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1962-12-23 第42回国会 参議院 本会議 第8号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十七年十二月二十三日(日曜日)   午前零時十五分開議   ━━━━━━━━━━━━━  議事日程 第九号   昭和三十七年十二月二十三日   午前零時十分開議  第一 昭和三十七年度一般会計補   正予算(第1号)(前会の続)  第二 昭和三十七年度特別会計補   正予算(特第1号)(前会の続)  第三 昭和三十七年度政府関係機   関補正予算(機第1号)(前会の   続)  第四 地方公共団体議会議員   及び長の選挙期日等臨時特例   に関する法律案内閣提出、衆   議院送付)  第五 昭和三十七年度分の地方交   付税単位費用特例に関する   法律案内閣提出衆議院送付)  第六 裁判官の報酬等に関する法   律の一部を改正する法律案(内   閣提出衆議院送付)  第七 検察官の俸給等に関する法   律の一部を改正する法律案(内   閣提出衆議院送付)  第八 国民金融公庫法の一部を改   正する法律案(第四十回国会内  閣提出、第四十一回国会衆議院  送付)  第九 石炭鉱業合理化臨時措置法   の一部を改正する法律案内閣   提出衆議院送付)  第一〇 石炭鉱山保安臨時措置法   の一部を改正する法律案(内   閣提出衆議院送付)  第一一 産炭地域振興事業団法の   一部を改正する法律案内閣提   出、衆議院送付)  第一二 炭鉱離職者臨時措置法の   一部を改正する法律案内閣提   出、衆議院送付)  第一三 旧金鵄勲章年金受給者に   関する特別措置法案衆議院提   出)  第一四 一般職職員給与に関   する法律等の一部を改正する法   律案内閣提出衆議院送付)  第一五 特別職職員給与に関   する法律の一部を改正する法律   案(内閣提出衆議院送付)  第一六 防衛庁職員給与法の一部   を改正する法律案内閣提出、   衆議院送付)  第一七 旧樺太引揚市町村吏員の   退隠料等支給等に関する請願  第一八 社会保険国民年金に関   する行政事務等地方移管に関   する請願  第一九 ガス税撤廃に関する請願   (三十二件)  第二〇 大衆に関する料理飲食等   消費税減免に関する請願(三件)  第二一 バナナ室防災措置に関   する請願  第二二 防犯燈設置助成に関する   請願  第二三 商工会の経営指導補助員   の増員等に関する請願  第二四 北上特定地域総合開発促   進に関する請願  第二五 福島県常磐郡山地域の新   産業都市指定実現に関する請願  第二六 北九州の水資源確保に関   する請願(二件)  第二七 鉱業政策確立に関する請   願  第二八 鹿児島地方家庭裁判所   川内支部甲号復活に関する請   願  第二九 野岩、只見両線の鉄道敷   設促進に関する請願  第三〇 常磐線久の浜、岩沼両駅   間の複線電化促進に関する請願  第三一 国鉄無人踏切警報機設   置に関する請願  第三二 鹿児島建設早期完成等   に関する請願  第三三 国鉄輸送の安全に関する   請願  第三四 老人の国鉄運賃割引実施   に関する請願(二件)  第三五 食糧管理制度撤廃等反対   に関する請願(四件)  第三六 米麦集荷手数料及び保管   料引上げに関する請願(二十三   件)  第三七 島根県中海干拓事業の昭   和三十八年度着工予算措置に関   する請願  第三八 造林事業補助単価引上   げに関する請願  第三九 農業災害補償法の一部改   正に関する請願  第四〇 農業構造改善事業補助   率引上げ等に関する請願  第四一 県営かんがい排水事業の   早期完成に関する請願  第四二 東京都芝浦と畜場におけ   る食肉取引改善に関する請願  第四三 鹿児島県鹿屋市上祓川、   有武両町間に国有林道早期開設   に関する請願  第四四 果樹農業育成に関する請   願(三件)  第四五 老朽農道橋架替等を国庫   補助の対象とするの請願  第四六 家畜共済関係国庫負担増   額に関する請願  第四七 漁港整備促進等に関する   請願  第四八 バナナ輸入自由化延期   に関する請願(五件)  第四九 食糧管理制度改正反対に   関する請願  第五〇 農家経済調査米麦現在   高調査等謝礼等増額に関する   請願  第五一 米の配給マージンに関す   る請願  第五二 災害に伴う応急措置の義   務に従事した者に対する損害補   償の支給基礎額引上げに関する   請願  第五三 石炭鉱業政策並びに産炭   地振興に関する請願(十八件)  第五四 石炭政策転換に関する請   願(十五件)  第五五 炭鉱労働者の雇用と生活   の完全確保等に関する請願(二   件)  第五六 石炭鉱業合理化臨時措置   法に関する請願   ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、日程第一 昭和三十七年度一般   会計補正予算(第1号)(前会の続)  一、日程第二 昭和三十七年度特別   会計補正予算(特第1号)(前会の   続)  一、日程第三 昭和三十七年度政府   関係機関補正予算(機第1号)(前   会の続)  一、日程第四 地方公共団体議会   の議員及び長の選挙期日等臨時   特例に関する法律案  一、日程第五 昭和三十七年度分の   地方交付税単位費用特例に関   する法律案  一、日程第十七乃至第二十二の請願  一、日程第二十三乃至第二十七の請   願  一、日程第二十八の請願  一、日程第二十九乃至第三十四の請   願  一、日程第三十五乃至第五十一の請   願  一、日程第五十二の請願  一、日程第五十三乃至第五十六の請   願  一、失業対策制度改革に関する請願   外五十三件の請願  一、簡易生命保険郵便年金資金の   運用範囲拡大等に関する請願外一   件の請願  一、政府関係金融機関資金増額に   関する請願  一、昭和三十八年度以降小、中学校   児童、生徒数急減対策に関する   請願外六十九件の請願  一、水戸対地射爆撃場返還に関する   請願外二百三十六件の請願  一、道路整備事業促進に関する請願   外十件の請願   ━━━━━━━━━━━━━
  2. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。    ————————
  3. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより本日の会議を開きます。  日程第一、昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)、  日程第二、昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)、  日程第三、昭和三十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、  以上三案を、前会に引き続き、一括して議題といたします。    ————————
  4. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 田中茂穂君から、賛成者を得て、三案の議事における質疑討論その他の発言時間は、一人十分に制限することの動議提出されました。(「賛成」「反対」と呼ぶ者あり)  よって、この時間制限動議について採決をいたします。  表決記名投票をもって行ないます。  本動議賛成諸君白色票を、反対諸君青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。   〔議場閉鎖〕   〔参事氏名点呼〕   〔投票執行
  5. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。(「予算討論を十分間に制限するということがあるか」と呼ぶ者あり)  ただいま行なわれております投票は、自後時間を五分に制限いたします。閉鎖をいたしますので、すみやかに御投票願います。——まだ投票をなされない諸君は、すみやかに御投票下さい。(「討論時間十分なんてそんなばかげた話あるか」「討論を何と心得ておる」「場内で写真うつしたじゃないか」「議長休憩」「現認しなければいけないよ」「この投票は無効であります」「やり直しなさい」「投票無効だ」「調べなければだめだ」「投票やり直しだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。  制限時間に達しました。投票箱閉鎖。   〔投票箱閉鎖
  6. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票参事計算させます。(発言する者多し)   〔参事投票計算
  7. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数    百八十三票   白色票      百十四票   青色票      六十九票  よって三案の議事における質疑討論その他の発言時間は、一人十分に制限することに決しました。   〔議場騒然拍手〕      ——————————   〔参照〕  賛成者白色票氏名      百十四名       森 八三一君    沢田 一精君       林   塩君    山高しげり君       野知 浩之君    大竹平八郎君       鳥畠徳次郎君    増原 恵吉君       鈴木 恭一君    森部 隆輔君       堀本 宜実君    奥 むめお君       上原 正吉君    古池 信三君       松平 勇雄君    小林 篤一君       河野 謙三君    三木與吉郎君       野田 俊作君    木暮武太夫君       笹森 順造君    小林 英三君       森田 タマ君    二木 謙吾君       山崎  斉君    丸茂 重貞君       源田  実君    栗原 祐幸君       久保 勘一君    川野 三暁君       亀井  光君    天埜 良吉君       石谷 憲男君    植垣弥一郎君       井川 伊平君    鹿島 俊雄君       村上 春藏君    仲原 善一君       中野 文門君    豊田 雅孝君       天坊 裕彦君    竹中 恒夫君       西田 信一君    鍋島 直紹君       山下 春江君    山本 利壽君       武藤 常介君    館  哲二君       青柳 秀夫君    平島 敏夫君       田中 茂穂君    堀  末治君       藤野 繁雄君    新谷寅三郎君       紅露 みつ君    木内 四郎君       杉原 荒太君    小沢久太郎君       大野木秀次郎君    寺尾  豊君       植竹 春彦君    黒川 武雄君       井野 碩哉君    日高 広為君       大谷 贇雄君    小西 英雄君       上林 忠次君    岸田 幸雄君       谷村 貞治君    山本  杉君       川上 為治君    米田 正文君       谷口 慶吉君    徳永 正利君       北畠 教真君    金丸 冨夫君       松野 孝一君    柴田  栄君       大谷藤之助君    江藤  智君       稲浦 鹿藏君    石井  桂君       吉江 勝保君    井上 清一君       岡村文四郎君    加藤 武徳君       剱木 亨弘君    小林 武治君       高野 一夫君    吉武 恵市君       高橋  衛君    草葉 隆圓君       石原幹市郎君    小柳 牧衞君       林屋亀次郎君    郡  祐一君       安井  謙君    高橋進太郎君       青木 一男君    木村篤太郎君       津島 壽一君    迫水 久常君       野本 品吉君    村山 道雄君       櫻井 志郎君    佐野  廣君       後藤 義隆君    林田 正治君       横山 フク君    白井  勇君       近藤 鶴代君    宮澤 喜一君       斎藤  昇君    下村  定君     —————————————  反対者青色票氏名      六十九名       渋谷 邦彦君    鬼木 勝利君       石田 次男君    鈴木 一弘君       中尾 辰義君    浅井  亨君       北條 雋八君    和泉  覚君       市川 房枝君    二宮 文造君       小平 芳平君    白木義一郎君       辻  武寿君    原島 宏治君       矢山 有作君    野々山一三君       柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君       稲葉 誠一君    吉田忠三郎君       渡辺 勘吉君    大森 創造君       豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君       山本伊三郎君    武内 五郎君       柴谷  要君    小柳  勇君       大矢  正君    鈴木  壽君       森 元治郎君    光村 甚助君       大河原一次君    大和 与一君       大倉 精一君    戸叶  武君       米田  勲君    藤原 道子君       木村禧八郎君    永岡 光治君       松澤 兼人君    阿具根 登君       岩間 正男君    須藤 五郎君       鈴木 市藏君    小林  武君       松本 賢一君    佐野 芳雄君       杉山善太郎君    中村 順造君       安田 敏雄君    千葉千代世君       永末 英一君    北村  暢君       横川 正市君    鈴木  強君       阿部 竹松君    藤田藤太郎君       相澤 重明君    伊藤 顕道君       藤田  進君    加瀬  完君       成瀬 幡治君    小酒井義男君       村尾 重雄君    千葉  信君       近藤 信一君    岡田 宗司君       曾禰  益君    ─────・─────
  8. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 暫時休憩いたします。    午前一時八分休憩    ————————    午前四時十九分開議
  9. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。  先ほどの議場において、一議員写真機を所持する等不謹慎な行為をしたことにつきましては、さらに事実を調査の上、適切な処置をとります。  また、先ほどの田中茂穂提出動議採決につきましては、疑義があるようでありますから、これをなかりしことにいたします。    ————————
  10. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) あらためて申し上げます。  田中茂穂君から、賛成者を得て、「三案の議事における質疑その他討論以外の発言時間は、一人十分に制限することの動議」が提出されました。  よって、この時間制限動議について採決をいたします。  表決記名投票をもって行ないます。本動議賛成諸君白色票を、反対諸君青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。   〔議場閉鎖〕   〔参事氏名点呼〕   〔投票執行
  11. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。  ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱閉鎖いたします。  すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票なさい。——まだ投票なさらない諸君はすみやかに御投票下さい。——すみやかに御投票願います。  制限時間に達しました。投票箱閉鎖。   〔投票箱閉鎖
  12. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票参事計算させます。議場開鎖を命じます。   〔議場開鎖〕   〔参事投票計算
  13. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票をの結果を報告いたします。   投票総数    百九十七票   白色票     百二十二票   青色票      七十五票  よって、三案の議事における質疑その他討論以外の発言時間は、一人十分に制限することに決しました。      ——————————   〔参照〕  賛成者白色票氏名      百二十二名       森 八三一君    沢田 一精君       林   塩君    山高しげり君       野知 浩之君    大竹平八郎君       鳥畠徳次郎君    青田源太郎君       加賀山之雄君    増原 恵吉君       鈴木 恭一君    森部 隆輔君       堀本 宜実君    奥 むめお君       上原 正吉君    古池 信三君       松平 勇雄君    小林 篤一君       河野 謙三君    三木與吉郎君       佐藤 尚武君    野田 俊作君       木暮武太夫君    笹森 順造君       小林 英三君    中上川アキ君       森田 タマ君    二木 謙吾君       丸茂 重貞君    源田  実君       栗原 祐幸君    久保 勘一君       川野 三暁君    亀井  光君       天埜 良吉君    石谷 憲男君       植垣弥一郎君    井川 伊平君       鹿島 俊雄君    仲原 善一君       中野 文門君    豊田 雅孝君       天坊 裕彦君    竹中 恒夫君       西田 信一君    鍋島 直紹君       山下 春江君    山本 利壽君       武藤 常介君    館  哲二君       青柳 秀夫君    平島 敏夫君       田中 茂穂君    堀  末治君       藤野 繁雄君    新谷寅三郎君       西郷吉之助君    紅露 みつ君       木内 四郎君    杉原 荒太君       小沢久太郎君    寺尾  豊君       植竹 春彦君    平井 太郎君       黒川 武雄君    西川甚五郎君       重政 庸徳君    日高 広為君       大谷 贇雄君    小西 英雄君       上林 忠次君    田中 啓一君       岸田 幸雄君    谷村 貞治君       山本  杉君    川上 為治君       米田 正文君    谷口 慶吉君       徳永 正利君    北畠 教真君       金丸 冨夫君    松野 孝一君       柴田  栄君    大谷藤之助君       江藤  智君    稲浦 鹿藏君       石井  桂君    吉江 勝保君       塩見 俊二君    井上 清一君       岡村文四郎君    加藤 武徳君       剱木 亨弘君    小林 武治君       高野 一夫君    吉武 恵市君       高橋  衛君    草葉 隆圓君       石原幹市郎君    小柳 牧衞君       小山邦太郎君    林屋亀次郎君       郡  祐一君    安井  謙君       高橋進太郎君    木村篤太郎君       津島 壽一君    迫水 久常君       野本 品吉君    村山 道雄君       長谷川 仁君    櫻井 志郎君       佐野  廣君    後藤 義隆君       林田 正治君    横山 フク君       白井  勇君    近藤 鶴代君       村松 久義君    宮澤 喜一君       斎藤  昇君    下村  定君     —————————————  反対者青色票氏名      七十五名       渋谷 邦彦君    鬼木 勝利君       石田 次男君    鈴木 一弘君       浅井  亨君    北條 雋八君       和泉  覚君    柏原 ヤス君       市川 房枝君    白木義一郎君       矢山 有作君    野々山一三君       柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君       稲葉 誠一君    吉田忠三郎君       渡辺 勘吉君    大森 創造君       豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君       山本伊三郎君    武内 五郎君       柴谷  要君    小柳  勇君       大矢  正君    占部 秀男君       鈴木  壽君    森 元治郎君       光村 甚助君    大河原一次君       大和 与一君    大倉 精一君       戸叶  武君    米田  勲君       藤原 道子君    木村禧八郎君       永岡 光治君    松澤 兼人君       阿具根 登君    岩間 正男君       須藤 五郎君    鈴木 市藏君       小林  武君    松本 賢一君       佐野 芳雄君    杉山善太郎君       高山 恒雄君    中村 順造君       安田 敏雄君    千葉千代世君       永末 英一君    基  政七君       北村  暢君    横川 正市君       鈴木  強君    阿部 竹松君       藤田藤太郎君    相澤 重明君       田上 松衞君    向井 長年君       伊藤 顕道君    久保  等君       藤田  進君    加瀬  完君       亀田 得治君    田畑 金光君       天田 勝正君    岡  三郎君       小酒井義男君    村尾 重雄君       千葉  信君    近藤 信一君       加藤シヅエ君    岡田 宗司君       曾禰  益君    ————————
  14. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)及び昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)に対し、阿部竹松君、豊瀬禎一君、藤田藤太郎君から、それぞれ成規賛成者を得て、修正案提出されております。  順次、修正案趣旨説明を求めます。阿部竹松君。   〔阿部竹松登壇拍手
  15. 阿部竹松

    阿部竹松君 私は、ただいま議題となりました昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)及び昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)、これに対し修正案を提案し、各位の御賛成を求めんとするものであります。  就職促進手当四百五十円の頭打ちを六百円に修正する補正予算提案理由。  政府就職促進手当として一日当たり四百五十円の頭打ち案を計上したが、この額を全額もらったといたしましても、月一万三千五百円にしか過ぎないのでございます。現在、一級地における生活保護費は一万三千四百七十円でありまして、まさにこの額にならったものであります。炭鉱労働者が山を離れた場合、まず失業保険に転落し、さらに生活保護に転落して、いよいよ生活は困窮をきわめる状態となり、さらに政府は、この生活保護費を、三十八年度から、物価値上がりを参酌して二一%引き上げる意向であるようでございます。したがいまして、社会党は、少なくとも当面四百五十円の頭打ちを六百円に引き上げ、就職者が再就職できるまで支給すべきであるとの立場から、ここに提案する次第でございます。  何とぞ皆さん慎重御審議の上、御可決あらんことをお願いする次第でございます。  次に金額について御説明申し上げる次第でございますが、簡略に御説明申し上げまして御賛同いただきたい次第でございます。  昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)、これを次のように修正する。  補正予算総則第一条中表を下記のとおりとする。  昭和三十七年度成立予算補正追加額といたしまして歳入五百四十三億一千七百四十九万三千円、歳出五百四十三億一千七百四十九万三千円、これを昭和三十七年度予算額といたしまして二兆四千八百十一億一千八百七十二万一千円、このように修正する次第でございます。  甲号といたしまして、「歳入歳出予算補正修正」、「大蔵省主管」となってございますが、租税及び印紙収入五百四十一億五千八百万円、これを五百四十三億一千七百四十九万三千円に直すわけでございまするし、租税を五百四十三億一千七百四十九万三千円に、所得税を二百六十三億六百七十四万六千円に、法人税を二百八十億一千七十四万七千円に直すということになっていることでございます。  次に、労働省所管でございまするが、炭鉱離職者援護対策費一億五千百七十六万五千円を二億六千五百十六万五千円に修正する次第でございます。計二億一千八百八十六万四千円を、修正といたしまして三億三千二百二十六万四千円に、労働省所管補正額合計六億八千七十九万三千円を七億九千四百十九万三千円に修正する次第でございます。  次に、自治省管轄でございまするが、自治本省といたしまして、交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れ百五十六億五千百六十六万二千円を百五十六億九千七百七十五万五千円に修正するものと、百五十六億五千五百六十九万二千円を百五十七億百七十八万五千円に修正するものと、歳出補正額を合計いたしまして五百四十三億一千七百四十九万三千円に修正する次第でございます。  以上が、ただいま申し上げました大蔵省、労働省、自治省関係の歳出歳入予算の数字でございまするが、何とぞ皆様方の御賛同をお願いいたしまして、本法案の可決を皆さん方にお願いする次第でございます。(拍手
  16. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 豊瀬禎一君。   〔豊瀬禎一登壇拍手
  17. 豊瀬禎一

    豊瀬禎一君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)及び昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)に対する修正案の提案趣旨の説明を申し上げます。  私が修正いたしたいのは、産炭地域振興事業団の事業の範囲を大幅に拡大させるため、産炭地域振興対策費を増額しようとするものであります。  産炭地の現状は、社会的、経済的苦難の加重、市町村では、炭鉱に依存している地元産業、商店等の衰微と倒産が多く、さらに、炭鉱離職者の生活保護と失対事業の増大等で市町村財政は苦しい状態に置かれているのであります。なかんずく、炭鉱スクラップ計画の大半を占めるといわれる筑豊地帯は、百万近い人のうち、六割までが石炭によって生活をいたしており、産炭地の振興いかんがそのまま地域経済の運命を決すると言っても過言でないのであります。これは、単に地域的な経済、社会問題にとどまらず、わが国全体の経済上、社会上の均衡ある発展に重大なる障害となりつつあるのであります。かかる意味においても産炭地域の振興を急ぐ必要があり、さらに、産炭地の経済を振興するためには、各種産業の背景ともいうべき運輸、交通、工業用水及び動力の確保が必要であります。一方、地元産業が衰微しないことによって他産業を誘致する原因ともなりましょう。このような公共投資は多額の費用を必要とし、疲弊した産炭地市町村の財政では不可能であります。  幸い、政府では、産炭地域振興事業団を設立して、産炭地域振興事業の母体たらしめようとしており、産炭地域でもこれを期待いたしているのであります。しかるに、今回政府が提案してきている補正予算では、産炭地域振興対策費としては、わずか一億五千万円にすぎず、産炭地域振興事業団法の改正案を見ても、わずかにボタ山処理等の事業を追加しているだけで、不十分きわまりないものと断言して差しつかえがありません。  このような観点から、私は、産炭地域振興事業団の行なう事業を、さらに工業用水道、運輸施設、低品位炭による発送電施設、あるいは雇用の増大に資する事業の経営または投資の業務も行なわせるために、産炭地域振興対策費をさらに五億円追加して、六億五千万円にしようとするものであります。  以下、予算案の具体的な修正個所を説明申し上げたいと思います。  補正予算総則第一条中表を下記のとおりといたします。補正追加額の五百四十一億五千八百万円を五百四十八億六千百二十三万四千円とし、最終的に三十七年度の予算額を歳入二兆四千八百十六億六千二百四十六万二千円とし、歳出も同額といたします。  さらに、甲号歳入歳出予算補正の大蔵省主管の分の追加額といたしまして、租税及び印紙収入を五百四十八億六千百二十三万四千円に、租税を五百四十八億六千百二十三万四千円に、(項)の所得税を二百六十五億七千八百六十一万七千円に、法人税を同様の額に修正いたします。  通産省所管のうち追加額といたしまして、産炭地域振興対策費を、原案の額を六億五千万円に、したがって、通産省の補正額合計を三十四億四千三十一万四千円に修正いたします。  続いて、自治省所管の追加額といたしまして、(項)の交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰入の原額を百五十八億五千四百八十九万六千円に修正し、歳出補正額総計を五百四十八億六千百二十三万四千円に修正いたします。  以上の点から、さらに、昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)を次のように修正いたします。  甲号の歳入歳出予算補正といたしまして、大蔵省及び自治省所管の交付税及び譲与税配付金の追加額といたしまして、(款)の他会計より受入を百五十八億五千四百八十九万六千円に、項の一般会計より受入を同額に修正いたします。さらに、歳出の追加額といたしまして、地方交付税交付金を百五十八億五千四百八十九万六千円に修正いたします。  以上で、産炭地振興事業団に対する追加額の補正予算の修正の説明を終わります。(拍手
  18. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 藤田藤太郎君。   〔藤田藤太郎登壇拍手
  19. 藤田藤太郎

