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1963-05-14 第43回国会 参議院 内閣委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十八年五月十四日(火曜日)    午前十時三十四分開会   —————————————   委員異動  四月九日   辞任      補欠選任   大野木秀次郎君  重政 庸徳君  四月十日   辞任      補欠選任    手島  栄君  宮澤 喜一君   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     村山 道雄君    理事            下村  定君            鶴園 哲夫君    委員            大谷藤之助君            栗原 祐幸君            源田  実君            林田 正治君            松本治一郎君            小林 篤一君            田畑 金光君   衆議院議員    発  議  者 川俣 清音君   国務大臣    大 蔵 大 臣 田中 角榮君    国 務 大 臣 志賀健次郎君   政府委員    防衛庁長官官房    長       加藤 陽三君    防衛庁防衛局長 海原  治君    防衛庁教育局長 小幡 久男君    防衛庁参事官  麻生  茂君   事務局側    常任委員会専門    員       伊藤  清君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○国家公務員法の一部を改正する法律  案(衆議院送付予備審査) ○特別職職員給与に関する法律の  一部を改正する法律案内閣送付、  予備審査) ○国の防衛に関する調査  (ジェット戦闘機F104J及び護衛艦  「てるづき」の事故に関する件)   —————————————
  2. 村山道雄

    委員長村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。  初めに委員異動について報告いたします。  去る四月九日大野木秀次郎君が委員辞任され、その補欠として重政庸徳君が委員に選任されました。また、去る四月十日手島栄君が委員辞任され、宮澤喜一君が委員に選任されました。   —————————————
  3. 村山道雄

    委員長村山道雄君) 国家公務員法の一部を改正する法律案議題とし、発議者より提案理由説明を聴取いたします。衆議院議員川俣清音君。
  4. 川俣清音

    衆議院議員川俣清音君) ただいま議題となりました国家公務員法の一部を改正する法律案提案理由提案者を代表いたしまして御説明いたします。  申し上げるまでもなく、国の行政機関に在職し、国の経費をもって行政指導に当たってきた高級公務員が、その在職中に関係した民間事業に対し、その地位を利用して特に行政上の認可、許可とからめて天下り的に就職することは、まことに遺憾な次第でございまして、国家公務員法第百三条において、特に「私企業からの隔離」の条項を設けて、とのことを規制いたしておるゆえんでございます。  しかるに、近時国家公務員法第百三条の根本精神を全く無視し、または軽視する等の傾向があまりにも露骨になって国民のひんしゅくを買うに至っている現状は看過し得べからざるものがあるのであります。  そこで、国家公務員離職後の営利企業への就職を制限している規定の運用の適正化に資するため、所要の改正を行なう必要があるのであります。  これが本法律案を提出する理由であります。  次にその内容概要を御説明いたします。  すなわち、第百三条の「私企業からの隔離」の条項に次の一項を加えるものであります。その内容は、人事院は、毎年、遅滞なく、国会及び内閣に対し、前年において人事院がした第三項にかかる承認申請に対する処分につき、各処分ごとに、その処分にかかる者が離職前五年間に在職していた第二項の人事院規則で定める国の機関における官職、当該承認申請にかかる営利企業地位及びその処分をした理由を明らかにして、これを報告しなければならないこととするものであります。  以上が本法律案提案理由並びに内容概要であり、したがって、本法の趣旨は高級公務員こそ率先実行して公正なるべき行政の紊乱を防止すべきものであります。  何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同あらんことを切望いたします。
  5. 村山道雄

    委員長村山道雄君) 本案事後審査は、都合により後日に譲ります。
  6. 村山道雄

    委員長村山道雄君) 特別職職員給与に関する法律の一部を改正する法律案議題とし、提案理由説明を聴取いたします。田中大蔵大臣
  7. 田中角榮

    国務大臣田中角榮君) ただいま議題となりました特別職職員給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその内容を御説明申し上げます。  公正取引委員会委員長の職務と責任の重要性等にかんがみ、その給与を改定する必要がありますので、現行の俸給月額十四万円を十八万円に引き上げることとし、昭和三十八年四月一日から実施することとしようとするものであります。  以上が、この法律案提案理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
  8. 村山道雄

    委員長村山道雄君) 本案事後審査は、都合により後日に譲ります。  ちょっと速記とめて。   〔速記中止
  9. 村山道雄

    委員長村山道雄君) 速記をつけて下さい。   —————————————
  10. 村山道雄

    委員長村山道雄君) 国の防衛に関する調査議題といたします。  まず、ジェット戦闘機F104J及び護衛艦「てるづき」の事故について防衛庁当局から説明を聴取いたします。志賀防衛庁長官
  11. 志賀健次郎

