合によっては資金財団から直接お答え願うことにします。  それから入場券の問題につきましては、八月に第二次の販売も終わりまして、一応販売出しました入場券枚数が百八十五万八千枚、こういう数字に上っております。入場券の全体の枚数が約二百五万枚でございますので、あと十九万一千枚残っております。それから百八十五万枚売りました販売状況を申しますと、その中で体育関係とか学生関係資金財団関係あるいは神奈川、埼玉にお願いした分、こういうものはほとんど百%売れておりまして、残りましたのが、一般の市中に売りました、JTB、いわゆる交通公社を通じて売りましたものが現在約十四万枚残っております。その大部分はサッカーとホッケーでございますが、その十四万枚の中で実は一部特別割当で残しているものがございますので、約五、六万枚結局残るのではないか。この五、六万枚と、さっき申しましたあと十九万枚手元にありますのと合わせまして、約二十四、五万枚というのが今後の販売対象になると思います。しかし、この二十四万枚のうち、あるいは事故補てん川とか、それから会場がまだでき上がらないために、でき上がってから座席をずっと坐ってみてつくりますので、若干余裕を残しております。そういうようなものを残しますと、二十万枚以下になると思いますが、この二十万枚以下というものにつきましては、いずれ第三次販売あるいは当日売りを考えております。入場券につきましては大体そういうことでございます。
  10. 長谷川峻

    長谷川(峻)委員 いまのは入場券ですが、外国の招待券はどうなっていますか。たとえば、従来オリンピックに対して非常に功労のあった方々を国賓なりオリンピックのお客さんとして呼んでいますね。インビテーションを出したという話も聞くが、これはどういう方々にお出しになったか、その模様をひとつお答え願いたい。
  11. 村井順

    村井参考人 招待者につきましては、国内と国外と両方にございまして、いまのお話国外の御質問だと思いますが、長谷川議員のおっしゃるとおり、オリンピックに非常にお世話になった方々、それから東京都が日本オリンピックを招致するために御努力いただいた方、あるいはJOC関係でいろいろお世話になった方々を、それぞれの団体において責任ある推薦をしていただきまして、まだ正確な数字は私存じませんが、三十名程度はできるのではないかというふうに考えております。
  12. 長谷川峻

    長谷川(峻)委員 それは、このごろ新聞を読むと、オリンピック・ブームで、ギリシャの聖火のときに渡した女優さんとか、そういう人を呼ぼうというような話が出ておりますが、一方では責任ある団体が従来の経過を考えて招待券を出すというようなこととどう合うだろうか。ただお祭りだからだれもかれも呼ぶというのでなくて、私が前から私的に御懇談申し上げていることは、たとえば第一回のオリンピック大会がアテネで開かれたときに、この大会委員長をやったのがジョルジュ親王、そして最終日ギリシャようやくマラソンで勝ったときに、大会委員長は一緒になって競技場を走って、クーベルタンが、自分の一生のうちでこんなに感激したことはなかったと言った、その人の遺族なんかがおるんですね。三、四年前に東京に来て、いろいろなものを見ていった。そのときに皇太子殿下は、そういう方を自分も呼びたいとおっしゃって、そういう遺族を御招待されたこともあるんですね。それから終戦日本フィンランド組織委員が来ましたね、そしてあの終戦のときに東さんなんかに話をして、日本オリンピックをこの際敗戦の中に呼んだらいいんじゃないか、そういうことを言ったようなりっぱな人をひとつぜひ呼んでもらいたい。そういうものがどういうふうに加味されているか。おそらく専門家だから見のがしてはいないだろうと思うが、国民的な意義を持たせるような人をぜひそういうときに配慮願いたい、こういうことです。
  13. 村井順

    村井参考人 最近東京都なりJOCから追加で要望がございましたのは、おそらくそういう方々を新たに検討して追加されたのではないかと思いますが、いま手元にその名前を持っておりませんが、そういうつもりで考えたいと思います。
  14. 川崎秀二

