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内村清次君 私は先ほど申しましたように、本来の
河川行政というものが、
災害復旧に追われて、
予算額で押さえられて、その完璧を期し得ないという原因の
一つは、小なる
修繕をやって大きな
災害という問題を起こしておるということにある。こういう原因の
一つをまず
大臣に申し上げたかったのですが、それが一点。
それからいま
一つは、先ほど
大臣は、この
災害復旧に対しましては、これは
予算説明の中にもありますように、内地は二カ年、北海道は三カ年で完成する
方針であるが、その北海道は三十五年災を完了し、三十六年災は八〇%だけの進捗を見た、
補助災害については緊要
事業は三カ年、全体としては四カ年で
復旧する
方針による、こういうような御
方針が明確に
説明されておるわけです。私は、これはまあ今の国会の空気と申しますか、それとそれからこれほどまで毎年大きな
災害にぶつかって、
予算で制約されておる
ところの現況におきまして、私がこういう問題を提起するということに対して、これは時代離れじゃないか、あなたは衝に当たっておらないからそういうことを言うのじゃないかというようなことを、一概におっしゃるかもしれませんけれども、私はやはりその
災害復旧の原則である
ところのこの原形
復旧を短
年度でやり遂げる、こうやった方式をやはり
建設省は厳守していって、そうしてまたその
河川、水系に対してやるべき根本的な
防除対策というものを伸ばしていく
方針を、やはりおとりになったほうがいいのじゃないか、こう思うわけです。で、その水系あるいはその
河川に対してと申しまするのは、今では山元の保全というものはほんとうに閑却されてしまっておるのです。これはもちろんその機構
関係で今後問題になりましょうけれども、農林省
関係の林野庁と申しまするか、ああやった治山
関係というものがほったらかしになってしまっておる、いわゆる水源の保全というものは閑却されてしまっておるのです。そこまでに
建設省のほうでも
砂防の問題に対しては、ようやく今日その
砂防予算が、まあ今回は百五十九億ですか、になって、これにも私は
あとで
大臣に聞きたいと思いますけれども、実際は百五十九億の金額でありますけれども、これは緊急
砂防のための百五十九億になっておって、もう
砂防というものはほとんど前年とあまり変わらないような
状態です。その上のこの水源の保全というものはほとんど閑却されてしまっておる、こういうような点が私たちは重大なこの
災害を大きくする
ところの原因の
一つではないか、こう思っておりますが、
大臣はどうお考えでございますか。