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1961-12-15 第40回国会 衆議院 内閣委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    国会召集日昭和三十六年十二月九日)(土曜 日)(午前零時現在)における本委員は、次の通 りである。    委員長 中島 茂喜君    理事 伊能繁次郎君 理事 内田 常雄君    理事 草野一郎平君 理事 堀内 一雄君    理事 宮澤 胤勇君 理事 飛鳥田一雄君    理事 石橋 政嗣君 理事 石山 權作君       石田 博英君    内海 安吉君       小笠 公韶君    小澤佐重喜君       大森 玉木君    加藤常太郎君       金子 一平君    島村 一郎君       高橋  等君    辻  寛一君       藤原 節夫君    保科善四郎君       前田 正男君    緒方 孝男君       杉山元治郎君    田口 誠治君       原   茂君    柳田 秀一君       山内  広君    山花 秀雄君       受田 新吉君 —————————————————————— 昭和三十六年十二月十五日(金曜日)    午前十一時十分開議  出席委員    委員長 中島 茂喜君    理事 伊能繁次郎君 理事 草野一郎平君    理事 堀内 一雄君 理事 宮澤 胤勇君    理事 飛鳥田一雄君 理事 石橋 政嗣君    理事 石山 權作君       小笠 公韶君    大森 玉木君       辻  寛一君    緒方 孝男君       田口 誠治君    楢崎弥之助君       山内  広君    受田 新吉君  出席国務大臣         国 務 大 臣 藤枝 泉介君  出席政府委員         防衛庁参事官         (長官官房長) 加藤 陽三君  委員外出席者         防衛庁参事官  麻生  茂君         防衛庁参事官         (防衛局長)  海原  治君         防衛庁参事官         (教育局長)  小幡 久男君         調達庁長官   林  一夫君         総理府事務官         (調達庁総務部         長)      大石 孝章君         総理府事務官         (調達庁総務部         総務参事官)  大竹 健吉君         総理府事務官         (調達庁総務部         総務課長)   松下 敏郎君         総理府事務官         (調達庁総務部         補償課長)   森  道夫君         総理府事務官         (調達庁不動産         部長)     沼尻 元一君         総理府技官         (調達庁不動産         部連絡調査官) 石川 巖夫君         総理府事務官         (調達庁不動産         部連絡調査官) 高野藤吉郎君     ————————————— 十二月九日  委員小澤佐重喜辞任につき、その補欠として  小川半次君が議長指名委員に選任された。 同月十五日  委員柳田秀一辞任につき、その補欠として楢  崎弥之助君が議長指名委員に選任された。 同日  委員楢崎弥之助辞任につき、その補欠として  柳田秀一君が議長指名委員に選任された。 十二月九日  国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律  案(纐纈彌三君外七名提出、第三十九回国会衆  法第九号)旧金金鵄(し)勲章年金受給者に関  する特別措置法案内田常雄君外十二名提出、  第三十九回国会衆法第一〇号) は本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  国政調査承認要求に関する件  国の防衛に関する件      ————◇—————
  2. 中島茂喜

    中島委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  すなわち国の行政の改善、公務員制度及び給与適正化栄典制度調査並びに栄典法案起草等のため、前国会通り本会期中も  一、行政機構並びにその運営に関する事項  二、恩給及び法制一般に関する事項  三、国の防衛に関する事項  四、公務員制度及び給与に関する事項  五、栄典制度調査並びに栄典法案起草に関する事項以上の各項につきまして、小委員会の設置、関係方面より説明聴取及び資料の要求等方法によりまして、国政調査を実施することとし、議長にその承認を求めることといたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 中島茂喜

    中島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。  手続を進めます間、しばらくそのままでお待ちを願います。      ————◇—————
  4. 中島茂喜

    中島委員長 国の防衛に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。緒方孝男君。
  5. 緒方孝男