    川崎(秀)委員 いまの長谷川君の質問は非常に専門的な質問ですが、大体組織委員会しろうとが多いものだから、結局JOC委員のうちで発言権の強い者が自己の主張を通す、こういうような結果になって、たとえばいまのフィンランドの話でも没になったように聞いておる。そのときの場当たりで、あんなギリシャ女優、それは美人か何か知らぬけれども、それに感激して、おそらくここでも二、三回話の出ておる人物発言して——今度高島について行っておるのにくせ者がおることは御承知のとおりなんです。この前のときは田原春次君から名前まであげて攻撃をされておる。会計上の不始末もあるということを言われた人物がついて行ってやった仕事だと思うのだけれども、やはりそういう思いつきや何かでなしに、オリンピックで非常にやっかいになったというような人を呼んだほうが——特にこの委員会は非常に尊厳な委員会ですから、希望しておきたいと思うのです。ずっとあのリストを見ると、アメリカの和田君だとか、これはやっかいにはなっているんですよ。しかし、それと同種類の人が三人ばかり入っておる、そういう連中はあまり知らぬです。それよりもやはりフィンランドのヌルミのように、オリンピック大会史上不滅の記録を残して最終のランナーになったという、スポーツマンの神様みたいな者を呼んだらどうか、われわれはそういう発言を外からしておるけれども、組織委員諸君国会から出ておる諸君は、このことに対しての御関心が薄いのか、どうも十分に発言しないというよう経過も聞いておるので、非常に残念です。どうかそういう意味で、最終段階に立った際ですから、よく知っておる人の意見を聞いて、しかもそれが国民的に納得のいく広い範囲でお願いしたい、こう思うのです。  それから、いま切符の話が出たけれども、これは私個人じゃなしに、国会スポーツ議員連盟として、あとで問題になってはいかぬから申し上げておく。この春以来、国会方面記念メダルを分けてくれるように非常に御配慮あったことはありがたいし、今度の切符の問題についても、何か聞くところによると、八月三十一日、ちょうど今日までに衆議院事務当局に対して四千枚か切符を渡すということです。しかし、衆議院の中には、このオリンピック特別委員とかスポーツ議員連盟ように非常に熱心なものもあって、早くから要望が私のところに山ほど来ておる。それから常任理事会を開いてたびたび決議をして、国会切符をとったなんということになると世間の批評もあるから、むしろ要らない切符を多く引き受けて、すなわちサッカーだとかカヌーだとか、見手のないものも中に入れて配付してくれということをしばしば交渉もし、希望データをあなたのほうに届けておる。そういう意味で、二十万枚も残っておるなら、そんなに枚数を引き受けるわけにいかぬけれども、そういう種類競技のものも相当に四千枚のうちには入れてもらっていいから、そういうことで国会スポーツ議員連盟特別委員にまんべんなくいくよう——国会の中にも不熱心な者もあるわけです。この間、記念メダルを全部やると言ったら、返した人もいるのだから、オリンピックには協力するけれども、それほど熱心ではないというものも中にはあるわけです。その点は十分考慮して、この関係者が快く協力するようなふうにしてもらいたいと思うのです。  まだまだ発言したいことがあるけれども、こういう機会にはっきりと公の席上において経緯を申し述べて、あなたの善処を促す次第です。
  15. 村井順

    村井参考人 第一の招待者の問題につきましては、長谷川議員川崎議員お話、まことにごもっともと思っております。われわれも、世界的あるいは日本的に納得されるよう方々がほんとうに網羅されることが必要なことだと思っております。いろいろ御意見ございましたら伺いまして、それを十分伝えたいと思いますが、川崎先生のおっしゃるように、私は若干こういう点しろうとな点がございますので、皆さん方の御意見組織委員会なりJOC方々に伝えまして、善処いたしたいと思います。  それから第二の問題は、国会に対する入場券でございますが、大体四千枚につきまして、文書もでき上がりまして、きょうかあすかお届けしなければならぬと考えておる段階でございます。もちろん、国会の中においてりっぱな御配分をいただけるのではないか、さように思っております。いまのお話の中で、国会入場券を取り上げられたなんという感じは毛頭ございません。むしろわれわれのほうから、国会方々にぜひ見ていただきたいという気持ちで四千枚は配らしていただきたいと思っております。その点は御了承願いたいと思います。なお、残りました入場券も引き受けるという非常にありがたいお話もございます。これにつきましては、今後第三次の販売をいたしまして、場合によりましてはまたお力をお借りしなければならぬことがあると思いますが、そのときはどうぞよろしくお願いいたします。
  16. 川崎秀二

