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1963-12-10 第45回国会 衆議院 本会議 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十八年十二月十日(火曜日)     —————————————    開 会 式 午前十時五十八分 参議院議長衆議院参議院の副議長常任委員長議員内閣総理大臣その他の国務大臣及び最高裁判所長官は、式場である参議院議場に入り、所定の位置に着いた。 午前十一時 天皇陛下は、衆議院議長の前行で式場に入られ、お席に着かれた。 衆議院議長は、左の式辞を述べた。     …………………………………   天皇陛下の御臨席をいただき、第四十五回国会開会式をあげるにあたり、衆議院及び参議院を代表して、式辞を申し述べます。去る十一月二十一日衆議院議員の総選挙が行なわれ、十二月四日をもって特別国会が召集されたのでありますが、われわれは、新たなる決意のもとに、すみやかに諸般の態勢を整え、現下内外情勢に対処して、当面の諸問題を解決し、国連繁栄一段努力を払わなければなりません。   ここに、国会は過般の総選挙による新議員を迎え、われわれに負荷された重大な使命にかんがみ、日本国憲法精神を体し、おのおの最善をつくしてその任務を遂行し、もって国民の委託にこたえようとするものであります。     ………………………………… 次いで、天皇陛下から左のおことばを賜わった。     …………………………………   本日、第四十五回国会開会式に臨み、全国民を代表する諸君と親しく一堂に会することは、わたくしの喜びとするととろであります。   国会が、衆議院議員選挙による新議員を迎え、新たな決意をもつて、内外の諸情勢に対処して、わが国国際的地位向上を期し、経済発展と民生の安定とを図るため、当面する諸問題の審議に努めることは、わたくしの深く多とするところであります。   ここに、国会が、国権の最高機関として、その使命を遺憾なく果たし、また全国民が、遵法の精神を重んじ、互いに協和し、国運の隆盛のため、各自の最善を尽くすことを切に望みます。     ………………………………… 衆議院議長は、おことば書をお受けした。 午前十一時五分 天皇陛下は、参議院議長の前行で式場を出られた。 次いで、一同は式場を出た。    午前十一時六分式を終わる     ————◇————— 昭和三十八年十二月十日(火曜日)  議事日程 第六号   昭和三十八年十二月十日    午後一時開議  一 国務大臣演説  二 国務大臣演説に対する質疑   ————————————— ○本日の会議に付した案件  災害対策を樹立するため四十人よりなる特別委   員会公職選挙法改正に関する調査をなすた   め委員二十五人よりなる特別委員会科学技   術振興対策を樹立するため委員二十五人よ   りなる特別委員会石炭に関する対策を樹立   するため委員二十五人よりなる特別委員会を   設置するの件(議長発議)  オリンピック東京大会準備促進のため委員二   十五人よりなる特別委員会を設置するの件(   議長発議)  池田内閣総理大臣所信についての演説  田中大蔵大臣昭和三十八年度補正予算につい   ての演説  国務大臣演説に対する質疑    午後一時七分開議
  2. 船田中

    議長船田中君) これより会議を開きます。   ————◇—————  災害対策を樹立するため委員四十人よりなる特別委員会公職選挙法改正に関する調査をなすための委員二十五人よりなる特別委員会科学技術振興対策を樹立するため委員二十五人よりなる特別委員会石炭に関する対策を樹立するため委員二十五人よりなる特別委員会を設置するの件(議長発議
  3. 船田中

    議長船田中君) 特別委員会の設置につきおはかりいたします。  災害対策を樹立するため委員四十名よりなる特別委員会公職選挙法改正に関する調査をなすため委員二十五名よりなる特別委員会科会技術振興対策を樹立するため委員二十五名よりなる特別委員会石炭に関する対策を樹立するため委員二十五名よりなる特別委員会を設置いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 船田中

    議長船田中君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。   ————◇—————  オリンピック東京大会準備促進のため委員二十五人よりなる特別委員会を設置するの件(議長発議
  5. 船田中

    議長船田中君) 次に、オリンピック東京大会準備促進のため委員二十五名よりなる特別委員会を設置いたしたいと思います。これに賛成諸君起立を求めます。   〔賛成者起立
  6. 船田中

