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1962-11-02 第41回国会 参議院 決算委員会 閉会後第9号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十七年十一月二日(金曜日) 午前十時二十六分開会 ――
―――――――――――
出席者
は左の通り。
委員長
鈴木
壽君 理事
岡村文四郎
君 仲原 善一君 横山 フク君 相澤 重明君
委員
鈴木
恭一君 田中 清一君
野知
浩之君 二木 謙吾君 谷村 貞治君 武内 五郎君 横川 正市君 和泉 覚君
高山
恒雄
君 林 塩君
事務局側
常任委員会専門
員 池田 修蔵君
説明員
郵政政務次官
保岡
武久
君
郵政省監察局長
藤牧 直君
郵政省郵務局長
佐方 信博君
郵政省簡易保険
局次長
泉 秀則君
郵政省電波監理
局長
西崎 太郎君
郵政省経理局長
長田 裕二君
会計検査院事務
総局
第二
局長
樺山
糾夫君
会計検査院事務
総局
第五
局長
白木
康進
君
日本専売公社総
裁
阪田
泰二
君
日本専売公社管
理部長
山口 龍夫君
日本専売公社販
売部長
狩谷 亨一君
日本専売公社生
産部生産課長
新田目正夫
君
日本専売公社塩
業部長
高橋 時男君 ――
―――――――――――
本日の会議に付した案件 ○
昭和
三十五
年度
一般会計歳入歳出決
算(第四十回
国会内閣提出
) ○
昭和
三十五
年度
特別会計歳入歳出決
算(第四十回
国会内閣提出
) ○
昭和
三十五
年度
国税収納金整理資金
受払計算書
(第四十回
国会内閣提
出) ○
昭和
三十五
年度
政府関係機関決算書
(第四十回
国会内閣提出
) ○
昭和
三十五
年度
物品増減
及び現在額 総
計算書
(第四十回
国会内閣提出
) ○
昭和
三十五
年度
国有財産増減
及び現 在額総
計算書
(第四十回
国会内閣提
出) ○
昭和
三十五
年度
国有財産無償貸付状
況総計算書
(第四十回
国会内閣提
出) ――
―――――――――――
鈴木壽
1
○
委員長
(
鈴木壽
君) ただいまから
決算委員会
を開会いたします。 それでは、
昭和
三十五
年度
決算外
三件を議題といたします。 本日は、午前
郵政省
、午後
日本専売公社
の
決算
につき、それぞれ審査いたすことになっておりましたが、都合により、この際あわせて審査をいたすことにいたしますので、さよう御了承をいただきます。 それでは、まず
郵政省
の
決算
につき
説明
を求めます。
保岡郵政政務次官
。
保岡武久
2
○
説明員
(
保岡武久
君)
郵政事業特別会計
、
郵便貯金特別会計
、
簡易生命保険
及び
郵便年金特別会計
並びに
一般会計
の
昭和
三十五
年度
決算
の
概要
と
会計検査院
から御
指摘
のありました
事項
について申し上げます。
郵政事業特別会計
の
歳入予算額
は一千九百十六億一千二百余万円、
歳出予算
現額は一千九百六十五億一千二百余万円でありまして、これに対する
決算額
は、
歳入
は一千九百八十億四千六百余万円、
歳出
は一千九百四十五億五千五百余万円となっております。この中には
収入印紙等
の
業務外収入支出
や借入金、
建設費等
の
資本的収入支出
が含まれていますので、これらを除きました
事業
の
運営
による
歳入歳出
は、
歳入
は一千四百七十億六千九百余万円、
歳出
は一千四百三十億一千六百余万円となっております。この
収支差額
は、
建設費
の
財源
の一部をまかなうほか、
債務償還
に充当いたしました。
郵便貯金特別会計
の
歳入歳出
は、ともに七百五億八千八百余万円でありますが、
歳入
中には
歳入不足
を
補てん
するための他
会計
から
受入金
がありますので、
損益計算
上は七十八億八千七百余万円の
欠損
という処理をいたしております。
簡易生命保険及郵便年金特別会計
につきましては、
保険勘定
の
歳入予算額
は一千七百十五億三千五百余万円、
歳出予算
現額は六百十五億九千二百余万円でありまして、これに対する
収納済歳入額
は一千七百十五億三千三百余万円、
支出済歳出額
は五百四十三億九百余万円となっております。この
差額
一千百七十二億二千四百余万円は、
法律
の定めるところに従い、
積立金
といたしております。 また、
一般会計
におきましては、二十二億三千四百余万円の
歳出予算
現額に対し、
支出済歳出額
は二十二億百余万円となっております。 次に、
昭和
三十五
年度
の
主要施策事項
について申し上げますと、 第一は
窓口機関
の
増置
でありますが、無
集配特定局
百九十二局等の
増置
をいたしました。 第二といたしましては、
郵便事業集配運送施設
の
改善
であります。近年特に著しい
郵便物数
の
増加
に対処して、そのサービスを確保するため、
主要幹線鉄道運送施設
の
増強
及び市内通常取り集め等を専用自動車化するほか、軽自動車、スクーター、
バイクモーター
の
増備等機動化
の推進を行ないました。 第三に、
国民貯蓄
の
増強
であります。まず、
郵便貯金
の
増加目標額
一千三百億円に対しましては、
経済事情
の好況と全職員の懸命な努力によりまして、純増一千三百七十三億八千二百余万円の成果をあげ、
目標額
を突破いたすことができました。
郵便貯金
の三十五
年度
末の現在高は一兆一千三十五億四千五百余万円となりまして、
資金運用部資金
の五三%を占めております。 また、
簡易保険
の三十五
年度
末現在高は、
保険金額
では二兆一千百五十二億七百余万円となっており、三十五
年度
において新たに
財政投融資
へ一千百九十八億円、
契約者貸付
へ九十六億円の
資金
を運用しております。 第四として、
窓口機関
の
増置
、
郵便物数
及び
電話施設
の
増加等
に対処するために、四千五百三十三人の
定員増加
を行ないました。
最後
に、
会計検査院
の
検査報告
に掲げられた
事項
についてその
概要
を申し上げます。 まず、
予算総則
第十条第二項に定める
業績賞与
の発動及びその後の
措置
についてでありますが、これにつきましては、年末及び
年度
末
手当支給
の際に増収及び
経費
の
節減
を十分勘案して行なったのでありますが、その後の
事情
が
予測どおり
にいかなかったため、
給与総額
内において
措置
した次第であります。 次に、
固定資産
の第二次再評価の結果についてでありますが、三十五
年度
末において、全
固定資産
についてきわめて短期間に実施いたしましたため、その一部に
検査報告
に
指摘
のような
計算
の誤謬を来たしていたことを遺憾に存じます。これが是正につきましては、三十六
年度
において
措置
いたしました。 次に、
工事関係
及び
郵便物
の
運送委託契約
の
関係
でありますが、これは
電波関係
の
パラボラ空中線基礎台工事
九百三十五万円の
請負契約
における
予定価格
の
作成
及び
郵便物
の
運送委託契約
における
移送料
の
算定
がそれぞれ適切でなかったため
請負料
が高価になっているとして
指摘
を受けたものでありまして、まことに遺憾であります。
関係者
に対しましては厳重に
注意
するとともに、今後
予定価格
の
作成等
につきましては十分配意いたします。
不正行為
につきましては、三十五
年度
も七件の
指摘
を受けました。 当省におきましては、
従前
から
不正行為
の
未然防止
と
早期発見
に努力して参ったのでありますが、なおこの
種犯罪
が跡を断たないととは、まことに遺憾に存じます。今後、
監督責任者
に対し、あらゆる機会に、
不正行為
の
防止
のため一そう厳重な
監督
を行なうよう指導すると同時に、
業務監察
並びに
会計監査
にあたりましても、
従前どおり不正行為
の
防止
を
重点事項
といたしまして実施し、その絶滅に全力を尽くす
所存
であります。 以上でございます。
鈴木壽
3
○
委員長
(
鈴木壽
君) 次に、
会計検査院当局
から
検査報告
を聴取いたします。
樺山糾夫
4
○
説明員
(
樺山糾夫君
) まず、
検査報告
の七十二ページに、
郵政事業特別会計
の
経理
の全般につきまして、三十五
年度
の特殊な
事項
を記述してございますが、そのうちでおもなる
事項
を申し上げますと、
予算総則
に定める
業績賞与
として
使用承認
を受けた額は十四億千三百万円でございますが、実際にはこの
承認額
をこえて十七億四千九百余万円を
支出
しております。この
超過額
三億三千六百余万円は、
予算
に余裕のある他の科目に組みかえて、
超過支出
がなかったように
経理
しております。これは
年度
末に
給与改定
に関連してこの一時金を
支出
せざるを得なかった
関係
もありまして、この
財源
が
見込み
と異なったことに原因するものでありますが、
郵政事業特別会計
の三十五
年度
の
予算経理
がきわめて困難であった
事情
などから見まして、批難する
趣旨
ではございませんが、
決算
上はこのような結果と相なっているのでございます。 次に、
不当事項
として掲げました
事項
は、
工事
一件、
不正行為
七件、その他一件、計九件でございます。このうち
郵便局
におきます
不正行為
について申し上げますと、三十六年九月までにまだ
補てん
されてないもののうちで一
事項
五万円以上のものが、十三
事項
、千二百二十五万円でございます。このうち一
事項
五十万円以上のものについて七十五ページから七十六ページに書いてございますが、相対的に見まして前
年度
より
減少
してはおりますが、なお
管理者自身
の
不正行為
が絶えないこと、それから
長期
にわたって発見されないものがあることなどから見まして、今後
不正行為
の
防止対策
につきまして、なお検討を要するものがあろうかと考えている次第でございます。 以上で
説明
を終わります。
鈴木壽
5
○
委員長
(
鈴木壽
君) 次いで、
日本専売公社
の
決算
につき、
説明
を求めます。
阪田泰二
6
○
説明員
(
阪田泰二
君)
昭和
三十五
年度
日本専売公社
の
決算
の
概要
について、御
説明
いたします。
昭和
三十五
年度
日本専売公社収入済額
は三千百七十五億円、
支出済額
は千七百四億円でありまして、
収入
が
支出
を超過すること千四百七十億円となっております。 また、
昭和
三十五
年度
の総収益からいいますと三千百七十六億円、総
損失
は千六百九十九億円でありまして、総収益から総
損失
を控除した純
利益
は、千四百七十七億円であります。 この純
利益
から、
日本専売公社法
第四十二条の十三第二項の規定により、積み立てました
固定資産
及び
無形資産
の
増加額
に相当する十二億円を控除しますと、残りが
専売納付金
千四百六十四億円となり、
予算
に対しましては百五億円、七・八%の
増加
であります。 この
専売納付金
は、
日本専売公社法
第四十三条の十三第一項の規定によりまして、
昭和
三十六年五月三十一日国庫に納付いたしました。
昭和
三十五
年度
の純
利益
は、さきに申し述べましたとおり、千四百七十七億円でありますが、これは
予算
に比し百九億円の
増加
であります。このほかに
公社
から都道府県、市町村に直接納付している
たばこ消費税
が五百九十一億円ありますので、かりに純
利益
に
たばこ消費税
を加えますと、二千六十八億円が国と地方に出ているわけでありまして、これは
予算
に比し百三十八億円の
増加
となります。またこの
決算
の数字を前
年度
に比べましても、きわめて順調な
伸び
を示しております。前
年度
と比べます場合は、
塩業整理交付金
の額が臨時のものでありますが、相当違いますので、その
関係
を除去して比較いたしますと、純
利益
では前
年度
に比し百九十八億円、
増加率
で一五%、純
利益
と
たばこ消費税
とを合計した額では二百五十六億円、
増加率
で一三・八%と、それぞれ
増加
し、
公社
としては近来にない
好成績裏
に
決算
を終了することができました。まあそれだけ
事業面
におきましては非常に繁忙であったわけでございます。 好成績をおさめました原因としましては、主として
たばこ事業
が中心になっております。
たばこ
の
売り上げ
は二千九百二十三億円でありまして、
予算
に比し百六十四億円、前
年度
に比べ三百十億円、約一一・九%の
増加
になりました。これはまあ
一般
の経済の成長に伴う
国民
の
消費水準
の上昇によることはもちろんでありますが、三十五年五月一日から発売いたしましたスリーエー、それから六月二十日に発売いたしました
ハイライト等
の新製品がきわめて順調な売れ行きを示しまして、またその他ピース、「いこい」などの
伸び
も著しかったことによるものであります。 そのために、
たばこ
の
売上高
から
売上原価
を差し引きました
売上
総
利益
におきましても、前
年度
に比し二百三十七億円、一二%の
増加
をみまして、その結果、
たばこ事業
の
利益
は二千百九億円・
たばこ消費税
を差し引きますと千五百十八億円となりまして、これを
予算
に比べまして、それぞれ百四十五億円及び百十六億円の
増加
、前
年度
に比べますと、それぞれ二百三十二億円及び百七十三億円という
増加
になるわけであります。
たばこ
の旺勢な
需要
に対処するためには、
製造面
におきましても、
機械設備
の拡充、
合理化
、あるいは
巻上機
の
高速度化等
をはかりまして、また先年秦野、
盛岡等
の
工場
を拡張いたしましたが、この三十五
年度
におきましては、須賀川と臼杵、この両