    藤田藤太郎君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)及び昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)に対する修正案を提案し、その提案理由の説明を行ないたいと存じます。  まず最初に、本修正案の要旨を簡単に申し上げます。  現在炭鉱離職者に対しましては、労働基準法の定めるところによりまして、平均賃金の三十日分に相当する金額が支払われることになっておりますが、政府の今回の提案によりますところの補正予算によりますと、これら炭鉱離職者に対する給付金を若干増額いたしまして、最高限度額を十万円に引き上げるということであります。しかしながら、今日の中高年齢離職者の就職困難という現状からみますと、この程度の給付金ではきわめて不十分であります。したがって、わが党におきましては、炭鉱労働者が経営者の一方的な解雇によって受けるべき退職金がない場合、またはその額が四十万円に達しない場合にあっては、二十万円の金額をこえない範囲において、最高限度額を二十万円に修正しようというのがその本旨であります。したがいまして、この修正に伴い必要とされる経費を補正増額することが本修正案の趣旨であります。  財源の大綱だけを説明いたしたいと思います。  補正予算総則第一条中表を下記のとおりとする。区分、昭和三十七年度成立予算額、歳入二兆四千二百六十八億百二十二万八千円、歳出二兆四千二百六十八億百二十二万八千円、同額でございます。補正追加額といたしまして五百五十六億七千七百三十八万一千円、歳入でございます。歳出も同じでございます。昭和三十七年度予算総額は二兆四千八百二十四億七千八百六十万九千円になりまして、歳入歳出を同額にしているのでございます。これによって石炭離職者給付金の額は十億八千二十八万円増額することになります。あとは資料で御参照いただきたいと思うのでございます。  私は、次に、わが党が炭鉱離職者に対する給付金の最高限度額を二十万円に増額補正する修正案につきまして、具体的にその理由を申し上げたいと存じます。  元来、失業という事態は、国の経済政策のやり方によって発生するものであります。したがいまして、失業が発生した場合には、国の全責任においてこれを救済すべきものであります。このような失業に対する思想は、社会主義諸国は言うに及ばず、先進資本主義諸国においても確立されているのであります。ところが、わが国の自由民主党政府は、財界や経営者におもねるあまり、所得倍増計画などという幻想を振りまいて、資本の高度蓄積のみを考えているのであります。この結果は、政府の統計によりましても、わが国においては潜在失業者が約一千万人も存在することを指摘せざるを得ないのであります。しかも政府は、失対事業から失業者を閉め出そうとしたり、失業保険は低く押えたりしているのであります。私は、自由民主党政府が少しでも働く者の生活を向上しようと考えているのであれば、すみやかに完全雇用政策の実施と全国一律の最低賃金法を制定し、働く者の生活向上への道を実現すべきであると思うのでございます。最初にこの点を強調したいのでございます。炭鉱離職者に象徴される失業者の問題すら解決できないで、何が所得倍増計画でありましょう。  第二点といたしましては、池田内閣の高度経済成長政策は非常な物価騰貴を招いておりまして、これによって労働者の生活はますます苦しくなっているのであります。政府が離職者給付金を十万円くらい支給したとしても、現在の石炭企業の現状では、退職金をとることはなかなか困難であります。ですから、家族の多い離職者にとっては路頭に迷わざるを得ないのであります。しかも、公務員労働者に対しましては、二十年勤続すると賃金の四割に相当する年金の給付と退職金の支給の制度がとられているのであります。これら公務員労働者と比較いたしましても、炭鉱離職者がいかにみじめな状態に置かれているかが御理解いただけると思うのであります。したがいまして、十分とは言いかねますが、当面二十万円の離職者給付金を支給いたしまして、再就職に備えるようにとの配慮であります。  第三には、諸外国の労働者の状態を見ますると、特にヨーロッパ諸国におきましては、完全雇用政策がとられているのであります。産業の機械化が進展しますと、労働時間の短縮をはかって、完全雇用への道を確保しているのであります。イギリスにおいては、老後の生活保障として二万五千円の年金が月々支給されております。フランスにおきましては、全国一律二万四千円の最低賃金制度が確立しているのであります。ところが、わが国の現状を見ますと、機械化が進めば進むほど首切りが激しくなるのでありまして、また、失業した場合には、若干の保険金が給付されるにすぎないのであります。このような国際的な比較をしてみますと、わが国の雇用や失業保障がいかに貧弱なものであるかがわかるのでございます。したがいまして、この際まず、炭鉱離職者から失業保障を確立さしていく必要があろうと考えるのでございます。  最後に、私は、前にも、失業は国の経済政策に基因するものであることを強調いたしましたが、石炭産業についてこのことを考えてみたいのであります。石炭産業の今日の衰退は、全く国の経済政策、特にエネルギー政策の貧困にあることは明らかであります。戦後石炭産業は隆盛の一途をたどってきたのであります。しかし一方では、国際石油資本の進出によりまして、エネルギー産業における王座が徐々に崩壊しつつあったのであります。昭和二十七、八年当時を振り返ってみたいのでございますけれども、当時の日本産業が機械化生産を振興するときにあたりまして、日本の化学産業発展を、石油化学にするか、石炭化学を中心に発展さしていくか、重大な岐路に立ったときがありました。石炭業者は自己本位に石炭値段をつり上げて、石炭化学の日本で進む道をとめたのであります。また、燃料エネルギーも、石炭から石油に移る基因を作っていったのであります。それに対しまして自由民主党政府は無為無策でありまして、また、石炭資本はただただ利潤の追求にのみ専念いたしたのでありまして、その結果が今日の石炭産業の衰微となって現われているのであります。したがいまして、これによって炭鉱労働者が一方的に職を奪われて、生活の道を断たれる理由というのは、私は見つけることができないし、こういう暴挙は断じて許すことはできないのであります。また、万やむを得ず解雇されるようなことがあっても、国の責任において失業中の生活を保障することは当然過ぎるほど当然であると言いたいのでございます。  以上、わが党が本修正案を提案した理由は、炭鉱失業者の失業保障が実現することをこいねがって、二十万円の離職給付金の設定を提案いたした次第でございます。何とぞ御審議の上、御可決あらんことをお願いする次第でございます。(拍手
  20. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 修正案は、いずれも予算総額の増額修正案でありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。田中大蔵大臣。   〔国務大臣田中角榮君登壇拍手
  21. 田中角榮

    ○国務大臣(田中角榮君) ただいま議題となっておりますところの阿部竹松君、豊瀬禎一君及び藤田藤太郎提出にかかる修正三案に対し、内閣の意見を申し上げます。  政府は、さきに提案をいたし御審議を願っている補正予算に計上いたしました石炭対策を最上のものと考えておりますので、修正案にはいずれも賛成いたしかねるのであります。(拍手
  22. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 質疑の通告がございます。順次発言を許します。大矢正君。   〔大矢正君登壇拍手
  23. 大矢正

    大矢正君 私は、ただいま議題となりました昭和三十七年度補正予算及び阿部竹松議員ほか二名から提出をされました修正案に対しまして、以下順次質問を試みようとするものであります。まず、修正案に対して質問をいたします。  修正案の第一は、就職促進手当政府原案であります四百五十円を六百円に引き上げるというものでありますが、この六百円で果たして炭鉱の離職者の生活が守られるかどうかということを、まずお伺いをいたしたいと思います。  次に、第二点といたしまして、豊瀬議員提出修正案について。これは、産炭地振興事業団に対しさらに五億円を出資しようとするものでありますが、この五億円で、はたして産炭地振興対策の財政措置が十分にとられ得るものかどうか、そしてまた、この五億円によって何をなさんとしておるのか、この点について具体的かつ詳細にお答えを願いたいと思います。  三番目は、藤田議員提出修正案についてであります。内容は、離職者給付金を最高限度十万円を二十万円にするということでありますが、これも同様に、今日の一般情勢から推しまして、二十万円程度の給付金で、はたして離職者に対して最善の措置と言い得ることができるかどうかということについて、提案者の意見を承りたいと思います。  次に、私は、大蔵大臣以下十人の閣僚に、二十九項目にわたりまして質問をいたしたいと存じます。時間がありませんから、与党の提案によって十分間に制約をされましたので、項目だけをあげますから、明確にひとつお答えをいただきたいと思います。  まず、大蔵大臣にお伺いをいたします。  第一番目は、石炭産業の維持増強のために、具体的にはどんな資金計画を持っておられるか。  二番目は、産炭地の中小企業に対する売掛金の未払い対策その他について、金融上これまた具体的な措置はどんなものを持っておられるのか。  三番目は、原油に対して関税の引き上げを行なうやの考えが政府部内にあるようでありますが、それは一体どういう内容のものなのか。  四番目は、重油消費税を新設すべきであるという意見がかなり国民の間には強いのでありますが、これを新設する考えがあるのかないのか。もし、ないとすれば、その理由を明らかにしてもらいたい。  次に、通産大臣にお伺いをいたします。  まず第一は、ボイラー規制法はこれを存続するのかしないのか。しないとすればその理由、するとすればその理由。  次に、昭和四十二年度に五千五百万トンという需要を政府は答弁されておりますが、これは単なる需要の見通しなのか、それとも計画なのか。  次は、同じく当面五千五百万トンの需要を見込んでおりますが、政府はこの五千五百万トンを最小限度の範囲内という考え方に基づいて、責任をもってその確保に努める考えがあるのかどうか。  次に、総合エネルギー政策は、いかなる形でいつ樹立されるのか。  次に、流通機構を整備し、価格の低下をはかると言うが、ほんとうの東京における家庭用炭の価格はどの程度と通産大臣は見ておられるのか。同時に、電力用炭の各社別の価格を明らかにしていただきたい。  次に、昭和三十四年にきめられた石炭合理化基本計画と先般閣議で決定をした政策大綱との違いは、一体どこにあるのか。  次に、労働大臣にお伺いをいたします。  まず第一は、離職者の雇用については法律上の義務はないと、あなたはおっしゃっておられるが、それは一体どういう意味なのか。もし法律的に義務がないとすれば、それでは単に道義上の責任しか政府は負わないという解釈になりますが、その点はどうか。  次に、政府の離職者雇用についての具体的な数字上の裏づけを明らかにしてもらいたい。  次は、雇用促進手当を四百五十円で頭打ちをしたその理由を明らかにしてもらいたい。  次は、雇用促進手当四百五十円は最高の頭打ちでありますが、最低は一体幾らなのか。同時にまた、その雇用促進手当というものは、月収に換算をしてどの程度になるのか。はたしてそれで生活が守られるのかどうか。同時にまた、それと生活保護法との関係はどのようなものなのか、お答えをいただきたいと思います。  続いて、三十七年度の合理化計画によりますと、三万一千名の離職者が出ると政府は回答しておりますが、この具体的な雇用計画を明示してもらいたい。  次に、近藤科学技術庁長官にお伺いをいたします。  エネルギーの需給計画の中で、原子力は、はたして見込まれておられるのかどうか。  第二点は、石炭化学あるいは石炭の科学的利用についていかなる方法を持っておられるか。  次に、運輸大臣に伺いたい。  国鉄の電化拡充計画を満たすために、石炭専焼火力発電所を建設するのかしないのか。  二番目、石炭輸送費の運賃補給をする意思がありやなきや。  次に、農林大臣に伺いたい。  最初は、鉱害復旧はこれを全額国庫負担とすべきであると思うが、どうか。この際、特につけ加える必要性はないのでありますが、お答えいただきたい。  次に、産炭地域における農業振興策を具体的に明らかにしてもらいたい。  次に、自治大臣に伺いたい。  町ぐるみスクラップになる産炭地財政の窮迫に対しまして、基地交付金と同様な性格を持つ資金の創設が必要であると思うが、お答えをいただきたいと思います。  同時に、緊急就労失対事業、生活保護費、学校給食費の支出増を補てんするためには、具体的にどんな措置を持っておられるか。  次に厚生大臣に伺いたい。  産炭地における生活保護者の増加の実態及び転落防止のために、具体的にどんな措置を持っておられるか。  閉山地域における飲料水の確保対策はどうか。  次に、文部大臣に伺いたい。  産炭地における急速な閉山が学校教育に及ぼす影響についてお答えいただきたい。  二番目は、学校校舎及び学校給食の産炭地における動向及び対策を明らかにしてもらいたい。  次は、産炭地自治体財政が教育予算に及ぼす影響について詳細に説明をしていただきたい。  最後に郵政大臣にお伺いをいたします。  炭鉱離職者を雇用するといっているが、具体的に逓信業務と電信電話業務の雇用量を明らかにしてもらいたい。  次に、郵政関係に雇用する場合、勤続年限、貸金ベースについて、特別に考慮をするのか、しないのか。  以上であります。(拍手)   〔阿部竹松登壇拍手
  24. 阿部竹松

    阿部竹松君 ただいま大矢議員の質問でございますが、四百五十円という金額が六百円に上昇することによって、はたしてその金額で生活ができるやいなやというお尋ねでございます。今より二週間ほど前の新聞で見たわけでございますが、政府でこの促進手当を決定したときに、四百五十円という金額、三年間という日数、不穏当であるではないかということが、自由民主党の政調会で問題になったという記事が出ておりました。私は記事の間違いではないかと拝読したわけでございますけれども、国民の中で、炭鉱労働者だけに四百五十円、三年間、不当ではないかというお考えをもし持っておられる方があったとすれば、はなはだ残念でございまするがゆえに、大矢議員の御質問に答えると同時に、なぜこういう金額が必要であるかということを、あわせて御答弁に供したいと思うわけであります。御承知のとおり、戦争中、あるいは昭和二十年八月十五日に戦争に負けて、ダグラス・マッカーサーが日本に乗り込んできたわけでありますが、戦争中は日本にエネルギー源というものは石炭しかございません。したがって、九州の炭田から北海道の炭田まで、石炭の一塊は血の一滴であるということで、それぞれの炭田におきましては、御承知のとおり盗掘、乱掘の連続でございました。今申し上げました終戦を迎えると同時に、これまた日本の国の復興は、石油がございませんから、どうしても石炭にたよらなければなりませんので、これまた日本の復興は石炭からということで、終戦の疲弊にあえぐわが国を復興させるために、北は北海道からこれまた南は九州の炭田地帯までの、最も優良で戦争中に残っておった鉱区をそれぞれ掘り尽くしてしまったのでございます。したがいまして、こういう状態が続いたものでございまするから、数年間でほとんどいい鉱区が掘り尽くされてしまった。あと盗掘、乱掘のあとに残ったのは、半分は三井の鉱区であり半分は三菱の鉱区であるとか、あるいは半分は住友の鉱区であり、半分は古河の鉱区であるという状態が、今日まで続いているわけでございまするけれども、こういう状態ですから、石炭経営者の責任も高かったかもしれませんけれども、どうしても政府のあたたかい施策がなければ、石炭産業というものが斜陽産業といわれて今日を迎えるのは当然でございます。池田総理大臣の大きらいなソ連とか中共はさておくといたしまして、池田さんと親類づき合いをしているイギリスにおきましても、西独におきましても、あるいはフランス、オランダ、ベルギーにおきましても、政府が、地下産業は国の宝である、国の基幹産業であるからということで、あたたかい保護政策をとって、皆さん方御承知のとおり、日本のような状態になっておらぬわけであります。  こういう状態で今日を迎えたわけですが、その間幾多のあやまちがございました。今日ではもうエネルギー革命ということで、私どもも流体エネルギーの優位性は認めるのをやぶさかでございませんけれども、今より五年前、第三十一国会かと記憶しておりまするけれども、当時の通産大臣高碕さん、その次の通産大臣になられたのが今輝ける自由民主党の前尾幹事長でございました。この高碕さんあるいは前尾さん、今総理におなりになった池田さんも通産大臣当時、七千二百万トンの石炭は絶対必要であるということで、石炭経営者諸君に訴えると同時に、政府の施策として、七千二百万トンの石炭の使用を方針として打ち出したのであります。私ども日本社会党の立場にとってみれば、なるほど七千二百万トン使っていただくということはけっこうであるけれども、当時は大体五千万トンか五千三百万トン程度が精一ぱいの消費量でございまするから、五十年になって七千二百万トンという大きなアドバルーンを上げて、炭鉱経営者が鉱内外の施設をしてたくさんの労働者を集めて、いよいよ七千二百万トンが出るということになったときに、政府の政策の誤りであったということで会社がつぶれてしまう、労働者が首切られるというような状態になったら困りますよ、ということで、国会で論争いたしました。当時商工委員の方がおられると思いますが、三十一国会会議録、二十九、二十八、二十七、あるいは二十五、二十四と、この会議録に、当時の模様が全部載っているわけであります。しかし、私どもは、当時政府がそう言ったからといって、現在けしからぬといって責める気持はございません。これはやむを得ないでしょう。経済界の変動と世界的に油の革命がきているわけですから、やむを得ないといたしまして、どうしてもこれを責めるよりも、あたたかい保護政策の手を差し伸べて、ヨーロッパ諸国のようにやってもらわなければならぬというのが念願であります。  そこで、終戦当時四十七万の炭鉱労働者がおりましたが、今日では御承知のとおり十九万六千。これも有沢広巳さんが調査団の団長として石炭産業の調査をなさいました結論として、七万六千人の人員を整理しなければならぬという状態になったわけであります。政府の言うことを聞いて、国の政策に従って働いて参った労働者が、五十万人近い人間から十万人になってしまったという産業は、世界中どこにもないと断言してはばからぬわけであります。こういうような状態でございますから、国の力で何とかしてくれぬかということで、炭労の諸君も皆さん方のお力をいただきまして、昨年の春から今日まで一カ年六カ月にわたって東京に代表が出て参りました。東京で自民党のそれぞれの担当のお役をなさっている方にお願いをしたはずであります。そのときに池田さんは、炭労の代表諸君を集めて、私が通産大臣で、ここにいる——隣りに佐藤榮作さんがおりまして、ここにいる佐藤君が大蔵大臣だったんだ。私が通産大臣当時、石炭産業はかくあれかしとやったんだけれども失敗でございました。したがって、これを失敗したんだから、これを私どもが取り上げてやってあげましょう、ということを約束したわけであります。私どもも、池田さんあるいは佐藤栄作さんを責めるよりも、何とかあたたかい手を差し伸べていただいて石炭産業を守っていく、同時に、そこに働く多くの労働者を助けてもらうほうが先決問題でございますから、池田さん頼みますよということで、自来一年間、池田さんもずいぶんやかましく言うなとお思いになったかもしれませんけれども、お願いして参りました。御承知のとおり、有沢さんの調査団の結論が出まして、どうも有沢さんの結論というものが、労働者の首が次から次へと切られると、しかし、労働者が首を切られても、必ず炭鉱で働かなければならないという筋合いのものではない、よそに仕事があったり、よそに家があって転地ができ、転業ができるのであったら、何も炭鉱にいる必要がないのだが、有沢さんの結論を読ましていただくと、これはどうもただ首切られるだけで、手当のほうが十分ではない。こういうことでまた池田さんにお会いいたしまして、何とかこれを総理大臣、やってもらわなければならぬ、こういうようにお願いしましたところが、総理大臣いわく、なるほど有沢さんの調査団の結論は見ておりません。しかし、どういう結論が出るかわかりませんけれども、私どもは、政府として有沢さんにおまかせをしたのであるから、有沢さんの結論が出るまでは何とも言えませんけれども、有沢さんは学者でございまするし、私は政治家である。学者の出した結論がそのまま政治に生きるとは思いませんから、私は、政治家として皆さん方の要望をお聞きしましょうと、こういうことになって、私どもも大いに安心したわけでございまするし、その後、自来何カ月か過ぎまして、今度の国会で、予算委員会でいろいろ問題になりましたが、衆議院の私どもの代表と、自民党の皆さん方の党の代表といろいろ話し合って、最終的に、有沢さんの答申案に加えて、政府の閣議決定とあわせて、日本社会党と自民党の責任者同士の話として、石炭政策はかくあれかしという決定をした寸前に、総理大臣の決裁で、自民党と社会党の結論が葬り去られたという情けない現実であります。しかし、私は、大矢先生の御質問に対する答弁でございまするから、あまりそういう点について深く触れるのもどうかと思いまするが、ただ、炭鉱労働者がたどった運命を皆様方に披瀝申し上げて、なぜ国で炭鉱労働者を助けてやらなければならぬか、見てやらなければならぬかと、こういうことを皆さん方にお願いすると同時に、大矢さんにお答え申し上げますることは、六百円の金でとうてい生活ができると思いません。また、六百円が千円になったといたしましても、こういう金で長く人間が生活するという筋合いのものではなかろうと思うわけであります。新しい仕事を見つけて、一刻も早く、国から補助金をもらったり保護してもらわぬほうが、最も望ましいわけでございまするから、こういう金は、相なるべくはもらわないほうがよろしい。しかし、皆さん方御承知のとおり、炭鉱を離れて東京に参りましても、大阪に参りましても、あるいは中京に参りましても、二万円か二万五千円の仕事はあるわけであります。しかし、炭鉱に働く従業員は、大体三十五から四十五、あるいは五十ぐらいの年令層が非常に多い。中学校、小学校、あるいは幼稚園ぐらいの子供を四、五人かかえているわけでございまするから、二万円の仕事があったといたしましても、東京、大阪、あるいは名古屋にいたしましても、畳一畳が千円でございまするから、六畳一間借りても六千円、二万円の仕事を見つけたといたしましても、親子四、五人で六畳一間六千円の家賃を払って、働く仕事を見つけても、生活ができないというのが現状であります。ですから、仕事を見つけるまで、何とか国の力によって生活をさしていただきたい。しかし、生活を国の力によってさしていただくというのは、今申し上げましたとおり、本分でないのでございまして、炭鉱から他産業に移動して行くか、あるいは新しい仕事を見つけるか、何とか今まで国の再建に役立って参りました労働者のために、ひとつ国の力でやっていただきたいということでございまして、四百五十円を六百円にするということは、わずか百五十円の値上がりでございまするから、満足なものだとは私どもも考えておりません。同時に、物価が毎日のように上昇して参るのでございますから……。
  25. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 阿部君、時間が参りました。
  26. 阿部竹松

    阿部竹松君(続) なかなか四百五十円が六百円になったといたしましても、容易な生活でございません。したがいまして、私ども考えておりますることは、さいぜん申し上げましたとおり、失業保険にいたしましても、二一%の値上がりが考えられているやに承っておりまするし、物価も上昇することでございまするから、この四百五十円から六百円にするということは、一、二、三の暫定処置でございまして、四月一日からは、新しく御提案いたしまして、皆さん方の御審議をいただきたいというように考えているわけであります。したがいまして、そういう点について……。
  27. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 阿部君、時間が参りました。
  28. 阿部竹松

    阿部竹松君(続) よろしく皆さん方の今後の御審議をいただきたいわけですが、以上申し上げまして、大矢正君の御答弁にする次第でございます。(拍手)   〔豊瀬禎一登壇拍手
  29. 豊瀬禎一