    議長船田中君) 起立多数。よって、そのとおり決しました。   ————◇—————
  7. 船田中

    議長船田中君) ただいま議決せられました五特別委員会委員は追って指名いたします。      ————◇—————  国務大臣演説
  8. 船田中

    議長船田中君) 内閣総理大臣から所信について発言を求められております。これを許します。内閣総理大臣池田勇人君。   〔国務大臣池田勇人登壇
  9. 池田勇人

    国務大臣池田勇人君) このたびの総選挙において、与党たる自由民主党は、国民大多数の根強い支持を得て、私は、三たび内閣首班の重責をになうこととなりました。(拍手政策論議に終始した選挙国民の厳粛な審判を通じ、私は、われわれの政策国民各位の信任を得たことを喜ぶとともに、今後とも国民の声に耳を傾けつつ、勇気をもって国政に当たる決心であります。(拍手)  総選挙において公約した重要政策は、明年度予算の編成を中核として、すみやかに具体的方策を決定し、国会審議をお願いするよう鋭意準備を急いでおります。今国会では、当面急を要する災害対策公務員給与引き上げ等に必要な補正予算と、これに関連する諸案件を提出し、御審議を願うことといたしました。したがって、この際は、当面の問題について所信を述べるにとどめたいと存じます。  私は、先般外務大臣を伴い、故ケネディ大統領の葬儀に参列し、国民を代表して、心から哀悼の意をささげてまいりました。  過去十数年の長きにわたり、冷戦の不安のうちに動揺を続けた世界情勢がようやく落ちつきのきざしを示し、平和への希望の光がさし始めたやさきだけに、米国大統領不慮の死は全世界に強い驚きと不安を与えました。大統領個人勇気指導力を惜しむ心は、瞬時にして、全世界の平和と将来への憂慮に変わり、このときほど、東西間の平和への願いが身近に感じられたことはなかったのであります。  しかるに、米国民は、すでに新大統領指導を中心に雄々しく立ち上がりつつあります。中南米の盟友も、ヨーロッパの友邦も、アジア指導者も、そして共産圏の首脳も、故人が理想とした平和の新天地に向かって、歩調をそろえて前進することを、ひとしく故大統領のひつぎの前に誓ったことを私は確信いたしておるのであります。(拍手)  世界が平和に対する期待を強めていることは疑いをいれぬ事実であります。しかし、それは一国や二国のすぐれた着想や熱意によってのみ確保されるものではなく、世界全体の体制によってささえられ、守られなければならないものであります。これを真に実りあるものとするために、われわれは、何よりもまず米国をはじめとする自由諸国との団結を強固なものとしなければなりません。  滞米中、ジョンソン大統領と会談し、日米両国協力関係は、前大統領の死によって何ら変更するものでないことはもとより、今後ますます緊密の度を加えるべきことを相互に確認いたしました。(拍手)したがって、両国閣僚間の合同委員会も、できるだけ早い機会に開催することに意見の一致を見たのであります。  アジアにおいては、いまなお不安と動揺の様相があとを断つに至っておりません。情勢は依然流動的であります。わが国としては、アジアの安定と繁栄に寄与するため、独自の方策を力強く積極的に進めていくつもりであります。特に、民主政治への第一歩を踏み出した隣邦韓国については、その前途を祝福し、多年の懸案である国交正常化を実現するよう、さらに交渉を促進する決意であります。(拍手)  所得倍増計画を通じて完全雇用国民生活向上を目ざす高度福祉国家の建設は、国民各位の変わらぬ支持を得ました。したがって、私は、引き続き、経済の健全な成長を基調とし、過去の実績と将来の動向を十分考慮しつつ、消費者物価の安定、社会資本の充実、社会保障強化減税等一連施策を公約に従って一そう強力に実行していく考えであります。(拍手)とりわけ、立ちおくれの目立つ農業中小企業サービス業近代化については革新的な方策を講ずるため、財政金融の総力をあげてこれに立ち向かう決意であります。(拍手)  消費者物価については、今後とも財政金融政策の適切な運用をはかり、低生産性部門生産性向上労働力流動化促進等各般措置を強力に講じ、成長過程の中で基本的な解決をはかってまいります。その間、公共料金その他政府の規制し得る範囲のものは、極力その引き上げを抑止する等果敢な応急措置を講ずる決意であります。  また、開放経済体制に移行するわが国経済が、新しい国際環境に適応しつつ着実に発展していくため、政府は、民間協力を得て、輸出安定的拡大、海運その他貿易外収支改善等長期にわたる国際収支均衡維持最善努力を傾注するものであります。  先般、三池炭鉱東海道本線において重大事故が相次いで起こり、多数の犠牲者を出しましたことはまことに遺憾なことであります。政府は、死没者に対し弔意を表するとともに、傷病者の医療、遺家族の援護、その他当面の対策に万全を期しております。私は、このような惨事が再び起こらぬよう、その原因を徹底的に探求し、何ものにもまして人命を尊重する心がまえで、労使双方努力と相まって、適切にして細心な施策を強力に推進する覚悟であります。(拍手)  人命の尊重と自由の原則は、暴力否定の上にこそ築かれねばなりません。一部分子によるテロ行為がいまなおあとを断たぬことは、きわめて残念であります。私は、国民の間に芽ばえている「小さな親切運動」などを助長するとともに、暴力否定気風をさらに強く喚起し、法を無視するものに対しては断固たる態度で臨むなど必要な措置をとる決意であります。(拍手)  以上の風潮から見て、心の再建がますます重大な問題となってまいりました。英知と愛情と意思の三つが均衡を保って完成された人格こそ、人つくりの究極の目標であります。(拍手)このためには、宗教的な情操とこれにささえられた敬虔な人生観が特に重要であります。偉大なあるものに近づこうとする願い、天職を遂行する使命感利害得失を越えて働き抜く真摯な心、これこそ世界の中で将来日本民族がより高く評価されるゆえんであります。政府は、この目標を達成するため、環境の整備には一段努力をいたす覚悟であります。  私が初めて内閣を組織して以来、すでに三年有余、その間紆余曲折はありましたが、国づくりの諸施策とその根幹をなす人つくり努力を重ねてまいりました。この努力は、国民各位協力によって相当成果をあげつつあることを確信いたしております。(拍手)  しかし、歴史は常に進歩発展を求めてやみません。われわれの幸福は、手をこまねいて得られるものではなく、不断の創意とたゆみなき努力、多数の人々の強い協力によってのみ得られるものであります。いたずらに目前の利益を追い、安易に流れる気風は、厳に戒むべきであります。  三たび国政をゆだねられた私は、責任の重大さに身の引き締まる思いであります。私はいま、おのれをむなしゅうして、国家のため、民族のためにすべてをささげることを願うものであります。(拍手)  私は、自由と平和を守る人々にとっては、信頼に値する友となり、敵意と陰謀をもって自由と平和を脅かす力に対しては、信念と勇気をもってこれを排除する決意であります。疾病や貧困、犯罪や暴力に対しても、仮借なき戦いを進めねばなりません。(拍手)  いかなる政党に属しておろうとも、われわれ政治家は、国家民族に対して、その幸福と進歩のために奉仕する共通の義務を負うものであります。(拍手国会は、そのための神聖な場所であり、ここからは、憎悪や確執、分裂や闘争ではなく、公正なる討議、勇気ある決断、いさぎよい協力が生み出されねばならないと存じます。(拍手)かくてこそ、われわれは、議会政治の真価を発揮し、内外のいかなる事態にも対処する力を持ち得ると信ずるのであります。(拍手)  私は、国民各位の御協力、御支援を切望してやまない次第であります。(拍手)     —————————————
  10. 船田中