工場
を両
切工場
へ転換いたしまして、
近代化
を行ないました次第であります。なお、さらに、将来の
たばこ
の
需要
の
伸び
に備え、また
製造工場
全体の一そうの
近代化
をはかりますために、平塚にスレッシング・システムの
テスト工場
を作りまして、これが具体的な採用につきましての実地の
テスト
を開始いたしましたわけであります。
葉タバコ
の生産につきましても、将来の
原料
であります
葉タバコ
の
需要
の増大と
一般
の
農業経営
の
方向等
に対処いたしまするために、
省力耕作法
の研究、その普及、あるいは
在来種
の
葉のし
をやっておりますが、それを省略する、あるいは
葉タバコ
の
乾燥方法
の改善、あるいは多
収穫性品種
の開発、
耕作面積
の増反への
宣伝等
に努めまして、だんだんと実施に移しておるような
状況
でございます。 以上が
たばこ事業
の
状況
でありますが、塩の
事業
におきましては、全体の総
売上高
は二百三十七億円でありまして、
予算
よりも十八億円余
減少
いたしております。これはまあ主として、
一般用塩
の
売り渡し
におきまして、
数量
は
増加
いたしましたが、
家庭用食塩
が
予定
のとおりに達しませんので、それより
価格
の低い
上質塩
のほうが多くなりまして、
金額
におきまして
予算
を下回ることとなった
関係
、それから
ソーダ工業用
の
原料塩
の
売り渡し
におきまして、
売り渡し数量
が
予定数量
に達しなかったためでございます。
売上原価
の面におきましては、主として、
一般用
の塩及び
ソーダ工業用
の塩の
合計数量
が
予定
に比しまして
減少
するとともに、単価も低下いたしましたため、原価は五億円ほど
減少
いたしました。結局、
売上
総
利益
では十二億円ほどの
減少
に相なったわけであります。
経費面
におきましては、
一般管理
及び
販売費
におきましては、極力
経営
の
簡素化
に努めまして、また一方在庫の
減少等
もございまして、三億円余の
経費
の節減となりましたが、
売り上げ
が思うように
伸び
ませんでした結果、
経常損益
におきましては、
予算
より九億円ほど
減少
して、二億円の
利益
となったわけであります。三十五
年度
は、前
年度
に引き続きまして、
塩業
の
整理
を行ない、この
年度
に
塩業整理
を完了いたしましたが、それに伴いまして
塩業整理交付金
の
交付額
が四十三億円余となりまして、これを差し引きますと
塩事業
としては四十億円ほどの
欠損
になりまして、
予算
に対しましては七億円の
欠損
の
増加
になりました。ただ、前
年度
に比べますと、
欠損
の額は五十億円ほど減っておるわけでありますが、これは、
決算報告書
にございますとおり、
塩業整理交付金
が前
年度
に比べまして二十七億円ほど
減少
しました一方、
売上原価
が九億円ほど低くなり、また
白塩
の
ソーダ工業用
への
売り渡し数量
が前
年度
より
減少
しましたため、これに伴う
損失
が
減少
したこと等によるものであります。 国内でできます塩の
収納価格
につきましては、
塩業審議会
及び
塩収納価格審議会
の答申に従いまして、三十六年一月、トン六百円――これは
白塩
のベースで申し上げるわけでありますが、トン六百円の引き下げを行ないました。また、
流通機構
その他
事業面
の
簡素化
、
合理化
をはかりまして、
経常損益
におきましては漸次改善されていくというふうに考えておる次第でございます。
塩業整理
につきましては、先ほどちょっと触れましたが、三十五
年度
におきまして、おおむね所期のとおり完了いたしました。
整理
の対象となりました
塩業者
は千三百七十一人、
製塩能力
は四十万トンに達しました。残りました
製塩能力
は約九十三万トンでありますが、一方、
国内塩
の
需要
もだんだん
伸び
て参りまして、
年間売り渡し数量
は九十万トン程度――これは
長期保管塩
の
ソーダ工業用
の
原料
に売り渡すものを除いた量でありますが、九十万トン程度に達しておりまして、一方
生産数量
も、その年の
気象条件
、天気の模様などにより若干低下することもありますので、
整理
後の
国内塩
の
需給関係
はほぼ均衡しておるという状態に考えられるわけであります。なお、
塩業整理
にあたりましては、
国会
の法律の御
審議
のときの
経過等
にもかんがみまして、強権を発動せずに、個々の
塩業者
と十分話し合って廃止をする
業者
を決定したわけであります。しかし、中には、将来の
経営合理化
に非常に大きな期待を持って、最後まで存続を希望して、
塩業者
として残ったわけでありますが、その後の
合理化
が思ったほど進みませんために、
経営
が思わしくいっていないというものも若干現在存在するわけであります。そういった
状況
でありまして、これからの
製塩業
の
合理化
につきましては、その後昨年の五月に
塩業審議会
から答申も出ておりまして、おおむねそういう線に沿いまして、なおさらにその後の
塩業界
の実情も十分考慮いたしまして、
関係方面
と協議を進めながら、
合理化
を今後やっていきたいと考えておる次第でございます。
ショウノウ事業
につきましては、総
売上高
は七億八千万円でございまして、
予算
よりも六千万円
減少
いたしましたが、これは、
売上数量
が
減少
し、さらに
売り渡し単価
の高い
国内用
の
売り渡し数量
――これは
輸出向け
のものに対して高く売っておるわけでありますが、
国内用
の
売り渡し数量
が
予算
に比して少なかったという
関係
がございます。その結果、
売上
総
利益
は
予算
より三千二百万円の
減少
になりました。 なお、
一般管理
及び
販売費
におきましては、極力
経営
の
簡素化
に努めまして二千六百万円を
減少
しましたので、
ショウノウ事業
の純
利益
は四百万円と、
予算
に対しまして六百万円の純
利益
の
減少
という結果と相なりました。 次に、
会計検査院
の
昭和
三十五
年度
決算検査報告
におきまして御
指摘
を受けましたものが、「
塩業整理交付金
の
交付
にあたり
処置当
を得ないもの」といたしまして二件ございます。 この二件のうち、最初の
日本天然瓦斯興業株式会社
の件につきましては、
会計検査院
から御
指摘
を受けましたとおりでございまして、まことに遺憾に存ずる次第でございまして、つきましては、すでに
更正決定
を行ないまして、あやまって
交付
しました
交付金額
の返還を命じました。今後はこういうことのないように十分留意いたす
所存
でございます。 また、
日新産業株式会社
、この件につきましては、
会計検査院
の御
指摘
の
電気供給施設利用権
、これは
無形資産
になっておるわけでありますが、これは、同社が従来行なっておりました
蒸気利用式製塩法
を
電気加圧式製塩法
に改めたため、
電力需要
が飛躍的に
増加
しました。その結果、
四国電力株式会社
に対しまして
電気供給施設
の増設を求め、これに対する
受益者負担金相当額
を計上したのでございます。したがって、この
電気供給施設利用権
の取得は、このために
増加
した部分の
受電能力
に対して行なわれたものでありまして、また、この状態は
製塩業
をこの
会社
が廃止しました日まで継続しておりましたので、同
利用権
を
製塩専用施設
として認定しまして
交付金
の
算定
を行なったわけであります。 なお、今回の
塩業整理交付金
のうち、
減価補てん費用算定
の
趣旨
が、
塩業
に投資した妥当な
金額
で、
整理
により未回収となる部分の
補てん
にあること、また
昭和
三十四年三月二十四日の衆議院の
大蔵委員会
の
附帯決議
におきまして、長年にわたって営んできた
事業
を離れていく
廃止業者
に対しては、同情をもって細心の注意を払って万遺憾なきを期すべき旨が述べられておりますが、そういう
趣旨
からいたしましても、先ほど申し上げました
交付金算定
の認定が不適切であったとは認められないのでございます。 なお、
公社
の
予算
の執行あるいは
会計
の
経理
につきましては、もちろん、今後とも細心の注意を払いまして、特にこれが執行にあたりましては、諸法規を順守することはもちろん、最もこれを効果的に運用するように戒め、また綱紀の粛正にも特に留意いたしておるところでございますが、今後とも部内の管理を厳重にいたしまして、
専売事業
の健全にして能率的な運営をはかって参る
所存
でございます。 以上をもちまして御
説明
を終わります。
鈴木壽
7
○
委員長
(
鈴木壽
君) 次に、
会計検査院当局
から
検査報告
を聴取いたします。
白木康進
8
○
説明員
(
白木康進
君)
昭和
三十五
年度
の
専売公社
の
決算
につきましては、
検査
の結果、
塩業整理交付金
の
交付
が過大であったというもの二件を
指摘
しております。この二件につきまして簡単に
趣旨
を御
説明
申し上げます。
塩業整理交付金
は、御承知のように、
塩業整備臨時措置法
に基づきまして
製塩業
を
整理
されたものに対しまして、特に
投下資本
につきましては、この
整理
によって他に
回収
の
見込み
のないものについて、これを
補償
するということがその
建前
になっておりまして、
公社
においてもすべてその
趣旨
で処理されておるものでございます、 そこで、三二六号でございますが、これは
会社
が
製塩
のために使用しておりました抗井、これは
ガス
とか鹹水を取り出す井戸でございますが、その
坑井
とその
坑井
を連結する
ガス管
が
整理
の結果不要になるということで、すべて
補償
の
対象
になっておりますが、調査いたしましたところ、そのうち一部についてはそのまま
ヨード部門等
に利用されておりまして
補償
の必要がないということで、それに相当する分が
過大交付
になっておるという件でございます。 次に、三二七号でございますが、これは、先ほど総裁から御
説明
申し上げましたように、
蒸気式
を
電気式
に改めました際に、その
電力
をまかなうために
受電設備
をしました
電気供給施設利用権
、これは
製塩業者
が
施設
を負担しまして、
所有権
は
電力会社
にあるわけでございますので、これは一つの
無形資産
という形になっておりますが、この
電気施設利用権
につきましてその後の
状況
を調査いたしましたところ、この
業者
のほうでは、
製塩廃止
まで引き続いて実施しておりましたが、同時に、この
施設
によって供給される
電力
によって
炭酸マグネシウム等
の
化学薬品
の
製造
にも利用しておりまして、これは他の
交付金交付
の
趣旨
から見ましても、両者の
利用割合
によって按分して
算定
するのが相当である。重ねて申しますならば、
化学薬品部門
も、結局はこの
電気施設
を利用することによって行なっておるのでございまして、
製塩業
が当初の目的に沿って
整理
せられ、おおむね当初の規模で行なわれておったということは、これは一応
事情
としてわかるのでございますけれども、この
施設
によって
兼業部門
が行なわれ、しかもこの
交付金決定
の
趣旨
となっておりますところの、
投下資本
が
整理
によって
回収
される
見込み
のないものを
補償
するという
建前
から見まして、やはりこれは按分によって算出するのが適当ではないかということで、その
兼業部門
によって
回収
される
見込額
は
交付
の必要がない、こういう
決定
をして、ここに掲げた次第でございます。 なお、
公社
の
事業
及び
損益
の
概要
につきまして、
検査報告
の百九ページ以下に記載しておりますが、その
説明
は省略させていただきます。
鈴木壽
9
○
委員長
(
鈴木壽
君) それでは、これより直ちに
質疑
に入ります。
質疑
のおありの方は、順次御発言願います。
高山恒雄
10
○
高山恒雄
君 最近この
郵政省
の不正問題が非常に多く出ておるのではないかと、こういうふうに考えるわけですが、新聞の
三面記事
を見ても、しかもトップにこの
不正事故
がときどき載っておる。今そういう
犯罪
というのは、自動車の
ひき逃げ犯罪
と全くこの
郵政省
の
犯罪
が多く社会に発表されておるのじゃないかということを私は痛感しておるのです。すでに
国民
の不安ですら今日の
郵政省
の問題については起こっておるのではないかということを考えます。 なおまた、今政務次官のほうから報告がなされた、
不正事故
が七件ある、あるいは
工事
の事故が一件あるという報告がなされておりますが、
検査
院の報告から見ると、これもあいまいです。
検査
院は七件の問題についても触れられ、
工事
の不当な監査についてもこれは
指摘
をされておりますけれども、そのほかにもまだ九件ぐらいあるというような報告をされたように私は思うのですが、どうしてこういうふうに
郵政省
の事件がたくさん
犯罪
として出るのか、こういう点で私は質問したいのです。特に、この九月の八日の毎日新聞ですか、これを見ますと、そうした事件に対して、郵政
局長
ですか、
防止
の策がとれぬ、これは何といっても監視の手が不足だ、これははっきり言っておられる。しかも、この新聞には、四カ月で百四件も発生しているということを書いておる。そのうちの四分の三がほとんど部内における
犯罪
だということも出ておる。こういう問題をいろいろ私たちが調べてみますと、この三十四年から五年、六年と約二百件ぐらいずつふえてきておる。一体
郵政省
は、こういう問題に対してどういうふうにお考えになっておるのか。さらに、
郵便物
