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二宮委員 これはいま申されましたような、
相当不満があるわけです。というのは、前が
任意加入制度という形であって、今度は
共済組合法ができたので
強制加入になった。しかも
相当に年とった人が初めて
議会に出てきて、とても十二年はつとまらない、いわばその間は、強制的に
掛け金を
歳費から差し引かれるだけであって、実際は何の
恩典も受けないのだ、こういうことになりますと、前に
任意加入の姿で取っておった情勢とは違って、
掛け金は強制的に取られるわ、十二年間の
年限はつとまりそうにもない、そうするとそれが全部皆さんのために奉仕するだけであって、自分には何ら
恩典が、はね返りがないのだ、こういうことになりますと、非常に
不満があるわけでございまして、これらは将来
相当に財源的な面をどこからか見てやるか、あるいはそれによって
掛け金を掛けた
人々に対して、何らか掛け捨てにならないような方法を多少なりとも考えてやる。近ごろ
農業共済等につきましても、
無事故の場合の
掛け金を戻してやるような
意見というものは
相当強いのです。それがなければ、
共済も全部
組織を破壊してしまうなどという強い
意見もありますし、
火災保険にしましても近ごろは
無事故の場合には返すという方針も、実際問題として民間の
組織でもできているような
状況でございますから、そういう点については今後研究していただきたいというように考えるわけです。
それからもう
一つ問題になりますのは、
厚生省が非常にはばんでおるために、実はこの中に入れられずに
——地方公務員は
共済組合法で
長期、
短期、そのほかの
恩典を受けるけれ
ども、それらと机を並べて
仕事をしておりながら、
公務員を
対象にした
健康保険の
事務を取り扱っておる
人々については、何も
恩典がない。これらは全部置き去りにされてしまっておる。たとえば長崎県等におきましては、
地方公務員だけれ
ども、ごみを捨てるために
海上に勤務しておる、あるいはし尿を処理するために
海上勤務をしておるために、普通の
公務員のほうに入らずに
船舶関係のほうに入っておるものがある。そうすると、
短期給付やそのほかの
待遇が、非常にアンバランスになっておるという問題もある。これらの問題は
自治省に聞きますと、いや、
厚生省がこの問題を何とかしてくれればだいじょうぶいけるのだと言うし、
厚生省に聞くと、いや、近ごろ
自治省のほうがなかなかやかましいのだ、こう言うし、非常に
身分が不安定なために、実際、従来同じような
待遇を受けておりながら、
共済組合法案ができたために取り残された
人々、あるいはごく少ない
人数で
給付をやるために、一人か二人の
事故者ができるともうやれなくなってしまう。したがって、大きな
グループの中に入らなければ、とうてい
共済という
一つの本来のねらいは果たされないというような人が、ずいぶん
全国で取り残されているわけなんでございます。これは
身分上の
問題等もあります。その調べも出ておりますが、これらについては、自民党のほうでも、将来何とかこの問題についての
解決をしようという約束を、ある
グループの人にやっているというような話も聞いているのですけれ
ども、こういうような
健康保険組合におるこういう取り残された
職員の
人々、
全国で、
事務職員で百九十六名、
医療職員で百六十六名、
保養所の
職員で百五十五名、その他の
職員で六十名計五百七十七名というものは取り残されておる。このような問題があるやに承っておるのでございますけれ
ども、こういう問題について今後どのように
措置をされるのか、
厚生省と
自治省との交渉は一体どのように展開しておるのか、こういう点についての
状況をひとつ承りたいと思います。