    議長船田中君) 大蔵大臣から昭和三十八年度補正予算について発言を求められております。これを許します。大蔵大臣田中角榮君。   〔国務大臣田中角榮登壇
  11. 田中角榮

    国務大臣田中角榮君) ここに、昭和三十八年度補正予算を提出するにあたり、その概要を御説明いたします。  まず、一般会計予算補正におきましては、国家公務員等給与改善食糧管理特別会計への繰入れ等、当初予算作成後に生じた事由に基づき緊要となった経費追加することとなし、これに応じまして、法人税等経済拡大に伴う租税及び印紙収入自然増収を見込むことといたしておるのであります。その総額は、千二百四十二億円でありまして、これにより、昭和三十八年度一般会計予算総額は、歳入歳出とも二兆九千七百四十二億円と相なるわけであります。  歳出追加の第一は、国家公務員等給与改善に関する経費であります。国家公務員給与水準につきましては、民間給与との格差を是正するため、前年度におきましてもその引き上げをいたしたにもかかわらず、その後の民間給与の上昇に伴い、再びこれとの間に相当格差を生じておるのであります。このため、先般の人事院勧告の内容を尊重いたしまして、本年十月一日から所要の改定を行なうこととなし、これに要する経費として総額二百六十二億円を計上いたしたのであります。  第二は、食糧管理特別会計への繰り入れでありますが、昭和三十八年産米買い入れ価格が当初予算における見込みを上回って決定されたこと等によりまして、同会計食糧管理勘定における損失が大幅に増加する見込みとなりましたので、同会計経理運営改善をはかるため、同会計調整勘定へ二百五十億円を追加繰り入れすることといたしております。  第三は、農業共済保険特別会計への繰り入れでありますが、本年春以来の長雨による昭和三十八年産麦の著しい減収に伴う農業共済保険特別会計の支出する再保険金支払い財源不足に対処する等のため、百六億円を計上いたしたのであります。  第四は、災害復旧等事業に要する経費でありますが、昭和三十八年の発生にかかる災害復旧につきましては、すでに既定の予備費をもって応急措置を講じてまいったのでありますが、さらに今後の復旧等事業に必要な額百五十七億円を追加計上し、また、昭和三十七年以前の発生にかかる災害復旧等事業費につきましても、極力その進捗をはかるために百五十八億円を追加計上いたしております。財政投融資計画におきましても、これらの追加計上に伴う地方公共団体資金需要の増加に充てるため、所要追加を行なうこととし、その復旧に遺憾なきを期しておるのであります。  最後に、地方交付税交付金でありますが、所得税法人税及び酒税を歳入追加計上することに伴い、三百九億円を計上いたしたのであります。  また、特別会計予算におきましては、一般会計予算補正及び公務員給与改善に関連して、食糧管理特別会計等につき所要補正を行なうことといたしておりますとともに、政府関係機関予算におきましても、日本国有鉄道につき、東海道幹線増設費不足を生ずる見込みとなりましたので、四百四十三億円を追加し、予定どおり明年十月の開業を期することといたしておりますほか、日本電信電話公社に九十億円の予算追加計上して、工事の円滑な進捗に資することといたしておるのであります。  なお、予算補正に伴い、財政投融資計画におきましても、すでに申し述べました地方公共団体に対する追加のほか、政府関係機関予算補正に関連して、日本国有鉄道日本電信電話公社について所要資金措置を講ずることといたしておるわけであります。  以上、昭和三十八年度補正予算の大綱を御説明いたしました。何とぞ、政府方針を了とせられ、本補正予算に対しすみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。(拍手)      ————◇—————
  12. 船田中