が増大して困っておるので、四千五百三十三人の定員をふやした、窓口の整備もした、また輸送力を
増加
したと、こういうふうに言っておられるけれども、そうしてなされておる一方には、
犯罪
が二百件くらいずつふえていっておる。こういう問題、しかも日本の各省の中でも一番現金を多く取り扱う省です。その省においてこれだけの
犯罪
が出ておるということになると、これは
国民
の不安はますます私は増大するだろう、こう言わざるを得ない。こういう面に対して、一体政務次官はどうお考えになっておるのか、またこの事実を十分御承知なのか、この点をひとつお聞きしたい。
保岡武久
11
○
説明員
(
保岡武久
君) ただいま御
指摘
になりました郵政
犯罪
、特に部内の郵政
犯罪
につきまして、私どももその趨勢に対して日夜非常な苦悩をいたしておるような次第でございます。今御
指摘
のありましたように、
郵政省
の
事業
というのは、
国民
から独占
事業
として特に信頼をされておるからして発展していくものであるという根本的な問題も、もちろん十分に承知いたしておるわけでございます。最近のように、郵政
犯罪
が世間できわめて悪質のものとしていろいろと喧伝せられておることにつきまして、何ともおわびのしようがないという強い考えを持ちまして、これが撲滅に対して十分努力を払って参っている途上にあるわけでございます。部内におきましては、大臣も非常にこの点について心配をいたしまして、かつての郵便その他の逓信
事業
についてほとんど
国民
から指弾を受けることのないくらいにりっぱであったというその時代を再現しようということで、あらゆる努力を払っておりますが、特に大臣の考え方といたしましては、よく世間に、抜き取り事件というようなことで、信書の中から金品を抜き出しまして、そして処理するというようなことがございますが、これは一面においてはきわめて悪質な横領
犯罪
でありますと同時に、信書の秘密を犯すところのきわめて遺憾な結果を招来するということをよく考えて、信書の秘密を犯すということの極悪な事件であることを部内の職員がすべて認識をいたしまして、その根本精神から立て直していかなきゃならぬということで、いろいろと会合等を持ち、この考え方を周知徹底して参っておるわけでございます。なおまた、部内におきましても、事務次官を中心といたしまして、
関係
の各局部長等を
委員
といたしまして、あらゆる方途を勘案いたしまして、そしてこれらの問題に対処いたしますと同時に、特に
郵政省
には、御承知のように、郵政監察という制度がございますので、この制度を十分に活用いたしまして、一たび
犯罪
が部内にはらんでおりますならば、これを必ず剔決すると同時に、今後の防犯に備えるということで、今全力をあげておるところでございます。したがって、今後私どもは、少なくとも今年中にはこの趨勢、傾向というものを断ち切りまして、そうして
国民
の信頼を再びつないでいこうという固い決意を持ってこれに対処いたしておる現状であることを、ひとつ御了承願いたいと存じます。
高山恒雄
12
○
高山恒雄
君 実際に
郵政省
としてこれをなくしていこうと、こういうふうな計画ですね。ここでは、監察員が足らぬ、足らぬと、こういうことが発表されておりますが、なくするためには、どういう欠陥があったから、どういうふうにしてこれを撲滅しようとしておるのか、こういう点をひとつ具体的にお考えがあるならば発表願いたい。
保岡武久
13
○
説明員
(
保岡武久
君) 詳しいことは監察
局長
からお答えいたさせます。
藤牧直
14
○
説明員
(藤牧直君) 部内
犯罪
が依然として跡を断ちませんということにつきまして、まことに申しわけなく存じておる次第でございます。この部内
犯罪
には、御承知のとおり、郵便
犯罪
、貯金
犯罪
、あるいは保険
犯罪
と、いろいろあるわけでございます。 郵便
犯罪
につきましてまず申し上げますと、最近新聞紙上等をたいへんにぎやかにしておりまする郵便抜き取りというものがあるわけでございます。これにつきましては、書留扱いのものにつきましては、記録がありまするので、比較的といいますか、ほとんど被害がないわけでございます。ただ、通常の
郵便物
に金品を封入して差し出している向きが非常に多いわけでございまして、この点につきましては、昨年の六月
法律
改正をいたしまして、通常に金品を封入することは禁止されておるところでありますけれども、まあそういったものが非常に多い。これにつきまして、まことに遺憾な点でありまするが、郵便の重要性というものの認識を欠き、物質的欲望を満足するために信書を破棄いたしまして金品を抜き取るというふうなことが非常に多いわけでございます。これは実際上は、記録、あるいは証拠というものが非常にないわけでございまして、捜査あるいは調査上困難をきわめておるわけでございます。この点につきましては、個々の従業員というものが防犯意識に徹底するということと、それから
管理
者――
管理
組織にある者が常に監視をするということ、この両面からいかなきゃならぬと思いまして、それの指導をいたしております。と同時に、
郵便物
に事故がありました際には、利用者から、こういう事故があったという報告といいますか、これを求める制度がございます。俗称一〇一号申告といっておりますが、
郵便物
不着申告、これが実はたくさん参っておるわけでありまして、これの分折あるいは総合調整といいますか、これを徹底的にやりまして、この
犯罪
を、すでにあるものについては徹底的に摘発をするという体制をとっております。したがいまして、ことしの八月以降、各地方郵政監察局等に対しまして、この不着申告制度を活用して、いわば完全
犯罪
にもなりかねないような郵便抜き取りというようなものの撲滅に乗り出したわけでございまして、御承知のとおり、東京管内におきましては、八月から今日まで引き続いて十四件、十五名を検挙いたしておる次第でございまして、今後この体制を東京はもちろん全国にとっていきたいと、かように考えておる次第でございます。 それからなお、貯金
犯罪
につきましては、これは比較的小局に多く発生をいたしております。で、特定局、
局長
以外従業員四名以下という局、これを大体小局と概念いたしておりますが、これが五千九百局ぐらいございます。この局におきましては、相互に事務を牽制し合うという制度がややもすれば不十分であります。こういった点につきまして十分相互牽制の制度をとるには、事務量に比較して、人も非常に多く要るというような点がありまして、なかなかできかねておりますが、制度といたしまして、これを補うようなこと、たとえば監察官があるいは
経理
局の
会計監査
――こういうような比較的相互牽制の制度が不十分であると見られる局に臨局いたしましたような場合は、努めてそういうところを見るというようなことをいたしております。なお、貯金の仕組みといいますものを、そうなかなか変えるわけにいきませんので、現行の仕組みの中で、どういうふうにしたらいいかというようなことにつきましては、貯金局のほうにおきまして現在検討中でございます。なお、保険
犯罪
等につきましては、これはもうほとんど部内者でございまするので、これは
監督
を厳にすることによって
防止
できようかと思いますので、
監督
のほうをいたしておる次第でございます。
高山恒雄
15
○
高山恒雄
君 それじゃ
検査
院のほうにお尋ねしたいんですが、大体
検査
院のほらの報告を見ますと、一千五百三十四局における調査が百六十九なされておりますね、
検査
が。一・一%の
検査
ですが、ここに七件というのが出ておりますけれども、一体この
程度
の
検査
で――それは
郵政省
の監察官というようなのもおられますから 、それにゆだねておられるのか。あるいはまた、とうてい手が足らぬから一・一%ぐらいの調査で――三十四年から二百件ふえた、三十五年からまた二百件ふえた、今は三千なんぼもふえておるというようなこの現状を、依然としてこの一・一%ぐらいの
検査
で
検査
院の方はやっていこうと考えておられるのか、また事実やれないのか。そういう点は、やれなければ政府に対して何か
検査
院としての具申方法も開けておるはずですが、そういう面に対しては、どう考えておられるか、ちょっとお聞きしたい。
樺山糾夫
16
○
説明員
(
樺山糾夫君
)
郵便局
の数は、御承知のように、一万五千幾らあるわけでございまして、私ども
会計検査院
の限られた職員では、今おっしゃったような数字しか
検査
はできておらぬわけでございます。 ただ、私どもの考えますのは、ここに先ほどもちょっと
郵政省
のほうから御
説明
がありましたように、局内部の牽制制度では、なかなか
犯罪
の
防止
ができないというような
関係
に相なっているわけでございます。したがいまして、現在の制度のもとにおきましては、
不正行為
をやろうと思えば、相当簡単にできるような
建前
になっておりまして、ことに
監督
者等が自分でやる場合には、結局それをなお一そう簡単にできるわけでございます。そういうような観点から見まして、現在原簿の数字と、それから預金者におきます通帳と対照するような方法が現在ほとんど取られていないわけでございますが、そういった点について、もう少し
改善
を要する必要があるのではないか。 それからまた定額貯金につきましては、貯金の証書というものを各特定局あるいは
郵便局
で発行いたしておるわけでございますが、したがいまして、一万円の定額貯金をいたしましても、これを千円として原簿庁へ報告いたしましてもほとんどわからない。そういうような
建前
になっているわけでございます。したがいまして、そういうような点について何らかの制度上
改善
を要する必要があるのじゃないかというふうに考えまして、
会計検査院
には、院法の三十六条によりまして、
改善
の意見を表示することができることになっておりますが、これによりまして、十月の下旬でございますか、
郵政省
あてに
改善
の意見を表示した次第でございます。
高山恒雄
17
○
高山恒雄
君 これは
郵政省
に聞いたほうがいいと思いますが、この業務の監察官のつまり権限ですがね。当然この監察官としての責務があると思うのですね。監察官がおりながら
犯罪
が出て、むろんその当事者の責任者ですね、いわゆる
監督責任者
ということは、これは当然ありますけれども、監察官としても、地域別にこれは配置されておると思うのですね。で、もしこういう
犯罪
が起こった場合に、この
監督
官の責任の追及というものと、監察官の責任の追及というものは、私はまあわからんのですがそのほうにあって、当然これは、まあやめる場合もあるとか、何か譴責を食うとか、そういうことがなされておるのか、法的にもそれは当然すべきようになっておるのか、この点お聞かせ願いたい。
藤牧直
18
○
説明員
(藤牧直君) お答えいたします。まず最初に、郵政監察官の職務権限でございますが、これは特別司法警察職員としての権限を持っております。したがいまして、郵政
犯罪
につきましての捜査、刑訴上の捜査の責任に当たる、こういう職務を持っております。一方郵政
事業
各般にわたりまして、業務の考査をやる、で業務の能率的
運営
ができるかどうかというようなことについて考査をするという権限も持っておる次第でございます。それで、ただいま、
犯罪
等が起きました場合に、この受け持ち監察官といいますか、これの責任の問題でございますが、業務の運行という点には、監察官は直接当たっておりません。したがいまして、ある局におきまして非違なり、事故なり、あるいは
犯罪
容疑なりがありました場合に、それに臨みまして捜査をいたしまするし、あるいはまた年次考査といたしまして、通常の場合考査に行くわけであります。その場合に、重大なる過失がある、職責を尽くしていないというようなことが判明いたしました場合には、監察官につきましては責任を十分にとっておる次第でございます。例を引きますならば、過半新聞を非常ににぎやかしました、東京の南浜川の特定局の事件でございます。これにつきましては、郵政監察官が前後十二回にわたりまして考査あるいは調査に出向いておるわけでございますが、個々の監察官としては、職務の過怠はなかったわけでありますが、結果的に見て発見ができなかったということについては、局の責任者、あるいは部長なり、課長なり、
局長
なりというものの、全体的の士気に欠けるところがあったというような考えのもとにおきまして、相当処分をいたしておる次第でございます。なお、職務といいますか、業務運行上、
郵便局
等におきまして、
監督
責任、被疑者はもちろんでありますが、
監督
者につきましても、過怠ある場合においては、処分をいたしておるわけでございます。詳細は、人事局の所管でございますので、以上をもちまして、私のお答えを終わります。
高山恒雄
19
○
高山恒雄
君 そうなりますと、監察官というのは、相当の責任を持っておられると。したがって、これは
検査
院のほらも、そこに大きなウエートを、私はかけておられるのじゃないかという気がするのです、報告を聞いておって。したがって、機構的にも、五年間も六年間も、監査を十数回やって、発見し得なかったということは、機構的な不備があるということは、
指摘
されておるごとく、あるのじゃないかというような気がするのです。したがって、そういう機構的な問題の改革についても、この十月、郵政大臣に提出しておると言っておるわけでありますが、そういう問題は、ひとつ、すなおに取り入れていただいて、一刻も早く、この監査の完備をやり、そして
検査
院のほらも、強力な体制をしいていただいて、これをやっていただくという希望を、私は述べておきたいと思うのです。 なお、広告、雑誌その他のいろいろな商業用的な
郵便物
が
増加