    川崎(秀)委員 それは議員連盟の要求したものも含めて四千枚ですか。
  17. 村井順

    村井参考人 議員連盟から要望のあったことは紙に書いてありますから。
  18. 長谷川峻

    長谷川(峻)委員 国民的雰囲気を盛り上げるというお話、いま村井さんから施設状況のだいぶ進んだ話の御報告なんです。ですから、あらためて国民的雰囲気を盛り上げるという意味で私は参考に申し上げたいと思います。というのは、私がなぜジョルジュ親王のことを言うかと申しますと、あなたのほうでイタリアの事務局長を二週間もお呼びになって帰ったときの報告書を見ますと、日本オリンピック設備準備は非常によく進んでおる、そうして二週間の間にあなた方から招待を受けて、いろんな関連において、切符はどう売る、だれにはどれだけ金を出させる、いろんな設備かれこれの話は非常に精密多岐にわたってりっぱなものであった、しかしながら、残念なことに日本オリンピックには夢がない、アジアで初めて開く、あるいは日本で初めて開くという夢がない、ローマのオリンピックの成功したのは、五千年の古代と近代とがマッチしたためである、そこに自分たちの夢があったということを報告書に書いてあるでしょう。これはあなた方のほうに出し審類にちゃんと書いてある。そういうことから見ますと、しろうとがこういうときに話をして、それを専門家に取り上げてもらえばいい。専門家諸君だけでやっているから、ときに眼界が狭くなる。なぜなら、最近の雑誌を見ると、最近百人のスポーツマンを選ぶというときに、その中に古橋がない。そういうようなときに見落としをするのです。とにかく敗戦後に日本オリンピックに復帰できたのは古橋君のおかげです。めしの食えない時代に、彼がアメリカに行ってじゃかじゃか勝つものだから、トビウオと言われて、そういうものがとうとう日本オリンピックに復帰させるようになった。そういうものがときに見落とされているから、こういうことが組織委員会の中にあっては困る。ジョルジュ親王という人はなくなってはいるけれども、日本と非常に因縁があるということは、ここに外交の専門家もいらっしゃるけれども、大津事件が起こったときに、津田三蔵がニコライ皇太子に二太刀浴びせた。これで死んでおったら、当時の日本はどうなっておったかわからぬ。その二番目の車に乗っておったのがジョルジュ親王ジョルジュ親王の奥さんというのは、大ナポレオンの四代目の孫なんです。その大津事件のときに、ジョルジュ親王が、京都の観工場で買ったむちで津田三蔵をぶんなぐったのです。そこでとうとうとどめを刺せなかったのです。そして津田三蔵をそこまでやっつけたジョルジュ親王が、そのあとアテネ・オリンピックの総責任者です。ところが、そのギリシャが、第一回のオリンピックにおいて全部の種目に負けているのです。円盤、やりで勝とうというのにかかわらず、全部負けて、そして最後にマラソンがあった。ところが、いま新聞記事を読んでもそうですけれども、あのマラトンの原野というのは非常にひどいところで、いまのようにウォーキング・トーキーがあるわけではなし、シンコムが発達しているわけではないから、だれが勝っておるか一つ状況がわからぬ。ところが、第七関門で初めてギリシャのランナーが一等になった。そのうち一等、二等、三等にギリシャが入ってきたために、全観衆が、御婦人は宝石を——日本の連中と違って、ふとんなんか投げない。宝石なんかを投げ、ジョルジュ親王が一緒に走った。そのジョルジュ親王が何と大津事件のときのその人なんですね。そしてその方がなくなったあと、奥さんと娘と孫娘三人が三年前東京に来て、東京を見た上で、大津事件のあとを見て帰っておるのです。そのときに皇太子殿下が一緒に御飯を食べられた。私は、そういう因縁のある生きている人を呼ぶことによって、日本の外交と関係があり、明治時代と関係があり、第一回のオリンピックの、しかもそういう感激的なオリンピックの責任者であったというふうなことから考えると、できるならばそういう遺族方々を呼ぶことがいいんじゃないか。ということは、そのギリシャでマラソンで一等をとった者をベルリン・オリンピックのときに招待しているのです。ところが、これはいみじくも何と月桂樹一本持って入場をしている。帰ったあと死んでいますが、そういった零囲気を——いま川崎さんが言われたように、専門家の間だけでいいけれども、いまのように幅広くその点ぜひお考えを願いたい、そしてアジアで開くところのオリンピックに夢を持たせてもらいたい、東京オリンピックに夢を持たせてもらいたい。施設はいいですよ。施設はすばらしいが、あとは、勝つことと、そういった夢をぜひ持たせるよう最後の仕上げをお願いしたいということを、あらためてここで指摘をしておきます。
  19. 村井順