    緒方委員 私は調達庁長官に対しまして、また従来と同様の質問を続けなければならないことを非常に残念に思います。  何はおきましても、最近非常に飛行機事故が続出しております。先月の二十日には水戸演習場において誤射事件が起こり、同日また長野県においても米軍飛行機墜落し、今月になりまして板付飛行場においても御承知のような大きな事故を引き起こしております。これらの事故は、その直後において、米軍当局としては直ちにこれに対して十分な調査を行なう、調査の期間中は演習は一時中止するというような大体の回答が行なわれておりますが、相当な期日を要したのでございますが、その調査の結果について御報告がなされておるものと思います。いかなる原因に基づく事故であったか、これについての調査報告があるならばお伺いしておきたいと思います。
  6. 林一夫

    林説明員 お説の通り米軍機による事故が相次いで起こっておりまして、まことに残念に思っております。そのつど厳重に抗議を申し入れております。今回板付飛行場につきましても大きな事故が起こりまして、人命の喪失というような大へんな被害を与えております。さっそく抗議を申し入れまして、原因調査を追究しておるのであります。  現在までにわかっておるところを申し上げますと、飛行中のエンジンのストップによりまして飛行能力が喪失した、これによってこのような事故が起こった。もちろん搭乗員といたしましては、墜落することによりまして市民に被害を与えることをおもんばかりまして、そういうような災害防止のために海上の方に向きを変えようと努力したのでありますが、高度の関係上そのことができずに、ついに民家の少ない山間部方面にその機首を向けて脱出したというようなことでございます。不幸にして人家に墜落しましてあのような被害を与えたことは、まことに遺憾に思っております。
  7. 緒方孝男

    緒方委員 何も板付のことだけでなくして、長崎県に落ちた事故原因または水戸の誤射について、あくまでも機械故障に基づくということを強調されておりますが、はたしてどういう故障であったのか、この点について報告があったのかどうか、お伺いしたい。
  8. 大石孝章

    大石説明員 私からお答え申し上げます。水戸の誤射事件の問題でございますが、米側といたしましては当然、日本側の厳重な真相究明ということに対しまして、回答して参りました。そのことを簡単に御報告いたしますと、この那珂湊におきますところの誤射事件というものは、万に一つもあり得ないようなきわめて少ない、希有の事故である。事故原因として考えられるのは、機関砲に関連しますいろいろな装置にある。特に機関砲自動発射装置に基因するものであって、それには次の四つの項目が考えられる。一つは、パイロット電気機銃コントロールスイッチ位置の問題である。二番目は、機銃発射のため電気回路を通じさせる方法の問題である。三番目は、誤って引き金に触れることがあるかいなか、そういったような可能性の問題。四番目は、電気回路が通じているかどうかについてパイロットが認識する方法の問題である。この四つの問題にしぼりまして、調査原因の探究に努めまして、それでそういったようなことについてまれに起こる事故であるというふうに結論を出しまして、それの対策としまして、第一の問題につきましては、パイロット電気機銃コントロールスイッチ位置を移転することにする。第二番目につきましては、機銃発射のための電気回路が通ずる前に、後部座席搭乗員が、入らなければならないスイッチを追加装置する。三番目につきましては、誤って引き金に触れることのないような装置、すなわちロッキングの問題を装置する。第四番目につきましては、電気回路が通じているときにはパイロット座席警告燈が点ずるようにする。これによりまして万全の装置が講ぜられると考えられますので、それらの予防措置がなされるまでは、水戸の場合はB57の機銃訓練射撃訓練ということは再開しない旨を言ってきているような次第でございます。
  9. 緒方孝男

    緒方委員 それは米軍からの正式な調査報告でありますか。
  10. 大石孝章

    大石説明員 さようでございます。
  11. 緒方孝男

    緒方委員 長官にもう一ぺんお伺いしますが、板付飛行機の落ちた原因は、当日のパイロットである人がそういうことを発表しておる。それ以上の調査の結果としての御報告にはまだ接しておらないわけでございますか。
  12. 林一夫