    国務大臣志賀健次郎君) F1ジェット戦闘機及び護衛艦「てるづき」の事故について御説明を申し上げます。  去る三月三十日東京湾口において、海上自衛隊護衛艦「てるづき」が民間貨物船衝突し、次いで、四月十日、千歳において、航空自衛隊F104Jの事故発生を見ましたことは、まことに遺憾にたえないところでございます。ここに、これらの事故について、その概要を御説明申し上げたいと存じます。  まず、F104Jの事故について申し上げますと、航空自衛隊第二航空団所属、西三等空佐操縦F104Jジェット戦闘機は、四月十日十二時五分千歳飛行場を離陸し、二機編隊で要撃戦闘訓練を実施中のところ、十二時四十八分ごろ、千歳飛行場南西約二十キロ、高度約一万メートルの地点で、スロットレバーが、最大回転位置で動かなくなったため、訓練を中止する旨を僚機に通報した後、僚機及び管制塔と連絡を保ちつつ飛行場上空に達したのであります。しかし、飛行場進入にあたっては、当初予定しておりました直線進入方式を、緊急着陸方式、これはエンジンを止めて旋回して進入する方式でございますが、この方式に切りかえ、着陸を試みましたが、所定位置における高度が基準である八千フィートないし六千フィートよりやや低く、かつ、約六十度の急角度に旋回して失速状態となり、十二時五十七分に滑走路の南端から約三百メートルの地点尾部から接地し、約百メートル滑走して停止し、機体の中部と後部を折損し、操縦者は座席にあったまま衝撃による頭蓋底骨折で即死、殉職いたしたのであります。  事故発生の際、私は、たまたま旭川所在部隊を巡視中だったので、直ちに事故現場に急行し、航空幕僚副長委員長とする特別航空事故調査委員会を設け、スロットルの動かなくなった原因及び操縦士操作について、あらゆる場合を想定し、状況を再現して種々実験を行なら等、事故原因について徹底的究明を行なうよう指示いたしたのでありますが、その結果、現在までに判明したところは、次のとおりでございます。  一つは、スロットル系統固定原因は、レバーエンジンを結ぶ操作系統において、ケーブルがはずれて滑車にかみ込んだか、または、排油ホースのたるみが主燃料管制装置の一部に引っかかったか、あるいはその両者が発生したためと思われるのであります。なお、そのほか、外国の実例に徴すると、滑車に異物がかみ込んだ等の場合も考えられるのであります。  第二には、操縦士操作については、当初の直線進入方式から緊急着陸方式に切りかえたのは、直線進入方式着陸するには速力が早過ぎると判断し、着陸前にエンジンを停止させた上、着陸する緊急着陸方式によることがより安全であると判断し、途中で決心を変更したためと思われるのであります。  緊急着陸方式にのっとって計画どおり着陸できなかった原因としては、操縦士が、速度と高度を下げるために、出していたスピードブレーキを収容する前にエンジンを停止させたため、その収容が不能となり、そのため、操縦士見込みよりも機体の沈下が大きく、所定の高度と経路を維持できなくなって低空急旋回を行ない、失速状態に陥る結果となったとも推定されるのであります。  なお、この間において、操縦士は、緊急脱出の機会が十分あったにもかかわらず、機体の安全をはかり、人畜への被害を防ぐため、航空機の安全誘導に最後まで全力を傾けたものと考えられるのであります。おもな対策といたしましては、一つF104全機(104J二十四機、104DJ十一機)に対しまして、スロットルケーブル伝導部分と、機体エンジン結合部分の総点検を実施し、いやしくもスロットル系統に故障を来たすと考えられる個所について、念のため調整を行なったのであります。  第二としては、右個所についての点検法を改善いたし、FOエンジン飛行中に停止させる場合には、スピードブレーキを収納した後にエンジンを停止させるという手順について認識を徹底させたのであります。  なお、FO現有機数及び配置状況は、三十八年四月十日現在、J二十四機、DJ十一機でありまして、第二航空団に、J二十一機、DJ九機、第一術科学校にJ三機、DJ一機を配置しているのでありまして、DJ一機は配置を決定いたしておりません。  また、F10J一号機領収後、昭和三十八年四月十日までの総飛行時間は、F104J五百五十八時間五分、F104DJ四百五十一時間四十五分であります。  次に、護衛艦「てるづき」と貨物船賀茂春丸が、三月三十日、横須賀港外第二海堡北方約一二キロメートルの地点衝突した事故について申し上げます。  同日午前三時四十一分ごろ、「てるづき」は東京湾における訓練終了後、湾外訓練を実施するため、八ノットの速力で南々西に進路をとり、浦賀水道に入る途中、第二海堡北方の第五航路浮標付近で、右後方から高速で接近してくる船を発見いたしたのであります。  相手船は、海上衝突予防法に定められた追い越し船として「てるづき」を避けると思ったにもかかわらず、そのまま接近したため、「てるづき」は衝突の危険を感じ、臨機の処置として増速、転舵して避けようといたしたのでありますが、間に合わず、午前三時四十四分ごろ衝突いたしたのであります。  その結果、「てるづき」は右舷後部の舷側に上甲板中心線付近まで達する破口を生じ、後部居住区及び五インチ砲二門が損傷し、乗員中死亡四名、行方不明一名、重傷一名、軽傷十五名を出したのであります。  同艦の修理は浦賀重工において施工中でございまして、六月二十日には完了の予定であります。また、負傷した乗員のうち、軽傷者はいずれも全快いたしまして、重傷者一名は近く退院の見込みであります。  原因については、目下、海上保安庁及び海難審判庁において取り調べ中でございます。  以上御報告申し上げる次第でございます。
  12. 村山道雄

    委員長村山道雄君) ただいまの説明に対し質疑のある方は、順次、御発言を願います。——別に御発言がなければ、本件の調査は、本日はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時五十三分散会    ————————