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猪俣委員 これは将来長く
日本と
朝鮮との
関係を考えますと、これみな前途有為な青年でありますので、
日本政府が特別なる
人道主義に立脚して御協力していただいて、彼らの毎日毎日の不安を除去しいただいて、
十分勉強なりあるいはその道の
活動なりができるように、ぜひ御努力いただきたいということを再度お題い申し上げます。私は
入管に対しましては
質問はそれだけにいたします。
次に、
警察に対して二つ問題があるわけですが、
一つは最近発生いたしました
在日朝鮮人学生と
日本の
学生の間に
殺傷事件が起こっておる。それに対する
取り締まり当局の
態度についてのお尋ねが
一つあるわけです。これはしかし
法務省とも
関係いたしておりますので、
法務省関係の方がお見えになりませんから
あと回しにいたしまして、いま
一つ、
刑事警察の
あり方につきまして御
質問したいと思います。
それは
刑事警察の
充実が
相当世論となりまして、
警察におきましても
基本方針ができたらしいのでありますが、何といたしましても
刑事の
待遇というものが非常に悪いこと、これまた万人認めるところであります。やはりその
待遇を厚うしてやりませんと十分なる
活動ができがたい。これは市民の生命、財産、身体の直接
保護の任に当たるのが
刑事警察でありまして、
刑事に十分なる
活動をさしてやるということが何としても根本だと思うわけです。ところが、先般私が
衆議院の本
会議で
警察の
あり方について
質問をいたしましてから、私のところに
電話なり
投書なりが参っております。いつも十一時近くに
警察からという
電話が参ります。私は、
自分の子供が
自動車事故で夜中に即死しましたときに
警察から
電話がありまして以来、
警察から夜
電話というとどきっとするわけです。たびたびそれをやられる。しかし、この
訴えは
相当切実なものでありまして、私はどうしても
理解ができないのであります。それは
本庁及び
警察署の
刑事から
電話だというので
——電話でありますから真偽はわかりません。わかりませんが、夜おそくかかってくると、
名前を聞かぬでもらいたいということ、それから文書に書いてぼくあてによこしてくれと言っても、そこはやはり
刑事ですから、
手紙から足がついてはというような
心配もあるようにあります。そういう点から見て、どうもこれは本物の
刑事の
電話じゃないのじゃなかろうか、こう私はいま思っているわけでありますが、その点を実は確かめたいと思うわけであります。
どういう
電話であるかと申しますと、どういう
理由か知らないが、
上司の人が、何々
警察署という出先の
警察署には
刑事課長と称する職があるそうですが、その
刑事課長が
刑事に対し、たとえば一千円の金をだれだれに払ったという
受け取りをもらって出してくれろ、こう言うのだそうです。そこで何か
知り合いの店や
知り合いの人に頼んで一千円の
受け取りを、
自分から受け取ったという
受け取りを書いてくれ、こう言って頼むけれ
ども、どうも
金額がつじつまが合わぬという場合には、
デパートの下を見て歩くと伝票が落ちている。それを拾って歩くと
相当の
金額になる。そして
デパートから物を買ったということで出す。こういうことをやっていると月五千円くらいになる。おそらくこれはわれわれに支給さるべき
手当を何かほかのほうに流用するためにこういうことをやっておると思われる。それが何々
警察署というところからと、
警視庁の
本庁だという両方から
電話が実は入っているわけであります。私
どもは
刑事に対して特別の
手当を出さなければならぬと思っておるやさきに、すでに出ているものを何らかの形で上の者が巻き上げるというようなことがあるとするならば、これは許すべからざることだと考えているわけでありますが、何かの都合でそういうことをやるのであるか。その
訴えてきた人は、われわれがもらうべきものをほうに流用する、ほかの入用な
予算がどうも取れないために、われわれが受け取ったような形にして実はほかのほうへ回すためだというふうに言っておるわけです。みんな一様に同じ
受け取りではぐあいが悪いから、場合によっては
ノートの端を引っ裂いて
受け取りを出したり、
けい紙で出したり、いろんなもので出せ、こういうこまかい
注意まであった、こういうわけであります。さようなことがあるのかどうか、それを承りたい。
いま
一つは、これは
投書でありまして、
手紙できているわけであります。これはどういうことかと申しますと、
刑事用のいい車が、新車を買い入れてもみんな上役がそれをとって乗り回していて、
自分たちの
犯罪捜査には古ぼけた
機動力の劣っているものをあてがっていて、そうして
機動力のあるいい車は
上司が乗り回すという
投書がきているわけであります。さような
刑事警察の
充実の際に、最も
機動力のある優秀な車を
捜査の
第一線で活躍する者にあてがうべきものを、上の者が車が新しいというので取り上げて乗って歩くというようなこと、これもまた事実とすればはなはだけしからぬことだと思います。これは
投書であります。かようなことが
訴えられてきておりまするので、それに対する
当局の御
答弁をいただきたいと思います。
この二点についてお尋ねいたします。