    議長船田中君) この際、暫時休憩いたします。    午後一時二十七分休憩      ————◇—————    午後三時十二分開議
  13. 船田中

    議長船田中君) 休憩前に引き続き会議を開きます。      ————◇—————  国務大臣演説に対する質疑
  14. 船田中

    議長船田中君) これより国務大臣演説に対する質疑に入ります。和田博雄君。   〔和田博雄登壇
  15. 和田博雄

    和田博雄君 私は、日本社会党を代表いたしまして、本日行なわれました首相所信表明に対して、外交上の基本的な問題に関して若干の質問をいたしたいと思います。(拍手)  第一に、私の質問したいのは、ケネディ大統領死後の当面の国際情勢政府はどう見るかということであります。  先般、ケネディ大統領不慮の死につきましては、日本社会党もまた、国民とともに心からなる哀悼の意を表明するものであります。(拍手)と同時に、かつて浅沼委員長を失った経験を持つ日本社会党としては、暴力に対しては、最大の憤りと憎しみとを表明いたします。(拍手)故ケネディ大統領の暗殺は、アメリカ社会の恥部をさらけ出したものであり、その民主主義の発達がまだ完全でなかったことを示したものでありましょうが、また、国際政治の面におきましては、この大統領の死によって空白に似たものができたことは、否定できません。私たちは、自由陣営内部のあわただしい動きに目を奪われて、世界全体の政治動向を見失ってはならないと思います。(拍手)  ケネディ外交の中で、われわれが特に注目した一面、好ましい面と見たのは、ソ連フルシチョフ首相との直接接触によりまして、相互信頼を回復し、東西歩み寄りを実現しようと努力をいたし、平和共存を一歩進めた点でありまして、それが少しずつではありましたが、成果をあげたことでありました。この努力米国大統領の交代によって中断させてはなりませんし、また、世界の国々は、中断させない圧力としての協力が強く要請されているところであります。  故ケネディ大統領がその外交を進めるにあたって、特に東西歩み寄りに関しましては、国内反対派のあったことは周知のとおりであり、彼がその政治力指導力とによってそれを押えてきたのが実情でありましょう。また、米国国内政治においては、大統領選挙の前には、政府は思い切った政策には消極的となり、また、政策の重点が外交より国内問題に移るのが常でございます。したがって、大統領ジョンソン氏にかわったことは、彼が保守派の影響を受けやすい立場にあるだけに、東西歩み寄りという観点からは一まつの不安がなきにしもあらずでございます。  言うまでもなく、歩み寄りである以上、東西陣営双方にその意思と力とがなければ不可能でございます。西側の動きに応じて歩み寄り努力を続けるソ連フルシチョフ首相の側にも、この路線に必ずしも賛成しない勢力のあることもまた事実でございます。それだけに東西歩み寄りがどう進むかについて、私たちは大きな関心を持たざるを得ないのであります。ケネディ路線を続けると言ったジョンソン大統領の約束が、はたして東西歩み寄り努力を続けるものかどうか。池田首相は、この微妙な段階にある国際情勢をどう見るか、また、どういう展望を持っているかを明らかにしていただきたいと思います。(拍手)  次に問題になるのは、この微妙な国際情勢に処して日本は一体何をなすべきかであります。この点につきまして、私は、主として米国中国及びアジア並び国連に対する日本外交上の態度ないし方針について、首相所信をただしたいと思います。  第一には、米国との関係についてであります。  本日の所信表明において、首相は、対米関係は変わりはないと言いましたが、私の質問は、この点については、池田首相米国に対して堂々と日本自主的立場を主張するだけの見識と勇気とがあるかどうかということに要約していいと思うのであります。(拍手首相はおそらく、米国に対しても言うべきことは言ってきたし、今後も言うつもりだと答えるでありましょう。しかし、残念ながら、これまでの実績は、自由民主党政府外交は、特に米国に関連しては、自主性のない典型的なものでありました。(拍手)今日の世界において、それぞれの国が外交を進めるにあたって自主性を求めることは、その程度の差こそあれ、すでに常識となっているところであります。世界大勢を口にする首相が、この大勢にだけは気がつかないということは非常に残念に思います。  米国は、ジョンソン大統領が、故ケネディ大統領政策を継続すると言明している以上、日本に対しましては、その国内政治要請からも、大統領選挙を明年に控えている関係からしても、安保体制強化の線に沿った一連政策を求めてくることは、おそらく間違いないところだろうと思われます。たとえば、防衛につきましても、米国はその戦略の必要から、また、ドル防衛政策から、対日軍事援助を削減し、駐留米軍を大幅に撤退させる方向を、すでにマクナマラ米国国防長官は過旦言明いたしました。これと表裏して、日本自身防衛費を増大することが望まれているのであります。米、英、ソの三国の間に、部分的な核実験禁止条約が調印されまして、世界の多数の国がこれに同調し、この条約は不十分な点はあるが、完全軍縮への一歩として、その積極的な意味は高く評価され、世界完全軍縮への胎動を示し始めた現在、首相は、アメリカ圧力を拒否して、自主的に防衛費の増額を行なわないことを決定し、完全軍縮への世界のとうとい努力に対して協力すべきであろうと思います。首相にその意思があるかどうかをお尋ねしたいところであります。