○金丸冨夫君 富永参事官に少し聞かしていただきたいと思うんですが、大体今度の案が、今いろいろと
長官並びにあなた自身も言われるように、これは案であって、しかも柏村
長官は、この前確信を持って
お話しになって、具体的
決定までほとんどいっておる、これを修正の余地はきわめて少ないというような非常に強硬な御
意見とだいぶ違って、その点については、われわれも若干安堵いたしておりますが、ともかくもこの案自体がそういうものであるならば、富永さんはどうも今までの
お話によりましても、この計画をみなおやりになっておるような感じがするのですが、そういうことであれば、この案自身が、法的に許されたものかどうかということを確かめもせず出すというのは、ちょっとおかしいのじゃないか。そのために都全体を通じて非常な不安をかもし出し、
交通規制というものはどういうものかということで、非常に心配をし恐怖の念を起こさしておるわけなんです。私は、先ほどの
大倉委員とのやりとりを繰り返そうとは思いませんけれ
ども、道交法の七条の「区間を定めて」ということもある。これは今回のような二十三区、しかも八時から八時までというようなことは、「区間を定めて」というあの法律の精神ではないと私は思う。
それからもう
一つ動かすことのできないことは、業種別ということについて、あなたは御説明を巧妙にされて一向に触れておらないけれ
ども、あなたはおやりになるということをちゃんと決心して、これをお出しになったんでしょう。その証拠には、
路線トラックの路線内というものを、
大型トラックだけというならまだしも、四輪であろうが三輪であろうが、とにかく
路線トラックはいけないということは、業種別ということが一目瞭然はっきりしている、そういうことであります。
ですから、私はこれをとがめようとは思いませんが、こういう問題を出す場合に、もう少し全体で相談され、また大きい問題については
閣僚懇談会等のほんとうの成案を持って出されればいいんであって、われわれが
運輸委員会においてこれを取り上げて、参考人も呼んで、そしていろいろ
意見を聞き、まさにこれを
検討中に、やみ討ちに発表するということは私はどうかと思う。まああなたの責任じゃないかもしらぬから、あるいは見当違いかもしれませんが、私は、当
委員会としてもはなはだ遺憾に思っている。それよりも、今後の問題について私はお願いしたいのは、今度の
規制に限らず、すべて
規制ということに飛び込んでいくということになるならば、その前にやるべきことを警察当局としても、ほんとうに万全を尽くすということをやらなければいかぬと思う。たとえば、
路上禁止の問題につきましても、これは何人もみなそう
考える。なぜ警察はやらぬのか。手が足りないならば、なぜ増員の計画をしないのか。私は
長官にも実はお伺いしたかった、
運輸委員会として。
運輸省が出しました予算案についての増加要員数というものは四百数十名に及んでおる。これはほかの行政上の要員、そういうものでも、そのくらいになっている。それを小切りに小切られて六十三名かに落とされた。しかしながら警察当局は、
東京、
大阪方面のこの
自動車の非常なテンポをもって増加しているという現実を知り、日々この取り締まりに非常に困っている際に、前に要員ができたからといって、休むという手は私はないと思う。なぜ堂々と要るべきものは要るように手配をしないのか。また、それが都あるいは市においてできないならば、これを
国家として、一体どういう
工合に
考えるかという問題を
政府全体として私は当然
考えるように、
考えていくように推進しなければならぬ責任があろうと思う。そういうことはなおざりにしておいて、都民あるいはまた国民全体が非常に恐れおののくような、その一家の生計を左右するかどうかというような問題について簡単に案を出して、出したら、いやまだあれは案であって、いろいろこれから
検討する
——あまりに私は非常識じゃないか、こう思うのです。
だから、今後については、こういう問題についてはもう少し、信頼されておる警察でありますから、慎重にやっていただきたい、そうして
運輸省なりあるいはまた
建設省方面との連絡もよくとって、こういう大きい問題を警察だけで片づけようということはできないということを
川島長官も先ほど言っておられる。そのとおりです。ですから、ひとつこの点は、よく注意してやっていただきたい、かように思います。
それから事のついでですが、
道路上に置く車輌はもちろん、いろいろな商店の物品、こういうものの取り締まりも、交番の前あたりにある所は私はできると思う。それがもう
一つもやられておらない。そのために、道幅は二車線が可能なにもかかわらず、一車線しかできておらぬということ、それからまた
道路工事について、あなたの方もこれについてはやはり権限があるわけです。しかもそれについて、その期間、その施工
関係については、届出もおそらくあるだろうと思いますし、
建設省とかあるいは都が勝手にやり得ることじゃないと思う。ああいう所で、なるほど
道路工事だからといって、いかにも、もうわれわれは
政府の命令によって
道路をやっておるのだ、お前たちの通る道をやっておるのだから、今通る車は何百台並ぼうと、ちっとも差しつかえないというような、実に横柄な態度をもってあすこの通行というものの整理を怠るというようなことは、これはひとつ取り締まっていただきたいと思うのです。
私、まあ埼玉からいつも出ておりますから、これはあるいはあなたのほうじゃないかもしれないけれ
ども、埼玉県警かもしらぬが、戸田橋の向こうで毎朝三百台から四百台上下が並んでおる。そうしてあすこで三十分もかかる。その原因は何か。行ってみれば、何か
事故があるかと思っていると、
事故があったわけでも何でもない。あの橋げたの下に電線を通すために掘り返しておる。ところが、その掘り返しておるのは
夜間やって深く掘り返しておる。そうして昼その通る所に鉄板でもあるいは木材の厚い板でも置いておけば何でもないものを、それをやりませんから、もう
トラックにしろ、
乗用車にしろ、すべてそこでゴトン、ゴトンと音を立てて、そうしてただそれだけで三百台が両方上下がたまっているというようなこと、しかもあすこのすぐ横に交番がある。そういうことで、少し注意すれば、ちっともああいう
混雑はないと思われる。言いかえれば、あらゆる取り締まり及びこの工事に対する監督ということとか、そういう方面をしっかりやっていただけば、七百台の
路線トラックをとめなければ、どうにもならないのだというようなことにはならないのじゃないか。
現に、右折
禁止厳格励行というようなことをやられたときには、あの右折
禁止の政策については、ほんとうに感心しております。あれで確かに疎通がよくなっておるというふうに喜ばれることをまず先にやって、人の職業、人のおまんまをつぶすよりな
規制をあえて先走ってやる必要がないのじゃないかという気がするのです。
道路取り締まりその他についての御所見をひとつ伺いたい。