    村井参考人 いま長谷川議員のおっしゃるとおり、このオリンピックは、とにかく関連予算だけで一兆円以上かかっておる、これだけの大きな努力をいたしまして、これに大きな夢がなく理想がなければ意味がないということは、私も同感でございます。そういう意味において、日本人が、アジアにおいて初めてのオリンピックでりっぱなものを主催することに真剣な努力をすることによって、大きな夢が表現できるのじゃないかと思っております。また私らといたしましては、いままでのオリンピックにない例でございますが、五十八万枚という入場券を小学生、中学生、高等学校の生徒に分けてございまして、将来の日本を背負って立つ若い者にぜひ見てくれ、世界の優秀な選手が歯を食いしばってがんばる姿を見てもらいたいとお願いしております。これは一つの夢だと思っております。そういうようなことで、大会をりっぱに開く、競技のほうで金メダルをとると同時に、主催のほうで金メダルをとる、これも私は大きな夢だと思っております。もちろん、日本人がやれば、同じことをやりましても、いろいろなことに日本的なものが出てくるだろう、日本的な雰囲気が出てくるだろうというようなことを考えまして努力いたしておりますが、そのためには、やはり全国的に認識と理解と協力が必要ではないか、そういう意味で、いまの長谷川さんの御意見はまことに私はありがたいと思っております。  それから、次の大津事件のジョルジュ親王の問題、全く同感でございますが、われわれ不敏にして各方面の知識を十分持っておりません。日本としてオリンピックをやるには、外交的に、経済的に、スポーツ的に、全体にどういう人を呼んだらいいのかというような判断、目安というものを実は持っておりませんので、そういう御意見は、政府なり国会なり各方面からも伺いましたら、組織委員会に十分お伝えしたいと思います。
  20. 重盛壽治

    重盛委員 いろいろといままでお話を聞いて、準備が進み、もう大丈夫だということで安心しておりますけれども、ただそういう中で、私が何回も申しますように、オリンピックがアジアで初めて開かれる、平和の象徴である、特にオリンピックを契機として、日本のあるべき姿を次代を背負って立つ世界の人にはっきり見てもらいたい、こういうことを何度か言ったのでありますが、そういうことと関連し、いまいろいろお話の出た問題等とも関連をしてまいりますけれども、何か聞くところによりますと、いわゆる北朝鮮との問題でいままでいろいろ問題があったように聞いておる。特に、日本の国内におる優秀な選手を一たん北鮮に帰して、そこで選抜してこっちによこしてもらう、これは革新陣営とかなんとかいうことではなく、スポーツを愛する者全員が——先ほど発言された川崎君もここにおいでになりますが、みなでお願いしておったことでありますが、これがついに実現できなかった。いわば政府組織委員会とが一体になって——ということばはいいかどうかわからぬけれども、時間が経過すれば、時間によって解決せしめるのだというような姿のうちに終わってしまっておる。私はできないことをいまからお願いするのではないが、少なくとも新聞紙上で見ておると、ひとつ四百人ぐらいは見学に行きたいものだ、参加をしたいものだというのを、日本政府あるいはオリンピック組織委員会は百人にしぼっておる。また、辛金丹さんの問題も相当問題になって、アジアでやるのだから、一人でも多くアジアの選手が優秀な成績であるような形を見せてやりたいというので、私たちの考え方の一端として前のような問題が出された。日本におる選手を帰してそうして優秀な選手出して、せっかくアジアでオリンピックをやるのだから、アジアの選手がかなり活躍する場を与えるべきではないかということでやっておったのが、それがだめになったので、せめてこの辛金丹さんが参加できるように、これらも、いわゆるスポーツに関係する者は全員、そうあるべきだという感覚で私は御心配を願っておると思うのです。こういう問題、それから、いまの見学の四百人を要望しておるものを百人に切っていくというようなことで、いろいろ御努力を願ったことは聞いておりますけれども、将来の日本の外交問題等を考え合わしても、こういう契機に、できるだけ親切に、できるだけ幅広くおつき合いをしておくような形を、オリンピックという意味合いでとることは、国家的なためにも必要ではないか、このように考えるので、ひとつ次会のときに大臣等に来ていただいていろいろ申し上げたい、お聞きをしたいと考えておったが、村井さんの立場から、あるいはあなた方の立場から、あるいは委員長立場から、こうした問題を取り上げて、日にちがございませんので、少し無理な問題であってもどんどん取り上げて解決していく、これもいわゆる組織委員会の任務ではなかろうか。設備はできた、環境はできた、やることだけは済みましたよ。しかし、どなたか言われたように、夢も若干中に入れなければならぬ、そういう夢の一環としてこういう問題は取り上げてやっていき、幅広い、りっぱなオリンピックをやってくれたという形をつくり上げていくべきじゃなかろうか。いずれ機会があればもう少し詳細に申し上げたいと思いますが、これは特に村井さんから答弁が聞かれれば幸いですし、聞かれなければ、こういう問題をぜひ委員長とも話し合って一日も早く解決をつけてやっていただくことが親切な方法じゃなかろうかと思いますので、御配慮願いたい、かように思います。
  21. 村井順