(拍手)  また、やがて開かれるであろう日米経済合同委員会において、いまや国際収支赤字である日本としまして、アメリカドル防衛のための経済的協力要請に対してどう対応するつもりであるかも明らかにされたいと思います。この見地に立つならば、沖縄、小笠原諸島について、米国との間に何ら交渉らしい交渉をせず、沖縄の民生安定をはかるために設置すると約束した日米協議会日米琉球技術委員会さえ発足させていない怠慢は、国民を裏切るものと言うべきであります。(拍手)  米国原子力潜水艦日本寄港のごときは、アメリカ自身でさえ、寄港は絶対に必要なものではないと言っている現在、また、安全性についてその疑惑がある以上、明確にこれを拒否する回答を出すべきだと私は考えます。  米国に対して自主性を欠いている結果は、経済にまた憂慮すべき結果をもたらしております。二カ月前の四十四臨時国会における所信表明で、首相は、国際収支は、年度間を通じて均衡を維持し得ると、楽観的見通しを述べましたが、今日、貿易外収支赤字が増加し、輸入激増に伴う貿易収支の悪化によりまして、総合収支年度末に  一億ドル以上の赤字が予想されております。また、経常収支赤字をカバーしてきた資本収支も不安定になってきておるのが実情であります。  これに関連して、私は、特に日本自主的貿易が阻害されているという点について、政府の反省を促したいと思います。(拍手)それは、対共産圏貿易が、依然としてアメリカ政治的思惑を気にしながら、おっかなびっくりで行なわれているということであります。イギリス、フランス等西欧諸国がどんどんと中国ソ連市場に進出しているときに、隣国の日本がそのような屈辱的な態度をとる必要はないと思います。ココムの戦略物資輸出制限その他対共産圏貿易政治的制限のワクは、き然として打破すべきであります。対米依存度のきわめて高い現在の貿易構造をそのままにしておいて、IMF八条国に移行し、激化する国際競争の中に日本を投げ込むことは、たとえば吹きつのる風雨の中で雨戸をあけるにひとしいものであります。(拍手)まず、現在のひずみ、対米依存、狭隘な東西貿易を是正し、経常収支赤字を借金でまかなうような不健全な国際収支の形を変えねば、日本経済の正常な発展はあり得ないと思います。(拍手米国に対して、対米輸出、また対中国貿易についてどれだけ自主性を発揮する決意があるかを、首相はこの際明らかにしていただきたいと思います。(拍手)  次に、私は、中国に対する政府外交上の方針をお尋ねしたいと思います。  日本世界の平和と繁栄に貢献する第一の地域はアジアであると思います。アジアには国際緊張がかなり現在見られています。ベルリン、アルジェリア、キューバなどの情勢が落ちつきを見せているだけに、アジアの緊張は解決をあたかも忘れられたとさえ言えるのであります。北鮮と南鮮、台湾海峡、南ベトナム、ラオス、マレーシアとインドシナなど、問題は複雑であり、一挙にすべてを解決するようにはいかないでありましょう。しかし、これらを成り行きにまかせておいたならば、特にケネディ外交の危険なほうの側面であった中国に対する封じ込め政策、すなわち、力の政策を放任しておいたならば、どれかの緊張が火をふかないとはたれにも保証できません。アメリカ中国封じ込め政策は各所で破綻を示し始め、アメリカ自身、故ケネディ大統領は、中国態度いかんによっては、アメリカ中国政策を再検討する意味の発言をしたこともありました。アジアの緊張激化を防ぎ、アジアを安定させるために、当面第一の政策は、日本アメリカ中国封じ込め政策に同調することではなく、中国が国際社会から孤立化していかないようにするためにも、中国との国交を打開することに全力を尽くすべきことにあると考えます。日本は、自主的に中国との国交正常化に向かって進むべきであり、また、国連においては、中華人民共和国の正当なる代表権の承認のために努力すべきであります。  この点に関連して、フランスの最近における動きは注目すべきであることを首相に警告せざるを得ないのであります。中国に対しては西欧並みを公言する首相は、これを無視することは許されません。フランスは最近中国との接触を活発にし、通商を具体的に増大しており、何らかの形で、半ば公的な関係が設定されるのではないかと予想されています。この背景にはEECの発展、マレーシア連邦の成立、中国の対西欧政策もあり、また、米国内の新しい情勢を考慮に入れた上での政策であるに間違いはございません。フランスのこのような新しい中国政策は、また国連における中国問題に微妙な影響を及ぼすことでありましょう。アジア指導国をもって任ずる日本が、西ヨーロッパの国に、貿易面において、また政治面においておくれをとることは、悔いを千載に残すであろうことを私はおそれます。(拍手中国の周恩来首相が、かつて、両国の正常化の促進に役立たせるために、日中両国、まず両国人民が漸進的に積み重ね方式をとり、両国の政治経済関係発展させることに同意する旨を言明したことは、日本の対中国政策の前進に手がかりを与えたものと言うべきであります。最近の国際情勢の中で、池田首相は、中国との関係の正常化を目途とする何らかの具体策を持っておるかどうかを示していただきたいのであります。(拍手)  なお、フランスは、対中国関係の打開に先立って、通商使節交換を急速に活発化したと同時に、フォール元首相を非公式に中国に派遣していますが、日本としても同様の構想に立って、見本市の開催や民間の往来のほかに、たとえば各党の国会議員よりなる使節団を派遣し、以上の新しい情勢の中における相互の理解を深め、国交正常化の地固めに資するような考えは首相にありやなしやをお伺いしたいと思います。