○谷口
委員 官房長、あなたとその
問題で
論議しましてもしょうがないのですが、しかし文部事務次官の説によりますと、はっきりそう言っておる。つまり
法律的な不備があっても、古い伝統のある
大学では非常に正しい慣行を持っておるから、あまり
問題が起こらないが、七十幾つかの
大学を見た場合に、新しくできた
大学では非常に混乱が起こっておる。そういう点の例として北海道学芸
大学とか愛媛
大学とか、その他幾つかをあげて彼は
論議しておるのでありまして、従ってあなた自身はそうおっしゃいますけれ
ども、文部次官ははっきりとそう言っておるわけであります。従って私は向こうへ行っていろいろ
学長にも会い、あるいは当人の田川氏にも会い、あるいは教員組合の諸君にも会うていろいろ調べてみたのでありますが、調べれば調べるほど、
大学としてむしろ新しい
憲法のもとで
学問の自由あるいは
研究者のいろいろな行動、
思想上の自由という
問題の上に立って、教官
会議あるいは
教授会というところでいろいろなことが
審議されて
一つ一つ処理されていくという非常にいい慣行を持ってきておるにもかかわらず、逆にそのことに対して、今あなたもおっしゃいましたが、
法律的に不備があるということを逆手に取って、そういういい慣行にむしろ権力の圧力をもってぶつかっていくという態度の現われとしてこの
問題は非常に重要だと思っているわけであります。
そういう点で文部次官が愛媛
大学の
問題をその
一つとしてあげられているとしますと、その内容をやはり知らしてもらった方が今後
大学管理制度の
問題について
論議する際に非常にわれわれとして参考になるので伺っておるのでありますが、あなた自身そういうことを発言されたわけじゃないから公式論だけおっしゃるのでありますが、文部次官はそういうことをはっきり言っているわけです。公式の場所で、あるいは座談会で、あるいは文書の上で書いているわけでありまして、私はそのことについては当然
文部省自体としても御
意見を持っておられると思っておったわけですが、時間がありませんからあなたとこの話をしても仕方がありません。
ただ私はこの
問題を調べた結果としまして、愛媛
大学でなされておる
管理運営上のやり方ということにつきましては、非常に前進したやり方をもってきておるのをこの事件をきっかけにしてそれをぶちこわすという態度を
文部省がとっていられるというふうにしか
考えられぬわけであります。しかも、水かけ論になりましたが、そういう教官のおる
大学には予算を出さないというような言い方でもって処分を圧力をかけてやってきたといたしますと、
大学の
管理運営上の
大学の
自主性というものは全く実質的には外部の力、権力の力、
文部省の圧力によって破壊されているという事態がむしろ愛媛
大学の
問題の基本だと思うのであります。従って現地では、冒頭に申しましたように、現在人事
委員会で結論がなかなか出せないことにつきまして、
文部省としてはこれは下手をすると田川さんのこういう懲戒は無効であるという世間の批判が非常に圧倒的になり、人事
委員会がそういう結論を出したのでは困るというので、
文部省が圧力をかけているのだろうというふうに言われておったのでありますが、そういう疑問を持ってこれを見ております。私はこの点をもう少しいろいろ調べておきまして、
大学管理制度の
問題を
審議する際に
大臣に出ていただきまして、もっと突っ込んで聞きたいと思うのであります。
きょうは時間がありませんし
大臣がおられませんので、以上で私の
質問を終わります。