しておるということは、この報告書にあるとおりです。これは、われわれもそちだと思っております。さらに、産業拡大と同時に、ますますその範囲は広くなるという見方をせざるを得ないと思うのですが、一体、年々どのくらいずつふえてきているのか、それらに対する対処というものを、どういうふうにしておられるのか、現在も、まだ遅配的な
郵便物
がたくさんあるのか、こういう点、ちょっとお知らせ願いたい。
阪田泰二
20
○
説明員
(
阪田泰二
君) 最近の
郵便物
増加
につきましては、御
指摘
になりましたように、広告といいますか、ダイレクト・メール、第五種と申しておりますが、非常にふえてきておるわけでございます。
郵便物
は、全体といたしましては、年々七%
程度
の
増加
を示しております。ただ、ダイレクト・メールにつきましては、昨年の郵便料金の改正をいたしましたために、小さな型のダイレクト・メールは、ほとんど、料金の
関係
で、封書として、第一種の
郵便物
に転化してきておりますので、最近は、第五種としては、横ばい
状態
になっております。そのかわり、第一種の封書が非常にふえてきておるという
状況
になっております。 そこで、どういうふうに、対処しておるかと申しますと、この激増する
郵便物
に対して、これは、特に、大都会において非常にふえたわけでございますけれども、大都会の局舎等が、土地の入手難その他において、相当おくれるというようなこともありましたが、この両三年来、特に、三十六年の値上げをいたしました機会に、たくさん使っておりました非常勤者は本務化する、それから局内におきまして、簡単なことでございますけれども、ベルト・コンベアを大量に投入するというようなことをいたしました。それから大都会の、特に大事なところにつきましては、ただ、
郵便局
員をふやすだけでは意味がありませんので、小包は、ある
程度
まとめる、たとえば東北本線方面のものは、各局で扱わないで、下谷の石浜というところに一緒に集める、それから第三種
郵便物
等につきましては、大島町に、都心の相当のものを集めていくというようなやり方をいたしまして、最近におきましては、昨年までのような困難は来たしておらないという実情になっております。 しかし、
郵便物
は、世界的な傾向としましても、先生御
指摘
のように、第五種等は、料金政策等の
関係
、いろいろなことから、どんどんふえて参りますので、集中処理をするということにつきましては、今後も、おくれないように、十分処置をしていかなければならぬと、こういうふうに考えております。
高山恒雄
21
○
高山恒雄
君 なお、わかってきたわけですが、そらしたふえる情勢にある、形を変えた横ばいにはなっておるけれども、現実には、まだふえつつあるということは、これは論を待たない事実だと思うのです。そういう事実に基づいて、私は、よく新聞で見たりしておるわけですが、組合の要求人員を増員すべきだという要求、これは長くかかっておるのじゃないかと思うのです。それから
臨時
者の問題、私はこの問題なんかは、
郵政省
あたりが、むろん配達といえども、さき言われましたように、私信を開封するなんということは、
法律
上からいっても、これは違反行為であって、そういう責任ある仕事をきせるものに、
臨時
者を採用して、それでけりをつけていこうというこの
長期
の計画そのものが、これは間違いじゃないかと思う。組合が言うことこそ正しくって、もっと組合と取り組んで、そうして組合にその責任の大
部分
をまかす。これはこの局における君たちの責任じゃないか。むしろその中から
犯罪
が出れば、組合の責任ぐらいに持っていくべく、労働者の意見も取り入れるべきじゃないか。そういう点を依然として固執して、そうして組合を軽視したような形で、何か対立的な態度で
臨時
者を採用しておって、いかに遠ぼえで教育してみても、これは池田さんが言う人づくりにならないわけですね。そういう点がまずいのじゃないかというのが私の考え方ですが、そうでなければけっこうでございますけれども、こうした
臨時
者の問題とか、あるいは人不足の問題をどういうふうに解決をつけておられるのか、この点について、ひとつ政務次官からでも聞かせていただきたいと思います。
阪田泰二
22
○
説明員
(
阪田泰二
君) 三十五
年度
までは、御承知のとおり、非常に激増いたしますところの
郵便物
に対しまして、定員化が及ばないということから、
臨時
の人を相当使っておったわけでございます。そうしますと、給与の問題にいたしましても、いろいろな問題にいたしましても、相当の問題が出て参りました。非常に大きな問題になりました。したがいまして、
昭和
三十六
年度
におきましては、相当
長期
になっているところの非常勤者約七千名というものを、全部定員に変えました。三十六
年度
におきまして、それをいたしました結果、
長期
の非常勤者というものは、ほとんどなくなりまして、組合との間におきましても、そういうトラブルはなくなりました。ところが三十七
年度
予算
を組む前後におきまして、結局各
事業
とも、もっと定員をよこせという話になって参ったわけでございます。そこで
事業
内容をいろいろ検討いたしました。たとえば
郵政省
の場合に、郵便や電気通信は、御承知のとおり、一週間毎日仕事をしているわけでございます。本人はもちろん六日に一回の休みをとっているわけでございます。そういう週休要員というものは、当然
予算
上の定員になっております。しかし毎日仕事をしておりますために、病気でありますとかいろいろな場合に、公衆サービスの
関係
がありますから、どうしても、これは休んだ人の穴埋めをしなければならぬということで、その面に、なお非常勤者が残っております。そこを大蔵省といろいろ話をいたしまして、結
局長
期欠勤でありますとかあるいは年次休暇、いわゆる週休じゃなくて、年次休暇の要員等は、これはもう全部定員にしようということで、三十七
年度
予算
におきましては、そういう問題もほぼ解決をすると、こういうことになって参りました。 なお、今後その物量の
増加
につきましては、ただいままでは当該
年度
におきましてふえると予想されるもののうち、ごく一部は不安定な非常勤者で
措置
するというやり方をしておりましたけれども、それも三十七
年度
から、全部
予算
関係
については、定員にしていこうということにいたしましたので、三十七
年度
以降におきましては、過去数年来問題になったことが、
予算
面にも
執行
面にも、なお相当
改善
をみたというふうに考えております。この方針を今後も強く進めていきまして、
郵便物
はとにかく配達するということが一番大事でございますので、途中どんなことをいたしましても、結局配達されなければなりませんので、そういう面において、できるだけ本務者で優秀な人でやっていくという方針に、今のところ省としてはきめておりますし、大蔵省もこの点について、非常に大きな理解を示してくれている次第でございます。
高山恒雄
23
○
高山恒雄
君 よくわかりましたが、三十六
年度
に七千名の
臨時
者のものを本雇にしたということだろうと思いますが、現在では、どのくらいそれはいるのですか。現在ではたとえば有給休暇をとって出勤率が八五%とみておられるのですか、九〇%とみておられるのか、それに対する補助人員でしょう、おっしゃるのは。それは別の者だ、こういうふうにお考えになっているのだろうと思いますので、現在それがどのくらいいるか、それをお聞きしたい。
長田裕二
24
○
説明員
(長田祐二君) 郵務
局長
がさっきお答え申し上げましたように、職員の年次休暇は一年に二十日とることができることになっておりますが、その年次休暇のあと補充が、従来ほかの職員の手あきでまかなうとか、あるいは
臨時
の非常勤職員を雇うとか、あるいはほかの職員が超過勤務をやるとか、そういう形でやっておったのでございますが、三十七
年度
の
予算
の際に、その
臨時
職員の大
部分
は定員化され、まだ全部ではございませんが、大
部分
が定員でまかなう、したがいまして、年次休暇を二十日ないし、実際とりますのは十八、九日であります場合にも、ある
程度
計画的にやるということも同時に伴うわけでありますけれども、そういうことで大
部分
が定員化されまして、現在残っております
臨時
者というものは、病気で突然休む者の補充とか、あるいは非常に季節的に急に郵便がふえたとか、そういうようなときに雇う者だけになっているわけでございまして、その数も、以前は多いときは非常勤職員三万とかなんとかいわれておりましたけれども、もうずっと減っております。しかし、全国の一万五千の
郵便局
でやるわけでございますから相当の数は残ります。以前は二万ないし三万といわれておりました非常勤の数が減りまして、最近では一万前後くらいでございます。これはもう性質が病気休暇とか、そのほか、先ほど申しましたような
事情
で、ある
程度
定員でおきますと非常に不
経済
になる、そういうような
事情
でやむを得なかったのではないかというふうに考えております。 なお、年次休暇の残りの
部分
などにつきましての扱い方は、
予算
等でただいまなお話しているところでございます。
高山恒雄
25
○
高山恒雄
君 時間がありませんので、きょうは二つの問題、両方とも午前中にやってしまうということですから、簡単に希望意見を申し上げますが、大体この
犯罪
防止
につきましては、
郵政省
としても非常に努力をされているということだけはわかりました。しかし、私はやはりこういうものを扱うということは、何としてもこれはやはり人の問題だと思うのですね。どうも政府の、何といいますか、労働対策といいますか、そういうものにあまりきゅうきゅうしないで、労働組合は労働組合の個々の使命を持っているのですから、労働者はやはり、たとえば
郵政省
の労働者であるならば、それを完全に配達の使命を達成してこそ初めて私は組合の価値があると思います。
生産
者が
生産
をやらないで、いや、私は賃金だけ高くしたいのだといったって、これは話にならないと思うのですよ。したがって、
郵政省
の仕事をするならば、与えられた仕事は完全に配達をする、そうしてその責務を果たす、その上において当然の権利としてやるものはやるという行き方を、私は、当然それはまかせていいのじゃないか。したがって定員の問題にしても、どうしてもいけなければ、早くふやしてやる。また、さっきの
臨時
工の問題も、不
経済
の問題が多少あるとおっしゃいますが、そういうような大事なものを取り扱っているその者に対しては、その中の雇用
関係
というものは、これは最も大事なことでありますから、私は完全雇用にしていくことくらいまでにやはり
郵政省
として、そうして個々の私信に対しての
管理
をなすということが、私は理想的だと思うのです。そういう点に対して、政府としても、
郵政省
としても十分なるひとつ検討をしていただいて、この年々二百件からふえる
犯罪
を一刻も早く
防止
して
国民
にひとつ安心をさせてやる、こういうふうな政策でやってもらいたいことを希望しておきます。終わります。
相澤重明
26
○相澤重明君 今、
高山
委員
から質問がありましたので、数字的に私は明らかにして参りたいと思うのです。まず、全国の
郵便局
の数が一万五千といわれておるのですが、そのうち
一般
局と特定局をあわせて数字をあげて下さい。
佐方信博
27
○
説明員
(佐方信博君) 普通局におきまして、三十五
年度
末提出になっております資料がございますが、これにおきまして七百九十七、特定局は一万四千百六十二、簡易局が千二百七十五、合わせまして一万六千二百三十四というふうに三十五度末なっております。
相澤重明
28
○相澤重明君 そのときの従業員の数。
長田裕二
29
○
説明員
(長田祐二君) ただいま定員あるいは現在員の三十五
年度
現在のものをちょっと持ち合わせておりませんが、調べましてお答え申し上げます。
相澤重明
30
○相澤重明君 それでは、三十七
年度
の現状について御
説明
下さい。三十五
年度
のはあとで資料で出してもらいたい。三十七
年度
のを
説明
願いたい。
長田裕二
31
○
説明員
(長田祐二君)
郵政省
のうち、
事業
を
経営
しております特別
会計
について申しますと、三十七
年度
の定員は二十九万三千三百九十八人でございます。
相澤重明
32
○相澤重明君 その次に、これは定員でありますから、先ほどの非常勤は七千人定員化したということですが、非常勤が現在は何名、
臨時
職員的なものは何人、それから監察官は何人。
長田裕二
33
○
説明員
(長田祐二君) 三十七年十月一日現在におきまして、
臨時
雇いが一万四百七十七人、そのほか少し
長期
にわたりますものが、たとえば事務嘱託とか技術嘱託とか、そういうものが十五人、あるいは事務補助員が七人とか、
長期
にわたります本務者でないものは、二
年度
にわたります
予算
措置
等の結果非常に少なくなっている次第でございます。
藤牧直
34
○
説明員
(藤牧直君) 監察官の現在数は六百十八名でございます。
相澤重明
35
○相澤重明君 これは、
郵政省
設置法に基づく定員に達していないことですね。それはどういうことで定員に達しないのか。それからその補助はどうするのか、御
説明
して下さい。
藤牧直
36
○
説明員
(藤牧直君)
郵政省
設置法は監察官を置き得る最高限を示しておるものでございます。七百人以内の監察官を置くということになっております。現在六百十八名実員がありまするが、七百人置き得るということになっておるわけでございます。なお、補助的な役割を果たす監察官、これが現在二十四名おるわけでございます。
相澤重明
37
○相澤重明君 これは、先ほど