(拍手)  次に、私は、日本の国際活動の場である国際連合について青述べ、池田内閣の反省を求めたいと思います。  国際連合が平和のための重要な機関であること、しかし、その力には限界があることは一般に認められております。しかし国連は、キューバ事件などにおいて、平和のためにきわめて重要な場所を提供しておることは否定できない事実であります。平和を念願するわれわれは、日本国連において平和のために特に積極的に自主的に行動し、それによって各国から尊敬されることを心から望んでいます。なかんずく、核兵器を禁止する目的のためにはそうであります。しかし、池田内閣のこの分野における外交行動が、次第に消極的になっているのは一体どういう理由によるものですか。首相は、国民の前にその理由を明らかにしてもらいたいと思います。ラテンアメリカ非核武装の決議に際しては、日本はこの決議をアジアなどの他地域に対する先例としないとする側に同調しました。また、政府は、口では核実験に反対すると常に述べております。しかしながら、核兵器の使用禁止の決議には棄権をしております。日本人のみならず、世界の平和を求める人々を失望させた行動というべきであります。(拍手世界の国々が国連の決議を尊重して、その決議をもととして国際政治を行なわんとする傾向にあるときに、国連において米国追随を事としている日本外交態度は、国連の正しい発展に決して貢献するものではないと思いますが、池田総理の所信をお伺いしたいと思います。(拍手)  なお、この際関連して伺っておきたいことは、去る七日、東京地方裁判所は、広島、長崎に対する原爆投下は、無防備都市に対する無差別爆撃であり、不必要なる苦痛を与える武器の使用として、国際法に違反することを明らかにしました。このことは、唯一の原爆被爆国である日本の正しい主張として、国際的にも大きな意義を有するものと私は考えますが、池田首相のこれに対する見解を明らかにしていただきたいと同時に、現行の被爆者医療法を抜本的に改正して、原爆被爆者とその遺族に対する援護法を制定する用意があるかどうかを承っておきたいと思います。(拍手)  最後に、私は、国際政治における日本の役割りと責任について、首相所信をただしたいと思います。  日本外交は、自分の果たすべき歴史的役割りに対する自覚と責任を欠き、したがって、ビジョンに乏しく夢がないのではないかと思われてなりません。池田首相は、しばしば、日本アメリカ、ヨーロッパと並んで自由陣営をささえる三本の柱であるとか、日米パートナーシップの原則を強調したり、また、高度の経済成長をみずから誇っていられますが、国際政治における世界日本に対する評価は、平和や民族の独立という人類や民族の運命に関する基本問題に関しては、池田首相の自負するところとは異なって、日本経済的実力とはおよそつり合いのとれない、きわめて低いものであることを、私は常々遺憾に考えておるものであります。(拍手)  その原因はどこにあるでしょうか。私たちは、お互いに反省してみる必要があると思います。私は、その原因の主たるものは、日本国際政治における外交活動が、ビジョンと責任感を欠き、自分の体臭を持たず、他人の体臭を感じさす力の外交にたよっているところにあると思わずにはいられません。(拍手)先般、池田首相が故ケネディ大統領の葬儀参列に際してとった態度のごときは、自主性のない態度の典型的なものであり、政治家としての国際感覚を疑わしむるものであり、日米パートナーシップに対してすら国民の疑惑を招いたものでありました。(拍手)また、東南アジアを歴訪した際、マレーシア問題で調停の労をとろうとして、関係諸国にていよく拒絶された事実や、訪欧の際、ドゴール氏と会談したあとで、ドゴール大統領が、その側近に、政治家ではなくて、どこかの会社のセールスマンに会っているような気持ちだったと語ったとうわさされていることは、背伸びをして大国思想に陶酔する前に、反省してみなければならないことではないでしょうか。(拍手)高度の経済成長率ではなるほど世界に誇り得ても、一人当たりの国民所得は世界では二十三番目とあっては、決して大国とは言えないでしょう。(拍手)  私は、政府に、力の外交を今日直ちに改めて、積極中立外交をとれというようなことを言うつもりはございません。言ってみても政府はとるはずはないし、できないからであります。(拍手)しかし、日本の将来に対する何の識見も持たずに行なっている韓国との交渉をこの際打ち切って、アジア全体とどう取り組むかという観点、広い視野から朝鮮に対する対策として検討することはできますし、外交上ビジョンと責任感を明らかに持って、人の顔色を見ながら右往左往するのではない自分の外交を持つことは、保守党といえども私はできると思います。(拍手)  ケネディ大統領の死後、世界政治はようやく活発な動きを見せてきました。その動きのいずれもがアジア中国に志向している、この新しい情勢の中にあって、われわれも、「平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてみる国際社会において、名誉ある地位を占めたい」という憲法前文にある日本民族の念願はぜひ達成したいと思います。(拍手)  私は、この外交上のビジョンと責任感について、首相の明快な、そうして率直な答弁を求めまして、私の質問を終わりたいと思います。(拍手)   〔国務大臣池田勇人登壇
  16. 池田勇人