    豊瀬禎一君 私に対する大矢議員の御質問は、私が提案申し上げました五億円の追加によって産炭地の振興対策が十分できるかどうか、またその内容はどういう具体性を持っているものであるか、このような御質問であったと理解いたしております。  この御質問に直接お答えいたします前に、産炭地域振興事業団法の第一条には、この事業団を設置した目的を示しております。すなわち、「産炭地域振興事業団は、石炭鉱業の不況により特に疲弊の著しい産炭地域における鉱工業等の計画的な発展を図るため、当該地域における鉱工業等の振興に必要な業務を行なうことを目的とする。」と定めております。同十九条には、この事業団の範囲を数個条にわたって示しているのであります。すなわち、「石炭鉱業の不況により特に疲弊の著しい」というこの第一条の目的の条項に似通った問題点をあげると同時に、これらの管理及び譲渡に関することを規定すると同時に、事業団のなすべきいろいろの業務の総括を述べているのであります。このように、産炭地域における振興事業団というものは、石炭鉱業の不況によって、単に炭鉱だけではなくして、これと関連する産業、あるいは地域経済に甚大な影響を与えており、これを何らかの事業を興すことによって救済をしていくというのが趣旨であろうと存じているのであります。私、衆議院における予算委員会の質問を傍聴しておりましたところ、自由民主党のある議員発言の中に、社会党は炭鉱々々といっているが、炭鉱だけではないぞ、こういった御発言がありました。私は、まことに他院のこととはいいながら残念しごくな気持に陥ったのであります。単にこの国会が石炭対策を重点とするという意味でなくして、今の日本の政治経済の中におきまして、炭鉱問題をどう処理するかということは、政府だけでなくして、われわれ国会の重要な課題の一つであると私は信じております。そのことに対して、炭鉱だけではないぞという言葉の持つ内容はきわめて重大であります。もちろん、国会が処理すべき重要政策は炭鉱だけではありません。この言葉の意味だけをとりますと、決して間違いではありませんけれども、炭鉱だけではないぞという意識の中には、石炭問題に対する炭鉱問題に対する認識の軽薄さを如実に示していると私は指摘いたしたいのであります。先ほど田中大蔵大臣は、これで十分である、このような答弁がありました。私、木国会が始まります前に、福岡の筑豊の炭鉱地帯を六日間にわたって歩いて参りました。かつて空をおおっておった煙はなくなってしまい、町を歩いても死んだ町のようにどこにも生気がございません。もし田中大蔵大臣が一歩でも現地に足を踏み入れられておりましたならば、わずか一億五千万円の金で十分であるという、事実に反した、あるいは炭鉱の実情を理解しないような御答弁はなさらないと、私は思うのであります。かつて日本には、民のかまどの煙の薄いのを見て税金を免除したという仁政のあることは、大臣も御承知のとおりであります。池田総理も、自分で、飛行機から、あるいは高級な自動車の中から産炭地域をながめられるのではなくして、実際に炭鉱の中に入り、倒産している中小企業の門戸をたたき、持っていく弁当もなく、学校でさびしく指をくわえている青少年の姿をごらんになるならば、わずか一億五千万円という僅少の額でこの問題を始末しようとするような政治はなさらないと、私は確信するのであります。私は、本議場におきまして、教科書法案の質問の際に、池田総理に対しまして、スズメの涙ほどでもない、ノミの涙であるという指摘をいたしましたが、現下の産炭地域における窮状を救うためには、一億五千万円はあまりにも僅少な額であります。私が先ほど提案いたしました五億円も、現状を辛うじて救済するに足る最小限度の金額であります。大矢委員の御指摘のように、十分であるかという御質問に対しましては、率直に、必ずしも十分でないとお答えせざるを得ません。しかしながら、現段階において、早急に対策が行なわれるといたしますならば、まだ六億五千万円の金で私は救済し得ると思うのであります。これを一億五千万円の少金額で現在措置するならば、三カ月、半年の後には、十億も二十億も金を出しても間に合わなくなるのが現状であると指摘することができましょう。政府の今回出しました産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案提案理由には、さかしらげに次のような表現があります。「石炭鉱業の合理化の進展に伴い、従来石炭鉱業に大幅に依存してきた産炭地域経済は、疲弊の度を深めており、石炭関連企業の衰微、地元市町村財政窮迫は著しいものがあります。これら産炭地域の疲弊を防止し、地域経済の安定的発展をはかるためには、同地域において、新たな鉱工業等の振興育成に努めることが、最も肝要であります。」、私がさかしらげにと言ったのは言葉の上においては、産炭地域の窮状を的確に表現しながら、その施策のあまりに無為無策であることを指摘いたしたいのであります。その証拠は、産炭地域振興事業団に、従来いろいろなことがやられておりましたが、今回は新たにボタ山の処理だけを追加したにすぎません。炭鉱といえばボタ山、このような認識は、過去にもあったと思います。私は、現段階における産炭地域と炭鉱の疲弊状況との密接な関連性の中において、ボタ山の処理だけを今回新たに加えることによって、私が先ほど読み上げました産炭地事業団の第一条の目的に合するかのごとき認識を持っておられる、政府の、怠慢というか、認識不足を、この際強く指摘しておきたいのであります。  福岡県におきまして約百万、全国二百万から三百万の炭鉱と関連のある地域住民が生活を営んでおります。筑豊地域の鞍手郡におきましては、全校生徒の約七二%が準要保護児童であります。このような状態の中では、あとで荒木大臣が的確な対策を答弁されると思いますが、教育が行なわれないということではなくして、どうしてこの子供たちに給食を与えるか、一日の弁当あるいは食物を与えるかということが、まず第一段階の問題であり、その生活指導も最も教師の頭を悩ましているところであり、市町村がこれが対策のために乏しい財政の中から四苦八苦しているのが実情であります。このような関連する地域の窮状を打開するためには、私は、その具体的な施策といたしまして、たとえば工業用水道の施設の問題を取り上げたいと思うのであります。この産炭地域にダムを作り、水道を開発して、新たな産業を興すための調査費として、現段階の試算といたしましては、一応七千万円程度の経費が必要ではないかと考えております。さらに、運輸交通施設費といたしましては、基幹道路のほかに、これらの地域における運輸交通の状況の調査、あるいはバイ・パス等の建設費として、五、六千万円の経費が必費ではないか。
  30. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 豊瀬君、時間が参りました。
  31. 豊瀬禎一

    豊瀬禎一君(続) さらに、低品位炭発電等、あるいは雇用増大等の幾多の政策を持っているのであります。  時間が参りましたので、以上で終わりますが、炭鉱地帯の現状を打開する道、あるいは産炭地域の窮状を救う道は、今日まで予算委員会等で答えられて参りました総理初め関係閣僚の空疎な答弁の中からは、何一つ生まれて参りません。この中にも関係の議員が多数おられると思いますが、要は、百万べんの善言を繰り返すことではなくして、国がどれだけの経費を支出して、具体的に何をなすかということが、目下の急務であるのであります。その一つの方策といたしまして、私は五億円の追加によって産炭地域の現状を救済いたしたいと念願しているわけでございます。(拍手)   〔藤田藤太郎登壇拍手
  32. 藤田藤太郎

    藤田藤太郎君 ただいま大矢議員から、この離職者給付金十万円を二十万円に上げたことで、これで生活が守られ、最善の処理と思うのか、こういう質問がございました。私は、先ほども申し述べましたように、一家が職を変えるために移動をしていく、物価高である、そういう事態の中では、とてもこの二十万円では最善の額であると申すことはできないと思っております。ただしかし、私たちがここで考えてみなければならぬことは、みんな働く能力のある者が、自分の労働力を通じて社会に貢献をしながら、一人の失業者もない幸福な生活をしていく。特に日本は、欧州各国と同じように、主権在民の国家でございます。国民が主権者であります。政治の大要諦は、この主権者である国民を守って政治をやるということに根源がなければならないと思うのでございます。ところが、日本の現状はどうでございましょうか。この石炭調査団の報告を見ますと、昭和三十二年に二十九万八千百九十人の石炭労働者が、三十六年末には十九万八千百六十四人、十万人この四年間で少なくなっている。   〔議長退席、副議長着席〕 この上に七万六千人の首切りがここで行なわれるという。この方々はそれじゃどこで働いて生活をしていくか、これが大問題であろうと思うのでございます。何といいましても、完全雇用の道、この石炭答申案にも書いておりますように、最低生活の保障をしていく道、これがこの答申の柱になっていることは、私が申し上げるまでもないと思うのでございます。ですから、これを実現していくのにはどうすればよいか、これをまず私は考えなければならないと思うのでございます。  池田さんは、(「池田さん、いないんだ」「呼べ呼べ」と呼ぶ者あり)ヨーロッパ視察してこられたわけでありますけれども、(「藤田君、答弁中止して……」と呼ぶ者あり)まあ、あとから議事録を見ていただいたらわかると思いますから……。池田さんはヨーロッパを旅行してこられた。そのヨーロッパの各国は今どういう政治をやっているか、完全雇用の政策がとられている。主権者である国民の生活は、国内の生産、経済の発展に応じて国民の生活が引き上げられて、バランスがとられているわけでございます。できるだけ景気変動をなくしようと努力をしているのもここにあるわけでございます。たとえば賃金と生産性を見ましても、ここ十年の長期展望に立って、賃金上昇のほうがみんな高いのであります。ところが、日本の生産性と賃金の上昇率を見てみますと、生産性は、三十年を一〇〇にして三十六年一五九、三十人以上の企業、製造業でありますけれども、賃金は実質賃金一三二でございます。これだけの、国民の生活を守るのにも大きな相違があるわけでございます。ことしのILOの総会で一週四十時間労働制勧告案がきめられました。アメリカを含んで、先進工業国といわれる国は、土曜、日曜休み、そして一週四十時間労働制の中で、一人の失業者も出さないようにするにはどうすればよいのか。今日では機械化の生産が発展をし、その速度に応じて一週三十五時間労働にしようではないかという議論がされている。日本はどうでございますか。日本に対するこのILOの四十時間と二日休みの勧告決議案とともに、四十八時間以上働いている国は直ちにやめようではないかという附帯決議がILOの総会できめられている。ところが日本は、一週間に四十九時間以上働いている人が、ことしの五月をとってみますと、二千五百二十七万人いるわけであります。なぜそんな長く働いて生活をしなけりゃならぬか。私、先ほど申し上げました潜在失業者一千万人。そういう形にあると同時に一千万人の潜在失業者がいる。人権尊重の近代社会においては、人を雇うには、その人が社会の普通の生活ができる、それだけの賃金を出す、これが人を雇う、人を使用する資格のあるものだと。池田さんは欧州に行かれたのでありますが、欧州の各国共通の常識でございます。日本は、安かろう、よかろうという、低賃金、長時間労働で、働いている者だけを犠牲にしていく。こういうことでは、いつまでたっても完全雇用の道というものは開けてこないのであります。炭鉱の七万六千の失業者は、政府の計画によって首を切られていくのでありますけれども、これはどうなる。私はこの根本の問題に政府が積極的に触れない限り、またこの施策を進めない限り、働く者の幸福というものは、私はあり得ないと思うのであります。このようなことが実現されないということであれば、物価は上がる、これは二十万円ではとてもとてもできない。最善の道は生まれない相談でございます。政府は、完全雇用をするのだ、石炭の離職者は皆就職をつけるのだと、こうおっしゃるのでありますから、われわれは、離職された人が政府の責任で就職の場につく。今物価高で、さしあたった問題でありますけれども、二十万円で、これで何とか、少ない額でありますけれども、しんぼうしていただいて——こういう考え方でここへ提案をした次第でございます。しかし、何と言ってもこの雇用対策、最低生活保障の問題が国の政策として行なわれないときには、これは改めなければならない問題であるのでございます。  それから、もう一つ私は申し上げたいのでございます。それは、この石炭の労働者、地下労働というのは非常に困難な仕事でございます。この困難な仕事の中で石炭を掘る。この石炭が、九千万国民の幸福のために燃料エネルギーによって生産に変わっていく。こういう形で、ほんとうに一般国民には経験のない苦労の中から労働を続けてこられた。
  33. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 藤田君、時間が参りました。
  34. 藤田藤太郎

    藤田藤太郎君(続) はい。その老後の保障はどうなっていますか。たとえば私は、先ほど、国家公務員や政府機関の年金制度、退職金の問題を申し上げました。しかし、今民間には厚生年金制度がございます。これはフラット月二千円であります。二十年間年金をかけて、老後の生活に月二千円でこの厚生年金給付がされるわけであります。賃金の差によって調整金が幾らかつきますけれども、このような状態でございます。こんなことをやっている国が世界中のどこにあります。三十九年四月から改正期でございますから、どうしても、少なくとも、国民年金のフラット分は七千円ぐらいに上げて、老後の生活を保障する、一般の方々は六十才であるけれども、地下労働者は五十五才から支給して、その方々が、りっぱに生活のできる老後の保障の年金制度の確立を、私は今後の政府に要求をいたしまして、実現をして、そして今、大矢議員が申されました、この前提の条件を作る、最低賃金もそうでございます。業者が勝手にきめたものを最低賃金だというようなことでない、生活のできる最低賃金をこしらえるというようなことを政府に要求いたしまして、われわれはこの実現をやっていく、この過程の一段階として……
  35. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 藤田君、時間が参りました。
  36. 藤田藤太郎

    藤田藤太郎君(続) 二十万円にいたした次第でございますから、この前提がくずれて参りますれば、これはどうにもならないということになりますので、そういう工合にお考えを願いたいと思います。  時間が参りましたので、答弁をやめます。(拍手)   〔国務大臣田中角榮君登壇拍手
  37. 田中角榮

    ○国務大臣(田中角榮君) お答えいたします。  石炭鉱業の再建の資金計画についてというのが第一問でございますが、御承知のとおり、有沢調査団の答申に基づいて、政府は十一月二十一日閣議決定をいたしておりますので、これの線に沿って、財政資金及び民間資金と各般にわたって措置すべく考えているわけでございます。  第二には、産炭地の中小の売掛金解消の問題その他についての御質問でございますが、予算委員会でも申し述べておりますとおり、中小企業三公庫の活用その他できるだけの措置を考慮いたしております。  第三の問題は、重油関税及び石油消費税の問題でございますが、本件についても、予算委員会で申し述べておりますとおり、今三十八年度予算の編成中でありますので、これが結論までには、重油関税、石油消費税のいずれかに落ちつくかを決定をいたしたいということを考えているわけであります。(拍手)   〔国務大臣福田一君登壇拍手
  38. 福田一

    ○国務大臣(福田一君) お答えをいたします。  ボイラー規制法の存続はただいま研究中でございます。  四十二年の石炭の生産並びに需要の確保については、五千五百万トンを最小限の目途といたしております。当面三十八年度においても、少なくとも五千五百万トンは確保に努めます。  総合エネルギーの問題については、今後、電力、油等のエネルギーの需要が経済的理由でふえても、石炭は五千四百万トンを確保する所存であります。  東京における家庭用炭の価格は、産炭地炭価より相当高いと聞いております。したがって、流通機構の問題は研究の要があると思います。また電力向け石炭の価格はカロリー当たり五十銭前後と聞いております。三十四年と三十八年の石炭に対する計画は大きく変化を見せましたが、これは主としてエネルギー化学の変化によるもので、やむを得ないものと存じます。(拍手)   〔国務大臣大橋武夫君登壇拍手
  39. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 第一に、離職者に対する政府の責任は、法律上の責任でなければ道義上の責任であるかというお尋ねでございましたが、政府は、離職者の雇用につきましては、政府としての政策上の立場から、その安定に努力いたすものでございます。  第二に、昭和三十四年四月以降本年九月までに離職いたしました者は十万三千人といわれておりまするが、この間、政府は、広域職業紹介、転職訓練等を推進いたすとともに、炭鉱離職者援護会及び雇用促進事業団を通じまして、これらの離職者対策の裏づけとなるいろいろな援護業務を実施いたして参ったところでありますが、これによりまして、昭和三十四年度以降本年九月までに合理化により解雇された離職者のうち、四万四千人が公共職業安定所を通じて再就職いたしており、また、約三万三千人が石炭各社の就職あっせん等により転換職場を確保することができているのであります。なお、このほかに、約一万人が農業及び自営業等についておりまするし、現在公共職業安定所に求職中の者は約一万一千人であります。このうち、現在失業保険を受給しつつある者は八千人、緊急就労対策事業の従事者が約四千人、ほかに、職業訓練を受けつつある者が約千人と相なっております。  次に、四百五十円の頭打ちの問題でございまするが、この金額は、職業訓練手当、失対事業賃金などとのつり合いを見て決定いたしたものでございます。最低額は、失業保険金と同じく、日額百二十円でありまするが、実際この百二十円に該当する者はほとんどございません。これに反して、四百五十円を受けると思われる者は全体の五五%、したがって、平均は三百七十四円、すなわち月平均一万一千二百二十円と予想いたしております。なお、この手当は生活保護とは無関係でございます。  次に、昭和三十七年度の離職者数は、石炭鉱業審議会にかかります合理化計画によってきまるものでございますが、その際には、必ず具体的な雇用計画を作るのでございます。したがって、三万一千人という数字は、まだ決定いたしたものではございません。しかし、雇用計画といたしましては、この離職者を完全に再就職させることができると確信いたしております。(拍手)   〔国務大臣近藤鶴代登壇拍手
  40. 近藤鶴代

    ○国務大臣(近藤鶴代君) 私へのお尋ねの第一は、原子力を総合エネルギーとしての立場からというお尋ねでございましたが、ただいま日本の原子力は、御承知のとおり、きわめて初歩の研究の段階でございますが、昭和四十五年になりましたならば、おそらく総合エネルギーとしては約二%くらいが計算されるのではないかと思っております。  また第二問は、石炭の科学的利用についてということでございますが、ガスあるいは火力発電、それ以外に、製鉄用のコークスの新しい製造法等による利用というようなことが考えられている程度でございます。(拍手)   〔国務大臣綾部健太郎登壇拍手
  41. 綾部健太郎

    ○国務大臣(綾部健太郎君) お答え申し上げます。  国鉄において火力発電をなす意思ありやということでございますが、目下のところ、産炭地は御承知のように僻陬の地でございまして、現在の国鉄においては今火力発電をやることは困難であると思いますが、さらに研究をいたしたいと思います。  次に、鉄道運賃——石炭運賃を補給する意意ありやというお尋ねでございますが、国鉄においては、すでに石炭等につきまして、十数億円の運賃その他について補給をいたして延納をいたさせておりますので、現在の国鉄の経済においては、これ以上やることは無理と考えております。  以上お答え申し上げます。(拍手)   〔国務大臣重政誠之君登壇拍手
  42. 重政誠之

    ○国務大臣(重政誠之君) お答え申し上げます。  鉱業権者が資力薄弱等の場合は、国及び県が負担して鉱害農業地の復旧をすることになっております。農業構造改善事業の推進等によりまして、産炭地農業の振興をはかりたいと考えております。(拍手)   〔国務大臣篠田弘作君登壇拍手
  43. 篠田弘作

    ○国務大臣(篠田弘作君) 大矢議員の第一の御質問は、町ぐるみスクラップになる市町村に対する自治省の政策はどうかということであります。全国的に見ましても、町ぐるみスクラップになる市町村はきわめて少ない例であると思うのでありますが、不幸にいたしまして、そういう市町村がある場合には、産炭臨時措置法によりまして、政府は重点的に、全力をあげまして、地域経済力の開発のために、新たな工場の誘致を初め、諸般の施設をしていかなければならないと思います。自治省といたしましては、市町村の行なう産業立地条件の整備事業等につきまして、適債事業につきましては、それにかかる経費に充当するため、地方債の資金の確保をはかっていく方針であります。  第二の御質問は、当面の問題である失業対策事業、生活保護費、児童生徒給食費、その他石炭産業の合理化の進行に伴って生ずる市町村財政の需要の増高に対して、どう処置するかという問題でありますが、これに対しましては、普通交付税による財源措置、また特別の経費に対しましては、特別付税の増額によりまして処置する所存でございます。(拍手)   〔国務大臣西村英一登壇拍手
  44. 西村英一

    ○国務大臣(西村英一君) 私に対するお尋ねは、生活保護の問題でございまするが、炭鉱離職者につきましては、政府はあらゆる努力をいたしまして再就職の機会を与えるべきでありまして、もし不幸にいたしまして生活保護に陥るというようなことがありましたら、生活保護につきましては万全を期したいと思いまするが、特にこの産炭地の問題といたしまして、児童福祉の問題に注意をいたしたい、かように考えておる次第でございます。  次に、水道の問題、飲料水の問題でございまするが、廃山によりまして事業主がなくなりますれば、市町村がどうしても水道施設を引き継がなければなりません。先般も政府調査団が参りまして、福岡地方を調べましたのですが、三十カ所ほどその対象になるところがあるようでございます。その点につきましては、詳細な調査はできておりませんけれども、十分住民に不便を与えないように注意をいたすつもりでございます。(拍手)   〔国務大臣荒木萬壽夫君登壇拍手
  45. 荒木萬壽夫

    ○国務大臣(荒木萬壽夫君) 大矢さんにお答え申し上げます。  今後、産炭地域における石炭合理化に伴う一番の問題は、文教関係について申せば、要保護児童ないしは準要保護児童生徒の増加傾向だろうと思います。これに対しましては、法律の趣旨に従いまして十分の措置を講ずることは当然でございますが、御指摘の学校給食、これに対しましても、十分の措置を講じますと同時に、さらに教科書その他学用品あるいは通学費、修学旅行費等につきましても、実態に即しまして十分の措置を講じて参りたいと存じております。(拍手
  46. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 手島郵政大臣は、歩行不自由でございますので、自席から答弁したいという申し出がございました。これを許可いたします。
  47. 手島栄

    ○国務大臣(手島栄君) お答えいたします。  私のほうにただいま労働省から約千名ばかり使いたいという話がありますが、まだ予算が成立しておりませんし、住宅問題が多少関連しておりますので、的確に数字は申し上げられませんが、本年度採用いたしました人の質はきわめていいようでありますので、できるだけ石炭のほうの人を採用いたしたいと考えております。   —————————————
  48. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 柳岡秋夫君。   〔柳岡秋夫登壇拍手
  49. 柳岡秋夫