    林説明員 その通りでございます。
  13. 緒方孝男

    緒方委員 しからば着陸寸前エンジンが停止した——停止したということはパイロットがそういうふうに発表しておるのでありますが、なぜ停止したのか、どういう故障で停止したのか、その調査報告があってしかるべきだと思いますが、その点についてあなたはどういうふうな折衝をなされているか。
  14. 林一夫

    林説明員 現在そのような詳細については調査中でございまして、いずれ調査の結果の報告があればお知らせすることができると思います。
  15. 緒方孝男

    緒方委員 着陸寸前エンジンが停止するということ、これも万に一、億に一の故障であるかも存じません。機関砲がどういう形でもって自然発射をしたかということも、これも今後起こるかどうかは絶対に保障のできないくらいに、万に一、億に一つの間違いであるかもわかりません。万に一である、億に一である、交通事故に比べればわずかな被害の問題じゃないかというようなことでもって、スマート司令官あたりは言われておるわけです。そういう角度で今日日本上空演習をなさっておるのであるかどうか、その点に対する御見解を承りたい。
  16. 林一夫

    林説明員 お説の通り機械でございますので、万が一の故障でもあれば事故が起こるということでございます。水戸事故原因につきましては、先ほど総務部長から報告申し上げましたように、調査報告によりますと、ほんとうに事故再現ができないようなきわめてまれな原因による、それも自動発射装置に基因する原因であるということで、詳細に対策を講じ、安全の上にも安全装置を施してその事故を少なくしようということを言ってきておるのであります。このような安全装置ができるまでは、この事故原因を起こしました飛行機機銃訓練はやらない、こういうふうに申してきておるわけであります。  板付の方の事故原因は、先ほども申しましたように現在詳細につきましては調査中でございます。エンジン故障によりましてエンジンがとまり、飛行能力を喪失したということでございます。この方はやはり飛行機が落ちましてエンジンも相当破壊されておるのであります。これを組み立てて再現をしまして調査するというので、相当時間がかかるのではないかと思いまするが、十分調査することになっております。
  17. 緒方孝男

    緒方委員 私も水戸における誤射事件というものは、起こる可能性のないところに起こった事故だろうと思う。今後もそういう事故は起ころうとは私は考えていない。そういう軽率な装備はしておらないはずであります。してみればしてみるほど、われわれは疑いたくなるのであります。はたして米軍当局が言われるように純然たる機械故障であったかどうか。むしろ乗っておったパイロット故障ではなかったろうか、その真相をつかむとするならばパイロットの頭の中を分解してみなければ真相はつかめないのではなかろうかというふうに疑いたくなるわけですが、あなた方はその点に対して疑いの目を持って折衝したことはないですか。あくまでも機械故障であるという一切の前提の上に立たれておりますか。
  18. 大石孝章

    大石説明員 この那珂湊におきますところの誤射事件ということは非常に遺憾なことでございまして、私ども重大関心を持って、米軍側にいろいろなことをただしたわけでございます。緒方先生のおっしゃるようにパイロットそれ自体の心理的な問題かどうかといったような点につきましては、これも関心はございますが、しかしながら、むろん私もしろうとでございますから、専門家のいろいろな知識や何かをお借りしまして御説明を承りますと、このB57に装置してあるところの機関砲というものはすべて自動式であって、しかもそれが電気的な故障や何かが非常に考えられるという点で、米軍側もその事故原因究明したということになっておる次第でございます。従って私どもは、御説のように万に一つパイロット自分意思によって、そういったようなものを起こしたというふうには判断しかねるわけでございます。
  19. 緒方孝男

    緒方委員 無理に疑えというわけではありません。しかし現地人たちにとってみますと、かつてはあそこで農耕に働いておる人たち機銃掃射を行なうたときもあります。そうして犠牲者も出ておる。道路に自転車でもって親子が乗って走っておるのに、わざわざ低空をしてきて翼にひっかけてお母さんを殺した事件も起こっております。そういう事件の連続の中で現地の人がこの事件を見たときに、はたして純粋な機械故障であったかどうかということには、非常な疑いを持つのは当然ではなかろうかと思います。私は無理に疑えとは言わない。少なくも単に一切が不可抗力的な機械故障であったという前提でもってこの問題を見るより、やはりパイロットに対して少なくとも裁判に付して、この真相究明せよというくらいなことを要求するのは、当然な措置ではないかと私は考えますが、あなた方の御所見を承りたい。
  20. 林一夫