高山
委員
からも事故を少なくするとか、
犯罪
をなくするという問題と相当私は
関係
があると思う。いわゆる本官を置かないで官補を置くということは、定員という問題ばかりでなくて、そういう全体の問題について、やはり
郵政省
の考え方が那辺にあるかという点を私は実は疑うわけなんです。先ほどお話を聞いているというと、考査についても現地へ五回も六回も行ったということを言ったが、実際に適切であったかどうかという点も、私はやはり問題があろうと思うわけです。こういう点について三年ほど前にも、当時の森中
委員
がずいぶんこまかく
指摘
をしておったと私は思う。こういう点については、どうも今の御答弁の内容だけでは、郵政
事業
の中での
郵便物
の取り扱いについてのたくさんの事故が起きていることからいうと、少し
国民
として割り切れないものがあるのじゃないか。こういう点について監察
局長
はどうお考えになっているか、御意見を聞かしてもらいたい。
藤牧直
38
○
説明員
(藤牧直君) 御
指摘
のとおり監察官の数あるいは組織というものが、現在の
状態
に適応しておるというふうには考えておらぬわけでございます。したがいまして、東京、大阪等につきましては、去る十月一日付をもちまして、おのおの東京に六支局、それから大阪に三支局、こういうふうに支局を設置いたしたわけでございます。それからなお監察官あるいは監察官補等につきましても、増員を必要とするのではなかろうかというふうに考えまして、来
年度
増員要求等をいたしておる次第でございます。 なお、量と質と両方兼ねた考査等ができれば、まことに申し分ないわけでございます。現在の
状況
におきましては、量質ともにあわせ望み得ないというような
状況
でありまするので、現在は質に重点を置いて徹底的にこういった
犯罪
等を
防止
するというふうに指導いたしている次第でございます。
相澤重明
39
○相澤重明君 次に、三十五
年度
の
郵政省
の職員の
予算
関係
、それから三十七
年度
の
予算
関係
、これをひとつ……。
長田裕二
40
○
説明員
(長田祐二君) ただいまちょっと調べましてお答え申し上げたいと思いますので、しばらく……。
相澤重明
41
○相澤重明君 それじゃ、けっこうです。あとで資料で提出して下さい。 その次に、やはりお答えをいただきました中で、
郵便物
が年々七%ぐらい
増加
をする傾向にある、特に昨年の料金改定以後は第一種の封書が非常に多くなった、大都市の特に著しい例である、こういう
指摘
がされておるわけでありますが、そこで、
郵便物
の遅配が慢性的なものはもう解消されたというような
説明
でありますが、一番私が心配するのは、やはり今
年度
の年末年始にまたそういうような問題が起きないかと、どうなるだろうか、こういう心配があると思う。そこで、年末年始に対する対策というものをどういうふうに考えておるか、その点を先に
説明
して下さい。
佐方信博
42
○
説明員
(佐方信博君) 年末年始の
郵便物
がうまく配達されるのが私たちの一年じゅうの一番大事な仕事でございますので、一生懸命になっておるわけでございますが、実は昨年は、一年を通じましていろいろな遅配問題、たいへんなことでございましたけれども、年末だけは案外うまく処理できたというふうに思います。その理由を考えますと、結局、年末には三つの大きなピークがあるのでございまして、十一月の中ごろに一斉に株主総会の通知書が出ます。それからまた十一月の末から十二月の初めに配当の
郵便物
が一斉に東京中央
郵便局
に殺到するわけでございます。これが、在来でございますと、いわゆる組合との間に超過勤務協約もないので非常に混乱をいたしておりまして、
郵便物
が前後一緒になって困っておりましたが、昨年、実はそういう大口の
会社
に大臣みずから全部をお集めになりましてお願いされました。何とぞこれをひとつ府県区分をしていただきたい、というのは、書留
郵便物
を一ぺんにそう持ち込まれますと、中には、このごろ全部機械化のせいで横でかたかなで書いてありますので、昔のように漢字でございますと非常に簡単に読めますけれども、非常にその区分に困難をいたす、そこで、府県区分をして出していただきますと、中央
郵便局
に全然たまりませんで、すぐに地方の
郵便局
に持っていけるわけですから、それをお願いいたしまして約四分の一の協力をいただいて、去年はおかげで、年末ずっと東京中央
郵便局
にはほとんどたまらないでのど元を全部うまく過ぎていったような実情もございます。そこで、ことしも大口利用者の方には、ぜひそういうような御協力をいただきたいということを強力にお願いいたし、また、
予算
化もいたしまして、少しでございますけれども、報奨の金を差し上げたいと、こういうようなふうにいたしております。 二番目の山が、小包
郵便物
が十二月中ごろ一斉に出て参ります、実は、昨年は小包
郵便物
の出が非常におくれましたために、年末の
郵便物
と一緒になりましたから、これは何とぞ早く出していただきたい、昨年は、もう十二月十五日以降に出されますと、これは
郵便物
も混乱いたしますし、貨車もなかなかとりにくいという問題もありまして、利用制限をしなくちゃならぬだろうということを強く訴えました結果、昨年は十日から十五日までの間に大
部分
の小包が出されましたものですから、うまく処理できましたので、本年もぜひそういうふうに早く出していただきたいということをお願いするつもりでございます。 それから第三のピークが、御承知のとおり十五日から
郵便物
の受付をいたしますけれども、大体は二十五、六日ごろが年賀状が一番多く出て、それから年末までたくさん出て参ります。これもできるだけ二十二、三日ごろまでに多く出していただきたい、そういたしますと、受け付けましたものは全部配達局に年内に届きますので、一日の配達がうまくいく、昨年は一日の配達が九七%くらいまで参りましたので、そういうことがございますから、私どもといたしましては、去年の経験にかんがみまして、一番窓口の東京中央
郵便局
にたまらないように、そういうことで大口の方に御協力をお願いし、二番目に、歳暮等の
関係
は、ぜひ十二月の早目に出していただきたい、そうしてその三つのピークをうまく配分できましたならば非常にいいのじゃないかと思っております。結局、あとは私どもとしましては、狭いところには
臨時
の仮設所を作りますとか、それから
郵便物
を汽車だけじゃなくて、たとえば宇都宮、水戸あたりには直接自動車で運ぶとか、そういうことをいろいろいたします。そうしてまた
臨時
者も、年末でございますので、これはやむを得ず相当雇わなくっちゃなりませんけれども、組合
関係
につきましても、早目にお互いに誠意をもって話し合って、いろいろな懸案を片づけて乗り切っていきたいというふうに、昨年の例を考えまして、なおそれを推進して御迷惑をかけないようにしたい、こういう考えでおります。
相澤重明
43
○相澤重明君 次に、今のはたいへんけっこうな考えだと思うのです、十一月中旬から十二月初旬にかける業界の協力、たいへんいいと思いますが、それの
予算
化をしたというのですが、その報酬というのはどの
程度
出すことなんですか。
佐方信博
44
○
説明員
(佐方信博君) 昨年、実は一万通出されますと一千円のお礼をいたしましたけれども、ことしは、
一般
には五千通出されますと五百円のお礼をしよう、それから東京、大阪、各古屋等大口につきましては、三千通でもやはり千通につき百円ということでお礼をしようということで、そういう御協力をお願いしたいと思っております。
相澤重明
45
○相澤重明君 次に、今年は年賀はがきは総額どれくらい出すつもりか。それから四円のはがきをやはりやる気があるのかないのか、この点。
佐方信博
46
○
説明員
(佐方信博君) 年賀はがきの発行枚数につきましては、過般の郵政
審議
会に諮問をいたしまして、昨年と同様、八億七千万枚発行するということを
決定
して、今印刷でき次第各局に送付いたしております。その中で寄付金付が六億一千万枚、残りが、二億六千万枚でございますか、それが寄付金のない五円のはがきでございます。
相澤重明
47
○相澤重明君 そこで、年賀はがきと今の協力を願うというようなことで、小包を早く出すということで、当面乗り切れるという自信を持っておるようでありますが、年末のこれらのために特別対策として
臨時
の職員といいますか、そういうような人をどの
程度
今年は採用するつもりなのか。それから、もし採用するとするならば、その人たちの一人の
単価
というものはどのくらいにお考えになっておるか、御
説明
いただきたい。
佐方信博
48
○
説明員
(佐方信博君) 年末の
臨時
者につきましては、これはちょっと何人というわけになかなかいきませんものですから、一番ピークのときに一番多く雇うというやり方をいたしておりますけれども、大体昨年
程度
の非常勤者を使いたいと思っております。その数字は、後ほどまた申し上げます。 それから
単価
につきましては、前年に比べまして約一割近くの
単価
増を見込んでいくというふうにいたしております。
長田裕二
49
○
説明員
(長田祐二君) 賃金
単価
につきましては、年末はいろいろな
関係
で少し割り増しをしたりすることがございますが、私今数字のことをちょっと申し上げますと、それに一割くらいという郵務
局長
はお答えしましたが、平時の立て方といたしまして、全国的に見ますと、大体最高が外勤五百三十三円、内勤が四百七十五円くらいにしております。最低は二百八十円、これは地方の、いなかのほうでございます。平均いたしまして全国で三百四十五円
程度
でございます。あと、それに対しまして、年末等は割り増しをつけると いうようなことでございます。
相澤重明
50
○相澤重明君 これは思わず私ども笑い出してしまうのですが、実際この二百八十円というのは、中学生のアルバイトでもあるのですか。
長田裕二
51
○
説明員
(長田祐二君) 中学生というようなこともあり得るかと存じます。
相澤重明
52
○相澤重明君 おそらくこの平均三百四十五円、最高で五百三十三円で年末の忙しいときに、どの
程度
人が集まるかということを非常に私は心配するわけです。とにかく
国民
の希望しているのは、やはり元日になったら年賀葉書を見たい、これが希望だと思うのです。そうするとはたして、それだけの人数が集まるかどうか、あまりに
単価
が安過ぎるのではないかという心配をするわけです。集まればあなたのほうではけっこうだと思うのですが、これは私は少し考えなければならぬことだと思うのですが、これは議論の問題ですから、のちにまた聞きたいと思うが、いかがですか。
佐方信博
53
○
説明員
(佐方信博君) ちょっと資料を持っていなくて失礼いたしましたけれども、たとえば年末につきましては、昨年平常の場合に比べまして、年末は特殊な扱いをいたしまして、ことしの全体の数字を持ってきておりませんが、たとえば東京都内におきまして大学生のアルバイトを雇うときに、外勤六百五十円、内勤五百五十円というような
単価
を設定いたしております。各地の郵政局でいわゆるその土地の職業紹介所その他と連絡いたしまして、学校と連絡いたしまして、確実に雇えそうだという
単価
に、ことしは具体的にきめております。そこで今ここに正確な資料を持ってきておりませんので申しわけないのですが、大学生に例をとりますと、こういう数字になっております。
相澤重明
54
○相澤重明君 数字はあとでとっていただいて、それからその次に、先ほど御
説明
をいただきました中で
予算総則
第十条第二項に定める
業績賞与
の発動及びその後の
措置
について、どらも不十分であった、こういうことが言われておるのでありますが、特に年末年始の繁忙に対して、年賀葉書等は非常な大きな量なんでありますが、これに対して消化をした場合に職員には、どういう繁忙手当を出すのか、
業績賞与
を出すのか、そういう点の考えをひとつ述べていただきたい。
長田裕二
55
○
説明員
(長田祐二君) 三
公社
と
郵政省
につきましては、業績手当、
予算総則
十条二項の
規定
がございまして業績手当を出し得ることになっております。その見返りというわけではございませんが、
予算
上見込まれております特別手当は、他の
一般
公務員あるいは四現業と比べまして〇・一五月分だけ少なく計上してございます。従来実行上〇・一五現実に少なく出したことはございませんので、まずその点では
一般
公務員あるいは四現業と同等に従来出ているのが実情でございます。 なお、年末の繁忙につきましては、これは超過勤務が非常に多いということからして、超過勤務手当が出るのは当然でございますし、また年末等の労働の特殊
事情
からいたしまして、いろいろ繁忙に関連する給与の問題なども組合側と話し合ったりして出していることも、従来の例になっている次第でございます。
相澤重明
56
○相澤重明君
高山
委員
も
指摘
したように、仕事をして、それだけの
収入
が上がれば、当然話し合いの中で、そういう点は解決してもらいたいと思う。希望を付しておきます。 そこで、私がさらに聞きたいのは三十八
年度
予算
、今折衝中だと思うのですが、この
郵便物
の
増加
というものは、先ほどの御
説明
のとおりでありますが、三十八
年度
において政府としては
郵便局
をふやすといいますか、先ほどの御
説明
で見ますと、三十五
年度
において無集配の特定局百九十二局をふやしたということですね。三十八
年度
には、どのくらいの局をふやすつもりか、それから人員はどのくらいふやすつもりなのか、その点を御
説明
願いたい。
佐方信博
57
○
説明員
(佐方信博君) 三十八
年度