    柳岡秋夫君 私は、昭和三十七年度一般会計補正予算並びに昭和三十七年度特別会計補正予算に対する修正案に対しまして、ただいまから若干の質問をいたしたいと思うのでございます。  なお、前もってお願いをしておきたいと思いますが、ただいまの大矢議員の質問に対する各大臣の答弁が、非常に抽象的にして具体性がございませんので、どうぞ私の質問に対しましては誠意のある答弁をお願いしたいと思うのでございます。  災害復旧事業費に関する昭和三十七年度補正予算額について百三十四億三千四百七十五万四千円の追加計上との、先ほどの委員長の報告がありましたが、私はこれに対しまして全く不満であります。政府は、総理の口をして、最近、国づくり、人づくりを繰り返し強調しておりますが、国づくりとは、治山治水を万全ならしめ、国民大衆が不安なくその生活を営なむことができるよう施策を講ずること以外にはないと思うのであります。わが国は年々歳々災害に見舞われぬときはなく、本年もまた九州四県、北海道は大災害に襲われ、多くの農民、市民、中小企業者等が、その生活を奪われているのであります。私は、池田総理の言うところの国づくりを真の国づくりならしめるためには、日本の再軍備、核武装化を急ぎ、日韓会談を進める現在の政策を中止し、あくまでも治山治水対策を万全ならしめ、国土の保全を確保するところにあると考えるのでありますが、総理のお考えをまずお聞きいたしたいと思うのであります。  次に私は、最近の災害の実情が、いずれも中小河川の再決壊に起因しているところから、今後中小河川対策を再検討し、治水事業計画の大幅な改訂、繰り上げ施行、工事の一元化を行なう必要があるのではないかと考えるものであります。この点での配慮がこの補正予算の中にはなされておらないのではないかと思われますが、政府災害対策についての根本方針を総理にお尋ねいたすものでございます。また、これと関連をいたしまして、災害復旧工事について、原形復旧よりも改良復旧を原則とすべきであると考えるのでありますが、災害復旧事業費補正予算の中で、この考えを実行されるかどうか、関係各担当大臣にお尋ねをいたすものであります。  次に、ボタ山対策費の問題であります。本年度の九州災害の中で最も特徴的であったのは、ボタ山崩壊による災害であります。また産炭地における地すべり、土地陥没などの災害であります。このように危険なボタ山は、特に九州に多数存在をしております。その付近の農民はきわめて不安な状態に置かれているのであります。これらに対して、緊急に、切り取り工事、砂防工事、家屋移転等の処置を講ずる必要があると考えるのでございますが、これに対する予算措置が全く講じられていないのではないかと考えられるのであります。どのように考えられているのか、通産大臣に質問いたすものであります。  次に、個人被害の救済対策についてであります。わが国の災害対策は、公共土木施設の復旧が中心となっております。もちろんこれは重要であることは言うまでもありませんが、それと同時に、忘れてならないのは、被災者に対する援護であります。国の国土保全対策の不備から、とうとい人命を奪われ、家屋を失い、田畑を流されるなどの被害を受けた人々が、その打撃から立ち上がれるように、あたたかい援護の手を差し伸べるのは国の責務であると考えるのであります。この援護と同時に、災害を受けたために生計が困難に陥った者に対して、この生活の保障に対して特別措置をとる必要があると考えるのであります。この点について、私は罹災者の援護及び生活保障法を制定する必要があると考えるものでありますが、これに対する政府の考えをお聞きしたいのであります。  また、これに関連して、不当に低額なものに押えられている災害救助法第二条及び第二十三条の法の適用基準を、次官通達によらず、法律または政令にするように改め、実情に即するようにすべきであると考えるのでありますが、この点について補正予算は何らの配慮もなく、従来のマンネリ化した事業の繰り返しを行なうだけのものではないかと考えるものであります。このような政府の態度では、今後においても災害の絶無を期することは絶対にできないと思われるのであります。  以上申し述べたところから、私は、百三十四億三千四百七十五万四千円のほかに、災害復旧事業費についてはボタ山対策費を追加するとともに、昭和三十七年度の集中豪雨による九州災害対策に対する緊急の予算を計上すべきであると考えるものであります。また、中小災害復旧及び改良復旧を大幅に織り込み、特に個人被害の救済対策を強化するため、罹災者の援護及び生活保障法などを制定するとともに、災害救助法を実情に即するように改正するための必要予算として、百二十億円を増額支出すべきであると考えるものであります。これについて大蔵大臣の考えをお尋ねいたすものであります。  次に、社会党から提案をされました修正案について、政府並びに各提案者に質問をいたします。  まず、政府に承りたいのは、社会党の修正案による増額分は、現状において捻出困難と思うかどうか。三十七年度国税等の自然増収分はどの程度に見込めるのか。そして、この増収分で修正増分はまかなえないのかどうか。この点を大蔵大臣にお尋ねをしたいと思うのであります。  さらに、政府にお尋ねしたいのでございますが、産炭地振興並びに石炭不況対策費の地方負担分を地方交付税でまかなうというが、まかなえるものであるのかどうか。地方交付税をこのようにひもつきでやるということは、地方交付税法の違反ではないか。もし違反でないというならば、その理由を説明をしていただきたいと思うのであります。また、交付税計算をするとすれば、今までの欠陥を補完できるいかなる単位費用項目とその単価をどう配分してやるのか、お聞きをしたいと思います。
  50. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 柳岡君、時間がきました。
  51. 柳岡秋夫

    柳岡秋夫君(続) さらに、県・市町村分別にこの問題については明示をお願いするものであります。また、特に九州の田川市において、大牟田市において、三十七年度に比し三十八年度の増額見込み分を具体的に御明示願いたいと思う次第であります。  最後に、それぞれの修正案の提案者にお聞きしたいと思うのでありますが、提案者は、政府原案並びに問題の自民社会両党の協議事項をほごにした政府の態度について、本修正案を作るにあたり、いかなる感想を持たれたか、この点ひとつ詳しく御説明をお願いするものであります。  時間のようでございますので、以上で私の質問を終わります。(拍手)   〔国務大臣池田勇人君登壇拍手
  52. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) ただいま御審議願っております補正予算中、災害復旧費百数十億円は過年度分の災害に対するものでございます。従来の方針によりまして計上いたしました。大体これで適当だと考えております。なお、災害復旧は、民生の安定、国土保全上絶対必要なものでございます。政府は、これに対しまして万全を今後も尽くしていきたいと思います。(拍手)   〔国務大臣河野一郎君登壇拍手
  53. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) 災害の復旧にあたりましては、改良復旧を旨といたしまして万全を期して参りたいと考えている次第でございます。(拍手)   〔国務大臣福田一君登壇拍手
  54. 福田一

    ○国務大臣(福田一君) お答えをいたします。ボタ山の問題につきましては、確かに九州地方には多数これが存在しておりますし、土地の陥没等もあるわけであります。この問題は、大体鉱業権者が現行法によりますと対策を講ずることになっておりますが、しかし、鉱業権者がなくなった場合においては、国においてこれを処置していかなければなりません。そこで、そういうことについては、ただいま予算をとってその調査をいたしている段階でございまして、もし、どうしてもすぐにもそういう危険が起きるという場合には、これを処置し得るようにいたしておりますが、ただいま、すぐに、あすにでもそういう事態が起きるということは、今起こってはおりません。もちろん、そういうことが起きた場合においては、緊急に切り取りとか家屋移転等も十分にやらなければならないと考えております。(拍手)   〔国務大臣西村英一登壇拍手
  55. 西村英一

    ○国務大臣(西村英一君) 個人被害について、生活保障法を出す考えはないかというようなお尋ねでございましたが、ただいまのところ、そういう考えは持っておりません。ただし、災害の場合に一番われわれでも同情にたえないのは個人災害でございまして、何とかしてこれをお助けしたいという気持は十分持っております。しかし、その生業の立ち上がりにつきましては、世帯更正資金等の制度もありますので、今後とも十分検討はいたしまするが、保障法を直ちに出す考えは持っておらないのでございます。(拍手)   〔国務大臣田中角榮君登壇拍手
  56. 田中角榮

    ○国務大臣(田中角榮君) お答えいたします。この補正に計上いたしました災害復旧費は、総理がお答えいたしましたとおり、過年災に対する計上でございます。過年災は三、五、二の比率で三カ年で修復をすることになっていますし、建設大臣もお答えのとおり、改良復旧も重点的に行なっておるわけでございます。今年度は災害も非常に少なかったので、過年災は三、五、二の比率以上に進捗をいたしておるわけでございます。  なお、この補正に計上した額よりも大幅に修正増額をしたらどうかというようなお話もございましたが、今度計上いたしましたのは、年度間の施行量を見まして、工事能力の点でおおむね施行できるという額を計上いたしたわけでございます。しかし、このように災害の少ないときは、できれば過年災は、より計画以上に遂行すべきであることはもちろんでありますので、将来第二次補正等が考えられる場合、工事能力の点その他を勘案しつつ、適宜措置をいたして参りたいと、こういう考えでございます。  なお、炭鉱災害その他に対して、修正部分を自然増収でまかなえるかどうかということでございますが、ただいま申し上げたとおり、工事能力その他の点を勘案をして考えて参りたいというふうに考えております。(拍手)   〔国務大臣篠田弘作君登壇拍手
  57. 篠田弘作

    ○国務大臣(篠田弘作君) 第一の御質問は、産炭地市町村の財源の非常な窮乏に対して地方交付税だけでまかなえるか、こういう御質問であります。昭和三十七年度はまだ年度の中途でございますから、はっきりしたことは申し上げることはできませんが、全国約百六十の産炭地市町村のうち、昭和三十五年度におきましては、十四市町村が赤字を出しておりまして、その総額は四億七千万円でございます。三十六年度におきましては、十六市町村が赤字を出しておりまして、その総額は四億三千万円でございます。従来、十分それでまかなって参ったわけでありますが、本年度におきましては、非常にそういう市町村がふえるものと思っております。しかしながら、普通交付税その他によりまして十分まかなえるものと思っております。  それから、それならば、地方交付税というものをひもつきでもってやるということは違反ではないかというお話でございますが、ひもつきでやらなくても、基準財政需要額の増額によりまして地方交付税は増額されるのでありますから、産炭地のいろいろな経済の必要上起こった経費につきまして、当然、それを充てるということはあたりまえでありまして、何もひもつきでやらなくても、十分その自治団体において処置されると考えるのであります。(拍手、「答弁漏れ」と呼ぶ者あり)   〔国務大臣田中角榮君登壇拍手
  58. 田中角榮

    ○国務大臣(田中角榮君) 財源のあるなしにかかわらず、先ほど政府の意見を申し上げたとおり、現段階においての災害復旧費は政府原案に計上しておるもので足る、こういうふうに考えておるわけでございます。(拍手、「答弁漏れがあるじゃないか、自治大臣」と呼ぶ者あり)   〔国務大臣篠田弘作君登壇拍手
  59. 篠田弘作

    ○国務大臣(篠田弘作君) 私に対する御質問に対しては、十分答弁したつもりでありますが、何が残っているのか、さっぱり私にはわかりません。(「さっぱりわからぬとは何だ」「取り消せ」と呼ぶ者あり、その他発言するもの多し)
  60. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 篠田自治大臣。   〔国務大臣篠田弘作君登壇拍手
  61. 篠田弘作

    ○国務大臣(篠田弘作君) さっぱりわかりませんと申し上げましたのは、ちょっと聞き漏らしまして——眠っておりません。メモをとっていたそのために聞き漏らしましたが、それは取り消します。  それから、単位費用の……(「陳謝させろ」「メモをとっていてわからぬとは何だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
  62. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 篠田自治大臣。   〔国務大臣篠田弘作君登壇拍手
  63. 篠田弘作

    ○国務大臣(篠田弘作君) 御質問の部分を聞き漏らしましたことは、まことに申しわけございません。(「メモをとっていたのとは違うぞ」と呼ぶ者あり)  それから、先ほど申し上げましたように、地方交付税をひもつきでやるわけではございませんから、単位費用項目が幾らであるとか、そういうことではなしに、基準財政需要額の増高に応じまして配付するわけであります。それを、各自治団体において、それに当てはめていくわけでありますから、別にひもつきでやるわけではございません。(拍手)(「何言っているのだ」と呼ぶ者あり)
  64. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 篠田自治大臣。   〔国務大臣篠田弘作君登壇拍手
  65. 篠田弘作

    ○国務大臣(篠田弘作君) 地方交付税単位費用の項目とその単価を県市町村別に明示せよというお話でありますが、それは私にはわかっておりません。さらに、九州の田川市あるいは大牟田市において、三十七年度に比較して三十八年度増額見込みはどのくらいであるかということでありますが、これも全体としての増額は現在予算折衝中でありますが、田川市であるとかあるいは大牟田市であるというような特殊の個別的な増額についてはわかっておりません。(「総理大臣の責任だ、何をやっているんだ」「さっぱおりわけがわからぬと言っている」「休憩々々」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然
  66. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 篠田自治大臣。   〔国務大臣篠田弘作君登壇
  67. 篠田弘作

    ○国務大臣(篠田弘作君) いま一度申し上げます。県市町村の配付分を明示しろというお話でございますが、全国の市町村に対する配分の数字というものを、それは表にはあるのでありましょうけれども、私は記憶しておりません。  それから、九州の田川市あるいは大牟田布に対して、三十七年度に比して、三十八年度の増額見込みはどうであるかという御質問でありますが、これは実はきまっておらないのであります。先ほどわからないと言ったのは誤りでありまして、きまっておらないわけであります。(「きまっておらないのはおかしい」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
  68. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 篠田自治大臣。   〔国務大臣篠田弘作君登壇拍手
  69. 篠田弘作

    ○国務大臣(篠田弘作君) 数字の詳細につきましては、委員会において資料を提出して御説明いたします。(「委員会なんかないぞ、何だ」「きょうは最終日じゃないか」と呼ぶ者あり)
  70. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 阿部竹松君。   〔阿部竹松登壇拍手
  71. 阿部竹松

    阿部竹松君 ただいま柳岡秋夫君の私に対するお尋ねは、今回の自民党、社会党間の話し合いの破れた点と、四つの法案に対する感想のお尋ねでございますが、四つの法案は、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案及び産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案、この四件になってございますが、柳岡秋夫さんのお尋ねに御答弁する前に、四件の法案について若干申し上げておかなければならぬことは、御承知のとおり、政府から今臨時国会にこの四件の法案が提案されまして、石炭対策特別委員会にかかりました。ところが、一昨夜の同僚藤田議員発言の中にもございましたが、石炭対策特別委員会は、私ども所属している社会党にとりましては、大河原一次君がわずか十五分の質問の短い時間で、高野君の動議によって打ち切られたわけであります。したがいまして、私であるとか、あるいは同僚の阿具根大矢議員は、ほとんど政府の提案趣旨も、政府のお考え方も聞いておりません。したがいまして、わずか十五分の審議でございまするから、政府の法案改正部分に対して御説明申し上げるのは、はなはだ危険でございまするけれども、主観をまじえないで、この法律がどういう結果をもたらすかということについて御答弁を申し上げて、御了解をいただきたいと思うわけであります。もちろん、この四つの法律の改正が出ておりましたが、これで決して満足するものではないわけでございます。この法律で満足をする、こういうことになるのでございますると、今お話申し上げました自民党と社会党との、これに対する話し合いはなくてもよかったでございましょう。有沢調査団の結論に基づいて、総理大臣の池田さんのお話によりますると、調査団の大綱はほとんど取り上げて盛り込んだとおっしゃっておるわけであります。しかしながら、有沢さんの答申の大綱をほとんど盛り込んでも、なおかつ足りないところに問題があるわけでございますから、当然与党である自民党の皆さん方と野党の私どもが一カ月有余にわたってお話し合いをいたしました、その結果につきましては、時間がございませんから、残念ながら詳細に申し上げることができません。ただ要点だけかいつまんでかけ足的に申し上げてみますると、雇用の問題と、需要の問題と、金融の問題と、こういう幾つかの柱を中心として自民党の代表の方と私ども日本社会党の代表が、今申し上げましたとおり長い日数をかけて話し合ったわけであります。政府からはここにおいでになっておりまする官房長官の黒金さんが入って、三者構成という形で話を進めて参りました。しかし最終的には池田さんが御承知おさなかったということで、花は咲いたけれども実がならなかったという状態で終わったわけでございまするけれども、私ども所属しておりまする社会党の立場をもってすれば、少なくとも自民党の幹事長である前尾さん、副幹事長である鈴木善幸さん、あるいは中村さん、今申し上げました官房長官の黒金さんが入っておるのですから、自民党のオールスター・キャストとお話し合いをしているという気持で交渉を進めて参りました。ところが残念ながら、今申し上げますとおり、花が咲いた、けれども実がならなかったという状態になって、きわめて残念でございまするけれども、そういうことで、私どもが今まで信用して交渉して参ったが、一片のほご紙にされてしまったわけであります。政党政治とかあるいはまた責任政治とおっしゃっても、総理大臣が知らないということになりますると、幹事長と話をしても、国会対策委員長と話をしても、官房長官と話をしても、何もならないということであれば、民主政治では決してなかろうと思うわけであります。しかし、これが私どもが見せられて参りました現実でございまするから、率直に報告申し上げなければならぬわけでございまするし、柳岡さんにも理解していただきたいわけであります。  そこで、それに続いて四つの法案の要点だけを報告申し上げてみたいと思うわけであります。今申し上げました四件の法案の中で、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案というのがあります。御承知のとおり炭鉱は次から次へと災害が、あらゆる産業に比べて一番多いところであります。一年間に一千人近い犠牲者が出る。重軽傷合わして三万人のけが人が出るのが石炭産業であります。ですから、石炭鉱業の保安を守るために鉱業法とか保安法を改正してほしいということを、十数年私ども社会党の立場に立つものは主張して参りました。自民党さんの中にも私どもの説に賛成してくれた多くの人々があるわけであります、しかし、なかなか法律が直らぬ。さいぜん申し上げましたとおり、高碕さんの時代とか、前尾さんの時代、あるいは水田三喜男さんの時代、何回頼んでも、話はわかったと言っても直してくれない。年々犠牲者が出るわけであります。そこで、こういう状態が続くのであれば、これはたいへんであるということで、保安の完全に守れない山は全部廃山、休山にしてしまえ、こういうのが昨年出た保安法の一部改正ということで出て参った法律であります。そこで、私どもの立場に立って見れば、そういう金をかけても、国から金を出してもらっても、なかなか保安の確保ができない。こういう山は、国の金でございまするから、何ぼ注ぎ込んでもよろしいという理屈になりません。したがって、当然そういう山には金を出す必要がない。しかし、そこで、しし営々として働いておった人が賃金ももらえなければ、もちろん退職金ももらえない。街頭にほうり出されるのだから、そういう人たちにはやはり何がしかの手当を国の責任において与えてくれぬかということと、もう一つは、力のある山、こういう山に対しては政府の保安監督行政を強化して、働く従業員の身の安全を保障するようにという保安法の改正の要望がございましたが、残念ながら今度の保安法改正にはそれが出ておりません。やがて本日この会議予算が通過しますると、保安法の改正も出る予定になっておるそうでございますから、あらためてそこで皆様方と十分意見をかわしていただきたいと思うわけでございまするけれども、炭鉱労働者は、今申し上げましたとおり、一千名の幽明を異にする従業員と三万名近い犠牲者が出てくる。この従業員を守るという保安法の改正でございまするから、私どもは何とか、こういう保安法の改正でなしに、もう少し実のこもった保安法改正をしてほしいというのが、この保安法改正に対する考え方であります。  その次に、質問の第三点でございまするけれども、産炭地の臨時措置法の一部を改正する法律案であります。ただいま税金の問題で、篠田自治大臣と質問者の柳岡君との間で問答がございましたから、なかなか自治大臣も答弁が苦しいようでございますから、その点には触れません……
  72. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 時間が参りました。
  73. 阿部竹松

    阿部竹松君(続) そこで、今問題になった点以外の点に触れてみますると、有沢調査団の答申の中で一番重要な問題は、石炭産業を合理化することによって七万六千名の首切りが出る。その七万六千名をどうするかということが有沢博士の最も苦心したところだったと思うのであります。そこで、一つの産業から、二十万のうちから七万の首切りが出るという問題ですから、有沢さんの答申を読んでみますると、まず第一番に、離職者対策というものを二つに分けて答えを出しておられるわけであります。一つは、その山に人を残して、そこで仕事を見つけ、工場を建て、産業を興して、その山でまず首を切られた従業員を収容しなさいということ、一方、それだけではとうてい納まらぬのであるから、よそに転出をして、よそで仕事を見つけて就職をさせろというのが、有沢調査団の答申の主眼点であったのであります。ですから、よそに転換になる従業員は別といたしまして、山に残る、有沢さんのおっしゃる、産炭地に仕事を見つけて働く労働者をどうするかということが、この産炭地振興法の一部改正にかかって参るわけであります。ところが、この法律を読んでみますると、産炭地の山に残ったほうの人のために……
  74. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 時間が超過しております。
  75. 阿部竹松

    阿部竹松君(続) 設けられた法律にはなってございません。山から出ていく人のために何がしかの旅費をやろうという法律でございますから、これは問題がある。あるいは、ボタ山の問題が出ておりますけれども、これだけでは問題が解決しない。したがって私どもは、これだけでは、産炭地を振興せいといっても振興にならぬではないか。仏作って魂を入れず。炭鉱労働者を訓練所に入れる。訓練所に入れたけれども、訓練所にはなかなかりっぱな先生もおらぬ。筑豊に行っても、佐賀県に行っても、長崎県に行っても、訓練所において自動車の運転手に養成しようとしても、トラックはあるけれどもガソリンがない、大工さんに養成しようということで養成所に入れても、「まさかり」があるけれども「かんな」がない。こういうことですから、産炭地振興法なんて、おこがましい。したがいまして、こういうところを何とか、きめのこまかい——きめのこまかいという言葉が今、はやるようでございますけれども、きめのこまかい産炭地振興法でなければならぬというのが私どもの言い分であります。こういうことで今日まで、ここに通産大臣がお見えになっておりますけれども、正式な会議以外で通産大臣にいろいろお願いをいたしましても、なかなかうまくいかぬわけであります。したがいまして、国の力で何とか——これは社会主義社会でございませんから、資本主義社会ですから、何でもかんでも国にたよるというわけにはいきませんけれども、とにかく食べていけるような処置をとってもらいたいということで、その処置を産炭地に講じなさい、こういうことになったわけであります。一例を九州の筑豊にあげてみますと……
  76. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 時間が超過しております。
  77. 阿部竹松

    阿部竹松君(続) 筑豊の真中に山田市という市があります。この山田市というのが人口五万ほどでございました。この人口五万ほどございました山田市が、炭鉱が次から次へと廃山になり、休山になり、閉山になっていく。こういう状態ですから、まず炭鉱がつぶれる、学校もつぶれる、病院も要らなくなる、お医者さんから坊さんまで要らなくなる、もちろん中小企業は全くつぶれてしまうというのが現実の問題であります。副議長さんも、私の報告あるいは答弁を差しとめるよりも、私の話を心を大きくして聞いていただきたいわけですが、こういう状態でございますから、とにかく産炭地振興というものを国の力で何とかしなければならぬというのが産炭地振興法であります。しかし、これは本人の努力あるいは地方自治体の努力も、もちろん必要とするところでございまするけれども、こういうところで、この法律について私どもは違った角度からの構想を持っておりますので、皆さんに論議をしていただきたいわけです。  以上、柳岡議員の御質問に答えたわけでありますけれども、この四件の法案は本日の何時になるかわかりませんけれども、あらためて、石炭委員会で上がったと称する形で、ここにかかってくることになっておるわけであります。委員長さんがそこにおられる北海道出身の堀先生で、打ち切り動議を出したのが高野先生だったと承っております。良識ある高野先生——違う先生ではないかと、こういうふうに考えましたけれども、高野先生が打ち切り動議を出した、気の毒な炭鉱労働者のために真剣に動議されるという気持さえあれば、わずかに十五分で四つの法案を打ち切る、こういうふうなのは非常識だと思うのでございます。たとえばできないまでも、もう少し国で取り上げて、十五分でストップということじゃなしに、もう少し論議してくれるのが、政治に携わる者の務めであり、義務であり、責任であります。問題を解決するのはよろしい。わずか十五分で緊急動議を出して打ち切りにしてしまうということは、まことに残念でありまして、今後かかることのないようにくれぐれもお願いして、柳岡さんのお尋ねに答える次第であります。(拍手
  78. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 豊瀬禎一君。——豊瀬禎一君、御登壇をお願いいたします。   〔豊瀬禎一登壇拍手
  79. 豊瀬禎一

