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小林(信)
委員 四十億の
予算がとれたからそれがもう何よりの手柄でもって、あとのことは
考える必要はないというような
答弁にしか受け取れません。生活保護児童、これは当然のことです。準要保護、これも扱っておるわけです。しかしボーダー・ラインの
子供というものが全国でもって何十万あるということを、新聞等に盛んに書かれておるわけです。こういう問題をどういうふうに
考えるかということは、これはあるいは
局長の責任じゃないかもしれませんが、この
給食法に書いてある第一条等にのっとってこういう問題を
考えるとすれば、やはりそういう根本的な問題を
考えなければ私はうそだと思う。「児童及び生徒の心身の健全な発達に資し、かつ、国民の食生活の改善に寄与する」こういう大眼目を持ったところに出発する
給食会法であるとするならば、単に食える
子供の食生活を改善するというようなことでなくて、それから要保護児童あるいは準要保護児童というようなものは、それなりの法律の適用でもって救われておるというふうな簡単な問題でなく、もっと
現実の問題を見て、弁当を持ってくる
子供たちが教室でもって喜々として昼食の時間を楽しんでおる、ところが自分は弁当を持ってこれない、だから運動場のすみでもってぶらぶらしているというような
子供たちがたくさんいるはずなんです。こういうものをどうするか、こういう問題を、せめてこの
仕事を扱う立場であるならば
調査し、これらに対しましても将来どうしたらいいかということを
考えておるかということを聞いたわけなんです。——いいですよ。答えなくてもいいですよ。だからこの法律というものはほんとうにたなぼただと私は言いたいわけです。
それからカロリーの摂取量とか、ほんとうに食生活の改善とかいうことで現在行なわれておる
学校給食の充実をはかっていくためには、何か新聞を出しておるとか、パンフレットを出していくとかいうようなことで事が済むというならば、これもまたほんとうにお役所
仕事です。何ら生徒児童の心身の発達を期するというような忠実なものから出ておるのじゃないと思う。私の質問の仕方も悪かったかもしれませんが、私はそういう短い時間を要求されておりますので、申し上げたいのですが、もっと何ならゆっくり
一つ一つ残らず申し上げて参りたいと思います。
「アメリカのケネディ大統領は、今年二月就任にあたっての経済演説のなかで、国力の充実向上のために
教育への“投資”がいかに重要であるかを
指摘し「私は、また学童の家庭や、
学校の地域の経済状態に
関係なく、」」——いいですか。ここですよ、私が一番先に聞いたのは。何もケネディから教わったわけではない。そういうことがもう痛切に感ぜられておる、現場の先生や父兄には。「すべての学童にたいして有益な最上の栄養を与えるため
学校給食を改善し、進展させるよう勧告することを農務長官に要求した。」就任当初こういうことを要求した。世界各国が、
子供のただ知識を充実するだけでなく、こういう身体方面のことについて研究していることは、これは私が申し上げるまでもないわけなんです。四十億もらったといってうれしがって、そうしてその金をどう使うかということだけでもって
考えておるようでは、その四十億も、これはむだ金になるわけだ。従って、
学校で
給食を行なう場合に、私は、それをよりよく充実させるためにはどうするか、ただ単にカロリーの問題だけを申し上げたんですが、少なくとも
学校給食の機構というふうなものを、運営機構というようなものを
文部省でもって
考えておるかどうかということを実は聞きたかったわけなんです。諸外国の例を見ても、少なくとも
学校給食に対する
指導主事くらいみな持っている。こういうものを持っていないから、日本の
給食というものはあるところまで行ってとまっちゃってそれ以上発展しない、発展しないのは理解がないからじゃない。理解は十分持っているけれ
ども、経済的な事情等でもってこれが壁になっておるわけなんです。その壁をぶち破っていくためには、もう一歩父兄の方たちが——今のような国がただ文書をつくって、そして施設者の責任でもって施設をつくらして、
給食の金はみんな父兄の
負担にさせておくというような無責任な形でもって
学校給食を進めているから、なかなかその壁が破れないのです。それをもう一歩破るためには、きょうのような制度の中で破っていくためには、
学校給食の
指導主事くらい置いて、そうしてそういう
学校なりあるいは社会
教育の中でもってその必要を勧め、実施したところはこういうふうに
子供たちが身長が伸びております。体重がふえております。こういうふうにすれば、この法案の中にも、
学校教育法の中にもありますように、社会性を明るくする、明るい社交性を養うことができる。——脱脂
ミルクくらいくれたんでは明るい社会性なんか伸びませんよ。私はそういう点を
考えておるかどうかということを聞いたわけですが、何かこういう点で構想がそれならばあるというならばおっしゃっていただきたい。今のようなパンフレットを配ります、新聞も出します、そんなことでもっていろいろな事情で窮屈な
学校給食をやっている現状というものは決して発展しませんよ。何かあったらお聞かせ願いたいと思う。