    村井参考人 第一の一般観客の入国につきましては、われわれといたしましては、いわゆるアジアにおける初めてのオリンピックでございますので、すべてのアジアの国から見にきてもらいたい、こういう希望もございますし、オリンピックの精神である、政治、宗教、思想、あらゆるものに偏しないという立場からも、そういう意味において入国をしていただこう、政府にもいろいろお願いしたわけでございます。本来ならば国交未開国であるので入れないというのを、特にお願いいたしまして、いままでのところでは、百名程度ならば何とか入れてもいいんじゃないか、そのかわり保証人も要るとかというようお話もいろいろございました。一応百名程度ということで北鮮関係ともお話しておりましたところ、北鮮のほうからさらに四百人にしてもらいたいという強い要望がございました。その四百という要望につきましては、あらためてまた政府とも目下お話をしておりますが、まだ政府から何ら回答を得ておりませんが、目下折衝中でございます。  それから辛金丹の問題につきましては、例のGANEFOに出場した選手の問題につきましては、現在陸連が非常に強い反対の意思がございまして、組織委員会といたしましては、インドネシアが参加できるという段階になりましたので、選手諸君もGANEFOに出ましてもやはりできるだけ参加できるように、こういう気持ちでいろいろと折衝したわけでございます。そのために、わざわざ私どもの渉外部長がロンドンまで参り、あるいはスイスに参りまして折衝いたしましたが、現在の段階では非常に難色がございます。一応むずかしいという返事を得ておりますが、なお今後もこの問題につきましていろいろと折衝を進めてみたい。かように考えております。
  22. 島村一郎

    島村委員長 ちょっと一言私からも申し上げておきますが、ただいまの御発言は、御意思に従いまして私も一そう折衝を重ねてまいるつもりでおりますから、御了承願います。
  23. 森義視

