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上林山
分科員 今大臣が非常に御理解のある答弁をされましたから、これ以上申し上げませんが、
市町村の経済の悪いところは何らかの形によって
財源を与えていく、その
財源によってできるだけ常備
消防に切りかえていく、その速度を早める、これは二年や三年で全部はできませんよ。よく
承知しております。だからできないけれ
ども、そういう方針だけは、太く大きな方針だけはきめておかれて、そうしてできるところから、ちょっとできないくらいのところは国が加勢をしてこれを早めていく、こういうふうにしなければいかぬのです。
しかし私は、義勇
消防精神というものは大事な
消防精神だと思う。ただ、それをやっていくためには、たとえば出動手当に限らず、かねてから最低限度の保障でもしておけばいい。月にそれは何千円でもいい、わずかでもいい。そういうふうにしておいて、出たときにはこうするぞというくらいの義勇
消防を一部残すならば、やはりそれはそれとして活動ができるような態勢というものを整えておかなければならぬのじゃないか。そうしないと
消防の十全を期するということは、私は不可能であろう、こういうふうに考えるのです。これは常備
消防にするか、二本立をこのままにしておくかということは、将来の
日本の
消防をどこに持っていくかという問題につながるわけです。これは国家としては
一つの方針を持っていくべきだ。そうすると、わずかの人間で近代的な大小の機械を使って、これはどこもかしこも同じ
ポンプでなくていいのです。大きいものを使わなければならぬところ、あるいは農村においてはジープ式の
ポンプ、そうしたものを
強化してやっていく、こういうふうにしていけば、能率が上がった上に火事の
予防あるいは火事の消火というものが効果的に上がるんですよ。そうすると総体的には経済にもなる、こういうことになってくるわけですから、その段階において非常に困難な御事情もあろうと私は思いますが、そういうふうに進めていってもらいたい。
消防の問題はこの程度にいたしておきたいと思います。
その次に
お尋ねしておきたいことは、
住所表示制度の
整備を促進するために一千八百余万円を計上しておるということでございます。これはもう世界の一流の国では、タクシーの運転手に、何々
通りの何番地と言えば、もうその門の前、玄関口までタクシーが連れていってくれます。それに比べて
日本においては、東京、大阪を初めそういうことが十分でない。あるいは郵便配達をするにしても、誤配があるし能率が上がらない。いろいろと不便があるために
政府はこの方針を確立されたわけでありますが、わずか一千八百万円の
自治省の
予算で、第一
年度はどういうことをやろうとしておるのですか。あるいは第二
年度になったらどういうことをさらにやろうとするのか、この考えをもう少し具体的にお示し願いたい。もちろんこれは
審議会にかけるわけでありますけれ
ども、
審議会にかけるにつきましても、
一つの試案というものがなければならぬはずだと思うのですが、この点をお示し願いたい。