におきましては特定局におきまして三百六十五局ふやしたいというふうに考えております。普通局は二局作っていきたい。それから郵便の従事員
関係
といたしましては約七千名の増員をしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
相澤重明
58
○相澤重明君 少し細かいようだけれども、一人の大体郵便の扱い量というものはどの
程度
か、それから配達をする区域はどの
程度
を考えておるのか、これを参考に聞かしてください。
佐方信博
59
○
説明員
(佐方信博君) 御承知のとおり
郵便物
につきましては、書留と普通といろいろございますので、ぴしゃりと何通ということは非常に言いにくい次第でございますので、一々これは細かい点数に換算いたしまして総体の数字を出しております。しかし、具体的に各局に配置いたしますときには、実際の運行
状況
を見まして、その局の実情を見て配置するわけでございますが、たとえば一人が、どれくらい配達するのかということになりますと、大体都市によって、場所によって違いますけれども、八百から千通というものを一つの基準といたしまして、そして具体的に一日二回配達いたしますときには、一日のうちの七時間二十分の勤務時間におきまして区分をいたし、道順組み立てをいたして、帰って、中に昼の時間がありますので、そして午後に出発いたします。そういうことにして平均時間は局によって違います。そして八百から千ぐらいを持っていくというような
計算
にいたしております。
相澤重明
60
○相澤重明君 それで範囲というのが御
説明
なかったのですが、これは地域によっても大分違うと思いますから、それはけっこうです。 そこで今
年度
の人事院勧告によるところのベース改定については、これは
臨時
国会
に補正を提案されるのですか、いかがですか。
保岡武久
61
○
説明員
(
保岡武久
君) その点については、まだ本省はきめておりません。
相澤重明
62
○相澤重明君 次官、なんですか、その点については省議はきまっていない、政府の方針もきまっていない、こういうことですか。こういうことになると、これは私は大へんなことだと思うのですが。
保岡武久
63
○
説明員
(
保岡武久
君)
一般
公務員は、御承知のように
郵政省
としてはごくわずかしかございません。これはまだきまっていないようでございます。どうするか、まだ、政府としても補正
予算
にするかどうかまだきまっていないようであります。それから
郵政省
の
事業
関係
につきましては、だんだん組合との話し合い等の段階において、だんだんきまっていくということになっております。
相澤重明
64
○相澤重明君
一般
職の問題については、最終的にどうするかということはまだきまっていない、そういうことですね。それから特別
事業
の問題については組合と団体交渉をする。したがって、それがきまればそれだけの
措置
をとる、こういう御
説明
と理解をしていいですか。
保岡武久
65
○
説明員
(
保岡武久
君) それでけっこうでございます。
相澤重明
66
○相澤重明君 その次に、今度は
簡易保険
の問題についてお尋ねをしておきたいと思うのでありますが、
簡易保険
もだいぶ
伸び
ておるわけでありますが、御承知のように契約した時期が終戦直後は非常に多かったわけですね。それで来年以降、おそらくは三十七
年度
から三十九
年度
あたりには、短期の契約の払い戻しをしなければならぬだろう、こういうことが予測されるわけでありますが、大体今
年度
から四十
年度
にかけて、どの
程度
の
金額
を支払うようにお考えになっておるか。ひとつ数字がわかったら御
説明
をいただきたい。
泉秀則
67
○
説明員
(泉秀則君) 今、申されましたように終戦直後に募集しました契約が三十七
年度
から四十
年度
にかけまして集中的に満期になるのでございますが、その
状況
を御
説明
申し上げます。 三十七
年度
から四十
年度
にかけまして、件数にしまして、千二百九十万件、支払います保険金につきましては三千百八十二億円になっております。
相澤重明
68
○相澤重明君 これは相当、政府の
財政投融資
の面で、今の三千百八十二億を四十
年度
までぐらいに支払うということになると、非常に大きな問題だと私は思うのです。 そこで、これについてはそれだけのさらに
保険金額
をふやしたり、あるいは契約を多くしていくという努力というものも、今度は考えられるわけだと思うのですが、この
資金
運用部の運用原資について、私は政府としては相当頭の痛いことでもあるし、またやらなければならぬことだと思う。そういう
長期
計画というものは、どういうふうに策定をされておるものか、ちょっと御
説明
を願いたい。
泉秀則
69
○
説明員
(泉秀則君)
簡易保険
事業
といたしましても、この集中満期は非常に
事業
の大きな問題になりますので、
長期
計画を作りまして、この落ちました契約をとり、そうしまして、
事業
を健全に
経営
し、かつ今申されましたように
簡易保険
の
積立金
は
財政投融資
にも協力しておるものでございますから、その点につきましても大いにやりたいと思っております。よりまして、この三十七
年度
は大体月額保険料にしまして二十一億五千万、それから三十八
年度
は二十四億、それから三十九
年度
、四十
年度
は月額保険料二十六億の目標を立てまして、その目標を完成しますことによりまして、どうしても三十九年、四十年ごろにおきましては大きく保険金が支払われますので、それを十分に補うことはできないのでございますが、できるだけその落ちが少なくなるように目下努力しておる次第でございます。
相澤重明
70
○相澤重明君 計画はわかりました。 そこで、そういう計画をもって、これから当たるということでありますが、実際に現在までの保険契約あるいはその
金額
、こういうものを民間の保険と比較してみた場合に、はたして政府のそういう考えというものが策定どおりいくかどうか、こういう点、私、心配になるわけです。で、これを
簡易保険
と民間の保険との指数の比較、それをひとつ
説明
をして下さい、どういうふうになっておるのか。
泉秀則
71
○
説明員
(泉秀則君) 民間保険と
簡易保険
の指数の比較でございますが、これは資料で後ほど提出させていただきます。
相澤重明
72
○相澤重明君 これはひとつ、できれば三十二年ごろから、三十六
年度
はもう終わっておるわけですから、そうすると三十七
年度
の上期の
決算
までくらい、九月の仮
決算
までくらいのところをわかったらひとつ調べて資料を出してほしい。そうして、なぜ民間の保険と政府の
簡易保険
との違いがあるのかということを、われわれとしては参考にしたいわけです。 それからその次に、運用
資金
の利回りの
状況
というものが一体どうなっているのか。三十五
年度
のこの運用計画に対して繰り越しが少し多いように思う、これはなぜそういうふうになったのか。こういう点について、政府の考え方を率直にひとつ
説明
を願いたい。
泉秀則
73
○
説明員
(泉秀則君)
簡易保険
の運用
資金
の利回りの
状況
は、三十四
年度
は五銭九厘一毛、三十五
年度
は五銭九厘三毛、三十六
年度
は六銭二厘六毛になっております。 それから三十五
年度
の運用原資の繰り越しでございますが、これは財投計画の中に運用原資を入れて運用されているわけでございますが、その財政原資で各機関におきまして起債をする場合、その起債のズレ、そういうことなんでございまして、その分が繰り越しという形になっておりまして、これは翌年の財投計画にまた追加をして計画されるような仕組みになっております。
相澤重明
74
○相澤重明君 仕組みになっておるのはわかるけれども、計画よりは繰越額が多いではないかと、こう私は聞いておる。なぜ計画よりはそう多くなったのか、その理由を
説明
をしてくれと、こら言っている。
泉秀則
75
○
説明員
(泉秀則君)
簡易保険
としましては原資を出す側でございまして、これは起債をされまして融資を受けられる側の
関係
でございまして、私のほうから答弁できないのでございます。
相澤重明
76
○相澤重明君 これは次長じゃ、無理ないと思うけれども、政務次官どうお考えになりますか、政府の考えですが。政府が、そういうふうに
郵政省
が
財政投融資
の運用ということを考えている。ところがせっかく三十五
年度
の計画は、たとえば運用計画は一千百五十億考えたけれども、実際には一千百九十八億の運用であった。そうして繰り越しが百十七億になった。五億の繰り越ししか考えていなかったのを百十七億も繰り越しが出るということは、これはいかにも計画がずさんではないか、こういうことが
指摘
をされると思うのです。ただ、相手が起債をどうやるか私のほうじゃわかりません、ということじゃ答弁にならぬ。また、それは無理ですよ、それはそういうことを求めても無理ですけれども、あなたはどういうふうに思うか。
保岡武久
77
○
説明員
(
保岡武久
君) 原資を扱っておるわれわれといたしましては、できるだけ利回りをよくするというように努力するより仕方がありませんが、それは計画を立てましても、実際貸し出しをする場合に、相手の信用、あるいはその他いろいろな問題がからんできて、現実の運用をするために、そういうことになっておるのではないかという予想はされますけれども、しかし大事な原資でございますから、計画どおり、できるだけわれわれのほらでも運用されますように、将来
関係方面
に話をして参りたいと思います。
相澤重明
78
○相澤重明君 時間の
関係
で、深く今話をしている余裕がないので……、そういう
程度
のことでは私はいかぬと思う。もっと積極的な考え方を持たぬと、結局は、せっかくのこの運用計画を立てても実際意味がないと私は思う。こういう点は、特に政務次官は大臣とよく相談をきれて、今後こういうことのないようにしてもらいたいと思います。 それから
会計検査院
に一つお尋ねしたいのでありますが、
業者
に委託した
郵便物
の輸送料の
算定
が適切でなかった、請負いが高かった、こういうことでありますが、具体的にどうだったのか、ごく簡明にひとつ御
説明
をいただきたい。
樺山糾夫
79
○
説明員
(
樺山糾夫君
) この
郵便物
の
運送委託契約
におきまして、輸送料として六百六万五千円払っておるわけでございますが、このうち
郵便物
が駅に着きまして、駅からホームに行きます間に鉄道のテルファーと称しておりますが、そういう機械を使って運搬する個所があるわけでございます。そういう個所は、この運送
業者
が実際に受け持つ、運搬をした距離には実際上入らないことになるわけでございますが、
郵政省
はそれを誤って運搬距離に入れて
計算
して契約いたしましたために、こういうことになった、こういう事案でございます。
相澤重明
80
○相澤重明君
郵政省
に聞きたいのだが、結局今の
会計検査院
の
説明
でいくと、これは本省の示達がいわゆる不明確である、地方機関がそういうふうに十分理解ができなかったために、こういう問題が起きたのではないかということが考えられるわけですね。そこで、これらに対する
改善
策というものは、どういうようにお考えになっておるのか、御
説明
をいただきたい。
佐方信博
81
○
説明員
(佐方信博君)
会計検査院
の御
指摘
はごもっともでございましたので、即刻、たとえば契約は金沢郵政局、札幌郵政局、仙台郵政局がやっておりましたので、個々の
業者
との間に、金沢が三十六年九月一日、仙台、札幌が同年十月一日から全部契約を変えまして、
会計検査院
御
指摘
のとおりにいたしました。
相澤重明
82
○相澤重明君 次に電波監理
関係
についてお尋ねをいたしますが、これは次官も前回の
委員
会で非常に誠意ある
説明
をされたわけであります。その後手島郵政大臣の御協力で、神奈川県大和の電波の問題について爆音調査等を行なったわけです。これは十月十六日、十七日、十八日と三日間行なわれたと思います。そのとき私も二日間現場に一緒に行って見まして、非常にその努力の跡が見られるわけです。これの具体的な資料がまとまったのかどらか。それから、もしまとまっておるとするならば、当時神奈川県庁が単独でその前に行なった調査資料と、どういうふうに違うのか、そういう点おわかりになっておったならば御報告いただきたい。
西崎太郎
83
○
説明員
(西崎太郎君) 今先生が御
指摘
になりました厚木基地の周辺における受信障害対策という観点から去る十六日から三日間にわたりまして、調達庁、NHK、それから地元の協力を得まして、調査いたしたわけであります。御承知のように、その測定の資料も膨大な
数量
に上っておりますので、現在せっかくその
整理
をいたしている段階でありまして、本日その結果を御報告する段階にまで至っておりませんので、また、結果がまとまりましたならば、あらためて御報告さしていただきたい、こういうふうに考えます。
相澤重明
84
○相澤重明君 それでは次の
決算委員会
は十二月初旬になる
予定
ですから、また
臨時
国会
も十二月には開かれる、通常
国会
も続く、こういうことでありますので、それまでにひとつ準備をされて、それからそのときに提出する資料の中で、今回の現地調査だけでなくて、神奈川県庁が調査をした資料も取り寄せて、あるいは地元で調査したものもありますから、そういうものを取り寄せて、一緒に報告してもらいたい、こういうことを希望を付しておきます。
郵政省
関係
は以上で、次に
専売公社
関係
に入ります。
鈴木壽
85
○
委員長
(
鈴木壽
君) 今の相澤
委員
の要求された資料
関係
のこと、電波監理
局長
よろしゅうございますか。