    林説明員 調達庁といたしましては、いろいろの点からこの事故原因について向こうと話し合ったのでありますが、結局結論的には、ただいま申し上げましたように自動発車装置に基因するものである。しかもその原因はきわめてまれな原因であるということであります。しかもこの原因を防止するためには、先ほど総務部長から申し上げましたような四つ対策を講ずれば、これは安全装置が十分にできるということでございます。私どもはこのような見地に立って、この安全装置ができるまでは機統訓練を中止してもらうということを申し出たのであります。
  21. 緒方孝男

    緒方委員 その問題は一応あとにしますが、板付の問題にいたしましても、もし搭乗員がこの事故を何とか避けよう、起こった機械故障はやむを得ぬとするならば、人命尊重の上に立って機械の処理をはかろうという意思があるならば、避けられた面があるのではないかというふうに、現地人たちもこれを指摘しております。もちろん私はそのためにパイロット犠牲になれ、乗っておる人の生命犠牲にせよとかいうわけではありません。しかし数百メートル前から自分自身が機体から離れて、あとは野となれ山となれというふうな形でもって落ちるということ、必ず民家に落ちるようなところに飛行機誘導をはかるということは、われわれとしては納得のいかない面がございます。こういう面については、今後いかなる故障が起こらないとも限らぬ。故障が起こった場合は、人命並びにその財産に大きな被害を及ぼす立地条件の上に立って演習をしておるわけであります。私は、飛行訓練をするならば、訓練するにあたって、もっと米人がみずからの生命をとうとぶのと同じ程度に、日本人生命もとうとんでもらうような形でもってやってもらわなければならないと思います。それに対して何らかの折衝を行なってもらいたいと思いますが、一つ長官の御見解を承っておきたい。
  22. 林一夫

    林説明員 板付飛行場の今回の事故原因は、先ほど申しましたようにエンジン故障によりまして飛行能力を喪失した。そこでパイロットは、できるだけ落下した場合の被害を少なくするために、海の方向に向けたのであります。ところが何しろ低空でございますので、十分の措置がとられない。そこで山間の比較的民家の少ない方面に向けて脱出したということでございます。搭乗員も、この報告によりますれば、できるだけ被害防止努力したということがうかがわれるのでございます。なおこの人命尊重の点でございますが、もちろんこれは米人であろうが日本人であろうが、人命尊重すべきことは当然でありまして、米軍パイロットもまた日本パイロットも、十分にその点は考えることであり、またわれわれも人命尊重するように、事故を起こさないように、平素から十分に抗議を申し込み、また申し入れをいたしておる次第でございます。
  23. 緒方孝男

    緒方委員 長官は、再々、パイロットがこの事故を避けるために海の方に誘導しようと努力したというふうに言われておりますが、本人自身は山に突っ込むように方向のかじをとった、こう言われておりますが、海の方に行くのであったという何か新たな事実が証明されたわけですか。
  24. 林一夫

    林説明員 私どもの受けた報告によりますると、そういうことになっておるのでございます。海の方に向けるように努力したが、それがむずかしいということで、山間の方に向けたという報告を受けております。
  25. 緒方孝男

    緒方委員 国会の答弁を有利にするために、あなたが捏造してもらっては困りますよ。本人自身がそのときの説明で、海上において故障を起こした、海上において補助タンクは落としてしまった、そのまま行くならば九大に突き当てるかもしれないから、山の方に方向を転じました、こうはっきり言うている。海の方に機首を向けようなどと努力したことはないでしょう。あなたは何かこの場をのがれるために、米軍にかわって釈明する必要はないでしょう。事実は事実として、本人が言うているのですから、そのままをやはり認めてもらわなければ困ると思うのです。私は、多少でもそういう方向努力して、そうして行ったのである——九大に行くよりも山の方にという気持は動いたかも存じませんが、私たちとしてみれば、エンジンがとまっても、相当な速力を持ち、相当な上昇の惰力も持っているはずの飛行機だと思うのです。もう少し誘導努力すれば、できないはずはなかろうとわれわれは思う。そういう技術面は絶対に不可能であったのかどうか、その点についての説明を承りたい。
  26. 林一夫

