○
宇野委員 リーダーシップということはいろいろ御
解釈もあって、いまの
大臣の御
解釈は
大臣の御
解釈だろうと思います。しかし、やはり
政府であるとかあるいは
政治家であるとか、そうしたものには
リーダーシップをとる場面もありましょうし、またそれをやわらかく言いかえるならば啓蒙する、これも私
たちには当然なくてはならないはずなのです。したがいまして現在といたしましては、いま私が質問申し上げましたことに対しまして、言うならば、ローラーをかけている
時代であるから、ひとつ順序を経てローラーをかけていこうというようなお答えですが、これもまた当然だろうと思う。しかし今日の
政府がやっているのは、所得倍増計画について
昭和四十五年を目途としていらっしゃるのですが、本年は
地方改選があって、
昭和四十二年になるとまた
地方選挙がやってくる。そしてその三年先、
昭和四十五年には第一次所得倍増計画が達成される、その所得倍増計画の
ために新産
都市であるとか、低
開発地域工業促進法であるとかいう
法律が生れて、強力に進行しつつある。ところが新産
都市においては、その
都市の指定すらが今日の
段階においてはできておらない。ここにも私はすでに
一つの壁があろうと思う。せっかく
法律が生まれたって新産
都市の指定ができない、いろいろな問題がある。それは
法律自体の中におきましても、新産
都市とは何ぞや、その性格は何ぞやということがはっきりうたわれておらない。
知事さんから申請があった場合には、これを関係
大臣において決定いたしましょうという項もあれば、あるいはまた内閣においてこの
都市が必要だからこれをひとつきめるんだというのもある。そこにはいま私が申し上げました
知事を通じてやるということは、
大臣が申されましたとおり、
住民の声を聞いてそこに新産
都市を認めてあげましょうという
民主主義が正しい姿だと思う。ところが片一方においては、
国家を育成せしめる、
国家を発展せしめるという責任を内閣が持っているのだから、内閣の所信はこうだ、この条項にのっとってわれわれの
考えどおり指定をするということも書いてある。その辺が、はたして決定的な
段階であるのかあるいは手続であるのか、当時の企画庁長官の
答弁をもってしてもきわめて不明確であったのですが、私はこの点をついておる。こうしたどちらとも
解釈できないことにおいていまや
政治がずるずると何かしら進んでおって、しかもなおかつ新産
都市が生まれておらない。いろいろな手続もございましょうし、繁雑な問題もありましょう。しかしながらわが国の
青写真としては、
昭和四十五年というものを目途として
一つの所得倍増計画というものがなされており、
地域格差の是正とか、所得格差の是正ということを言っておるのだから、そうした場合において、
地方住民の
意思、つまり
地域格差を是正してやる、あるいは
広域行政に持っていってやろう、いろいろな
考えが浮かび上がるのですから、私はそういう
意味合いにおけるところの
自治省の
リーダーシップ、言うなれば啓蒙、それをいかにされるかということをお伺いしたのです。そこで、今日
大臣がローラーをかけておるとおっしゃるのであるならば、昨年ですか、あるいは本年の初頭ですか、この
委員会におきましても問題にいたしました、今日は
広域経済になりつつあるということもお認めになっておる。あるいは
地域格差を是正しなければならないということもお認めになっておる。ところが
一つの壁として、これは先ほどの
憲法九十五条の壁ではありませんが、
一つの壁として
知事さんというものががんこにやっていらっしゃる。その
知事さんも今日は民選で、ただいまの
府県制度のもとに選ばれた
知事さんであるならば、自分の
府県の県民の
利益を守るということを第一の主義としてやっていらっしゃるのは当然だと思うけれども、しかしそれにあまりにもこり固まってしまうと、やがて
広域行政に移ろうとしたときに
一つの
障害になってしまう。だから私
たちはそういうような
障害を取り除かんが
ためにも、
知事の三選、四選を禁止しなさいということを申し上げて、私はちなみにそれは
地方住民の
意思に従ったほうがよかろうと言って、九十五条に基づいてひとつ御検討賜わりたいと言っておったのはその
意味なんです。したがって、つまり今日の
段階においては、ローラーをかけておるのだという
段階であるならば、ちょっと飛躍するかもしれませんけれども、勢い
地方行政連絡会議におきましても、
知事の主張というものが非常に重大な主張になってくるでしょう。そうした場合に、
知事さんが三代続いた、四代続いたというような、封建大名のような形でありますと、せっかく生まれた
地方行政連絡会議におきましてもどのような
意見が出てくるとも限りません。この際、まだローラーをかけておる
段階ならば、まだ検討しておる最中ならば、四年先の選挙においては、四選ないし五選というものを
自治省としてどうされるのか。先ほど
大臣は、自分のことを非常に謙遜して申されましたけれども、私は
篠田大臣は、今日すでにいろいろやっていらっしゃることを見ると、非常に有言実行の人だと思っておりますから、そういう
意味で期待しております。ですからローラーをかけておる
段階であるとするならば、飛躍するかもしれませんけれども、その問題はどうするかということをお伺いいたしたい。最後にもう
一つお伺いをいたしたいことがございますから、まずその点だけを先に御
答弁を賜わりたい。