西崎太郎
86
○
説明員
(西崎太郎君) 御
趣旨
の点に沿いまして、用意いたしたいと思います。
相澤重明
87
○相澤重明君
専売公社
関係
についてでありますが、まず私は専売益金というものは非常な
財源
と政府ではなっておるわけでありますが、そこで、最初に塩の問題に触れておきたいと思うのですが、この塩の
製造面
においては、
機械設備
の拡充や
合理化
によって、非常に努力されておる跡が見られるわけです。そこで現在のところ、塩の手持ちがどれくらいになっておるのか、在庫がどれくらいになっておるのか、それから、少し手持ちというものが多過ぎはしないか、あまり手持ちが長くなるというと、保管が長くなるというと、結局家庭用の、
一般
の家庭用に向けるのに悪くなりはしないか、そういうものをこの報告の中で、あるいはやはり工業用に回すとか、何とかする、加工するとかということで
利益
を上げておるように思うのですが、この点の努力は認められますが、今後どういうふうに、この対策をさらに考えていくのか、最初にこの点をひとつお答えいただきたい。
高橋時男
88
○
説明員
(高橋時男君) 在庫はどうなっているかというお尋ねでございます。
塩業
整備を始めました最初の年三十四
年度
の末におきましては、百一万
トン
の在庫がございました。その後翌年には八十四万
トン
になり、三十六年末には六十七万
トン
、それから本
年度
末には大体五十万
トン
前後になる
予定
でございます。ただいまのところ六十万
トン
。現在の時点では大体六十万
トン
前後でございます。年間の消費が百五万
トン
ないし百十万
トン
ぐらいでございますので、この
年度
末五十万
トン
ということでございますれば、来
年度
さらに在庫は少しづつ減って参りますので、一時過剰でございましたけれども、現在ではそう過剰というほどではない。しかも方向としては在庫がだんだん軽くなっていく方向にあるというふうに考えております。
相澤重明
89
○相澤重明君 そうしますと、年間の大体
需要
量というものが九十万
トン
前後、したがって、来年が百五万
トン
なり百十万
トン
ということになれば、六十万
トン
の在庫が十万
トン
なり十五万
トン
なりそこで減っていく、こういう趨勢にあるから、在庫というものは非常に少なくなる、こういう、まず
見込み
であるということが一つですね。 それから、いわゆる
国内塩
の
収納価格
と輸入塩との差が非常に大きいということが見られるわけでありますが、これはどういうふうに今後するつもりなのか、この点もひとつお答えいただきたいと思います。
高橋時男
90
○
説明員
(高橋時男君) 外国から輸入します塩が、大体十ドル前後でございまして、日本円に換算しまして三千五、六百円、それに対しまして、私のほうで内地の
製塩業者
から買っております塩が一万八百円ということでございますが、これは品質差等もありますので、一万八百円で買い上げております内地塩と、三千五、六百円の外塩とが、直ちに同一品質として比較できるわけではございませんので、そのほかに輸入塩につきましては、これを用途に応じて粉砕するとか、あるいは、もう一ぺんおかまで精製して、さらさらな塩にするというようなことでありまして、もし外塩をきれいにもう一ぺん精製して、こちらの一万八百円
程度
の塩と見合う
程度
の品質のものに精製するとしますれば、六千五百円ぐらいになるんであろうというふうな
計算
をしております。それでありますから、一万八百円と六千五百円
程度
が見合う比較になるかと思います。そうして、この内地塩は、それでもなおかつ高いのでありますから、これをさらに引き下げていかなければならないわけでありますが、私どもとしましては、ここ数年間一万三千円台でありました塩を、だんだんに
塩業界
の
合理化
を促進援助いたしまして、現在一万八百円になっておるわけでありまして、今後も
塩業界
の技術的な進歩と
経営
の
合理化
と、両方面から、さらに
原価
を下げていくような方向に指導をして参りたいと思っております。
相澤重明
91
○相澤重明君 今、
国内塩
の
収納価格
が、
上質塩
が一万八百円と、こういう例を出され、輸入塩の
価格
が十ドル三千五、六百円というような話をされたのですが、そうですか。それでは、三十四年ごろから今年までの輸入の
価格
をあげてみて下さい。三千五、六百円ですか。
高橋時男
92
○
説明員
(高橋時男君) こまかい数字は探し出してあとで申し上げますけれども、国際運賃の動向によりまして若干の浮動はありますけれども、大体十ドル前後でずっと推移してきております。
相澤重明
93
○相澤重明君 それでは、これはあとで、私は、資料で輸入塩の平均
価格
をひとつ出してもらいたいと思う。私どもが聞いたところによると、そういうふうにはなっていない。もっと安いんじゃないか、こういうふうに思うんでありますが、責任者、担当者がそういうふうに三千五、六百円であると言うことになるというと、やはりこれは、いま一度比較してみなければならぬので、資料をひとつ提出を願いたいと思う。 そこで、現在のいわゆる残されておる
製塩業
――企業ですね、これまあ非常に努力されておるわけでありますが、さらに今後も、企業の
合理化
というものを進めるつもりなのかどうか。それが、先ほどもお話がありました衆議院の
大蔵委員会
でも非常に意見が出たところなんでありますが、政府の方針をひとつ聞いておきたい。
高橋時男
94
○
説明員
(高橋時男君) 最初、数字のお話でございますが、近海塩と準近海塩と遠海塩――近海塩というのは、中共とか台湾とか、近くから来る塩であります。準近海塩というのは、東南アジア方面、それから遠海塩というのは、アメリカとかスペインとか、こういう方面から来る塩でありますが、最近の例を見てみますと、私どもが通常、近海塩と申しております塩は、三十四年には三千八円、三十五年には三千十五円、三十六年は二千九百五十円、これに対して準近海塩は二千九百三十五円、二千九百七十九円、三千六十七円、遠海塩は三千三百二十一円、三千五百九十八円、三千八百八円、こういうふうになっております。そういうようなことを達観しまして、三千五、六百円と申し上げた次第であります。 次に、
塩業
の
合理化
をどうするかというお尋ねかと存じますが、先般の
塩業
整備によりまして、百三十数万
トン
ありました
国内
製塩能力
を九十万
トン
台に縮小いたしました。その結果、大体
国内塩
としての
需要
が、
生産
が九十万
トン
に対して
需要
が九十万
トン
、そのほかに魚類塩蔵用等というものがありまして、これが二十万
トン
前後の外塩が要るわけでありますが、塩全体として百五万
トン
ないし百十万
トン
、その中に占める内地塩が九十万
トン
でありまして、内地の
生産
される九十万
トン
の塩は、大体その年その年の内地塩の
需要
に見合っておりますので、
需給関係
としては、先般の
塩業
整備によりまして、ほぼ均衡をしておる。したがいまして、在庫がどんどん累積していくという心配はなくなったのであります。残るところは、さっき御
指摘
のように、輸入塩と
国内塩
の
原価
が非常に違うということでありまして、今後はこれを引き下げていかなければならない、こういうことであります。引き下げる見通しがあるのかどうかということでありますが、私どもとしては、なるべく国際
価格
そのものというまでにはなかなか困難と思いますけれども、
経営
の
合理化
と技術の進歩、両方面からだんだんに引き下げて、なるべく国際
価格
にさや寄せし参りたい、そのように指導して参りたいと思っております。技術の面につきましては、イオン交換樹脂膜法による
製塩
というのがございまして、これが現在、主として二つの
会社
でやっておりますが、方向としては、大体所期の成績をおさめつつあると思っておりますが、何にいたしましても、新技術のために、設備その他に若干のトラブルがありまして、今、足踏みをしておる次第でありますけれども、こういうものがだんだんと完成して参りますれば、従来の
製塩
法に、こういう新しい方法を取り入れることによりまして、なお相当
程度
原価
を引き下げることができるのじゃないか、こういうふうに考えております。
相澤重明
95
○相澤重明君 今の、今後の考え方について、わかりました。そこで、先ほどの
価格
の問題でありますが、それじゃ資料を出していただきたいんですが、三十四年の十一月から三十七年までの歴年について、
国内塩
、それから、それを上質と普通の塩とに分けて、それから参考に、輸入塩の平均をひとつ、今の近海とか、あるいは遠いところとか、そういうのを三つぐらいあげたようですが、そういうのをあげて、それと輸送費が幾らかかったか、そういうものをひとつ資料として出して下さい。 それからその次に、
会計検査院
の
検査報告
で
指摘
をされた二件の問題については、これはすでに返還をさせることができたのですか、それともこれはもう返還を命じたと先ほど
会計検査院
では
説明
があったと私は思うのですが、どういうふうになっておるのか、
公社
のほうから御
説明
いただきたい。
山口龍夫
96
○
説明員
(山口龍夫君) この件につきましては
検査
院からお話がありまして、さっそく私どものほうでも詳細再調査をいたしました結果、
検査
院の御
指摘
のとおりだということが判明いたしました。さっそく返納の命令を出したわけですが、
会社
のほうでいろいろ
資金
繰りの
関係
から一度にはどうしても出せないというような
事情
を訴えて参りまして、われわれとしましては、一回で取りたいということで十分折衝もいたしたのでありますが、どうしても出せないということでございましたので、半年ごとに六回に分けて納めるということで、三十七年の三月十日を第一回といたしまして、六十万ずつ五回、その残りを六回目に納めるというようなことに
措置
いたしました。第一回は期限どおり納まりましたが、第二回目につきまして、やはり
資金
繰りから何とか延ばしてもらえないか、手形でなら納めますというようなことで、現在どういうふうにするか折衝中でございます。
相澤重明
97
○相澤重明君 少なくとも、まあ
会計検査院
から
指摘
をされて、
公社
自体もそのことがよくなかったということがわかって返還を命じたと思うのでありますが、できるだけやはり国損のないように
措置
をすみやかにとられるように希望しておきます。
塩業
関係
はけっこうです。 その次に、
たばこ
関係
――
たばこ
の御
説明
をいただきまして、非常に多くの
利益
を上げているように思うわけです。そこで三十五
年度
における
たばこ
の
製造
量、輸入量を比較をしてみますと、
製造
量は千二百七十九億九千六百四十七万余本、輸入
数量
が一億一千六百十三万余本、その販売
数量
は千二百七十三億五千百五十二万余本、
金額
にして二千九百十億千七百十九万余円、こういうふうになっているわけですね。そこでこの輸入と
たばこ
の
原価
は幾らか、それをひとつ御
説明
いただきたい。
狩谷亨一
98
○
説明員
(狩谷亨一君) 輸入
原価
につきまして、ただいま手元に資料を持ち合わせておりませんので、後刻調査さした上で御回答いたしたいと思います。
相澤重明
99
○相澤重明君 それではそれは調査をして、資料として出して下さい。 その次に、
公社
の
説明
によりますと、三十五年の五月一日に発売したスリーエー、あるいは六月二十日発売のハイライトと、また今までのピース、「いこい」、これが非常に喫煙者が多かった、よかった、
伸び
がよかったということを言われているわけであります。そこで、スリーエー、 ハイライト、ピース、「いこい」の値段とこの
原価
、これを
説明
をして下さい。
山口龍夫
100
○
説明員
(山口龍夫君) 詳細な資料を持ち合わしておりませんので、三十五
年度
の
予定
原価
でお話し申し上げたいと思います。ピースにつきましては、十本あたりでございますが十九円四十六銭、「いこい」につきましては十一円三十二銭、それからハイライトが十三円三十八銭、かようになっております。
相澤重明
101
○相澤重明君 スリーエーは……。
山口龍夫
102
○
説明員
(山口龍夫君) スリーエーは十一円二十三銭でございます。
相澤重明
103
○相澤重明君 次に、この
原価
の中に含むいわゆる労賃といいますか、人件費、それから
原料
費、
原料
費の中では
葉タバコ
の
価格
、それからいわゆる何といいますか、箱代ですね、レッテル代、そういうものを区分けをして
説明
をして下さい。一つの例でいいです。
山口龍夫
104
○
説明員
(山口龍夫君) ただいまお話しございましたような詳細な資料を現在持ち合わしておりませんので、
原料
費、材料費――
原料
費は
葉タバコ
だけでございます。材料費の中には、ただいまの箱やそのほかいろいろな材料が全部入っておりますので、若干御質問のどおりにならないかと思いますが、ピースで申しますと、ピースが十九円四十六銭の中で、
原料
費が――先ほどの私の答弁、数字の取り違いをいたしましたので訂正申し上げます。ピースのほうの
原価
、これは
工場
原価
とそのほかの販売、
一般管理
費を含めました総
原価
でございます。それで申しますと、九円七十四銭でございます。その九円七十四銭の中で、
原料
費が六円五十二銭、材料費が一円四十七銭、労務費が六十四銭、かようになっております。そのほかの品種について申しましょうか。
相澤重明
105
○相澤重明君 時間がかかるから。それでは今の特徴ともいうべきピースの
説明
