○玉置
委員 関連して。ただいま、暖地におきます不時の
積雪あるいはこれに関連いたします寒冷による果樹園芸の
被害が非常に甚大であるというように
足鹿委員からもお話がありました
通りでありまして、むしろ、農林
被害につきましては、こういった部面の方が多いんじゃないか、この意味におきましては、こういう暖地の果樹園芸につきまして、先ほど
足鹿委員からも叱吃激励がありました
通り、われわれも、農林省の今度の扱いはまことに
努力が足りない、熱意が足りないということに非常に不満を持っている一人であります。
そこで、ついでに
一つ実例を申し上げます。この町農林
委員会でも若干お話を申し上げたのでありますが、何ら具体的な
答弁がございませんでした。はなはだ不満でありましたので、重ねてきょう関連いたしましてお伺いを申し上げたいと思いますので、率直な御
答弁を
一ついただきたい、かように思いますが、先般の
積雪に関連いたしまして、京都、三市、奈良、静岡、愛知等のお茶の
被害が非常にやかましくいわれましたので、二十五日の日に帰りまして実情を見て参りましたのですが、要するに、十二月以降の異常乾燥による、茶掛と申しますか、茶の木の生理
現象の障害ということがいえるわけでありますが、一月の降雨量がわずかに十八ミリで、平均降雨量以下、非常に著しく低下しているわけであります。従って、連日異常乾燥の注意報が発令されておりまして、空気の湿度が非常に低下して、葉面蒸発がはなはだしく、生理障害を与えていたようであります。二番目に、一月以降全国的な寒波の襲来で気温が低下しまして、茶樹の凍結の
被害が発生しました。葉の組織及び枝が枯死しました。これに加えて、希有の長期
積雪のために
被害が助長されました。ことに融雪時の光線の直射によって
被害増加の傾向が現われておるそうであります。これは、先般農林省の京都の統計
事務所の方々と一緒に参りまして現地を見てきたわけでありますが、一面に緑の茶園であるべきものが、赤変しまして、惨状は全くお気の毒の一語に尽きるのでないか、こう思うのです。
以上、要するに異常乾燥と低温降霜との二つの作用によりまして未曾有の
被害を与えておりまして、従って、たとえば京都で申しますと、宇治茶の一番茶というものは、全く全滅にひとしいような惨状でございます。今もお話の
通り、
被害の復旧
対策には、やはり刈り込みが必要であろうと思いますし、また速効肥料を与えまして樹勢の回復が必要である、その上に病虫害防除の徹底をはからなければならないわけでありますが、統計
事務所の方々と一緒に参りましたけれ
ども、和束町だけで実に一億五千万円、宇治田原町だけで一億円、そういうのを推定しましたら、京都だけで五、六億円になるのではないか。従って、全国的の茶の損害というものはかなり莫大な毛のになる。これはいずれ統計
事務所の方から持ち上がって参ると思いますが、そこで、もう二度重ねてお仰いいたしたいのは、先ほどのお話も融資の問題はもちろんやっていただけると思いますけれ
ども、改植、樹勢回復その他につきまして、かつて三十三年まで数回にわたりまして、凍害、晩霜
被害ですか、それにつきまして相当な助成
措置をいただいてきたわけでございますが、先ほど、三十四年の零細
補助の打ち切りというような形実はそれを避けて与えるのにはどうしたらいいかということを
考えているのだ、こういうお話でありますけれ
ども、問題は、あのときは、御
承知の
通り一番茶のなま葉がいたんだだけでございます。今回のはそうじゃなくて、根本的に木そのものがやられておりまして、ことしだけの
災害じゃなくて、おそらくこれに伴いまして数年にわたってこれの損害というものは続くのじゃないだろうか。これを小
災害で、零細
補助金の打ち切りという意味もわからぬことはございませんけれ
ども、
被害を受けている農家にしてみれば、前にあの
程度のときですらこういう助成をいただいたのに、今度はそれの数倍もしくは十倍近い
被害をこうむっておるのに、これに対して何らの助成の
措置がないということは、非常にこの
災害を軽視しておるということしか、
被害地としては思わないわけです。そういうような意味におきまして、それにかわるべき
措置を
考えなければならないとすれば、それはたとえば無利子二十年間くらいの金融をするとか、なるほどこういう事情で工合が悪いからこうなったのだと農家の皆さんにもわかり得るような
措置がなければ、ただ役所の都合でそうなったのだとしか、農家の皆さんとしては理解でき得ないのじゃないか。
どちらにいたしましても、先ほどの
足鹿委員のお話のごとく、もう少し積極的に大蔵省にぶつかっていくという気力と熱意を持って善処していただくのでなければ、今年の
豪雪被害に対しては、先ほ
ども冗談を言うておりましたように、河野さんが
対策本部長として一番先に乗り込んで叱吃激励した気合いけ、非常に当時の民心安定にはよかったけれ
ども、どのくらいのことをしていただけるのだと思って待っている一般の
被害者にとってみれば、もうしりすぼみで、何ら前進するところがないというような感じを受けざるを得ないと思うのです。これに対してどういう熱意を持ってどういうようにやっていくかということを、あらためて農林省並びに大蔵省の御所見を承りたい、かように思います。これにつきましては、私たちは微力でありますけれ
ども、御返答によりましては、
災害特別
委員会でそれだけの
措置をするということに早く持っていかなければ、一般の
被害者に申しわけがないじゃないかと私は思います。
足鹿委員その他の先輩の方々にお願いして、私は、国会だけでもやはり立法して
政府の方に押しつけるというくらいの気力でやらなければ、これだけの大
災害にこたえるゆえんじゃないということをつくづく
考えているのですが、
一つ御
答弁をいただきたい。