    豊瀬禎一君 柳岡議員から、私が提出いたしました予算の修正に対しまして、いわゆる日本社会党と自由民主党との間における協定事項との関係に対して、これが破棄されたということをどのように考えるかという趣旨でございます。  私の予算修正は、私どもが本国会提出いたしております産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律に対する修正案の中に盛られておるわけでございますが、先ほども私が本議場で読み上げましたように、産炭地域振興事業団法の目的によりまして、その事業の範囲が定められているわけですが、政府は、今回その一部を改正する法律案提出いたしまして、その理由の中に、従来は工業用地の造成及び事業資金の貸付等の業務を行なってきたけれども、今後はボタ山の処理を行なわせたい、このような趣旨に立って十九条の改正を行なおうといたしております。私どもは、現在の産炭地の苦境を救済するためには、単にボタ山の処理を事業の拡大とすることではきわめて不十分であって、その一つとしては、現行法の中に盛られている第一条、その他の個条にたびたび使われている鉱工業等という用語を、総括いたしまして産業という用語に改正をし、これによって、直接現段階においても関連のある農業、商業等も包括さしたいと考えております。さらに別の修正案の中には、同じく第九条の第一項に三点を追加いたしまして、先ほども申し上げましたように、工業用水道あるいは運輸施設あるいは低品位炭による発電施設、あるいはその地域における雇用の増大等の、いわゆる事業の拡大を同時に行なっていかなければ、ボタ山の処理ということによっては何ら救済されないという考え方に立っているわけです。阿部議員のほうからも、四協定に対するいろいろ関連が言われましたので、私はあまりこの内容に触れたいと思いませんが、たとえば日本社会党と自由民主党との協定の中には、雇用の安定とかあるいはエネルギーの安全保障といった角度から、需要の拡大が協定され、五千五百万トンが六千万トンといわれたり、あるいはボーダー・ラインに対する特例融資、あるいはスクラップ計画に対しましては、地域に与える影響等を考慮していろいろな内容が盛られておったわけです。私どもは、この協定はきわめて不十分であるけれども、現在政府が行なおうとしているところの法律改正あるいは予算内容よりも、はるかに前進し、地元の人々の期待にこたえるものであると考えまして、これが成立を強く希求いたしたのであります。  この立場は、単に日本社会党が希望したというよりも、本議場におられる自由民主党の関係議員の皆さんも、私の承知いたしている範囲内では、陳情団に対しましてきわめてねんごろにその陳情書に対して賛意を表され、あるいは請願者の紹介議員となられ、あるいは私信を送って、画期的な対策を講ずる旨の態度を表明しておられます。したがって、この協定が破棄された際に、これはたいへんである。ぜひ再度実現したいと念願するのは、単に協定を取り結んだ日本社会党の立場であるばかりでなく、ここにおられる自由民主党の関係議員の皆さんにとっても、きわめて切実な要求であったはずであります。こうした立場に立ちまして、この協定が破れたということは、単に日本社会党にとって残念であるばかりでなく、これが実現に対しまして、多大の期待を持っておりました地方自治体の人々、その地域における住民諸氏、これらの人々に対して大きな不幸であったと私は思うのであります。  さらに第二点は、政治という立場からこの協定のくずれたということを考えてみまする際に、少なくとも国民には、二転、三転したとはいえ、自由民主党と日本社会党の間に、この当面する石炭対策に対して話し合いの場が持たれ、何らかの前進ある措置が実現できるのではないかという期待を持たせました。しかしながら、最終段階において決裂したということは、その理由のいかんにかかわらず、政治が、政党間の話し合いでさえも党内事情によってくつがえされていくという、政治に対する不信を与えたという意味においても、きわめて重大な問題であると思うのであります。特に予算委員会の席上で池田総理は、「私が単独審議をしないという意味は、野党が退場をしたり、あるいは審議拒否をしないことが前提である」と言われました。何という非論理性でしょうか。野党が退場しない、あるいは審議拒否をしないというところに、何の単独審議がありますか。野党が事情によって退場したり、審議拒否した際に、初めて単独審議が問題になってくる。そのときに初めて池田首相公約の寛容と忍耐、単独審議をやらないという、あの公約が生きてくるのであります。一国の総理が、予算委員会という席上において、論理的にもきわめて矛盾する、自分の良心にも恥じる公約破棄を公然と行なったということは、国民に対して日本の政治に対する不信を与えたという意味におきまして、国会にとってもきわめて残念な次第であります。  次に、政党政治との関係について少し触れてみたいと思います。池田総理は、自分は聞いていない、党の幹部が相互にやったことであろうと言われます。この言葉をまともに信用するとするならば、今後、日本社会党は、少なくとも自由民主党の幹事長以下の役職にある人を相手にして話をすることは、一切むだになるではありませんか。常に池田総裁を相手にして話をしていかなければならないということは、何たる池田さんにとって矛盾でありましょう。少なくとも自由民主党は、一つの方針を持ち一つの信条を持った組織ある政党であるはずであります。したがって、幹事長という党の代表機関が他の政党の代表機関の人々と取りかわしたということは、知っているといなとにかかわらず、当然、総裁の責任であるはずであります。このことが、総裁が知らないという理由のもとに、しかもそのことを、総裁が総理という立場と兼ね合わせながら責任を持たないという態度を表明したということは、政党政治にとってもきわめて残念なことであります。  最後に、簡単に議会政治との関係について申し上げたいと思います。私から先輩の皆さんに対してちょうちょうするまでもなく、議会は話し合いによって進められていくことが最も望ましいことであると思います。このことが石炭対策という重要な政策に対しまして、いろいろの難点はありましたけれども、進められておったということは、今後の議会正常化にとっても、きわめて大切な問題であります。憲法の前文には、「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、」、といわれております。池田さんはたびたび、私どもは多数の国民から支持されているということを不用意に使われます。多数の信頼を得て多数の議席を獲得したその政党の政策綱領が、憲法にいうところの全国民の福利であるという断定は、政党独裁の現われにほかなりません。少なくとも議会が政党政治である以上は、そして民主主義を肯定する以上は、野党第一党はもとよりのこと、少数政党に対してもその意見を聞き、それを支持する国民階層の念願をいれながら、その国政の結果として現われてくるものが、国民がひとしく享受できるような具体的な政治がなされなければならないと思います。
  80. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 豊瀬君、時間です。
  81. 豊瀬禎一

    豊瀬禎一君(続) これが議会政治であると思います。この観点に立ちましても、今回池田総理がとられた態度は、憲法九十九条に、国務大臣はこの憲法を尊重擁護する義務があるという規定をいたしておりますけれども、この憲法九十九条の精神にも違反する行為であるとして、単に自由民主党のためだけではなくして、日本の議会政治のためにもきわめて残念なことであったと考えるわけでございます。  以上をもって答弁といたします。(拍手)   〔藤田藤太郎登壇拍手
  82. 藤田藤太郎

    藤田藤太郎君 ただいま柳岡議員からの私に対する質問は、今度修正案を出すにあたって、衆議院において自民党と社会党が話し合いが行なわれ、これが決裂をした、この事態の上に立って、どういう心境のもとにこの修正案を作成されたかというのが、お尋ねの趣旨であったと思うのでございます。的確にこれにお答えできるかどうかわかりませんけれども、先ほど大矢議員にお答えいたしましたこれに重複しない点から、柳岡議員にお答えをいたしたいと思うのでございます。  社会党と自民党との話し合いの問題は、阿部議員も触れられましたし、また豊瀬議員も触れられたのでございまするが、何としても先ほど私がここで御答弁申し上げましたように、昭和三十二年から昨年末までに十万人の人が首を切られた。その中にほんとうに悲惨な生活をしておられる方々がたくさんおいでになる。今後七万六千人もまだ首を切られるという、この炭鉱労働者の今日までの御苦労、日本産業のいしずえとなって働いていただきました炭鉱労働者を、そんな悲惨なことに追い込めるかというのが、社会党のほんとうの心からの気持であるわけでございます。石炭国会といわれるこの国会で、どうしても日本の国内資源の炭鉱、石炭、この振興の問題とあわせて、炭鉱労働者生活保障という問題については、真剣に自由民主党と取り組みまして、何とかして少しでも双方がよくなるように、真剣な気持で、社会党といたしましては、党をあげてこれと取り組んできたことは、質問者の柳岡議員もよく御承知のところだと思うのでございます。ところが、残念ながら、この話し合いが最後の段階になって決裂するという格好になったのでございますから、重ね重ね残念でございます。ところが、これが今お話がありましたように、単独審議で参議院に回ってきた。池田さんは、この話し合いの、われわれ社会党のこの深刻な気持で話し合って、何とか救いたいということの経過は、よく御存じだと思うのでありますけれども、池田さん自身は知らないと、こうおっしゃるわけですね。「六千万トンを目標に努力をするという紙はもらいました。話が妥結したときには、これを私は答弁をする、こういうことになっていましたけれども、こわれましたからというので、これも白紙になった。そのほかは何にも知りません」ということでございます。皆さん、これではわれわれは納得ができないのでございます。  そこで、この社会党と自民党との間の経過を、ずっと社会党のほうから、この交渉に当たりました成田書記長や勝間田政調会長を通じて予算委員会でつぶさにこの経過を聞きまして、これを予算委員の皆さん方、予算委員会に傍聴されておられる方々、政府の方々に聞いていただいたところでございます。それでも池田さんは、とにかく知らなんだと、こうおっしゃるわけでございます。これはほんとうにもう冷酷という以外に何ものもないのでございます。私はこのような現実の上に立ちまして、どうしてもこのまま数の多数で予算委員会は質疑を強引に押し切られる、そうしてこの会期を延長して、また今日延長されたのでありますけれども、この予算委員会で押し切ったこの多数にものを言わして押し切ろうという、このかまえ、このかまえは、われわれといたしましては、断じて民主主義を破壊するこのかまえを許すことはできませんし、何といたしましても、炭鉱労働者生活向上を、この予算補正の改正をいたしまして何とか守りたいというのが私の心境で、提案者の心境であるわけでございます。  皆さん、今日、炭鉱地帯は非常に疲弊をいたしております。先日、私は十月に、参議院の社会労働委員会の派遣といたしまして、自民党の鹿島委員と九州に参りまして、九州の大正炭鉱を視察したのでございます。この大正炭鉱は、千人の首切りが行なわれる、退職金は、今、一時払えません。しかし、さしあたった金として、千人に対して一人平均三万円の退職金の内払いをいたしますというのが申し合わせでございます。ところがこれも払わないのであります。全く私はひどいと思ったのでありますけれども、こんなひどい状態を見て参った私たちの立場からでなしに、これはあの地方の自由民主党の方々、町の方々も、こぞって、この大正炭鉱の経営者はけしからぬ、こういう一語に尽きておったかと思うのでございます。炭鉱業者というのは、先ほど私が御答弁のときに申し上げましたが、何としてもそういう冷酷な業者がたくさんいるわけでございます。ですから、この石炭の労働者のこの悲惨事は、国が何としても守ってやってあげなければ、もっともっと優遇してあげなければ、これはどうしても炭鉱労働者生活は守れないと思うのでございます。私は炭鉱のこの話を聞きまして、現地に行きまして涙のこぼれる思いでございました。私は、筑豊地帯の生活保護世帯、また医療扶助の関係その他を、福岡県の基準局へ行って、私は、つぶさに聞きました。全くもって悲惨なものでございます。皆さん、私は、政治の本源というものは、何といっても、働く能力のある者には、すべて自分の労働力を通じ、勤労を通じ、生産を通じて社会に貢献をする、一人の失業者もないように、そして最低の生活を保障する、これを基礎にして、政治、経済が発展していくというところに、政治の本源があると思うのであります。ここに、社会保障というのはこの補完処置であると私は思うのでございます。老人でありますとか、または母子家族や身体障害者の方々、医療の問題やそういう問題を、社会保障が、このような政治、経済、すべての国民生活の向上の、その労働力のない方々の補完処置として行なわれるところに、社会保障の本源があると思いますけれども、肝心の政治経済政策、人権尊重という基本的なものが、ないがしろにされまして、たくさんの人が働く能力がありながら働く場所が与えられない、これにおいて、収入がございませんから生活が困ってくる、こういう悲惨なところに生活保護世帯、扶助世帯として追い込まれているのが、炭鉱地帯に特に目立っているところでございます。  私は、今度の炭鉱の七万六千の首切り、過去四年の十万人の首切りとあわせ考えてみまするときに、今こそほんとうに私たちは、日本産業の原動力としてのエネルギー、石炭を、地下の中で掘って、親の代から、おじいさんの代から掘って、そうして日本の産業の発展の最大の貢献者である炭鉱労働者を、何としても最大のものを上げてこれを守らなければならぬというところに、われわれ社会党ばかりではありません、池田さんを初め自由民主党の皆さん方、国民こぞって炭鉱労働者を守っていくというところに、全力をあげなければならぬというのが、今日の事態ではなかろうかと私は思うのでございます。たとえばイギリスやドイツの問題を見ていただいてもわかります。国内資源の石炭価格を発展をさして、その中で石炭労働者を守ってきた。この歴史と日本とは、全く、私が先ほど申し上げましたように違うのでございます。ですから、そういう事態を何といたしましても、これはわれわれは、この参議院の良識によって、政治、経済、基本的な人権尊重の政策を政府をして推し進めさすと同時に、さしあたって十万円の給付金を二十万円にでもせめてしていただきたいという、満場一致できめていただきたいというこの願いをもって、ここに修正案を出した次第でございます。(拍手
  83. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 田中茂穂君から、成規賛成者を得て、質疑終局の動議提出されました。  これより本動議採決をいたします。  表決記名投票をもって行ないます。本動議賛成諸君白色票を、反対諸君青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。   〔議場閉鎖〕   〔参事氏名点呼〕   〔投票執行
  84. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) すみやかに御投票願います。——すみやかに投票して下さい。——すみやかに御投票願います。  ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。——時間が参りますれば投票箱閉鎖いたします。すみやかに御投票願います。——まだ投票をなさらない諸君は、すみやかに御投票願います。  制限時間に達しました。投票箱閉鎖。   〔投票箱閉鎖
  85. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) これより開票いたします。投票参事計算させます。議場開鎖を命じます。   〔議場開鎖〕   〔参事投票計算
  86. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数    百七十八票   白色票      百十五票   青色票      六十三票  よって質疑は終局することに決しました。      ——————————   〔参照〕  賛成者白色票氏名      百十五名       森 八三一君    渋谷 邦彦君       沢田 一精君    林   塩君       山高しげり君    鬼木 勝利君       野知 浩之君    鈴木 一弘君       中尾 辰義君    青田源太郎君       加賀山之雄君    増原 恵吉君       鈴木 恭一君    森部 隆輔君       堀本 宜実君    奥 むめお君       上原 正吉君    古池 信三君       松平 勇雄君    最上 英子君       市川 房枝君    小林 篤一君       二宮 文造君    小平 芳平君       三木與吉郎君    佐藤 尚武君       野田 俊作君    木暮武太夫君       笹森 順造君    中上川アキ君       森田 タマ君    二木 謙吾君       丸茂 重貞君    源田  実君       栗原 祐幸君    川野 三暁君       亀井  光君    天埜 良吉君       石谷 憲男君    植垣弥一郎君       井川 伊平君    鹿島 俊雄君       仲原 善一君    中野 文門君       豊田 雅孝君    天坊 裕彦君       竹中 恒夫君    西田 信一君       鍋島 直紹君    山下 春江君       山本 利壽君    武藤 常介君       館  哲二君    青柳 秀夫君       平島 敏夫君    田中 茂穂君       堀  末治君    藤野 繁雄君       新谷寅三郎君    西郷吉之助君       紅露 みつ君    木内 四郎君       杉原 荒太君    小沢久太郎君       植竹 春彦君    日高 広為君       大谷 贇雄君    小西 英雄君       上林 忠次君    田中 啓一君       温水 三郎君    岸田 幸雄君       谷村 貞治君    川上 為治君       米田 正文君    谷口 慶吉君       徳永 正利君    北畠 教真君       金丸 冨夫君    松野 孝一君       柴田  栄君    大谷藤之助君       江藤  智君    稲浦 鹿藏君       吉江 勝保君    井上 清一君       岡村文四郎君    加藤 武徳君       剱木 亨弘君    高野 一夫君       吉武 恵市君    高橋  衛君       草葉 隆圓君    小柳 牧衞君       小山邦太郎君    郡  祐一君       青木 一男君    木村篤太郎君       津島 壽一君    迫水 久常君       野本 品吉君    村山 道雄君       長谷川 仁君    櫻井 志郎君       佐野  廣君    後藤 義隆君       林田 正治君    横山 フク君       前田 久吉君    白井  勇君       近藤 鶴代君    村松 久義君       宮澤 喜一君    斎藤  昇君       下村  定君     —————————————  反対者青色票氏名      六十三名       矢山 有作君    野々山一三君       柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君       稲葉 誠一君    吉田忠三郎君       渡辺 勘吉君    大森 創造君       豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君       山本伊三郎君    武内 五郎君       柴谷  要君    小柳  勇君       大矢  正君    占部 秀男君       鈴木  壽君    森 元治郎君       光村 甚助君    大河原一次君       大和 与一君    大倉 精一君       戸叶  武君    椿  繁夫君       米田  勲君    藤原 道子君       木村禧八郎君    永岡 光治君       松澤 兼人君    阿具根 登君       岩間 正男君    鈴木 市藏君       小林  武君    松本 賢一君       佐野 芳雄君    杉山善太郎君       高山 恒雄君    中村 順造君       安田 敏雄君    千葉千代世君       永末 英一君    基  政七君       北村  暢君    横川 正市君       鈴木  強君    阿部 竹松君       藤田藤太郎君    相澤 重明君       田上 松衞君    向井 長年君       伊藤 顕道君    久保  等君       藤田  進君    加瀬  完君       田畑 金光君    天田 勝正君       岡  三郎君    成瀬 幡治君       小酒井義男君    千葉  信君       近藤 信一君    加藤シヅエ君       岡田 宗司君    ─────・─────
  87. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 午前九時四十分まで休憩いたします。    午前八時三十七分休憩    ————————    午前十時十分開議
  88. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。  補正予算三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。松澤兼人君。   〔松澤兼人登壇拍手
  89. 松澤兼人

