○野本
品吉君 繰り返し申しますが、その候補者という名前を使うことによって受験生に一まつの不安も与えることのないようにしていただきたいというのが私のこの点についてお伺いしておる理由なんです。
それから最後に、これはまことになにですが、実は私はこの問題について非常に遺憾に思っておりました点は、問題に間違いがあった、その他も当然のことでございますけれ
ども、実は
先ほど来申し上げますように、昨年大学の入学試験で各地にいろいろな問題がありまして、それが非常に世間に悪い影響を与え、なおこの
委員会でも何回かにわたりまして
委員の諸君からこの問題について論議が行なわれ、また
文部当局に対する強い
要求等もされたわけであります。念のためにと思いまして私は当時の速記録を出しまして読んでみたのです。これは荒木
大臣も、大学の入学試験の問題について追及論難を受けましたときに、はなはだ遺憾な事柄である、申しわけないということを何べんか言われておるのです。それから小林大学局長は「全体的に入学試験の
実施について特段の注意を払うように今後具体的な
措置も
検討いたしまして、注意喚起をするようにしたいと思っております。」と、こう言っておる。纐纈政務次官は、
文部省としても遺憾に
考えておるわけであるということで、そして
質問の御
趣旨に基づきまして「今後とも十分
文部省としても適当な
措置をとって指示もいたしたいというふうに
考えております。」ということで、徹頭徹尾遺憾の意を表しておるわけです。そこで昨年各地の大学に対しまして、いろいろとさようなことのないようにということを指示し、注意を喚起し、警告を与えておった
文部省自体の
実施した今度の試験に、いろいろと今度のような問題が起こってきたので、私は
文部省の権威を失墜することこれより大きいものはないというふうに強く感じまして、これは非常に残念に思っております。いろいろな点を総合して
考えますときに、文部
行政の一角のその権威を失墜するような事案として
考えなければならぬというふうに私は見ておるので、今さらとやこう苦情を言いましても取り返しのつかない問題でありますけれ
ども、今後もこの種の事柄というもの、試験というものは
文部省の
責任において
実施する場合もありますし、また各大学当局において
実施する場合もありますので、この際
文部省といたしましても昨年の事例にかんがみまして、特に
責任を感じて善処していただきたい。実は私は群馬に国立高専を
設置していただきましたので非常に喜んでおるのでありますが、この国立高専をどうして育てていくかということのための
設置に関する準備会といいますか、
委員会というものを全県にわたりましてあらゆる階層の代表者を集めて作ってあったわけです。その会合が先般前橋で開かれましたときに、この試験は各所在地の大学がその
責任において
実施するということになっておるということを伺いまして、特に大学の諸先生とは年来御懇意願っておりますので、少なくも試験の
実施の上については細部の点について慎重にも慎重を期して、新しく
国民の大きな期待と希望とを持って発足するこの
学校の出発に一点の汚点も印するようなことがあってはいかぬから、その点については十分御注意願いたいということを、昨年の大学の試験の事例にかんがみまして、個人的に強く要望をして参ったわけなんです。そんなこともありますので、今度の試験の問題に、かような問題
自身に間違いがあったり、あるいは校正の点において十分でなかった点があったり、いろいろな問題がありましたことはほんとうに残念でなりません。切に
文部省の反省と、それからして今後に対する戒心を強く私は希望いたします。
大臣の所見を承りたいと思います。