    林説明員 調達庁が受けました米軍当局報告によりますと、飛行機海上に向けようと努力したが、それができなくて山間部を求めて被害防止に努めた、それが不幸にして民家墜落して、このような被害を起こしたという報告を受けておるのであります。
  27. 楢崎弥之助

    楢崎委員 関連して。今の緒方委員質問に関連しますが、墜落のときの状況は、海の方から入っていったのです。それで、これは一般的にいわれておることですが、米軍パイロットは、海上に落ちるのを非常にきらうということがよくいわれておる。従って海の方に持っていくというのは、これは全く捏造の報告であろうと思う。海の方から山の方に来たのです。それはそういう報告をどこから受けられたのですか。
  28. 林一夫

    林説明員 これは府中の司令部からであります。
  29. 楢崎弥之助

    楢崎委員 米軍司令部からそういう報告を受けられたのですね。それで原因の最終的な究明はなされていない、そういう墜落状況については、報告が詳しくあっておるのですか。
  30. 林一夫

    林説明員 この原因の詳細につきましては、先ほども申しましたように目下調査いたしておるのでございまして、判明しているところでは、飛行中のエンジン故障が起こり、ストップしまして、飛行能力を喪失しまして、このような事故原因を起こしたということでございます。
  31. 楢崎弥之助

    楢崎委員 F100戦闘爆撃機、これは同じ七日に沖縄の具志川村にも落ちておりまして、そうして搭乗員沖縄の場合も助かっておる。従って私どもから考えると、F100の性能は音速の一・三倍とか一・五倍とかいわれておる。だから米軍搭乗員がちょっと半秒でもいいから、まず住民の危険、日本国民生命なり財産を先に考えるのだったら、日本を守るために米軍がおるというのだからそれを先に考えると、ちょっとそこで努力すれば、当然被害のないところに持っていけ得たのではなかろうか。従ってわれわれから考えると、米軍飛行機訓練が、どういう訓練搭乗員にしておるか知らぬが、まず搭乗員生命を先に考える、そうして日本人生命財産は二の次に考える、こういう訓練方法をとっおるのではなかろうか。墜落状況から考えて私どもはそのように疑心暗鬼思うわけです。またそれが現地人たちのみんなの疑問であり、不安であり、ふんまんであるわけです。そういう点について長官のお考えを承りたい。
  32. 林一夫

    林説明員 このパイロット措置から見ましても、先ほども申しましたように、まず被害の少ない海上方面をねらったが、それがむずかしかったということで、山間方面を求めて落下したということになっておるのであります。もちろん搭乗員も、これはこの該当飛行機パイロットのみならず、すべてのパイロットが、なるべく落下による被害を少なくしようと努めておるということは、われわれ平素聞いておるところでございます。そういう点はやはりパイロット全部にわたる心理ではないか。またそういう教育を受けておると間接に伺っておりますが、そういうような努力をするのではないかと私は考えております。
  33. 楢崎弥之助