    ○森(義)委員 国内の入場券販売関連してちょっとお尋ねしたいのですが、先ほど、関係団体を通じての国内入場券販売は一〇〇%売れておる、しかし、その他の、たとえば交通公社等を通じて売っておるのはまだずいぶん残っておる、こういうお話なんですが、私は、国内でオリンピック国民のすべてのものになってないのは、何かオリンピックというのは高ねの花で、見たいのだけれどもどうせ見れないのだ、切符の入手方法も知らないという人が非常に多いのじゃないかと思うわけです。私は陸上競技協会のほうに関係しておりますが、陸協等でも、県の段階で配付しますと、なかなか手に入らぬわけです。何とかやりくりをしてぜひ見たいのだけれどもということで、盛んにくじを引いたりしております。そういう形で、そういう競技団体を通じても手に入りにくい、いわんや、一般大衆の場合にはなかなか手に入りにくいところがある。ところが、子供の教育に非常に関心のある父兄は、学校を休んでもぜひオリンピックを見せたい、この子の人生の中に、オリンピックを見たということが、これから国際人として活躍する日本人にどれだけプラスになるかわからぬ、こういうことで、子供にオリンピックをぜひ見せたい、入場券がなければ、街頭でせめてマラソンの走っているところを見せてやりたい、こういう御父兄がたくさんおられるわけです。そういう方々が、どういう方法で入場券を確保していいか知らない、こういうことで、オリンピックはどこかでやられる高ねの花だということであきらめて、テレビでも見ようかという形になっておる。そういう零囲気が、私は、オリンピックが全国民のものになってない一つの原因になっているのじゃないかと思う。そういう意味から、一般の大衆がオリンピック入場券を買えるような、どうすれば買えるかということについてのPRが非常に不足しているのではないか。関連している私たちですら、窓口は一つしか知らないわけです。ですから一般国民は、買えないということであきらめてしまっている。そういうことについてもう少しPRをして、先ほど交通公社からは販売してもだいぶ残っておるということですが、もっと国民の皆さんに買いやすい方法を考えてもらいたいと思いますが、その点について何か別に一般入場券販売についてお考えがあればお聞かせ願いたい。
  24. 戸叶里子

    戸叶委員 関連して。いまの問題、私もたいへん不勉強でありますが、きょう初めて二十万枚も残っているということを伺ってびっくりしたのですが、いなかなどでも、オリンピックを何とかして、何の競技でもいいからちょっと見たいという希望者が非常に多いわけです。私のところなんかに来ましても、私自身も、もうとてもだめですよと言って断わっていましたし、たまたまいなかのデパートに行ってみましたら、オリンピック申し込み者に限り、切符がきましたからきてください、こういうような札を見ましてびっくりしたようなわけで、私自身もそういうことを知らなかったわけです。したがって、いま森委員が言われましたことは、たいへん重大なことでございますので、もっと末端まで徹底して、見にいきたい人たちが何らかの形で見ることができるのだというようなことを徹底していただきたいと思うのですが、残った切符販売に対してはどういうような方法をとられるかを伺いたいと思います。  それからもう一つは、重盛先生から先ほど質問がありました北鮮の問題でございますが、予選に帰ってそうして再び入国できないというような国は、ほかにはないと思うのです。先ほどおっしゃいましたように、スポーツはすべてのものを超越しているべきものでございますから、北鮮だけそういう区別をつけるというようなことをしないようにしていただきたいというのが私たちの希望でありますし、また観光客にいたしましても、北鮮だけの人数を限るということをしないようにぜひ御配慮を願いたい、これを要望したいと思います。
  25. 長谷川峻

    長谷川(峻)委員 関連してついでにひとつ。ということは、第四回ぐらいから日本選手がみんな参加しておるわけですが、その当時の選手諸君が、自分たちが悪戦苦闘してその上に築かれたオリンピックに、一体どういう組織で入場式なりあるいはどこかで競技が見られるかということを心配している向きがあります。これは私陳情を受けたんですよ。ボートの選手だとかあるいは短距離の選手で、当時負けたかもしれぬけれども、その苦闘の上に日本オリンピックがくるのだ、自分たちはどこでかオリンピックが見られるか、そういうことについての連絡が全然ない、こういう話なんです。こうしたことは、入場券をやるやらないは別として、やはりそういう人々に報いていくような気分なりあるいは組織なり、そうしたかっこうなりをつけてもらいたい、こう私は思うのです。
  26. 村井順

