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穗積委員 それでは、あと十五分ではどうせきょう十分な
審議をして満足のいく御答弁は困難と思いますけれども、問題を提起いたしまして次の機会に御回答をいただく、しかし、きょう御回答のいただけるものは、いまの精神に従って具体的な御回答をいただきたい、こういうふうに思いますから、それでは一括して私のほうから質問をいたします。
まず第一に、
政府、特に大臣と法務省に
お尋ねいたします。
ただいまの第二グループの差別グループについては目下検討中であるというけれども、いま法務省も
組織委員会の総長も大臣からお聞きのとおり、担当大臣の最高責任者が、
オリンピック精神に従って無差別でいく、公平にいくということを再度繰り返されておるわけです。そうなりますと、入国について制限グループについて目下検討中ということであるから、これは私はおかしいと思うのだが、実際は、さっきも劣ったように、
枚数とかエージェントの問題まで問い合わせしておるのに、まだ方針、基準がきまってないということは
——何もそんな外交上の問題じゃない。国会に秘密にする必要はないと思うんですよ。だから、制限は制限だが、それはどういう基準によってやるかということを第一に
お尋ねして、約束をしておいていただきたいのは、
政府関係並びに
組織委員会とので討議をされました後には、制限の基準というものを具体的に次の
委員会とか適当な時期にこれをはっきりしていただく、そしていま大臣の御
説明のとおり、朝鮮に対してのみ特別な一方的な制限はしないという事実が保証されるかどうか。大臣の精神が生きるか死ぬかは、皆さんがこれから討議して決定される制限基準によってきまるわけですから、それはいま検討中なら、私は急いでいただきたい。急いで検討されましたならば、次の
委員会でそれを客観的に公平なものであるかどうか明らかにしていただきたい、これが第一点。御答弁はあとで一括してお伺いいたします。
第二は、この問い合わせにもあります
枚数のあれでありますが、資料としてこの前私ちょっと要求いたしまして、ここにございますが、全部の国についてないわけです。アメリカなりその他の国についての
枚数割り当て
——これは
枚数判り当てでしょう。この資料はそうですね。これは向こうから要求してきたものに対してこっちで決定したというものですから、これはありますけれども、われわれが特に心配をして伺いたいという国々のものが個別に出ていないわけです。そこで私は
お尋ねいたしますが、個々に向こうの要求数が出て、それを基準にして、国によって何割減、ディスカウントしたものが、パーセンテージが変わりますね。一律何%削るということではない。そうすると、要求
希望数だけを基準にしたものではなくて、特別に何かまた他の基準があってこういう数字の割り
出しが出たと思うのです。これは一体いかなる基準によってなされておるか。向こう側から何人送りたいということで要求が来て、それに対して全部受け入れたいけれども
——精神としては入れるべきですね。ところが、残念ながら、いろいろな会場なりホテルなりその他の都合で無制限に全部のむわけにいかぬから、そこで
日本委員会のほうで客観的に公平にこれをディスカウントするということになってきたと思うのです。そうなると、要求だけではなくて、ディスカウントしたについては、何かこっちに別の基準があるだろうと思うのです。一律引き下げではないわけですから。その基準は一体いかなるものによってなされておるか。そして、いま問題になっておる第二グループについては、ソビエトは国交回復国ですから出ておりますけれども、そのほかの国についての具体的なものが出ておりません。きょうは時間があればその基準を伺いたいと思っておったが、時間がありませんから、これは私の質問として、この次には用意をしてお答えをいただきたい。資料としても
出していただきたい。資料は、数だけではなくて国別に全部
出していただきたい。そして、向こうの要求額はこうであったが、こちらできめたについては何か
日本委員会の基準があるだろうと思うので、それは一体いかなるものを基準にしてこういう割り当てをされたか、それを明らかにしていただきたいと思うのです。これが第二です。
第三点は、報道員についての取り扱いでございます。これは一体どういうふうになっておるかお答えをいただいて
お尋ねをすべきでございますが、報道員は国別にどういうふうに取り扱うつもりであるか、これについても早く
政府間の意思統一を具体化して、次の
委員会の機会にお答えをいただき、発表をしていただきたい。同時に、その基準につきましても、これは納得のいく佐藤精神に従ってやっていただきたいということを重ねて要求いたしておきます。これが第三。
第四は、入国の経路の問題でございます。これはきょうここでお答えをいただきたいと思うのです。経路につきましては、
オリンピック憲章の私の理解によりますと、入国を許した以上、招待して向こうから来るというOKがあって合意に達した場合におきましては、憲章どおり、近くて安くて安全なコースで入れるように
日本委員会は協力する責任がむしろあると思うのです。そうなると、Bグループにつきましても、入国の経路については相手側にまず選択権を与えて差しつかえないのではないか、こういうふうに思うのです。これはBグループ、アメリカ、ソビエトだけでなくて、すべての国を含んで、特別の
理由がない限り自由である、もしそれの変更を要望される場合には、こちらからちゃんとした
説明をして、相手方の納得の上で入国経路の変更は求めるべきではないか。一方的にこれでは困るということを言うことは、
オリンピック精神に私は反すると思うのです。そういう
意味でこれだけはお答えをいただきたい。
以上四つの問題に対して、前の三つについてはあとで御答弁いただきたい。第四問については与謝野事務総長からお答えをいただいて、それに対する
政府の
考えをあとで伺いたい、こういう順序で御答弁をお願いします。第一問からお願いをいたしますよ。