    楢崎委員 現地福岡消防局墜落状況報告現地目撃者報告は、調達庁米軍から受けられた報告と違っております。従ってその点はもう一度確かめてもらいたいと思うわけです。関連で恐縮ですが、もう少し続けさせてもらいます。実は社会党は十一日に国会議員調査団を派遣いたしました。われわれの調査した点をここに報告をしまして、御見解を承りたいと思うわけです。  まず今回の事故については、非常に遺族の方々に申しわけない、気の毒な事件であると、心から弔意を表するわけです。私どもこの福岡市内板付基地があるという点について、今度の事故は偶然ではなしに必然の事故である、起こり得べくして起こった事故である、むしろそれは政策災害と申しますか、そういう結論に達しておるわけです。従って私どもこの板付基地を移転しようという数年来の主張をし、政府に要望し、その努力が足らなくてこのような事故を起こしたことについても、私ども政治に携わる者として非常に責任を感ずるわけです。そこで私ども調査した結論としては、まず搭乗員が生きておるのですから、もう少し的確なる原因究明が早急にできる——少なくとも今後事故を防止するについての対策を立てるに必要な原因究明、あるいは技術的な発着の問題等はもう出ていいと思うのです。非常にその原因究明がおくれておる、これが第一点。それから次に市当局から、あるいはわれわれもそうですか、この原因究明がおくれておるので事故防止対策が出てこない、そうすると再発の危険性が絶えずあるので、事故防止に対する的確なる対策が出るまでは、福岡上空における飛行訓練を中止するというのが当然の帰結であろう、これが第二。そして第三番目には、米軍飛行訓練について、先ほど申しました通り非常に疑問がある。そしてあわせて調達庁並び調達局対策についてもいろいろ遺憾な点がある。これは以下質問としてお伺いします。  そこでまず米軍に対して政府抗議をやったかどうか。抗議をやったとすればいつやられて、その内容はどうであるか。もしやられたならばその抗議内容抗議文を読んでいただきたい。
  34. 林一夫

    林説明員 まず第一に抗議でございますが、現地におきましては、福岡調達局板付基地司令部に対し、とりあえず抗議を申し入れております。それは墜落現場の整備、被害者への陳謝と見舞を行なうこと、事故原因究明事故予防措置ということについてすみやかに対策を講ずるよう強く要請しております。また中央におきましても、とりあえず府中の第五空軍司令部に口頭をもちまして抗議いたすとともに、去る十一日付をもちまして、合同委員会米側の代表に対しまして、調達庁長官名をもって抗議いたしております。その趣旨は、今回の事故福岡市民に対して将来にわたって大きな不安の念を与えた、関係市民は事故原因をすみやかに調査して明らかにし、それまでは飛行を全面的に中止してもらいたいという強い要望を持っておる、こういうような事情を十分考慮して、至急善処してもらいたいという要請をいたしております。
  35. 楢崎弥之助

    楢崎委員 その抗議文が今ないならば、後に資料として出していただきたい。  そこで日本政府として、こういう事故に対して、今も申し述べましたように事故防止対策が明確に出るまで、飛行訓練を中止せよというような要求は出せるとわれわれは思っておるのですが、その点はどうですか。
  36. 林一夫

    林説明員 このような通常飛行中の飛行機飛行力を喪失して墜落したというような場合、その所属する飛行場における飛行を中止せよというようなことは今までの慣例上できない、こういうふうに考えております。
  37. 楢崎弥之助

    楢崎委員 そういう場合にも要求ができないというわけですね。それは明確ですか、その根拠を一応承っておきたい。
  38. 林一夫

    林説明員 やはり通常の飛行事故の場合は、飛行の中止まではしないというのが例でございます。今までそういうようなことで参っております。
  39. 楢崎弥之助

    楢崎委員 米軍の基地は安保条約によって日本を守るということ、あるいは極東の平和を守るということですが、現実にこういう日本国民生命財産の危険を与えておる事故について、事故防止対策が明確に示されるまでは飛行訓練を中止せよという要求は、日本政府として出せないのですか。合同委員会なりどこかしかるべき機関でどうして出せないのですか。それではまるで米空軍の言いなりになるじゃないですか。全く日本は植民地か従属国のような立場になる。一体対等の立場だということはどうなったのですか。そういう要求が日本政府として出せないというのは大問題であると思うのです。明確な、あとで取り消さないような答弁を一つしてもらいたい。
  40. 林一夫

    林説明員 通常、飛行場においては事故があるのでございます。そのような事故の場合、飛行を中止するまではしないというのが従来の例でございます。飛行場はよく事故があるのです。その飛行を中止するということは、今までは中止まではしないというのが例になっております。
  41. 楢崎弥之助

