○
田邊(誠)
委員 福祉主事の重要性に対してさらにこれを認識されまして、充実した活動ができるように配慮するということを、私
どもは大いに期待したい
ところであります。
次に、順を追うていきますると健康審査の問題になるわけでございますが、ちょっと飛ばしまして、
施設の問題について若干本日の
ところお聞きをしておきたいと思います。
いろいろと問題が多いのでありますけれ
ども、今回、従前の
養護施設の名前を変えまして
養護老人ホーム、
特別養護老人ホーム、
軽費老人ホーム等に変えたわけでございます。私は、これは名前が変わっただけで
内容が変わらぬということであっては困るわけでございまして、当然名前が近代的になったと同時に、その
施設の
内容等も近代的になっていくべきであると考えておるわけであります。ひとつまとめてお
伺いをいたしますから、なるべくスピードを上げる意味で漏れなくお答えをいただきたいと思います。
先ほどの御
答弁の中で、大体
養護老人ホームに該当する者が現在の
ところ四万三千人ばかり入所をいたしておる、さらに四万人ぐらいの
収容が必要だという
お話がございました。これは現在
収容を必要とする
ところの人数だろうと思うのでありまして、昨日来の
お話でわかったように、この被
保護人員というのがだんだん増加をしていく、しかも人口も増加をしていく、こういう
老人層の将来の事態の中で、この
収容人員というものの
必要性も、また
現状よりも多くなると思うのでありますけれ
ども、一応現在
収容を必要とする
ところの
人たちに対して、一体何年ぐらいの計画で入所を希望する
人たちを入れることができる、こういう
状態になるか。明確な年次計画でなくてもよろしゅうございますけれ
ども、お持ちでございましたならば、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。
それから先ほどの御
答弁にもありましたように、現在の養老院というのは、たとえば人員の
基準にいたしましても二畳で一人の割合という形になっており、大体六畳で三人、八畳で四人、こういうのが多い
現状でありますけれ
ども、私はこれはだんだんにその
基準を変えていかなければならぬじゃないかと思うのでございまして、相当期間において変更のない現行
基準というものに対して、これをだんだんに変更をしていくという御用意がありますかどうか。
それから、県や市町村立の
養護施設の場合は、その従事している
ところの職員の給与は、地方公務員でありますのでそれにならうという形になるわけでございますけれ
ども、社会
福祉法人その他の
施設の場合は、きわめて劣悪な給与の
状態であることは毎々の国会で申し上げておるとおりであります。これに対して、やはり
事務費等の面で改定をいたしてきておりますけれ
ども、いまだ十分とは言いがたいのであります。これらの拡充計画なり整備計画と並んで、この給与改定に対してさらに熱意を示される
ところのお気持ちがあるかどうか。その中で、私は特に、いままで実は漏らしてきたのでありますけれ
ども、たとえば医師の給与というのがございます。これはまことにもって不合理というよりも、非
現実的な
状態であります。五十人までの
基準の養老院でありますと、医師の給与は大体五千円ですね。百人くらいの
基準の
施設の場合は月に一万円、こういうように大体
基準が示されております。これはもう私が言わずもがな、
お話にならぬですね。医者でなくたって、もちろんこんな給与で人は集まりっこないでありますけれ
ども、まして技術を持った医師の場合、一体こういう
基準を示されることが
現実的にどう当てはまるのか、私は実は非常に疑問に思っておるのであります。たとえば、その
収容施設の土地に大学病院等があって、インターンのお医者さんがいる、そういった場合に片手間というか、時間外にめんどうを見てもらう、こういうことでもって、五千円でも一万円でも、研究の対象になるからというので、そういう意味で来てくれる人は場所によってはあります。しかし、もしその
施設でもって、まあひとつ専門の医師として
老人の罹病率——私は
あとでお聞きしますけれ
ども、病気のかかる率の多い
老人のめんどうを見よう、少なくとも百人から百五十人くらいの
施設になれば、医者が一人専門でかかることが当然必要になってくるのではないか、そういうときに、これは一万や一万二、三千円の給与でもって医者を配置しようということは、当然できない話であります。これは一体どういうことになりましょうか、ひとつこれを
現実に即応した
状態に引き戻すということは、あくまでも必要だろうと思うのであります。ただ単に名目だけで置いておいて、ときどき来てもらえればいいという無責任な
態度でいこうというなら別でありますけれ
ども一、こういったことに対して、やはり重大な関心を払わなければならないことではないか、こういうふうに思うのであります。一般的に
健康診断等をするということについては承知をいたしておりますけれ
ども、いま
施設の問題に限ってみましても、私は手短にそういったことに対して、ひとつ
現実に即応した態勢をつくってもらうということを待望する者として、これに対するお
考え方をお
伺いしたいのであります。
もう
一つ、四つ目になりましょうか、同じようなことで、看護婦は百人に対し一人という配置
状態であります。これはもうたいへんな話であります。
あとで
特別養護老人ホームのときにさらにその配置
状態をお聞きしたいのでありますが、これでは実は十分な看護
体制というのができないのは、御存じのとおりでございます。こういった実はきわめてあたたかい
施策をやると言いながらも、現在の非常に冷酷な
状態に置かれているこの実情というのは、一体どうやって
内容を改善していくか、
施設をよけいつくったりするということも必要でありますけれ
ども、現在の
施設に対してさらに
内容を改善して、ひとり立ちができるような
状態をつくることも必要だと思うのであります。こういったことに対してどういうお
考え方があるか、とりあえず四つばかりお
伺いをいたします。