    国務大臣池田勇人君) お答え申し上げます。  ケネディ大統領の暗殺によりまして非常なショックを全世界に与えたことは、先ほど申し上げたとおりでございます。しこうして、ケネディ大統領の逝去によりまして世界外交関係がどうなるかということにつきましても触れておりましたが、私は、ケネディ大統領が理想としておりました平和への新しい天地をつくり上げるという気持ちは、東西間に非常に強く植えつけられたと考えます。したがいまして、大統領の死によりまして東西関係が急激に変化することはない、やはり話し合いによる、いわゆる平和共存の道に東西とも進むと私は考えております。また、そのとおりにわれわれも協力していきたいと思っておるのであります。(拍手)  なお、わが国外交自主性がないというお話でございまするが、これは、あなた方が常に言っておられるので、世界情勢をごらんになりますれば、外国の人はよくわかっておりましょう。私は、自分の自主性によりまして、十分国民の名誉において外交を推進いたしておるのであります。  なお、わが国防衛力につきましては、わが国の国情並びに国力に相応して漸増の方針で進んでいきたいと考えておるのであります。また、対日軍事援助が減額せられましても、私は、日本経済力また国力に相応いたしまして防衛の漸増をはかっていく考えでございます。  なお、沖縄問題につきましても、私は、沖縄住民の民生の安定と、そうして幸福に向かって日米協力して邁進いたしたいと努力いたしております。  なお、原子力潜水艦につきましては、たびたび申しておりますとおり、安保条約の当然の帰結でございますが、日本の特殊性にかんがみまして、安全を十分確保し、国民の納得いく方法で認めたいといま検討を進めておるのであります。  また、中国問題につきましていろいろお話がございましたが、これもたびたび申しておりますとおり、私は、他の国から絶対に制肘は受けません。われわれの考えどおりやっていくことは、ここにはっきり申し上げておくのであります。  なお、共産圏貿易につきまして、外国から日本が制肘を受けるということをお考えになっているのは、これは誤りでございます。もしそれがあるとすれば、事実をお示しいただければ答えたいと思います。  また、非核武装の問題につきましても、われわれは国連におきまして公正な建設的な意見で進んでおるのであります。いたずらに議論の場としたり、あるいは争いの場としたくない、この考え方で公正な建設的な議論によって国連の運営をいたしております。したがいまして、国連における地位は、あなたのお話とは違って、年々日本信頼は高まっておると私は確信いたしておるのであります。(拍手)  また、中共との問題で、中共を認めるかどうかということは、世界の平和に重要な問題であるのであります。しこうして、一九六一年以来たびたび、毎年この問題は国連の議題になっております。国際世論としては、まだ中共を政治的に認めるという段階に至っていないことは和田君も御承知のとおりでございます。しこうしてまた、最近ドゴール大統領が、あるいはマレーシア問題あるいは中共問題について、いろいろ言っておられるようでございます。外電にも載っておりますが、まだいまドゴール大統領がどういう決意をせられたかという前提でお答え申し上げることは早いと私は考えております。  次に、原子爆弾投下によります国際法上の違法問題、これにつきましては国際間でいろいろ議論のあるところでございます。私は、わが国の裁判所の判決に対しましてここで批判を加えたくはございません。国際的に非常に議論のあるところであります。しこうして、被爆者に対しまする医療その他につきましては、原子爆弾被爆者の医療等に関する法律によりまして適当な措置を講じておるのであります。  最後に、国際政治における日本の地位ということにつきまして、いろいろお話をしておられましたが、私はお答えといたしまして、あなたがお出しになりました三つ、四つの問題につきましてお答えして、ビジョンに対するあなたの考え方が間違っておるということを申し上げたいと思います。  まず第一に、マレーシアの問題につきまして、私が調停を拒否されたということは全然うそでございます。わが国の権威に対してもそういうことはおっしゃっていただきたくない。(拍手)私は、マレーシア連邦がいわゆるムシャワラの精神で、マフィリンドの建設につきましてはできるだけの努力をしたい。また、三国ともわれわれに頼んでおりますが、いま日本が直接に積極的に口出しをすることは早過ぎるのでございます。したがいまして、拒絶されたのではございません。頼まれておるんだが、まだその域に達していないということをはっきり申し上げます。(拍手)  また、ドゴール大統領が私を批評して、セールスマンだと言っておりますが、ドゴール大統領がそういうことを申しましたか。フランス外務省は全然否定しております。そういう反ドゴール派の新聞がゴシップで出したことをまともに受けて、国会わが国首相を非難するということはとんでもない考え方でございます。(拍手)事情を知らずにそういうことをここで言われることは、和田君にも似合わないと思います。なお、例といたしまして、フラレスの反ドゴール派の新聞には、ケネディ大統領をチキンのセールスマンと言ったということをうわさに聞いておりまするが、これと同様なことでございます。国会外交問題として論議せられることはいかがな問題かと思います。(拍手)  なお、わが国が大国ではない、個人の所得が二十三番目だとおっしゃる。しかし、国の問題は、人口とその全体の所得を考うべきでございます。私は、一人当たりの所得で、卑屈な、二十三番目という考え方は、これこそビジョンのない考え方であると確信しておるのであります。(拍手)  なお、韓国との国交正常化につきましては、施政方針所信でたびたび申し上げておるごとく、私は、今後正常化につきましてこん身の努力をささげたいということを国民に誓っておる次第でございまして、これは実行に移したいと存じます。(拍手
  17. 小沢辰男