    松澤兼人君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっております政府提案の昭和三十七年度予算補正(第1号)外二件につきまして反対、日本社会党提出修正案につき賛成討論を行なわんとするものであります。まず、討論に入るまでに一言いたしておかなければならないことがあります。それは、臨時国会の審議経過についてであります。  衆議院における自民党の横暴により国会が混乱し、その余波を受けて、参議院の審議も停頓しまして、そのしわ寄せのために十分な予算審議が行なわれなかったのであります。予算委員会において、今回国会の焦点となっております石炭問題の重要点である自民・社会両党間の了解事項、すなわち、    石炭政策についての政府答弁のための自・社了解事項  一、六千万トンの需要の確保は、現状からみて、非常に困難であるが、政府としては、雇用の安定、国際収支、エネルギーの安全保障を考慮し、需要の拡大について極力努力する。  二、増強、維持並びにボーダーラインにある炭鉱を強化育成するため、特別の融資制度を設ける。  三、炭鉱のスクラップ計画については、当該炭鉱の経済性と地域に及ぼす影響等を考慮して、十分に検討し、その方途を講ずる。    自由民主党日本社会党昭和三十七年十二月十七日  これについて追及いたしましたにかかわらず、政府は、一切知らぬ存ぜぬの一点張りでありまして、何らの進展を見ることができず、最後には、自民党の強引な審議打ち切りの強行により、われわれは六十七分にわたる審議時間を放棄せざるを得ないことになり、まことに言論封殺の暴挙を目のあたりに経験いたしたのであります。これは、客観的に見ればこのとおりでございますけれども、平素、寛容と忍耐を看板とし、一昨年の三党首テレビ会談において、単独審議はいたしませんと、全国民の前に誓った公約を、池田総理はなぜみずから破ったのか。国民は、池田総理の不信行為に怒り、池田政府並びに自民党のかくのごとき議会無視の考えに対して、絶対に許しがたいと叫んでいるのであります。(拍手)参議院予算委員会の段階においても、わが党は以上の経過をただし、総理の反省を促そうと試みたのでございますが、総理、内閣官房長官、通産大臣は、あらかじめ口を合わせ、石炭対策に関する両党間の交渉の「内容を知らなかった」「交渉が決裂したことの報告だけを受けた」と強弁いたしました。事実を隠蔽し、自分に不利な問題は知らぬ、存ぜぬでは、審議も全く無意味と言わなければなりません。こでは池田総理は警職法当時の岸総理と何ら変わりはない。忍耐と寛容の看板は全く偽りであって、池田内閣もまた、ファシズム独裁の亜流であることをみずから証明したと言わなければなりません。(拍手)  現在、日本経済は重大な危機に直面いたしております。池田内閣が所得倍増のかけ声であおり立てた大資本優先の過剰設備投資のために、わが国経済は深刻な様相を帯びています。第一は国際収支の問題であります。政府が昨年九月以来とって参りました引き締めによりまして、貿易収支は黒字基調となりましたが、アメリカがドル防衛、バイ・アメリカンを一そう強化しながら、日本に対しては一〇〇%貿易自由化を求めていること、加えて欧米諸国の今後の景気の見通しが楽観できないこと、これらの諸国の、日本の低賃金に対する警戒心が依然として強いことなどから見て、今後もコンスタントにわが国の輸出が伸び続けることは期待できません。しかもアメリカに対する外貨借款の返済等を考えてみますと、今後の国際収支は依然として予断を許さないものがあるのであります。第二には、物価上昇の問題であります。これは自然に物価が上がったというものではなく、政府が物価抑制の方針に反し、公共料金等を引き上げて参ったことに原因があるのであります。しかも物価の値上がりは、低所得階層ほどその被害を大きく受けているのであります。勤労者の名目賃金は若干上昇いたしましたが、それにつれて租税負担が重くなり、租税の自然増収なるものは、ほとんど勤労者の源泉所得税からしぼり出されているということは、はっきり申し上げることができると思うのであります。第三は過剰生産の問題であります。政府の金融引き締めと、今日までの無計画な過大設備投資によりまして、ここに、本格的な過剰生産、過剰供給による不況を呼び起こして参ったのであります。したがって、現在の不況は戦後の何回かの不況と比較して、比べものにならないほど深刻であります。鉄鋼、繊維、紙パルプ等は大規模な操業短縮をしているにもかかわらず、市況は回復せず、造船、機械は大幅に受注が減り、さらに加えて、石炭、金属鉱山、合成化学等の産業では、合理化のあらしが吹きすさんでいるのであります。そしてまた、失業者が最後の頼みといたしております失対事業は、政府によって打ち切られようとしているのであります。こうした状態に追い打ちをかけるように、IMF八条国への移行、あるいは一括関税引き下げ等の圧力がアメリカから加えられております。これは日本の勤労者の生活にとって、また、農業、中小企業を含めた日本の全産業にとって、まさに死活の重大な問題であります。これに対し池田内閣は、依然として対米従属を深めるばかりでありまして、日中、日ソの貿易進展等につきましてはきわめて消極的であります。財界や自民党の一部にさえ、こうした日本経済の危機打開のために、真剣に、日中、日ソの貿易の打開に努力している人があるのに、池田内閣はアメリカの一喝に屈して、特に日中貿易に対して誠意を示しておらないことは、まことに遺憾というべきであります。国民の批判をよそに日韓会談を進め、日本の炭鉱労働者が七万六千人も首切られるときには出ししぶっている金を、韓国の朴軍事政権てこ入れには惜しげもなく支出しているということは、われわれの断じて許さないところであります。(拍手)  こういう時期に本院に提出されましたのが昭和三十七年度のこの補正予算であります。ところが、この補正予算は、今申し上げましたように、日本経済の危機に対して何らの糸口を示すものでもなく、全く国内の矛盾を蔵したまま暫定的な補正予算となりました。しかも直接の目的である各種の施策に対しましても、何ら見るべき策がないのであります。  今国会の中心であります石炭問題の重要点といたしましては、政府のエネルギー政策の根本が誤りであり、したがって、提案されている石炭対策は不十分であり、見当違いが多いということを指摘しなければなりません。さきに申したとおり、十一月十九日の閣議決定を見ましても、政府の石炭対策大綱は、申すまでもなく、労働者にとりまして不利であると考えられております有沢答申をさらに後退させたものであることは明らかであります。端的に言うならば、答申における首切り、合理化により、少数の財閥系石炭会社の自立経営ができるように、国家資本でこれを促進するという面だけを採用し、過去のエネルギー政策失敗の責任、エネルギー革命下における石炭需要確保の方途をとるべきであるという答申の他の部面を軽視しているのであります。わが党は有沢調査団答申自体にいろいろの欠陥があることを指摘いたしているのであります。  第一の問題は、答申における五千五百七十万トンの需要が精一ぱいであるという主張の中には、全エネルギー構成における石炭の地位をどう見るかの十分なる検討が加えられておりません。この点は答申がみずから認めているところであり、したがって、五千五百万トン云々は仮定の数字にすぎません。エネルギー全体に占める石炭の比率がどうあるべきかは、単なる従来の放任的需給傾向の延長で論ずべきではなく、国際収支の見地、エネルギー供給の安全保障の見地、適正なる液体エネルギー価格体系等、十分な考慮を加えて、総合的な判断においてこれを断定しなければならないのであります。わが国と同じ悩みを持つ欧州諸国の例を見ましても、国産エネルギー依存率が二〇%以下になってもかまわないという国はありません。さらに石油輸入を自由にして、自国石炭と競争させている国もありません。詳しくは申し上げませんけれども、各国におきましては、各種エネルギーの構成が激変しないような格段の統制なり補助なりを与えるという政策をとっているのであります。石炭がコストの上から見て液体エネルギーに比して不利であるということは申すまでもございませんけれども、それを機械化、合理化、首切りによるコスト・ダウンだけで石油と競争させている国はどこにもないのであります。有沢答申は、石炭需要の推定において、高い国策的な見地に欠けているばかりでなく、スクラップ・ビルド方式による五千五百万トンの達成の方法が、いかに炭鉱労働者にのみ犠牲を強要しているか、スクラップされる炭鉱所在地域の社会的、経済的影響がいかに深刻であるかの認識が欠けていると申さなければなりません。したがって、このような認識不足の有沢答申を根拠とした政府の石炭政策は、それ自体、不完全、不徹底、不親切であり、労働者にとっては冷酷無残な政策と言わなければなりません。  以下、予算の内容について意見を申し上げます。  第一に、今申しました石炭政策の具体的な問題であります。今回の国会は石炭国会と言われておりますが、総理は、石炭対策大綱は画期的なものであると言明しております。しからば、この画期的な対策は、当然、今次補正予算に画期的な予算額として計上すべきであるにもかかわらず、その画期的な石炭対策費が特別会計と合わせても七十七億五千万円にすぎないのであります。いかに臨時補正的な性格を持っている予算であるといたしましても、これでは石炭国会の名に値しないものであると言わなければなりません。雇用安定を出発点といたしました石炭鉱業調査団は、結局、企業の安定を前面に出し、大量首切りの決定版を答申したにすぎません。政府の石炭対策大綱は、この首切りをやりやすくするための画期的な大綱であります。三十七年度補正予算は、大なたをふるって馘首した労働者の離職者対策に、わずかな資金を計上したにすぎないと言わなければならないのであります。たとえば、離職者援護対策として、新たに就職促進手当制度を設けておりますが、求職期間中の生活の安定をはかると言われておりますその額が、一日四百五十円で頭打ちであり、月一万三千四百七十円の生活保護費と同様でありまして、これでは一体生活の安定がはかられるかどうか、われわれとしては多大の疑問なきを得ないのであります。また産炭地域は住民の切実な要求を持ってこの予算を見守っているのでありますが、この予算では完全に無視された結果となりました。産炭地振興対策費として、わずかに一億五千万円が追加されたにすぎません。われわれの要求は、需要の拡大と安定のための施策、雇用安定をはかるための時間短縮とその賃金の国家的な保障、最低賃金制、やむを得ず離職する者に対する一時金の支給、再就職に至るまでの生活保障として平均賃金の八〇%保障、職業訓練の拡大強化、住宅確保等でありまして、これらのきめのこまかい対策が予算化されてこそ、初めて石炭対策の画期的政策と言えるのであります。政府のこのような政策は、今申しましたようなきめのこまかい対策という点から十分な配慮が払われておらず、われわれとしては承服することのできないものであります。  次に重大な問題点は、特別会計予算補正が、食管会計において消費者米価を引き上げることを含んでいることであります。ここにあらためて申し述べるまでもなく、現在の食糧管理法では、米の生産者価格は農民の再生産を確保することを旨として定め、消費者価格は消費者の家計を安定せしめることを旨として定めることになっているのであります。つまり、生産者と消費者の二重価格制度をとり、食糧管理法によってこの旨が規定されているのであり、その差額を一般会計から補てんすることは、農民と消費者に対する二重の社会政策的意味における経費であります。これを食管会計に赤字が生じたからといって政府与党が大騒ぎすることは、食糧管理法の精神を知らないと申しても過言でありません。さらにまた、このたびの消費者米価の変更にあたりまして、特選米という制度が設けられたのであります。これは、根本的には、金持ちはうまい米を食え、貧乏人はまずい米を食えという考えの現われで、それはやがて米の自由販売に通ずるものと言わなければなりません。  さらに、公務員に対する給与改善費であります。政府は、本年八月十日に行なわれました人事院勧告を尊重したと称して、今回給与の是正を行なっているのであります。二百十九億の給与改善費はそのために計上されたのであります。しかし、ここに根本的な問題があります。第一に、七・九%の引き上げは、なお民間給与と比べて依然として大幅な格差があるということであります。これでは、団体交渉及び団体行動の権利を奪われている公務員の利益を守るべき人事院勧告として、またそれを受けた政府の措置としても、きわめて不当であります。第二に、初任給の引き上げ及び中だるみ是正など、給与体系についての是正を行なったと政府は称しているのでありますが、しかし、依然として特権官僚と一般公務員との給与の格差は大きく、いわゆる上厚下薄の傾向が拡大されているのであります。さらに、これは、一般に民間をも含めての賃金体系に職務給概念を導入して、労働者の陣列に分裂のくさびを打ち込もうとする陰険な労務対策の現われとも言うことができます。第三に、人事院は五月一日からの給与引き上げを勧告しているにもかかわらず、その実施期日を十月一日に引き延ばしているのであります。これで勧告の完全実施などとは笑止千万と言わなければなりません。私どもは、以上の理由から、この給与改善費を容認することができないのであります。  以上、主としてその骨子であります三点を中心として討論をいたしましたが、そのいずれの点をとりましても、国民の利益と幸福に役立たないということを論証いたしまして、反対討論といたしたのであります。  次に、日本社会党の修正案について申し上げます。  社会党の修正案の第一点は、炭鉱離職者援護対策費の増額、第二点は、石炭鉱業特別対策費の増額、第三点は、産炭地振興対策費の増額をその内容としているのであります。政府予算の欠陥や不十分な点をわれわれはこの修正案をもって補足し、離職者の生活の維持向上、石炭鉱業対策の強化拡充、産炭地域の振興発展に必要最低限度の金額を今回の補正予算に追加しようとするものでありまして、万全といえないまでも、きわめて適切であると考えて賛成いたすものであります。もとより、日本社会党は野党であり、予算編成権を持っておらないので、修正はまことにささやかなものでありますけれども、従来われわれがなして参りました予算の組みかえや返上と異なり、予算の計数的修正をいたしましたのでありますが、これはわが国予算審議における画期的なできごとでありまして、敬意を表する次第であります。  以上をもちまして私の討論を終わります。(拍手)   —————————————
  90. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 成瀬幡治君。   〔成瀬幡治登壇拍手
  91. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 私は、ただいま議題になっているところの政府提出補正予算三案に反対し、社会党提出にかかわる修正案賛成をするものでありますが、以下、歳入、給与、石炭などの順で、その趣旨について要点のみを申し上げてみたいと思うわけでございます。  まず第一に、歳入面の点でございます。政府は今回の修正におきまして、源泉所得において約二百六十二億、法人税において二百八十億、計五百四十二億の歳入が現時点において捕捉されるというわけでございますが、すでに皆さん御承知のように、昭和三十五年度におきましては、約四千億の自然増があったわけでございます。それに対しまして、池田内閣は、千億の減税を国民に約束しながら、実際においては八百億の減税をやり、他は資本蓄積のために産投会計等に入れてやったわけであります。続いて昭和三十七年度は、これは池田さんの経済政策の失敗で、それほど景気がよくないから、自然増はないだろう、少ないだろう、しかし、大体二千億見当は見込まれるのじゃないかということで、当初、御承知のように五百億の減税をやったわけでございますが、なお千五百億ぐらいの自然増というものは予定されるわけでございます。そこで、本来ならば、自然増というのは国民から取り過ぎている金でございますから、国民に返すために大幅な減税をするとか、あるいは給与の是正等々のいろいろな点に使われてしかるべきだと考えますが、そのことは別といたしまして、私たちがここで指摘いたしたい点は、まず給与の改定を人事院どおりに行なわんがためにも、お金がないからやれないと言っております。あるいはまた石炭対策に対して、お金をもっと出したらいいじゃないかというのに対しても、予算がない、お金が足りないということを前提にして、ものを言っているわけでございますが、いずれ、このことは、どうせ通常国会において第三次補正予算を組まなければならないことになっております。今考えられる点は、大体千億ぐらいを産投会計に回しまして、そして資本蓄積のために回す、独占資本を擁護するために回していくと、まあ池田内閣の本性が現われてくると思うわけでございますが、そこで問題になります点は、こういうふうにまだお金があるじゃないかという点を私たちは指摘したいのでございます。しかも、大蔵省は、もう少し国会に、あるいは国民に向かって、まじめに、このくらいのお金が入るんだということを率直に示さなければならないと思うわけでございますが、この大蔵大臣の予算案に対するところの提案理由説明要旨を見ますと、まあ財政面につきましては、見込み違いだとか何とかいって、あとから責められると、たいへんだからというので、ごまかしに、「現在のところ、確実に見込まれますので」と、まあ、あとはちょっと省略したわけでございますが、というようなふうにごまかしておるわけでございます。何にいたしましても、歳入というものはあるんだと、それをわざわざ五百四十二億しかないんだと、こういうふうに限定をして、そしてそのワク内で給与の問題なり、あるいは災害復旧の問題なり、あるいは石炭の問題をやっていこうとするところに、私は今政府のごまかしがあるという点を第一に指摘しなければならないと思うわけでございます。  第二は給与関係についてでございます。御承知のように、人事院は昨年の十二月十四日と本年の八月十日にそれぞれ勧告をしているのでございますが、ただいまも同僚松沢議員より指摘された点でございますが、池田さんは、いつでも人事院の勧告は尊重するとおっしゃいます。あるいは、法は守っていかなければなりません、法秩序を確立をせなければならないというようなことを、国民に向かってはお説法をされているわけでございます。その池田さんが、人事院が勧告をされたら、私は、すなおに、そうしてすみやかに予算措置等をされて、低所得で生活にあえいでいる人たちのためにあたたかい手を差し伸べてやるというのが、血もあり、涙もある政治の姿であると思うのでございますけれども、そういうことはやられておらないのでございます。  しかも、その内容は、今回の補正予算ではどんなふうに組まれているかと申しますと、御案内のように、第一のベースアップの点でございますが、昭和三十七年の四月を基準にしておりますと、民間給与と公務員の給与との格差は、民間給与が九・三%であるから、せめて本年の五月一日からベースアップをいたしまして、来年の三月末までにはせめて七・九%までに引き上げると、こういうわけです。かりに七・九%まで引き上げたといたしましても、民間給与は、九・三%です。しかも、それは本年の四月が基準でございますから、民間給与のほうにも定期昇給等がございまして、なお格差が開くわけでございます。こういうものに対して、すなおに私たちは受け取っていただいて、やっていただきたいのに、人事院は本年の五月一日から遡及して支払えというのに、十月一日にしか遡及して支払わないわけでございます。すなわち、公務員は給与ベース改定等を入れますと五カ月間ズレていくわけでございます。こういう情ないことを実はおやりになっているわけでございます 他の期末手当であるとか、あるいは勤勉手当であるとか、あるいは暫定手当であるとか、あるいは宿日直の手当の問題等も勧告をされているわけでございますが、問題は、少なくとも、たとえば宿日直の手当の問題にいたしましても、はたして、今日のように物価が上がっているときに、四百二十円という数字が、かりに人事院は四百二十円の範囲内において、土曜日またはそれに相当するような日に支払えと、こう言っているわけでございますが、四百二十円という数字がいいか悪いかと言えば、もう今日の物価高から見れば非常に足らないわけでございますから、こういうような問題についても、なお引き上げてもらいたいと思うのに対しましては、何ら手をつけておりません。しかし、まあこういう問題につきますれば、なお地方公務員等のほうにも大きな影響がある点でございますから、私は率先して、政府が、少なくとも国家公務員にはやる。そして続いてそれが地方公務員にも及ぶような財政措置というようなものを考えていただかなければならない問題だというふうに考えておるわけでございます。もともと人事院の勧告というものは、御案内のとおり国家公務員あるいは地方公務員ともにそうでございますが、恩典は地方公務員も浴するわけでございますが、とにかく団体交渉権あるいはストライキ権というものを取られて、そのかわり公平な人事院が勧告をする。そしてそれを政府が完全実施をする。いわゆる人事院勧告というものは一つの中間的な役割を果たしてくるわけでございます。ところが、今までの人事院勧告に対して、政府はどういう態度をとっているかというと、口でこそいろいろなことを言っておりますけれども、完全に実施されたという例は、ほんに数えるしかないのでございます。したがって、労働者としては、もうそんな人事院はやめてもらって、われわれに団体交渉権を返してもらいたい、罷業権を返してもらいたい、今日では怒りをこめたこういう要求に変わっているわけでございます。ここまでほんとうにストライキをやりたくない労働者を追い込んできたというのは、私は政府の責任だと思うのでございます。自民党の諸君も、ストライキをやってもらっては因ると口では言いましても、片一方ではわざわざそういうふうに追い込める政策をやっているのでございます。ここらあたりに私は保守党の本質があり、間違った政治の姿勢があると思うのでございますが、こういうような点については、今後、池田さんもそう寿命は長くないと思いますけれども、とにかく人事院の勧告というものは、文字どおり尊重をしていただく、そういう私はルールをこの際確立していただかなければならないと思うわけでございます。  次に、石炭問題についてでございますが、今回の国会が、石炭を中心にして、あるいは給与改定を中心とする臨時国会であるということは、私が申し上げるまでもなく、すでに皆さん御案内のとおりでございますし、また、そうあってしかるべきだと思うのでございます。熱エネルギーの問題は、ほんとうに変貌して参りました、そしてこういうような不況がやってくるであろうということは、すでに予想をされておったところだと思うわけでございますけれども、池田さんは拱手傍観を続けまして、何とも手を打っておみえにならなかった。しかし、おくればせながら今年の四月、炭労あるいは総評あるいは社会党等との間において休戦協定をして、そうして調査団等を設けて、長期展望の上に立って一つの抜本的な政策を立案すると、こういうような約束がされて、そうして調査団が設けられ、それに基づいて今度の臨時国会になったものだと思うわけでございますけれども、問題は、そのときに約束をされたのは、石炭対策は雇用の安定を中心として雇用を確保して、その上にいろいろな問題を進めていくというようなふうに、実は約束がされておったと思うわけでございますけれども、たまたま有沢調査団の答申がそうではなくて、わずかばかりの石炭資本を擁護するような答申が出された、それをよいことにいたしまして、その調査団の答申に便乗をいたしまして、七万六千名の首切りを内容とするところの、全く血も涙もない無慈悲な政策と申しますか、対策を、この国会で押しつけてきているわけでございます。こういうようなことはほんとうに許されるかどうかという点になれば、もう私が申し上げなくても、許されない問題だと思います。そして、しかも、この今次石炭国会におきましては、衆議院段階におきましては、もう新聞等がいろいろと報じておりますけれども、少なくとも社会党と自民党との間には、四項目からなるところの一応の妥結点があったわけでございます。ところが、何か〇・一があったとか、ないとかいうような、まるで幼稚園の子供のけんかみたいに言いがかりをつけまして、これを御破算にしているわけでございます。そして、この点について参議院の予算委員会におけるところの審議を聞いておりますと、池田さんは、そのことについては、おれは知らないと、こういう態度でございます。まあ、うそも方便ということがございますけれども、少なくとも、私は、一党の総裁が知らないというようなことは絶対にないはずでございます。ただ国会を乗り切っていきさえすれば、何でもいいから、とにかくごまかしていこうと、こういうような態度にしか見受けられません。池田さんは、私はうそを言いませんとおっしゃいましたけれども、私はうそをつくようになりましたと、こういうふうに宗旨がえされたように受け取ったわけでございます。まあ君子豹変という言葉はございますが、私は、池田さんは君子か君子でないかということは別として、何かそらぞらしい今度の参議院の予算委員会における答弁だというふうに感じて、ほんとうにいやな気がいたしました。しかし、このことは、私がいやになったというんではなくて、やがては、こういうそらぞらしいうそ八百の答弁を繰り返しておりますと、国民が政治に背を向けていくのでございます。民主政治というものが根本的に破壊をされていくことになると思うわけでございます。池田総理の今次国会におけるところの態度は、民主政治を滅亡させるその方向に進ませるような最悪の態度、姿勢であったというべきだと思います。この責任というものは、当然私は追及をされなければならないと思うわけでございます。(拍手)  また、党と党との約束でございます。これを先ほど申し上げましたように、幼稚園の子供みたいに、ああいう約束をしておったけれども、どうかなったからやめたと、理由にならない理由でこれをやめてしまうというような点も、政治上の大きな汚点であったと思うのでございます。しかし、池田さんも、党をまとめられなくなってしまった、ようまとめない総裁だと思う。半身不随の池田内閣をほんとうに露呈されたと思います。余命幾ばくもない池田内閣の姿をほんとうに天下にさらされた、まことに最悪の国会になったと思っております。(拍手)まことにお気の毒という言葉は使いませんけれども、とにかく深甚の御同情を申し上げるわけでございますが、とにかくこの国会は、別な言葉で言えば、私は、池田内閣の葬送国会とでも言うべきまことに醜悪な国会となったと言って差しつかえないと思います。池田官僚独善内閣の、おごれる平家の末路を思わせるものがございます。  そこで、もう池田内閣も、いよいよ収支決算をするときになったと思いますから、一度収支決算をして締めくくってみますと、何を一体池田さんが残されているかという点を皆さんととも考えてみる必要があると思います。そこで、私の収支決算書によりますと、池田さんは、何もないけれども、たった三度外国に旅行されたことが残っている。しかも、それは国民の血税で旅行されたということしか残らないのでございます。全くだらしのない内閣であったと言うべきだと思うのでございます。  そこで、私は、池田さんにお勧めしたいと思いますが、せめても、池田内閣の最期を飾る意味合いのためにも、この際、政府原案に対して社会党がささやかではございますけれども修正案を三つ提案をしております。その内容は炭鉱離職者に対するところの援護対策費でございます。産炭地振興対策費でございます。石炭対策特別費でございます。最もほんとうに大事な点でございますから、政府原案に修正、すなわち社会党のこの三つの修正案を追加されておやりになるのが、私はあなたの最期を飾るにふさわしい態度だと思う。こうしたら、池田さんもやっぱし最期はりっぱであったと、こう世人は後の世に言うことと思うわけでございます。  以上のような点を期待を申し上げるとともに、政府原案に対して反対をし、社会党修正案賛成を申し上げまして、私の討論を終わらせていただきます。(拍手)   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  92. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 小平芳平君。   〔小平芳平君登壇拍手
  93. 小平芳平

    ○小平芳平君 私は公明会を代表して、ただいま議題となっております政府提案の三十七年度一般会計補正予算等の三案に反対討論をいたすものであります。(拍手)  今回の補正予算は、公務員の給与改定にしても、石炭対策にしても、年末が押しせまり、一日も早く解決していかなければならない問題であります。しかるに予算委員会の審議は、国会正常化に長時間の論議を費やしたり、あるいは、「知っている、いや知らない」で、長々と押し問答の末、質疑打ち切りが強行されるというような結果でありました。今後は十分に審議を尽くせるよう、お互いに努力しなければならないと痛感しているものであります。さらに一昨日以来、連日にわたり徹夜の本会議を開き、動議採決の連続、のろのろ歩きなど、われわれは非常に不満に思っているのであります。世論のきびしい批判を待つまでもなく、国会の正常化にまず最大の努力を尽くさなければならないと痛感しているものであります。  さて、公務員給与も石炭対策も、一日も早い施策が望まれているのに、あえて反対する理由を何かと申し上げますと、池田内閣が所得倍増計画を閣議決定して以来、この二年の間にどれだけ生活が楽になったでありましょうか。所得の倍増より先に物価が高騰し、借金が倍増したと嘆いている人もたくさんあるわけであります。経済の高度成長はけっこうでありますが、物価の上昇がそれ以上に生活を圧迫している現状であります。一方においては、金詰まりや人手不足できゅうぎゅうとしているかと思えば、一方には大量の失業者が出たり、さらに何万人の人員整理が行なわれるような矛盾を生じているのであります。政府は、補正予算の編成にあたっても、こうした倍増計画の陰に置き去られたり踏みつけられた人たちを、まっ先に考えて対策を講じなければならないと思うのであります。  さて、補正予算の具体的な内容について、若干の反対意見を申し述べますと、第一に公務員給与改定について、政府はなぜ人事院の勧告どおり五月一日に実施しないのか、はなはだ了解に苦しむのであります。過去にも勧告どおり実施されたことがあったかどうか。いつも何カ月も置き去りにされております。このような政府の扱いにも、また、これをどうすることもできない現行の人事院のあり方にも、強く不満を持っているのであります。さらに、今回の給与引き上げの額も、決して満足のものではありません。政府は、公務員に対して綱紀の粛正等を要求するかわり、賃金その他人事管理の面でも、最大の注意を払っていなければならないと要望するものであります。  第二に石炭対策について。エネルギーの総合対策が将来にわたってできていない。全くその場のがれと言わざるを得ません。いろいろ事情はあったにしても、七万数千人にも上る大量の人員整理が急激に行なわれなければならないなどというのは、実に政治の貧困がきわまる結果であると言えます。今後はこのような失敗を繰り返さないよう、すみやかに総合対策を樹立していかれることを要求してやまないのであります。さらに、これらの人々に対する離職者援護措置も、はなはだ不十分であり冷酷であるとの批評もなされているのであります。政府に対し、もっとあたたかい施策を要求するものであります。さらに産炭地域の振興対策も、まだその実効があがっておりません。今回わずかにボタ山事業を一つ加えるというような、そういう大ざっぱな対策では、いつになって地域の振興がはかれるかわからないのであります。過去における三池の争議にも見られたように、すでに、産炭地域には失業者が多く、さらに大量の人員整理があれば、一そう社会不安の原因ともなっていくのであります。こうした欠陥の生じないよう、経済の高度成長が、個人々々の家庭に幸福をもたらすものでなければならないと考えるものであります。  以上のような理由をもって反対いたします。  さらに、日本社会党提案の修正案につきましては、この趣旨には賛同する点があるのでありますが、原案どおりに賛成いたしかねるので、同時に反対の意見を表明いたします。(拍手)   —————————————
  94. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 田上松衞君。   〔田上松衞登壇拍手
  95. 田上松衞