    村井参考人 順序不同になりますが、いま長谷川先生のおっしゃった、オリンピックに出場した参加選手に入場式なりその他の一般競技大会を見せてやりたいというお気持ち、全くごもっともだと思っております。私らもそのつもりで、競技団体関係に、一般入場券約二十万枚と、それから開会式三千八百枚、さらにプラス五百枚、それから閉会式五千枚というものを差し上げまして、そういう中で適当な御配分をお願いしますと、お分けしたわけです。ところが、いまのお話ように、必ずしも全部に行き渡っておらない。先般も女子選手方々が集まって、私のところにその問題の陳情においでになりました。私すぐに競技団体のほうにお話しまして、できるだけひとつおたくのほうに回した入場券の中から回してもらいたいということをお話しまして、その後その方々は私らのところにおいでになっておりませんので、おそらく見られることになったのではないかと思います。また今後もございましたら、できるだけそういう方には一般競技団体に回した中からでもひとつそういう方々に入手できるように何か御配慮をしてもらいたいと思っております。  それからいまのお話で、地方にいくと、まだ入場券が余っていることを一般の人は知らないのだ、こういう点についてもっとPRしたらどうかというお話でございます。まことにごもっともだと思っております。この入場券販売につきましては、いろいろな方法でPRを研究したわけでございます。あるいはポスターを出したこともございますし、いろいろ考えたおけでございますが、やはり一番いいのは新聞に大きく記事として取り扱ってもらうことだというようなことで、これは運動記者室の諸君とも御相談しまして、何回にもわたってその問題を取り上げてもらっておるわけでございます。一般の広告ではあまり効果がない、むしろ大きな三段抜き、五段抜きの記事として取り扱おうじゃないかというように皆さんもおっしゃっていただけまして、大体大きな新聞はみなそういうような態度で取り扱っていただいておりまして、御協力いただいております。今後も第三次の最後のチャンスにまた大きく取り扱っていただこうと思っております。いまのお話ですと、地方版のほうなんか若干その点が軽視されているのではないかということが心配されますので、地方版なり地方のラジオ、テレビのほうにも、この点についてさらにPR方を研究してみたいと思います。
  27. 川崎秀二

    川崎(秀)委員 残っている切符のうち一番残っているのは、われわれが聞いているのはサッカー切符で、サッカーというのはヨーロッパへ行けばたいへんな人気種目だけれども、日本ではそれほどでもない。しかし、国立競技場でやる分は大体消化しているんじゃないか。問題は、埼玉県の大宮、それから神奈川県の三ツ沢などでやる分です。東京オリンピックなのに神奈川県のいなかまで見に行かなければならないというようなことで——横浜から二里ぐらいなところですから、それほどでもないのだけれども、そういうところに固まって残っているんじゃないかというふうに推測されるのですが、大体内訳はどうですか。
  28. 村井順

    村井参考人 お話のとおり、一番たくさん残っておりますのはサッカーでございます。サッカーが一番残っており脅す。そのサッカーも、競技場が国立競技場、ラクビー場と駒沢と、そのほかに大宮と横浜とございます。大宮と横浜につきましてはいまのよう心配もございます。事実あまり売れなかったのでございます。そこで、神奈川県なり横浜市にもお願いしまして、三万枚引き受けてもらったわけでございます。全部売れてしまいました。それから埼玉県なり、埼玉県の大宮市にもお願いしまして、これも大体三万枚引き受けてもらいました。あとはあまり残らぬというふうに聞いております。もちろんまだ残っておりますので、今後もお願いしょうと思っております。問題の国立競技場は相当売れ行きがよろしゅうございます。秩父宮ラクビー場と駒沢が若干残っております。しかしながら、組み合わせがきまりますと関心も深まりますし、やはりオリンピックでは何か見なければいかぬのじゃないかということで、今後相当売れ行きがよくなるんじゃないかという皮算用をいたしております。もう一つ売れませんのはホッケーでございます。しかし、ただいまインド、パキスタンの組み合わせの競技は世界的な競技でございますし、そのほかに非常におもしろい競技があると思いますし、組み合わせがきまりますと、おそらくこれもまた売れていくんじゃないか。そういうふうに考えますと、おそらく東京大会は九〇%以上入場券が売れるんじゃないか。ローマ大会、メルボルン、ヘルシンキは全部五〇%どまりです。ローマ大会は四七%しか売れておりません。そういうことを考えますと、東京大会は九〇%以上、いままでにない大衆の動員というか、観客の動員ができるんじゃないかと思います。
  29. 川崎秀二

