○森八三一君 まあお話で大体理解をいたしましたが、この
法律の
特例を設けましたゆえんのものは、今回の
長雨によって各
農家の諸君が非常に難儀をしておる、その難儀から立ち上がって新しい再
生産に意欲を持って臨んでいくというようにいたしまするために
措置をするということにあるわけでありますから、ただ形にとらわれてどうこうという議論ではなくて、今お話しのように、実態が難儀をしておるという事実に立って
措置をされたい。そのためには、
政令で御
指定になりまする「等」の中には、
菜種あるいは
蔬菜等ですね。具体的にこの
法律の精神が生かされていくような
指定がされるということを強くお
考えをいただきたいと、ただいまの御答弁はそういう
趣旨であったと理解をいたしますので、そういうように善処をしていただきたいと思います。
それから、その次にお伺いいたしたいのは、
藤野委員からもちょっと御
質問があったようでありますが、ともするとこの
災害対策というものは、
災害が起きてしまった、その跡始末に重点が置かれる。これはまあ事の
性格上当然かと思いまするけれ
ども、私
どもは、あるいは起きるであろう、それも雲をつかむようなことは
考えませんけれ
ども、ある
程度予測のできることについては、前向きに
災害を防止するということがほんとうの政治であろうと思うのです。これは、農林当局におきましても、各省におきましても、そういう
観点で絶えず気を配っておっていただくことと思うのです。
そこで、現在の気象条件から
考えますれば、ことしの表作と申しまするか、稲作は、おそらく非常な不作という
状況になるであろうと私は想像いたしておる。これが今後の
施策いかんによっては、これをある
程度軽減し得ることもまた今日の科学技術の進歩によっては可能であろうと思うのです。で、もし不幸にしてこれが放置せられて、
相当量の米の減収という
事態を発生いたしますれば、最近における経済の伸長に伴って外貨保有も十九億ドルというようなまことにありがたい結果は示されてはおりまするけれ
ども、必ずしもその
程度の外貨
事情ではたいへんな問題にぶつかってくるという危険を私は感じます。そこで、これから
収穫せられるべき主食である米の
被害を可能な限り
減少する
施策というものをこの際徹底して講ずべきであると思う。そのためには、何と申しましても、異常天候による病虫害の発生が一番大きな
被害をもたらすものと私は
考える。でありますので、それに対する
対策をすみやかに立てねばならぬと思うのです。これは当然、そういう
措置を講ずることによって
農家諸君の所得がふえるのですから、黙っておってもやるのがあたりまえだと言ってし願えばそれきりなんです。しかし、国全体の経済を
考え、主食である米というものを
考えまする場合には、そういう常識議論だけで割り切ってしまうべき筋合いではないと私は思うのです。そこで、病虫害防除等に対する
助成の道を講じまして、そのことに精進をするような意欲をかり立てていくということが、これが一つの大きな私は焦点の緊急を要する問題であろうと思うのですが、それに対する具体的なお
考え。先刻の
藤野委員に対するお答え
——そういうことについても
助成の道を開きたいと
考えておるとか、研究をしようとかいうような御答弁であったかと思いまするが、これは時期が迫っているのですから、これから一カ月も先に行って、こうしましょうとおっしゃってみたって、そはあとの祭りなんです。今、今日直ちにそのことを実施いたしますることが大切なんです。じんぜんと日を送って研究する、
調査をするということでは、これは問題になぬ。その辺はどうなんですか。