    ○田上松衞君 政府提出予算補正三案及び日本社会党の修正案に対して、民社党を代表して、反対の意思を表明いたします。  今国会が当然尽くすべき審議を尽くさずに空転を重ね、議会政治の面目を著しく傷つけ、全国民の失望と激しい怒りを招いたことは、まことに遺憾のきわみであったと言わねばなりません。私どもは、国会運営の健全化を希求する議員全体の謙虚な反省の意思表示と、さらに、かかる失態を繰り返すような根源を断つために、一刻も早く正常化の道をまじめに探し求むることの努力をし、もって、まともに国民の信託にこたえなければならぬことを深く念頭に置いて、真剣に補正内容を検討したのでありまするが、率直に申しまして、政府案はあまりにも国民の期待を裏切り、私どもを失望せしめました。今国会は、その召集の意義ないし理由、及び目的と使命の深刻かつ重大性にかんがみまして、石炭対策を初め各種施策の完全な補強のために必要といたしまする一千億円規模の補正予算が組まれるであろうことを、ひそかに期待し、予想もしていたのでありまするけれども、それはみごとにはずされてしまいました。本年度の租税自然増収額が一千億円をこえることはすでに明らかにされておりまするし、専売益金等の税外収入を合算いたしまするならば、優に一千二百億円に達するはずでありまするが、このような莫大な余裕財源を持っているにもかかわらず、不況産業対策や国民生活安定のために緊急に対処しなければならぬ問題には目をそらしてしまって、財源に限度があると称して、ことさらに見のがしているという態度は、国民を欺瞞しているだけでなく、まさに、不誠意かつ怠慢か、さもなければ無能無策の最たるものと評するほかはないと考えております。  以下、具体的な内容について、二、三の問題をとらえて、制約された時間の範囲内で、結論的な意見だけを申し述べてみます。  まず、石炭産業安定化については、第一に、国内炭の需給規模の拡大に積極的に努力し、少なくとも調査団答申の線でありまする五千五百万トンを上回らせることだと考えます。第二は、炭鉱離職者の再雇用に対して政府が責任を負うことを確認すること。第三に、就職促進手当頭打ちを排除して、失業保険の給付額に見合う金額、すなわち最小限六百円を支給すること。第四に、本年度五千五百トンペースにおける過剰貯炭に対して貯炭融資を行なうこと。この四つの点が、現段階に立っての政府の最小限度の施策でなければならぬと確信するのであります。  次に、政府案から見送られてしまった重要案件の補強のために、高校急増費の追加及び日雇労務者給与生活保護基準の引き上げを、おそくとも明年一月から実施すべきであると存じます。  さらには、公務員給与改善は、人事院勧告どおり本年五月一日に遡及して完全実施すべきであります、また、高校、中、小学校の教員の中で、勤続二十五年をこえても、校長、副校長、もしくは教頭のような管理職の地位についていない者に対しては、給与の引き上げ措置を講ずべきであると存じます。  なお、不況産業のうち、特に海運業、非鉄金属鉱業並びに中小企業等に対する投融資を、今こそ急速に、積極的に行なう必要があると思います。  これら緊急必須の諸施策について何らの配慮を加えていないところの政府補正予算案には、絶対に賛成するわけには参らず、断固反対の旨をここに明らかにし、同時に、日本社会党の阿部竹松君及び豊瀬禎一君並びに藤田藤太郎君の各発議になりまする修正案に対しても反対であることをつけ加えまして、私の討論を終わります。(拍手)   —————————————
  96. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 須藤五郎君。   〔須藤五郎登壇拍手
  97. 須藤五郎

    須藤五郎君 私は、日本共産党を代表し、昭和三十七年度第一次補正予算三案並びに修正三案に反対をするものであります。  本補正予算の審議にあたって、政府、自民党のとった態度は、醜いやみ取引と謀略に終始し、衆議院においては単独審議という暴挙に訴えたのであります。しかも、二十一日、予算委員会において、日本共産党を代表しての私の質問は、自民党の質疑打ち切り強行によって発言を封じられたのであります。自己の党利党略のために、当面する全国民的な大問題に対して、天下の公党であるわが党が、政府の見解をただし、その反人民的、反民族的諸政策を追及する当然の権利さえも奪い去ったのであります。その上、会期延長も強行したのであります。かかる数々の暴挙をあえてして通過をはからねばならぬところに、本補正予算の真の正体が明らかになっていると思います。  本補正予算は、石炭対策、公務員の給与改善、災害対策のためのものであると称せられております。しかし、その内容は、羊頭を掲げて狗肉を売るたぐいであります。公務員給与は、物価値上げを考慮せず、格差を増大させ、公務員の基本的権利を奪いながら、低賃金に縛りつけるものであります。  本補正予算の中心をなしている石炭対策費及び石炭四法案を見るならば、本補正予算の性格は一目瞭然であります。結局、炭鉱労働者七万人の大量首切りと、たえがたい労働強化、低賃金、中小炭鉱の取りつぶし、産炭地住民へのしわ寄せを、国家権力と法律によってしゃにむに強行するというのがそのねらいであります。求職手帳であるとか、就職促進手当であるとか、それらは全部、この破壊的な計画をごまかすための手段にすぎないのであります。  なお、本補正予算は、一部修正であるとか、若干の手直しなどで、その性格を変えることは絶対にできないようなしろものであります。しかも政府は、そのごまかし資金をさえ、値切りに値切ろうとしているのであります。いわゆる石炭対策費総額三十一億円余りのうち、労働者のために使う金は、わずかに二億六千万円しか計上されておりません。他方、三井、三菱、住友を中心とする大資本に対しては、膨大な合理化資金を、国家予算法律によって保障しようとしているのであります。このようにして引き出された国家資金が、一体何に使われているのでありましょうか。そのほとんどは石炭産業以外のもうかる事業に使われ、炭鉱の真の意味における設備の近代化には使われていないのであります。これは、過去十数年の実績が示しているところであります。これが独占企業の実体であります。この補正予算及び石炭四法案のどこに、炭鉱労働者産炭地住民の生活と権利を守り、わが国の民族資源である石炭産業を維持し発展させようとする態度の一かけらでもありましょうか。どこにもないのであります。それだけではありません。わが国の石炭産業を今日のように荒廃させた真の原因にメスを入れようともしていないのであります。真の原因とは一体何か。それはアメリカ石油資本による日本のエネルギー支配であります。三十四年十二月以来の政府の石炭合理化五カ年計画は、このようなアメリカの支配を積極的に進めることを前提としてやってきたものであります。そのために、資金面その他を通じて独占企業だけを生き残らせ太らせることだけに努力を集中し、一切のしわ寄せと犠牲を、石炭労働者、中小炭鉱、産炭地住民に転嫁してきたのであります。そうして今日の悲惨な状態を作り出してきたのであります。政府はこの根本的原因を除去しようとはしないどころか、今回さらにこれを強めようとしているのであります。  政府は、今日強行しようとしている合理化案の基礎となった石炭調査団の答申案によれば、昭和四十二年には、日本のエネルギーの約六〇%を輸入エネルギーにたより、事実上アメリカの石油資本の手にゆだねることにしているのであります。こういう態度で、わが国の民族資源である石炭産業を、真に自主的、平和的に発展させることは、絶対にできないのであります。こういう売国的な立場に立っているからこそ、炭鉱労働者を七万人も十万人も首切り、その家族を含めて数十万人を路頭に迷わせるような合理化計画を、平気で断行することができるのであります。「中小企業の五人や十人死んでもかまわない」と、かつて言った池田暴言どころの騒ぎではありません。これこそ、国をこわし、人を痛めつけるところの政策そのものであると言わなければなりません。政府はエネルギー革命論などと、借りもののごまかし理論を使っていますが、日本では石炭がますます必要だし、石炭産業を発展させる政策を立てることもできるし、その国家資金もあるのであります。現に、福岡でも北海道でも、炭鉱地帯の中で、学校に燃料がなく、子供が寒さにふるえているではありませんか。政府はそれを放置しているだけであります。  また総理は、この十七日、アメリカのかいらい朴政権に、有償無償五億ドル、約二千億円をつぎ込むことを決定しているではありませんか。ケネディの中国封じ込め政策に基づくビルマ抱き込み工作にも、莫大な資金をつぎ込もうとしているではありませんか。政府はこうして莫大なる国家資金を、ファシスト朴政権、戦争放火者にふんだんにつぎ込みながら、自分の国の産業を破壊し、国民を死の苦しみに陥れようとしているのであります。  わが党は、池田内閣の、日韓会談を推進し、石炭産業を荒廃に導いて、アメリカ帝国主義に日本のエネルギー産業を売り渡そうとする政策に、断固として反対し、国民の統一と団結の力によってこれを粉砕するものであります。以上。    ————————
  98. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 田中茂穂君から、成規賛成者を得て、討論終局の動議提出されました。  これより本動議採決をいたします。  表決記名投票をもって行ないます。本動議賛成諸君白色票を、反対諸君青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。   〔議場閉鎖〕   〔参事氏名点呼〕   〔投票執行
  99. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票を願います。  ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば、投票箱閉鎖いたします。——すみやかに御投票願います。——投票なさらない諸君は、すみやかに御投票下さい。——すみやかに御投票下さい。——すみやかに御投票願います。  制限時間に達しました。投票箱閉鎖。   〔投票箱閉鎖
  100. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票参事計算させます。議場開鎖を命じます。   〔議場開鎖〕   〔参事投票計算
  101. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数    百九十三票   白色票     百二十四票   青色票      六十九票  よって討論は終局することに決しました。      ——————————   〔参照〕  賛成者白色票氏名      百二十四名       森 八三一君    渋谷 邦彦君       沢田 一精君    林   塩君       山高しげり君    石田 次男君       野知 浩之君    大竹平八郎君       中尾 辰義君    鳥畠徳次郎君       青田源太郎君    赤間 文三君       加賀山之雄君    浅井  亨君       北條 雋八君    増原 恵吉君       鈴木 恭一君    森部 隆輔君       堀本 宜実君    上原 正吉君       最上 英子君    小林 篤一君       二宮 文造君    小平 芳平君       岩沢 忠恭君    三木與吉郎君       野田 俊作君    木暮武太夫君       太田 正孝君    笹森 順造君       中上川アキ君    二木 謙吾君       丸茂 重貞君    源田  実君       栗原 祐幸君    久保 勘一君       川野 三暁君    亀井  光君       天埜 良吉君    石谷 憲男君       植垣弥一郎君    井川 伊平君       鹿島 俊雄君    村上 春藏君       仲原 善一君    中野 文門君       豊田 雅孝君    天坊 裕彦君       竹中 恒夫君    西田 信一君       鍋島 直紹君    山下 春江君       武藤 常介君    館  哲二君       佐藤 芳男君    青柳 秀夫君       平島 敏夫君    田中 茂穂君       堀  末治君    藤野 繁雄君       新谷寅三郎君    西郷吉之助君       紅露 みつ君    木内 四郎君       杉原 荒太君    小沢久太郎君       大野木秀次郎君    植竹 春彦君       平井 太郎君    黒川 武雄君       井野 碩哉君    重政 庸徳君       日高 広為君    大谷 贇雄君       小西 英雄君    上林 忠次君       田中 啓一君    岸田 幸雄君       谷村 貞治君    山本  杉君       川上 為治君    米田 正文君       谷口 慶吉君    徳永 正利君       北畠 教真君    松野 孝一君       柴田  栄君    大谷藤之助君       江藤  智君    稲浦 鹿藏君       石井  桂君    塩見 俊二君       井上 清一君    岡村文四郎君       加藤 武徳君    剱木 亨弘君       梶原 茂嘉君    小林 武治君       吉武 恵市君    高橋  衛君       石原幹市郎君    小柳 牧衞君       中山 福藏君    杉浦 武雄君       林屋亀次郎君    郡  祐一君       安井  謙君    高橋進太郎君       青木 一男君    鹿島守之助君       木村篤太郎君    村山 道雄君       長谷川 仁君    櫻井 志郎君       佐野  廣君    後藤 義隆君       林田 正治君    横山 フク君       白井  勇君    近藤 鶴代君       村松 久義君    宮澤 喜一君       斎藤  昇君    下村  定君     —————————————  反対者青色票氏名      六十九名       矢山 有作君    野々山一三君       柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君       稲葉 誠一君    吉田忠三郎君       渡辺 勘吉君    大森 創造君       豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君       山本伊三郎君    武内 五郎君       柴谷  要君    小柳  勇君       大矢  正君    占部 秀男君       鈴木  壽君    森 元治郎君       光村 甚助君    大河原一次君       大和 与一君    戸叶  武君       椿  繁夫君    米田  勲君       田中  一君    藤原 道子君       木村禧八郎君    永岡 光治君       松澤 兼人君    阿具根 登君       岩間 正男君    須藤 五郎君       野坂 參三君    鈴木 市藏君       小林  武君    松本 賢一君       佐野 芳雄君    杉山善太郎君       高山 恒雄君    中村 順造君       安田 敏雄君    千葉千代世君       永末 英一君    基  政七君       北村  暢君    横川 正市君       鈴木  強君    阿部 竹松君       藤田藤太郎君    相澤 重明君       田上 松衞君    向井 長年君       伊藤 顕道君    久保  等君       藤田  進君    加瀬  完君       亀田 得治君    田畑 金光君       天田 勝正君    岡  三郎君       成瀬 幡治君    小酒井義男君       中村 正雄君    千葉  信君       近藤 信一君    加藤シヅエ君       松本治一郎君    羽生 三七君       曾禰  益君    ─────・─────
  102. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより採決をいたします。  採決の順序は、  まず、昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)及び昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)に対する藤田藤太郎提出修正案、  次に豊瀬禎一提出修正案、  次に阿部竹松提出修正案、  次に昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)外二案の原案の順であります。   〔「議長、異議あり」と呼ぶ者あり〕
  103. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 議長の決定に対し、出席議員の二十人以上から異議の申し立てがありました。  よって、議長決定の順序につきお諮りいたします。  表決記名投票をもって行ないます。議長が決定いたしました採決の順序に賛成諸君白色票を、反対諸君青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。   〔議場閉鎖〕   〔参事氏名点呼〕   〔投票執行
  104. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。  ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱閉鎖いたします。——すみやかに御投票願います。——まだ投票をなさらない諸君はすみやかに御投票願います。——投票なさらない諸君はすみやかに御投票下さい。  制限時間に達しました。投票箱閉鎖いたします。   〔投票箱閉鎖
  105. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票参事計算させます。議場開鎖を命じます。   〔議場開鎖〕   〔参事投票計算
  106. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数    百六十四票   白色票     百二十九票   青色票       ………  よって、……(議場騒然、聴取不能)議長決定のとおり決しました。      ——————————   〔参照〕  賛成者白色票氏名      百二十九名       森 八三一君    渋谷 邦彦君       沢田 一精君    林   塩君       山高しげり君    石田 次男君       野知 浩之君    大竹平八郎君       中尾 辰義君    鳥畠徳次郎君       青田源太郎君    赤間 文三君       加賀山之雄君    浅井  亨君       北條 雋八君    増原 恵吉君       鈴木 恭一君    森部 隆輔君       堀本 宜実君    上原 正吉君       松平 勇雄君    最上 英子君       小林 篤一君    二宮 文造君       小平 芳平君    岩沢 忠恭君       三木與吉郎君    野田 俊作君       木暮武太夫君    太田 正孝君       笹森 順造君    中上川アキ君       二木 謙吾君    丸茂 重貞君       源田  実君    栗原 祐幸君       久保 勘一君    川野 三暁君       亀井  光君    天埜 良吉君       石谷 憲男君    植垣弥一郎君       井川 伊平君    鹿島 俊雄君       村上 春藏君    仲原 善一君       中野 文門君    豊田 雅孝君       天坊 裕彦君    竹中 恒夫君       西田 信一君    鍋島 直紹君       山下 春江君    武藤 常介君       館  哲二君    佐藤 芳男君       青柳 秀夫君    平島 敏夫君       田中 茂穂君    堀  末治君       藤野 繁雄君    新谷寅三郎君       西郷吉之助君    紅露 みつ君       木内 四郎君    杉原 荒太君       小沢久太郎君    大野木秀次郎君       植竹 春彦君    平井 太郎君       黒川 武雄君    西川甚五郎君       井野 碩哉君    日高 広為君       大谷 贇雄君    小西 英雄君       田中 啓一君    温水 三郎君       岸田 幸雄君    谷村 貞治君       山本  杉君    川上 為治君       米田 正文君    谷口 慶吉君       徳永 正利君    北畠 教真君       松野 孝一君    柴田  栄君       大谷藤之助君    江藤  智君       稲浦 鹿藏君    石井  桂君       吉江 勝保君    塩見 俊二君       井上 清一君    岡村文四郎君       加藤 武徳君    剱木 亨弘君       梶原 茂嘉君    小林 武治君       高野 一夫君    吉武 恵市君       高橋  衛君    草葉 隆圓君       石原幹市郎君    小柳 牧衞君       中山 福藏君    杉浦 武雄君       林屋亀次郎君    郡  祐一君       安井  謙君    高橋進太郎君       青木 一男君    鹿島守之助君       木村篤太郎君    津島 壽一君       村山 道雄君    長谷川 仁君       櫻井 志郎君    佐野  廣君       後藤 義隆君    林田 正治君       横山 フク君    白井  勇君       近藤 鶴代君    村松 久義君       宮澤 喜一君    斎藤  昇君       下村  定君     —————————————  反対者青色票氏名      三十五名       矢山 有作君    野々山一三君       柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君       稲葉 誠一君    吉田忠三郎君       渡辺 勘吉君    大森 創造君       鶴園 哲夫君    小柳  勇君       森 元治郎君    光村 甚助君       田中  一君    藤原 道子君       小林  武君    松本 賢一君       佐野 芳雄君    杉山善太郎君       高山 恒雄君    安田 敏雄君       千葉千代世君    永末 英一君       基  政七君    北村  暢君       横川 正市君    藤田藤太郎君       相澤 重明君    田上 松衞君       向井 長年君    田畑 金光君       天田 勝正君    中村 正雄君       加藤シヅエ君    松本治一郎君       曾禰  益君    ─────・─────
  107. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) まず、藤田藤太郎提出修正案全部を問題に供します。  表決記名投票をもって行ないます。本修正案賛成諸君白色票を、反対諸君青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。   〔議場閉鎖〕   〔参事氏名点呼〕   〔投票執行
  108. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) すみやかに御投票を願います。——すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。  ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱閉鎖いたします。——すみやかに御投票願います。すみやかに御投票下さい。  制限時間に達しました。投票箱閉鎖。   〔投票箱閉鎖
  109. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票参事計算させます。議場開鎖を命じます。(発言する者多し)議場開鎖を命じます。   〔議場開鎖〕   〔参事投票計算
  110. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数    百九十四票   白色票      五十七票   青色票     百三十七票  よって本修正案は否決せられました。      ——————————   〔参照〕  賛成者白色票氏名      五十七名       矢山 有作君    野々山一三君       柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君       稲葉 誠一君    吉田忠三郎君       渡辺 勘吉君    大森 創造君       豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君       山本伊三郎君    武内 五郎君       柴谷  要君    小柳  勇君       大矢  正君    占部 秀男君       鈴木  壽君    森 元治郎君       光村 甚助君    大河原一次君       大和 与一君    戸叶  武君       椿  繁夫君    米田  勲君       田中  一君    藤原 道子君       木村禧八郎君    永岡 光治君       松澤 兼人君    阿具根 登君       小林  武君    松本 賢一君       佐野 芳雄君    杉山善太郎君       中村 順造君    安田 敏雄君       千葉千代世君    北村  暢君       横川 正市君    鈴木  強君       阿部 竹松君    藤田藤太郎君       相澤 重明君    伊藤 顕道君       久保  等君    藤田  進君       加瀬  完君    亀田 得治君       岡  三郎君    成瀬 幡治君       小酒井義男君    千葉  信君       近藤 信一君    加藤シヅエ君       岡田 宗司君    松本治一郎君       羽生 三七君     —————————————  反対者青色票氏名      百三十七名       森 八三一君    渋谷 邦彦君       沢田 一精君    林   塩君       山高しげり君    鬼木 勝利君       石田 次男君    野知 浩之君       中尾 辰義君    鳥畠徳次郎君       青田源太郎君    赤間 文三君       加賀山之雄君    浅井  亨君       北條 雋八君    増原 恵吉君       鈴木 恭一君    森部 隆輔君       堀本 宜実君    古池 信三君       松平 勇雄君    小林 篤一君       二宮 文造君    小平 芳平君       三木與吉郎君    野田 俊作君       木暮武太夫君    太田 正孝君       笹森 順造君    二木 謙吾君       丸茂 重貞君    源田  実君       栗原 祐幸君    久保 勘一君       川野 三暁君    亀井  光君       天埜 良吉君    石谷 憲男君       植垣弥一郎君    井川 伊平君       鹿島 俊雄君    村上 春藏君       仲原 善一君    中野 文門君       天坊 裕彦君    竹中 恒夫君       西田 信一君    鍋島 直紹君       山下 春江君    武藤 常介君       館  哲二君    佐藤 芳男君       青柳 秀夫君    平島 敏夫君       田中 茂穂君    堀  末治君       藤野 繁雄君    新谷寅三郎君       西郷吉之助君    紅露 みつ君       木内 四郎君    杉原 荒太君       小沢久太郎君    大野木秀次郎君       植竹 春彦君    平井 太郎君       黒川 武雄君    西川甚五郎君       井野 碩哉君    重政 庸徳君       日高 広為君    小西 英雄君       田中 啓一君    温水 三郎君       岸田 幸雄君    谷村 貞治君       山本  杉君    川上 為治君       米田 正文君    谷口 慶吉君       徳永 正利君    北畠 教真君       金丸 冨夫君    松野 孝一君       柴田  栄君    大谷藤之助君       江藤  智君    稲浦 鹿藏君       石井  桂君    吉江 勝保君       井上 清一君    岡村文四郎君       加藤 武徳君    剱木 亨弘君       梶原 茂嘉君    小林 武治君       高野 一夫君    吉武 恵市君       高橋  衛君    草葉 隆圓君       石原幹市郎君    小柳 牧衞君       中山 福藏君    杉浦 武雄君       小山邦太郎君    林屋亀次郎君       郡  祐一君    安井  謙君       高橋進太郎君    青木 一男君       鹿島守之助君    津島 壽一君       村山 道雄君    長谷川 仁君       櫻井 志郎君    佐野  廣君       後藤 義隆君    林田 正治君       横山 フク君    前田 久吉君       白井  勇君    近藤 鶴代君       村松 久義君    宮澤 喜一君       斎藤  昇君    下村  定君       岩間 正男君    須藤 五郎君       野坂 參三君    鈴木 市藏君       高山 恒雄君    基  政七君       田上 松衞君    向井 長年君       田畑 金光君    天田 勝正君       中村 正雄君    ─────・─────
  111. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 次に、豊瀬禎一提出修正案全部を問題に供します。  表決記名投票をもって行ないます。本修正案賛成諸君白色票を、反対諸君青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。   〔議場閉鎖〕   〔参事氏名点呼〕   〔投票執行
  112. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票漏れはございませんか。——投票漏れないと認めます。投票箱閉鎖。   〔投票箱閉鎖
  113. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票参事計算させます。議場開鎖を命じます。   〔議場開鎖〕   〔参事投票計算
  114. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数     百九十票   白色票      五十五票   青色票     百三十五票  よって本修正案は否決せられました。      ——————————   〔参照〕  賛成者白色票氏名      五十五名       矢山 有作君    野々山一三君       柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君       稲葉 誠一君    吉田忠三郎君       渡辺 勘吉君    大森 創造君       豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君       山本伊三郎君    武内 五郎君       柴谷  要君    小柳  勇君       大矢  正君    占部 秀男君       鈴木  壽君    森 元治郎君       大河原一次君    大和 与一君       戸叶  武君    椿  繁夫君       米田  勲君    藤原 道子君       木村禧八郎君    永岡 光治君       松澤 兼人君    阿具根 登君       小林  武君    松本 賢一君       佐野 芳雄君    杉山善太郎君       中村 順造君    安田 敏雄君       千葉千代世君    北村  暢君       横川 正市君    鈴木  強君       阿部 竹松君    藤田藤太郎君       相澤 重明君    伊藤 顕道君       久保  等君    藤田  進君       加瀬  完君    亀田 得治君       岡  三郎君    成瀬 幡治君       小酒井義男君    千葉  信君       近藤 信一君    加藤シヅエ君       岡田 宗司君    松本治一郎君       羽生 三七君     —————————————  反対者青色票氏名      百三十五名       森 八三一君    渋谷 邦彦君       沢田 一精君    林   塩君       山高しげり君    鬼木 勝利君       石田 次男君    野知 浩之君       中尾 辰義君    青田源太郎君       赤間 文三君    加賀山之雄君       浅井  亨君    北條 雋八君       増原 恵吉君    鈴木 恭一君       森部 隆輔君    堀本 宜実君       上原 正吉君    古池 信三君       松平 勇雄君    小林 篤一君       二宮 文造君    小平 芳平君       岩沢 忠恭君    三木與吉郎君       野田 俊作君    木暮武太夫君       太田 正孝君    笹森 順造君       小林 英三君    二木 謙吾君       丸茂 重貞君    源田  実君       栗原 祐幸君    久保 勘一君       川野 三暁君    亀井  光君       天埜 良吉君    石谷 憲男君       植垣弥一郎君    井川 伊平君       鹿島 俊雄君    村上 春藏君       仲原 善一君    中野 文門君       天坊 裕彦君    竹中 恒夫君       西田 信一君    鍋島 直紹君       山下 春江君    山本 利壽君       武藤 常介君    館  哲二君       佐藤 芳男君    青柳 秀夫君       平島 敏夫君    田中 茂穂君       堀  末治君    藤野 繁雄君       新谷寅三郎君    西郷吉之助君       紅露 みつ君    木内 四郎君       杉原 荒太君    小沢久太郎君       大野木秀次郎君    植竹 春彦君       平井 太郎君    黒川 武雄君       西川甚五郎君    重政 庸徳君       日高 広為君    大谷 贇雄君       小西 英雄君    田中 啓一君       温水 三郎君    岸田 幸雄君       谷村 貞治君    山本  杉君       川上 為治君    米田 正文君       谷口 慶吉君    徳永 正利君       金丸 冨夫君    松野 孝一君       柴田  栄君    大谷藤之助君       江藤  智君    稲浦 鹿藏君       石井  桂君    吉江 勝保君       岡村文四郎君    加藤 武徳君       剱木 亨弘君    梶原 茂嘉君       小林 武治君    高野 一夫君       吉武 恵市君    高橋  衛君       草葉 隆圓君    石原幹市郎君       中山 福藏君    杉浦 武雄君       小山邦太郎君    林屋亀次郎君       郡  祐一君    安井  謙君       高橋進太郎君    村山 道雄君       長谷川 仁君    櫻井 志郎君       佐野  廣君    後藤 義隆君       林田 正治君    横山 フク君       前田 久吉君    白井  勇君       近藤 鶴代君    村松 久義君       宮澤 喜一君    斎藤  昇君       下村  定君    岩間 正男君       須藤 五郎君    野坂 參三君       鈴木 市藏君    高山 恒雄君       永末 英一君    基  政七君       田上 松衞君    向井 長年君       田畑 金光君    天田 勝正君       曾禰  益君    ─────・─────
  115. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 午後二時まで休憩いたします。    午後一時二分休憩    ————————    午後二時七分開議
  116. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。  昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)及び昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)に対する阿部竹松提出修正案採決を行ないます。  同修正案全部を問題に供します。  表決記名投票をもって行ないます。本修正案賛成諸君白色票を、反対諸君青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。   〔議場閉鎖〕   〔参事氏名点呼〕   〔投票執行
  117. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。——まだ投票をなさらない諸君はすみやかに御投票下さい。——すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票を願います。  ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱閉鎖いたします。すみやかに御投票を願います。——すみやかに御投票下さい。——すみやかに御投票下さい。  制限時間に達しました。投票箱閉鎖。   〔投票箱閉鎖
  118. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票参事計算させます。議場開鎖を命じます。   〔議場開鎖〕   〔参事投票計算
  119. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数    百八十六票   白色票      五十六票   青色票      百三十票 よって本修正案は否決せられました。      ——————————   〔参照〕  賛成者白色票氏名     五十六名       矢山 有作君    野々山一三君       柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君       稲葉 誠一君    吉田忠三郎君       渡辺 勘吉君    豊瀬 禎一君       鶴園 哲夫君    山本伊三郎君       武内 五郎君    柴谷  要君       小柳  勇君    大矢  正君       占部 秀男君    鈴木  壽君       森 元治郎君    光村 甚助君       大河原一次君    大和 与一君       大倉 精一君    戸叶  武君       椿  繁夫君    米田  勲君       田中  一君    藤原 道子君       木村禧八郎君    永岡 光治君       松澤 兼人君    阿具根 登君       小林  武君    松本 賢一君       佐野 芳雄君    杉山善太郎君       中村 順造君    安田 敏雄君       千葉千代世君    北村  暢君       横川 正市君    鈴木  強君       阿部 竹松君    藤田藤太郎君       相澤 重明君    伊藤 顕道君       久保  等君    藤田  進君       亀田 得治君    岡  三郎君       成瀬 幡治君    小酒井義男君       千葉  信君    近藤 信一君       加藤シヅエ君    岡田 宗司君       松本治一郎君    羽生 三七君     —————————————  反対者青色票氏名      百三十名       森 八三一君    沢田 一精君       林   塩君    山高しげり君       石田 次男君    野知 浩之君       大竹平八郎君    鈴木 一弘君       鳥畠徳次郎君    青田源太郎君       赤間 文三君    加賀山之雄君       浅井  亨君    北條 雋八君       増原 恵吉君    鈴木 恭一君       森部 隆輔君    堀本 宜実君       古池 信三君    松平 勇雄君       最上 英子君    小林 篤一君       二宮 文造君    小平 芳平君       岩沢 忠恭君    三木與吉郎君       野田 俊作君    太田 正孝君       笹森 順造君    小林 英三君       山崎  斉君    丸茂 重貞君       源田  実君    栗原 祐幸君       久保 勘一君    川野 三暁君       亀井  光君    天埜 良吉君       石谷 憲男君    植垣弥一郎君       井川 伊平君    鹿島 俊雄君       村上 春藏君    中野 文門君       豊田 雅孝君    天坊 裕彦君       竹中 恒夫君    西田 信一君       鍋島 直紹君    山本 利壽君       武藤 常介君    館  哲二君       佐藤 芳男君    青柳 秀夫君       平島 敏夫君    田中 茂穂君       堀  末治君    藤野 繁雄君       新谷寅三郎君    西郷吉之助君       紅露 みつ君    木内 四郎君       杉原 荒太君    小沢久太郎君       大野木秀次郎君    植竹 春彦君       平井 太郎君    黒川 武雄君       西川甚五郎君    井野 碩哉君       重政 庸徳君    日高 広為君       大谷 贇雄君    田中 啓一君       岸田 幸雄君    谷村 貞治君       山本  杉君    川上 為治君       米田 正文君    谷口 慶吉君       徳永 正利君    松野 孝一君       柴田  栄君    江藤  智君       稲浦 鹿藏君    石井  桂君       吉江 勝保君    井上 清一君       岡村文四郎君    加藤 武徳君       剱木 亨弘君    小林 武治君       高野 一夫君    吉武 恵市君       高橋  衛君    草葉 隆圓君       石原幹市郎君    小柳 牧衞君       杉浦 武雄君    小山邦太郎君       林屋亀次郎君    郡  祐一君       高橋進太郎君    青木 一男君       木村篤太郎君    迫水 久常君       村山 道雄君    長谷川 仁君       櫻井 志郎君    佐野  廣君       後藤 義隆君    林田 正治君       前田 久吉君    白井  勇君       近藤 鶴代君    村松 久義君       宮澤 喜一君    斎藤  昇君       下村  定君    岩間 正男君       須藤 五郎君    野坂 參三君       鈴木 市藏君    高山 恒雄君       永末 英一君    基  政七君       田上 松衞君    向井 長年君       田畑 金光君    曾禰  益君    ─────・─────
  120. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 次に、三案の原案全部を問題に供します。  表決記名投票をもって行ないます。  三案の原案に賛成諸君白色票を、反対諸君青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。   〔議場閉鎖〕   〔参事氏名点呼〕   〔投票執行
  121. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) すみやかに御投票を願います。——すみやかに御投票を願います。——すみやかに御投票を願います。——まだ投票なさらない方は、すみやかに御投票下さい。——すみやかに御投票をお願いいたします。——まだ投票なされない方はすみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。  ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱閉鎖いたします。すみやかに御投票願います。——間もなく制限時間が参ります。投票なさらない方は、すみやかに御投票下さい。——すみやかに御投票願います。——すみやかに御投票願います。  制限時間に達しました。投票箱閉鎖、   〔投票箱閉鎖
  122. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票参事計算させます。議場開鎖を命じます。   〔議場開鎖〕   〔参事投票計算
  123. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数     二百一票   白色票     百二十六票   青色票      七十五票  よって、補正予算三案は可決せられました。(拍手)      ——————————   〔参照〕  賛成者白色票氏名      百二十六名       森 八三一君    沢田 一精君       林   塩君    山高しげり君       野知 浩之君    大竹平八郎君       鳥畠徳次郎君    青田源太郎君       赤間 文三君    加賀山之雄君       増原 恵吉君    鈴木 恭一君       森部 隆輔君    堀本 宜実君       上原 正吉君    古池 信三君       松平 勇雄君    最上 英子君       小林 篤一君    岩沢 忠恭君       三木與吉郎君    佐藤 尚武君       野田 俊作君    木暮武太夫君       太田 正孝君    笹森 順造君       小林 英三君    中上川アキ君       二木 謙吾君    山崎  斉君       丸茂 重貞君    源田  実君       栗原 祐幸君    久保 勘一君       川野 三暁君    亀井  光君       天埜 良吉君    石谷 憲男君       植垣弥一郎君    井川 伊平君       鹿島 俊雄君    村上 春藏君       中野 文門君    豊田 雅孝君       天坊 裕彦君    竹中 恒夫君       西田 信一君    鍋島 直紹君       山下 春江君    山本 利壽君       武藤 常介君    館  哲二君       佐藤 芳男君    青柳 秀夫君       平島 敏夫君    田中 茂穂君       堀  末治君    藤野 繁雄君       新谷寅三郎君    西郷吉之助君       紅露 みつ君    木内 四郎君       杉原 荒太君    小沢久太郎君       大野木秀次郎君    寺尾  豊君       植竹 春彦君    平井 太郎君       黒川 武雄君    西川甚五郎君       井野 碩哉君    重政 庸徳君       日高 広為君    大谷 贇雄君       田中 啓一君    温水 三郎君       岸田 幸雄君    谷村 貞治君       山本  杉君    川上 為治君       米田 正文君    谷口 慶吉君       徳永 正利君    北畠 教真君       金丸 冨夫君    松野 孝一君       柴田  栄君    江藤  智君       稲浦 鹿藏君    石井  桂君       吉江 勝保君    井上 清一君       岡村文四郎君    加藤 武徳君       剱木 亨弘君    梶原 茂嘉君       小林 武治君    高野 一夫君       吉武 恵市君    高橋  衛君       草葉 隆圓君    小柳 牧衞君       中山 福藏君    杉浦 武雄君       小山邦太郎君    林屋亀次郎君       郡  祐一君    高橋進太郎君       青木 一男君    木村篤太郎君       津島 壽一君    迫水 久常君       村山 道雄君    長谷川 仁君       櫻井 志郎君    田中 清一君       佐野  廣君    後藤 義隆君       林田 正治君    前田 久吉君       白井  勇君    近藤 鶴代君       村松 久義君    宮澤 喜一君       斎藤  昇君    下村  定君     —————————————  反対者青色票氏名      七十五名       鬼木 勝利君    石田 次男君       鈴木 一弘君    中尾 辰義君       浅井  亨君    北條 雋八君       二宮 文造君    小平 芳平君       矢山 有作君    野々山一三君       柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君       稲葉 誠一君    吉田忠三郎君       渡辺 勘吉君    大森 創造君       豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君       山本伊三郎君    武内 五郎君       柴谷  要君    小柳  勇君       大矢  正君    占部 秀男君       鈴木  壽君    森 元治郎君       光村 甚助君    大河原一次君       大和 与一君    大倉 精一君       戸叶  武君    椿  繁夫君       田中  一君    藤原 道子君       木村禧八郎君    永岡 光治君       松澤 兼人君    阿具根 登君       岩間 正男君    須藤 五郎君       野坂 參三君    鈴木 市藏君       小林  武君    松本 賢一君       佐野 芳雄君    杉山善太郎君       高山 恒雄君    中村 順造君       安田 敏雄君    千葉千代世君       永末 英一君    基  政七君       北村  暢君    横川 正市君       鈴木  強君    阿部 竹松君       藤田藤太郎君    相澤 重明君       田上 松衞君    向井 長年君       伊藤 顕道君    久保  等君       藤田  進君    加瀬  完君       亀田 得治君    田畑 金光君       天田 勝正君    岡  三郎君       小酒井義男君    近藤 信一君       加藤シヅエ君    岡田 宗司君       松本治一郎君    羽生 三七君       曾禰  益君    ————————
  124. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 暫時休憩いたします。    午後三時二十三分休憩    ————————    午後十時二十九分開議
  125. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。  日程第四、地方公共団体議会議員及び長の選挙期日等臨時特例に関する法律案内閣提出衆議院送付)を議題といたします。  まず委員長の報告を求めます。公職選挙法改正に関する特別委員長青柳秀夫君。   〔青柳秀夫登壇拍手
  126. 青柳秀夫