    川崎(秀)委員 その残りを売る方法を考えておりますか。
  30. 村井順

    村井参考人 やはりJTB、交通公社で売るつもりでおります。さらに残ると思いますので、それは当日売りに回したいと思います。
  31. 森義視

    ○森(義)委員 特に、過去のオリンピックに参加した日本選手の今度のオリンピック入場券については、それぞれの競技団体割り当ての分から配っていただく、こういうお話ですが、オリンピックに参加した人が、参加した当時と同じ居住地におれば、しかもその関係競技団体関係しておれば、そういう連絡がつくわけですが、その後は全部居住地を変わっておられる。そうすると、たとえば東京都にオリンピックに参加した人がおっても、その人がそれぞれの競技団体関係していなければわからないわけです。そういう方法をやらずに、オリンピックに参加した人というのはわかるわけですし、生存者もわかるわけです。そういうものを組織委員会のほうから特別に切符を配るようなことを考えてあげないと、先ほどお話のあったように、オリンピックに参加した人が今回の日本オリンピックには見にもいけない、こういう気の毒なことになるんじゃないかと思います。いまの競技団体を通じてではだめです。それは引き続いて同じ居住地におられて、その役員なり競技関係しておられる人は別ですが、そうでない人はわからぬわけだから、別の配慮をしていただきたいと思います。特に女の人は結婚したらわかりませんし、あの人はどうだということは全然わからないわけです。  それから、いま交通公社でやっているのだとおっしゃるが、いなかでは交通公社はありません。どこで買っていいか全然わからない。そこで、一般に末端にまで届く方法は、たとえば、地方自治団体を通じて隣組の回覧板等を回すくらいの配慮をしてやらないとわからないわけです。交通公社なんというのは、町でも、奈良県あたりでは一カ所くらいしかない。買いに行くにもそんなところは知らない。そんなことは一般国民に親切な周知方でないと思います。そういう点もう少し徹底するよう御考慮をお願いしたいと思います。
  32. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 要するに、私が最初聞いたのは、もっと皆さんはよく知っておられるだろうと思って遠慮して聞いたのです。聞いてみたら、だれも知らぬということです。ですから、お願いは、まず第一に、どこで何の競技がやられるかということは私も全然知らない、そしてその売ります切符はどれほど売れておって、どこでどれだけ残っておるのかわからない、それから、端的に言って、いなかで全部切符が売れると言ったってむずかしいと思うから、せめてわれわれだけでも、どこに切符を買いに行けば買えるか——ほんとうはいなかに配る方法はないですよ。代議士なんか頼んでも、こっちから連絡してやるならできますけれども、それはできぬ。せめてわれわれだけでも、どこで何が行なわれて切符がどうなっておるか、どこでどう買いに行けばどういうふうに買えるとか買えないとか、それを参考資料でも何でもいいですからつくってくれませんか。
  33. 村井順

    村井参考人 最初の御質問ですが、大会に参加した数は、おそらく最初からいままで約千七十名と聞いております。各競技団体と申しましても、地方の競技団体じゃなくて、東京の木部では大体わかっておるんじゃないかと思って実はそういう配り方をしたわけです。いまからやるなどということはできませんから、落ちこぼれた——と言うと失礼かしれませんが、そういうよう方々で非常に熱意のある方々は、やはり競技団体を通じてこちらに御要望していただけば、また競技団体全体と御相談できると思います。だからこの点は競技団体ともう一度御相談してみます。  それから、次の交通公社しか売ってないじゃないかということですが、第一回目の販売は、実は全国二百何店選んで売ったわけです。非常に網を広げたわけです。ところが、第二回目から百店にし、だんだん減らしておるわけです。一県一つ交通公社かあるいはプレイガイドということにしておりますが、一応御熱心な方は大体それで御入手になっておられるはずでございます。むしろ、いまのお話では、どこでどの競技がある、どこでその切符を買ったらいいかという問題だと思います。そういう点につきましてはわれわれ関係者が当然やるべきことで、新聞にはしょっちゅう出ておるわけで、各競技の日程なり競技場の場所は全部出ておるわけです。まだ先生のような方でもごらんになっていないならば、第三回の販売までには何とかその点PRするようにしたいと思っております。
  34. 島村一郎

    島村委員長 ほかに御質問ございませんければ、本日はこの程度にとどめまして、九月十日、木曜日でございますが、さらに委員会を開く予定でありますので、さよう御了承をお願いいたします。  本日はこの程度で散会いたします。    午前十一時五十七分散会