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高野一夫君 ちょっと
関連して。
今、
坂本委員から、予防給付、結局給付の
内容充実の
質疑が出たわけでありますが、今、
日本の医学界、それから
医師会方面で
考えられていることは、特殊疾病に対する食餌療法、これはどういうものかといって聞いてみましたところが、たとえば糖尿病とか、高血圧とか、あるいは蛋白尿とか、そういうような、特に薬よりも食餌の療法が最も大事である病気に対して、食餌療法をしたい、それを
保険の給付事項の中に入れられぬものだろうかという
お話が出た。そういたしますと、それはどういうふうにやるかというと、たとえば糖尿病患者に朝、昼、晩、特殊の食餌を食べさせるという場合に処方を書く、A一号、A二号、A三号と処方を書く。そうすると、その食餌は今はやりのインスタントの食餌を作らしておいて、それを薬局に置いておいて、
医者が処方箋を出してそれを持っていく。そうすると非常に金がかかりそうだが、今まで六カ月かかったものが、それをもって三カ月で済む、三カ月かかったものは一カ月で済むはずだというのが武見
医師会長、その他医学会の人の非常に一致した意見であります。そこで、私
どもは自民党の政調において、森本
保険局長時代にこの問題を検討したことがある。そうすると、共済組合法に至るまで、少なくとも健康
保険で給付をやっている十に近い
法律の
改正が必要である。それから予算の問題が出てくる。それで一体どれくらい予算がふえるのかという点について、当時
保険局長にまだ
高田さんがお見えにならない前に、おおよその見通しがつけられぬかということで要請しておったのでありますが、そのままになってしまったのであります。そこで、医学界方面の
考え方では、ただいま申し上げたとおりに、治療期間が非常に短縮される、そうして完全治療に持っていけるということで、ぜひ何とかこれを実現してもらうべく
考えていきたいという強い要望を持っておって、そうしてそういうような疾病に対する特殊食餌の調理の処方、方法というような食塩をどうする、何をどうするというようなことは、すでに研究も完了しているといって差しつかえない、こういう話である。これは私も非常に同感でありまして、このインスタントの食餌は、すでにある方面ではもう研究に着手しておりまして、これはできると思う。医学士や薬学士の相談によりまして、栄養の点、また食べていけないもの、食べていいもの、そういうものを区別いたしまして調理ができている。お湯をかければ直ちに朝飯になる、昼飯になる、晩飯になる、値段もそういうことで安い。ことに治療期間が非常に短縮されるということになれば、まあ少しはふえましょうが、そう驚くほどふえることないのじゃないかと、こう思っているわけなんですが、その辺の見当が一向つきかねる。これは私は、
保険給付の充実と完璧を期する上においては最もいい方法だと思うので、どうしてもこれをひとつ実現さすべく、
政府、
委員会等において私は具体的に検討を進めていきたい。ことに
保険局、
医務局等において中心になって、薬務局も中心になって検討を進めてもらいたい。できるかできないか、どのくらいかかるか、
あと現在の予算よりはどれくらいの増額で済むかどうかというようなことも、検討すれば私は具体的の問題が出てくると思うのでありますが、これについて一応ひとつ
保険局でも十分こういう点をお調べになっていると思うので、
保険局長のお
考えをお聞きし、最後に、こういう
考え方で検討を進めていくことについて、
大臣のかわりに森田政務
次官のひとつ御意見を聞かしておいていただきたい。