を聞いたわけですから、それをピース、「いこい」、スリーエー、ハイライト、これをひとつ資料としてそういうふうに提出をして下さい。 そこで、非常に多くの消費が行なわれておるわけでありますが、
専売公社
としてはきわめて喜ばしいことなんですが、反面、今、
国内
生産
の
葉タバコ
の
収納価格
はキロあたり幾らになっておる。それから外国の輸入タバコはキロあたり幾らになっておるか。これを
説明
していただきたい。
新田目正夫
106
○
説明員
(
新田目正夫
君)
国内
で
生産
されております
葉タバコ
の
収納価格
は、総体の平均におきまして、本
年度
の産葉の場合に三百六十六円十三銭とこのようになっております。これは品種ごとにきめられておりまして、
在来種
、黄色種、バーレー種、大体大きく分けますとこの三種類でございますが、これらを総体に平均いたしまして三百六十六円、こういうことになっております。
相澤重明
107
○相澤重明君 外国の輸入……。
狩谷亨一
108
○
説明員
(狩谷亨一君) 外国から輸入いたします
葉タバコ
につきましては、一番
数量
的にも多くなりますのは、アメリカからの黄色種と称するものでございます。このほか現在輸入しておりますものにローデシヤ産のタバコあるいはギリシャ、トルコの
葉タバコ
等がございます。これらの外国から輸入いたします
葉タバコ
につきましては、いずれも
国内
の産葉ではまかなえない、これは
葉タバコ
と申しますのは気候あるいは地味等によりまして特殊な味を持つものでございまして、
国内
の産葉では代替できない性質のものを私どもの言葉で申しますと香喫味と申しておりますが、いわば味の素のような葉っぱを入れております。さようなわけで
国内
のものと国外のものと性質も違いますので、直ちに比較することも困難でございますが、米国産の黄色種を主体にいたしました輸入平均
価格
が、三十六
年度
といたしましては平均で六百八十円見当でございます。
相澤重明
109
○相澤重明君 それでは先ほど御
説明
いただいた
国内
の
在来種
の黄色種等も含んで、
国内
の種類とその
生産
量、その
価格
、それから輸入の量とそれから区分けをして、その
価格
、これをひとつ資料として提出して下さい。それから今度は日本から外国に輸出をする場合の
葉タバコ
の
価格
、これを
説明
して下さい。
狩谷亨一
110
○
説明員
(狩谷亨一君)
価格
を御
説明
申し上げます前に、大体の態勢を申し上げますと、
葉タバコ
の輸出につきましては、
国内
の産葉の区分に従いまして、
在来種
、黄色種、バーレー種、それぞれの種類がございますわけでございます。それがそれぞれの
国内
産の
価格
と異なっておるわけでございますが、まず
在来種
につきましては大体三百五、六十円の見当で輸出を行なっております。で、黄色種につきましては、これまた三百円見当のものの輸出を行なっております。それからバーレーにつきましては、これも二百八十円見当で輸出をいたしておる現状でございます。数字の的確な平均
単価
につきましては、後刻資料をもってお答えいたします。
相澤重明
111
○相澤重明君 輸出につきましては、輸出先のおもな国、それから輸出の量、それから今の
在来種
、黄色種あるいはバーレー種、それの
価格
、これを資料で提出をして下さい。 そこでオリンピックを目前にして、オリンピックになれば相当のお客さんも多く来ると思う。そこで貿易自由化になったから今度は逆に外国からもたくさんの品物が入ってくる、こういうことも考えられるわけでありますが、これらのお客さんを迎えるにあたって
専売公社
としてはどういう
伸び
をお考えになっておるのか、計画がすでにできておると思うのでありますが、ひとつ御
説明
をしていただきたい。
狩谷亨一
112
○
説明員
(狩谷亨一君) オリンピックを二年後に控えておりますので、その
関係
で当然海外からの観光客その他の
増加
が予想されるのでありますが、私どもとしましては、オリンピックを控えて来
年度
の後半あるいは再来
年度
におきましては、外国
たばこ
の輸入量をある
程度
ふやす考えでありまして、大体年間五億本
程度
のベースを
予定
いたしまして目下計画を組んでおるわけでございます。
相澤重明
113
○相澤重明君 それから
たばこ
の手数料ですね、小売の手数料、これについては全国の小売屋さんが非常に強い要望があると思う。現在の取り扱い手数料の総額ですね、それから今少し上げられないものか、こういう点について政府はどう考えておるか。それからこまかいようだけれども、先ほどのスリーエー、ハイライト、ピース、「いこい」等の代表的なものについてどのくらいの手数料になるのか、これをひとつあげて下さい。
狩谷亨一
114
○
説明員
(狩谷亨一君) 現在の小売店の販売手数料につきましては、昨
年度
末以来いろいろ業界のほらにも御意見もございまして、私どもも実態を慎重に検討いたしました結果、本年に入りましてから若干の改定をいたした次第でございます。その内容といたしましては、月額で申しまして、
売上
金額
が月十二万円までの零細小売店――この零細小売店の数が全国での
たばこ
小売店のうち約五五%
程度
を占めるかと思います、その零細小売店につきましては従来八分五厘でございましたのを九分に引き上げたわけでございます。それから月額十二万円をこえ、月の
売り上げ
百五十万円までの小売店につきましては八分、これは従来どおり据え置きでございます。それから月の
売上
額が百五十万円をこえる大口の小売店につきましては今回格差を設けまして、百五十万円をこえ二百五十万円までの小売店については
売上
額に対して七分、二百五十万円をこえる小売店につきましては六分と、かような四段階の仕組みにいたしまして、目下実施しているところでございます。それから総額の小売店の
収入
でございますが、およそ三百二十億見当でございます。以上でございます。
鈴木壽
115
○
委員長
(
鈴木壽
君) 答弁漏れのところがございます。
狩谷亨一
116
○
説明員
(狩谷亨一君) それから銘柄別にという御質問ございました。銘柄別に申しますと――ただいま申し上げました数字は、
売り上げ
た各銘柄を通じまして通算して、そういう仕組みにいたすという制度になっておりまして、銘柄別に格別の差異をつけておりません。ただ例外といたしまして、外国
たばこ
につきましては、これは平均
単価
も高くなりますので、外国
たばこ
を大量に輸入し始めました三十五
年度
の後半におきまして、普通の
たばこ
は八分の水準でありますのを七分に引き下げた、こういう経緯がございまして、外国
たばこ
につきましては現在七分の手数料を支払っておる。その他のものにつきましては、ただいま申し上げましたような
計算
でやっておりますので、銘柄別の格差はございません。したがいまして、通じましてどの
程度
の平均の手数料になるかと申しますと、大体八分三、四厘見当だったかと考えております。
相澤重明
117
○相澤重明君 それからこの
たばこ
小売店を認可をする基準ですね。都市の場合はどのくらいの人口、それから距離はどのくらい、農村の場合はどのくらいの人口、どのくらいの距離という点を報告して下さい。
狩谷亨一
118
○
説明員
(狩谷亨一君) 小売店の設置につきましては、全国を八階級に分けておりまして、その八階級ごとに、隣接小売店との距離の基準あるいは
売上
金額
の
見込み
等を参考にいたしまして、認可を、小売店の指定をいたしている次第でございます。その具体的な基準につきまして私ただいま資料を持ち合わせませんので恐縮でございますが、大体の観念といたしましては、都会の繁華街につきましては一カ月の
売上
金額
、これは極端な銀座のようなところとか日本橋とか、そういうところでございますが、一カ月の販売
金額
が二百万円以上という基準になっております。この場合の距離につきましては逆に五十メートル見当ということになっておりますが、かりに東京近郊ということを考えて、住宅地と商店街とが入りまざっておる、その辺のことを考えますと、月の
売上
金額
が大体二十五万円から四十万円見当、それから距離の基準といたしましては百五十メーター
程度
に考えております。農村部門に参りますと、これは一律にちょっと基準もきめかねるかと思いますが、ごく荒い目安といたしましては、これは私どもの基準の上で数字的に表現しているわけじゃございませんが、世帯数で申しまして百五十世帯から二百世帯、まあ二百世帯見当が一つの目標になりまして、二百世帯に一軒というような非常に荒い見当で設置することを考えております。
相澤重明
119
○相澤重明君 そこで
最後
に、先ほど
郵政省
のときにも御質問いたしましたが、
専売公社
の現在の
工場
の数、それから従業員の数、これを御
説明
をいただきたいわけであります。それから三十五
年度
の
予算
単価
、従業員の給与の
予算
単価
、三十七
年度
の
予算
単価
。それから先ほども質問いたしましたが、人事院の勧告に対する取り扱いをどうするか。以上の点を御
説明
いただきたい。
山口龍夫
120
○
説明員
(山口龍夫君)
工場
の数は現在四十
工場
でございまして、職員の数をちょっと申し上げますが、役職員全部合わせまして四万二千八十五人、三十六
年度
十月一日現在でございます。給与の
単価
につきましては、ただいま資料を持っておりませんので、後ほど調査の上御報告いたしたいと思います。
相澤重明
121
○相澤重明君 人事院勧告……。
阪田泰二
122
○
説明員
(
阪田泰二
君) 御承知のとおり、三
公社
五現業の職員につきましては人事院の
関係
はございません。ただ人事院の勧告によりまして
一般
公務員のベースが上がりますと、それと権衝をとって
公社
の職員の給与もどうするか、こういう問題が当然あると思います。ただその問題につきましては、現在のところ、まだ
公社
の
関係
の労働組合のほうからの要求も全然出て参っておらないという
状況
でありまして、
公社
としても現状におきましては全然何も考えておらないということでございます。
相澤重明
123
○相澤重明君 その
工場
と今の職員の数、三十六年の十月一日の、わかりました。 そこで、今後、先ほどの御報告の中では、平塚にスレッシング・システムの
テスト工場
を作ったと、こういうことで、
近代化
すると同時に・よいものを作ろうという計画が御
説明
いただいたわけであります。今後そういうふうにまた御計画があるのかどうか。今後ますますですね、
工場
もふやしてよいものを作っていくと、こういうような御計画があるのかどうかということをひとつ御
説明
いただきたい。 それから、この
予算
単価
の問題については、これは三十六年の十月一日の職員数が発表になったのですから、そのときのをひとつ資料として出して下さい。 それから、私はまあ人事院勧告についてということを申し上げたのでありますが、これは
一般
の公務員の給与が上がれば三
公社
五現業そのままでいいというわけじゃないわけですけれども、したがって、まあいずれ組合と、先ほども
高山
委員
が言うように、平和的なやはり団体交渉の中にですね、働く者には当然それに必要ないわゆる給与ベースというものは改定をしなきゃならぬだろう、こういうように思いますので、できるだけこの働く者の意思が通るように、それが貫き通せるようにひとつ皆さんの御努力をいただきたいと、こう思うのです。 そこで、私はそういう点を非常に今までの御報告を聞いて感心をしたのでありますが、これだけ
伸び
て参りますというと、いまだかつてないところの
公社
としては好成績をおさめたわけでありますが、今後やはりこの年末とか年始の繁忙期に対する手当、業績といいますか、賞与といいますか、そういうものについては、やはりこの三
公社
五現業との
関係
もあるでしょうが、
公社
自体も現在話を進められる考えでおるのかどうか、この点をお尋ねをして私は質問を終わります。
阪田泰二
124
○
説明員
(
阪田泰二
君) 最初にお尋ねのございましたスレッシングの準備の
テスト工場
を作った、それに続けてどういうことをやるつもりか、こういうお尋ねでございますが、これはスレッシングの
テスト
の
工場
は三十五
年度
にスタートいたしたのでありますが、そこでその後いろいろ
テスト
を積みまして、これを実際に運転してもよいという自信を得ましたので、現在名古屋、高槻その他の
工場
につきましてスレッシング方式に切りかえる
工事
を現在やっておるわけでございます。それに引き続きまして、その他の
工場
も
昭和
四十二
年度
までに全部そういう新しい方式に切りかえていく、順を追って作業を続けながら切りかえていくというようなことで計画を立てましてやっておるわけであります。同時に、それと一緒にまた能力のほうも
増加
する。
工場
の箇所数をふやすという計画はございませんが、現在の
工場
の規模を大きくして
生産
性を上げて将来の
需要
増加
に備えるだけの
生産
を確保するように計画的に持っていこう。これから数年、かなり
建設費
もかさむことと思われますがやって参るつもりでおるわけであります。
鈴木壽
125
○
委員長
(
鈴木壽
君) 他に
質疑
のおありの方はございませんか。他に御
質疑
もなければ
郵政省
及び
日本専売公社
に関する審査は本日をもって終了いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
鈴木壽
126
○
委員長
(
鈴木壽
君) 御異議ないと認めます。よって
郵政省
及び
日本専売公社
に関する審査はこれをもって終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時二分散会