    ○小沢辰男君 国務大臣演説に対する残余の質疑は延期し、明十一日午後二時より本会議を開きこれを継続することとし、本日はこれにて散会せられんことを望みます。
  18. 船田中

    議長船田中君) 小沢辰男君の動議に御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 船田中

    議長船田中君) 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決しました。  本日は、これにて散会いたします。    午後三時五十二分散会      ————◇—————  出席国務大臣    内閣総理大臣  池田 勇人君    法 務 大 臣 賀屋 興宣君    外 務 大 臣 大平 正芳君    大 蔵 大 臣 田中 角榮君    文 部 大 臣 灘尾 弘吉君    厚 生 大 臣 小林 武治君    農 林 大 臣 赤城 宗徳君    通商産業大臣  福田  一君    運 輸 大 臣 綾部健太郎君    郵 政 大 臣 古池 信三君    労 働 大 臣 大橋 武夫君    建 設 大 臣 河野 一郎君    自 治 大 臣 早川  崇君    国 務 大 臣 佐藤 榮作君    国 務 大 臣 福田 篤泰君    国 務 大 臣 宮澤 喜一君    国 務 大 臣 山村新治郎君  出席政府委員     内閣官房長官 黒金 泰美君    内閣法制局長官 林  修三君    総理府総務長官 野田 武夫君      ————◇—————