    青柳秀夫君 ただいま議題となりました地方公共団体議会議員及び長の選挙期日等臨時特例に関する法律案について、本特別委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。  本法案は、明年三月から五月までの間に任期が満了することになる地方公共団体議会議員または長の任期満了による選挙等を三月以降に行なう場合には、その選挙の期日を統一して、都道府県及び指定都市の選挙は四月十七日、指定都市以外の市及び町村の選挙は四月三十日とし、統一期日に行なわれる各選挙は、同時選挙としてこれを行なうこととし、都道府県または指定都市の選挙の候補者となった者は、関係区域において行なわれる市町村の選挙の候補者となることができないこととなっております。  また、知事及び指定都市の長の選挙を除き、都道府県及び市の選挙においても小型貨物自動車の使用を認めることとするとともに、後援団体に関する寄付等の禁止期間を各選挙の期日前九十日から選挙の期日までとすること等が、その要点であります。  本特別委員会におきましては、慎重審議の結果、十二月十九日質疑を終局し、翌二十日討論に入りましたところ、格別の発言もなく、採決の結果、本法案は多数をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上御報告申し上げます。(拍手
  127. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  本案全部を問題に供します。本案に賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  128. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 過半数と認めます。  よって本案は可決せられました。    ————————
  129. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 日程第五、昭和三十七年度分の地方交付税単位費用特例に関する法律案内閣提出衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長石谷憲男君。   〔石谷憲男登壇拍手
  130. 石谷憲男

    石谷憲男君 ただいま議題となりました昭和三十七年度分の地方交付税単位費用特例に関する法律案について、地方行政委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。  本法案は、国家公務員の給与改定に準じ、地方公務員の給与改定を行なうため必要な経費を、昭和三十七年度分の普通交付税につき基準財政需要額に算入するため、その基礎となる単位費用について、本年度分の特例を定めようとするものであります。  その内容は、給与改定に伴う本年度の特例単位費用を定めて普通交付税の額を算定することとし、この法律の施行前すでに本年八月に決定された昭和三十七年度分の普通交付税の額は概算交付額とみなすものとすること等が、その要旨であります。  本委員会におきましては、十二月十三日、篠田自治大臣から提案理由の説明を聞いた後、政府当局との間に質疑応答を重ね、慎重審査を行ないましたが、その詳細については会議録によってごらんを願いたいと存じます。  十二月二十日質疑を終局し、討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、本法案は多数をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手
  131. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  本案全部を問題に供します。本案に賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  132. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。    ————————
  133. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 日程第六から第十六までの議案はあとに回したいと存じます。御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  134. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。    ————————
  135. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 日程第十七より第二十二までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  136. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長石谷憲男君。   〔石谷憲男登壇拍手
  137. 石谷憲男

    石谷憲男君 ただいま議題となりました請願第三九号外三十八件は、委員会におきまして、いずれも願意おおむね妥当と認め、議院の会議に付し、内閣送付するを要するものと決定した次第であります。  以上、御報告を終わります。(拍手
  138. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採次をいたします。  これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  139. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  140. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 日程第二十三より第二十七までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  141. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。商工委員会理事岸田幸雄君。   〔岸田幸雄登壇拍手
  142. 岸田幸雄

    岸田幸雄君 ただいま議題となりました請願六件は、商工委員会において審査の結果、いずれも願意おおむね妥当と認めまして、議院の会議に付し、内閣送付することを要するものと決定いたしました。  右御報告いたします。(拍手
  143. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  144. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  145. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 日程第二十八、鹿児島地方家庭裁判所川内支部甲号復活に関する請願議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。法務委員長鳥畠徳次郎君。   〔鳥畠徳次郎登壇拍手
  146. 鳥畠徳次郎

    鳥畠徳次郎君 ただいま議題となりました請願についての法務委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。  請願第二九五号は、鹿児島地方家庭裁判所川内支部甲号復活に関するものであります。当委員会におきましては、審査の結果、その願意はおおむね妥当なるものと認め、全会一致をもって、院議に付し、内閣送付するを要するものと決定いたしました。  以上御報告申し上げます。(拍手
  147. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  本請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  148. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よって本請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  149. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 日程第二十九より第三十四までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  150. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。運輸委員長金丸冨夫君。   〔金丸冨夫登壇拍手
  151. 金丸冨夫

    金丸冨夫君 ただいま議題となりました日程第二十九から第三十四までの請願について、運輸委員会において審議いたしました結果、日程第三十四については意見書案を付し、その他はおおむね願意を妥当と認め、いずれも議院の会議に付し、内閣送付するを要するものと決定いたしました。  以上御報告申し上げます。(拍手
  152. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  日程第三十四の請願については意見書案が付されております。  日程第二十九より第三十四までの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  153. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決定いたしました。    ————————
  154. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 日程第三十五より第五十一までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  155. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長櫻井志郎君。   —————————————   〔審査報告書は都合により追録に掲載〕   —————————————   〔櫻井志郎登壇拍手
  156. 櫻井志郎

    櫻井志郎君 ただいま議題となりました請願四十八件について、委員会における審査の経過と結果を報告いたします。  委員会におきましては、これらの請願を審査の結果、その願意おおむね妥当と認め、全会一致をもってこれを議院の会議に付し、内閣送付を要するものと決定いたしました。  右報告いたします。(拍手
  157. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  158. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  159. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 日程第五十二、災害に伴う応急措置の義務に従事した者に対する損害補償の支給基礎額引上げに関する請願議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。災害対策特別委員長辻武寿君。   〔辻武寿登壇拍手
  160. 辻武寿

    ○辻武寿君 ただいま議題となりました災害に伴う応急措置の義務に従事した者に対する損害補償の支給基礎額引上げに関する請願は、災害対策特別委員会において審査の結果、願意妥当と認め、議院の会議に付し、内閣送付すべきものと決定いたしました。  以上御報告いたします。(拍手
  161. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  本請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  162. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よって本請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  163. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 日程第五十三より第五十六までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  164. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。  まず、委員長の報告を求めます。石炭対策特別委員長堀末治君。   —————————————   〔審査報告書は都合により追録に掲載〕   —————————————   〔堀末治登壇拍手
  165. 堀末治

    ○堀末治君 ただいま議題となりました請願三十六件は、石炭対策特別委員会において審査の結果、いずれも願意おおむね妥当と認め、議院の会議に付し、内閣送付するを要するものと決定いたしました。  右報告いたします。(拍手
  166. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  167. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よって、これらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  168. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 参事に報告させます。   〔参事朗読〕 本日委員長から左の報告書が提出された。  社会労働委員会請願審査報告書第一号  逓信委員会請願審査報告書第一号  大蔵委員会請願審査報告書第一号  文教委員会請願審査報告書第一号  内閣委員会請願審査報告書第一号  建設委員会請願審査報告書第一号    ————————
  169. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) この際、日程に追加して、  社会労働委員長報告にかかる失業対策制度改革に関する請願外五十三件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  170. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長加瀬完君。   〔加瀬完君登壇拍手
  171. 加瀬完

    加瀬完君 ただいま議題となりました五十四件の請願は、本委員会において審査の結果、いずれも願意妥当と認め、議院の会議に付し、内閣送付すべきものと決定いたしました。  以上報告いたします。(拍手
  172. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  173. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よって、これらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  174. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) この際、日程に追加して、  逓信委員長報告にかかる簡易生命保険郵便年金資金運用範囲拡大等に関する請願外一件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  175. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長伊藤顕道君。   〔伊藤顕道登壇拍手
  176. 伊藤顕道

    伊藤顕道君 ただいま議題となりました請願二件は、いずれも願意おおむね妥当と認め、これを採択し、議院の会議に付し、かつ内閣送付すべきものと全会一致をもって決定した次第でございます。  右御報告いたします。(拍手
  177. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  178. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よって、これらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  179. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) この際、日程に追加して、  大蔵委員長報告にかかる政府関係金融機関資金増額に関する請願議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  180. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を認めます。大蔵委員長佐野廣君。   〔佐野廣君登壇拍手
  181. 佐野廣

    佐野廣君 ただいま上程せられました大蔵委員会付託の請願につき、審査の結果を御報告申し上げます。  請願第二五号は、その願意おおむね妥当なものと認め、議院の会議に付し、内閣送付すべきものと決定いたしました。  以上御報告申し上げます。(拍手
  182. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  本請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  183. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よって、本請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  184. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) この際、日程に追加して、  文教委員長報告にかかる昭和三十八年度以降小中学校児童生徒数急減対策に関する請願外六十九件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  185. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。文教委員長北畠教真君。   〔北畠教真登壇拍手
  186. 北畠教真

    北畠教真君 ただいま議題となりました昭和三十八年度以降小中学校児童生徒数急減対策に関する請願外六十九件は、文教委員会における審査の結果、いずれも願意を妥当と認め、これを採択し、議院の会議に付し、かつ内閣送付すべきものと決定いたしました。  以上御報告申し上げます。(拍手
  187. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  188. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  189. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) この際、日程に追加して、  内閣委員長報告にかかる水戸対地射爆撃場返還に関する請願外二百三十六件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  190. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長村山道雄君。   〔村山道雄登壇拍手
  191. 村山道雄

    村山道雄君 ただいま議題となりました防衛関係の請願一件、国家公務員関係の請願三十七件、恩給共済関係の請願百九十九件、以上合計二百三十七件の請願は、いずれも願意妥当と認め、議院の会議に付し、内閣送付すべきものと決定いたしました。  以上報告申し上げます。(拍手
  192. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  193. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。    ————————
  194. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) この際、日程に追加して、  建設委員長報告にかかる道路整備事業促進に関する請願外十件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  195. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。まず委員長の報告を求めま  す。建設委員長木村禧八郎君。   〔木村禧八郎登壇拍手
  196. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 ただいま議題になりました請願十一件につきまして、建設委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。  積雪寒冷地帯における補助事業の早期着工に関する請願の他十件でございまして、道路の整備、河川の改修等、いずれも国土の開発及び保全に関するものであります。本委員会は願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣送付すべきものと決定いたしました。  以上御報告申し上げます。(拍手
  197. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。  これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣送付することに賛成諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  198. 重政庸徳

    ○副議長(重政庸徳君) 総員起立と認めます。よって、これらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣送付することに決しました。  これにて休憩いたします。    午後十一時三分休憩   〔休憩開議に至らなかった〕