    楢崎委員 慣例でそうだとおっしゃるのですか。確たる法的な根拠でおっしゃっているのですか。そこを明確にして下さい。
  42. 林一夫

    林説明員 従来そういうようなことでやってきたので、もちろん反面におきましてはこのような墜落事故が起こらないように、防措置をしっかりやってもらいたいということは、強く要望しておるのであります。各飛行場につきましても、やはり事故発生を防止する措置を十分にやれという強い申し入ればいたしております。
  43. 楢崎弥之助

    楢崎委員 私の質問とちょっと答弁が食い違っておるのですが、慣例によってできないのか、法的な根拠でできないのかということを聞いておるのですから、答弁は簡単でいいはずです。
  44. 林一夫

    林説明員 別に法的な根拠でこのようなことをやっていないというわけではございません。
  45. 楢崎弥之助

    楢崎委員 そうだったら、少なくとも板付の場合は、福岡市のまん中にあるので、こういう事故も偶然ではなしに、必然的に起こり得るのだということを絶えず言っている。従って今までの慣例はいざ知らず、少なくとも板付の場合に問題を限って考える場合は、当然私はそういう慣例に縛られずに、法的な根拠でいけないということがない限り、中止要求を当然日本政府としては出すべきでしょう。このF100Dというのは、三十四年六月にも沖繩の宮森小学校に落ちて、あのときは死者が十七名、負傷者が百二十一名、今度の七日の日に沖繩に落ちているのも同じ飛行機、しかも福岡は、今も言った特殊な事情にあるから、当然日本政府として、日本国民生命財産を預かる政府としては要求するのは当然でしょう。慣例に縛られて一そういうことは私はあり得ぬと思う。慣例を破ったらいいと思う。それは日本政府の決意として非常に私どもは遺憾に思うわけです。重ねて長官の決意をお聞きします。
  46. 林一夫

    林説明員 調達庁としましては、従来も航空機の飛行事故の場合は、事故を起こした飛行機の属する飛行場の使用中止まではやらないということをいたしておるのであります。もちろん事故防止については厳重に申し入れいたしております。また福岡市民はそういうような強い気持を持っておるということも申し入れております。
  47. 楢崎弥之助

    楢崎委員 くどいようですが、それではまるで対等ではないじゃないですか。一体調達庁はどこの政府の機関ですか。事故防止策が出るまでという一つの条件をつけているのです。これはだれが聞いてもあたりまえなんです。もう一つは、福岡上空における飛行訓練を中止してくれ、遠いところへ行って、海の上ででもなさるのならばけっこうです、こういうまことに妥当な要求が、それすらできないとすれば、全く日本政府としてはおかしいじゃないですか。もうそれでは対等性も独立性もないじゃないですか。この点もし全く御答弁ができなければ、これはもう少し保留をして、徹底的にこの点を明らかにしたいと思うわけです。時間がありませんから先に進みます。非常にその点は遺憾であると思うのです。  次に、調達局措置でございますが、特に板付のような場合は、先ほど申しましたように事故というものが、絶えずその危機があるのですから、そういう事故が起きたときの応急の措置ですね。たとえば仮住居を建てるとか、毛布を持っていくとか、あるいは医療施設をどうするとか、そういう当然考えられる事故に対する応急措置の予算は、一体どういうふうになっておりますか。
  48. 大石孝章

    大石説明員 お答えします。今回の板付事故が発生を見ました場合、先ほど長官から御答弁申し上げましたように、さっそく局長以下現場にかけつけまして御弔意を申し上げ、あるいは御慰問申し上げ、被害調査等を開始したわけでございますが、お話しのようにその事故後、直ちに仮家屋の建設態勢であるとか、あるいは毛布等、そういったようなさしあたりの身のまわりの準備といったようなものにつきまして、若干応急の措置としては時間がずれたといったような経緯があったことは、私どもも認めるわけでございます。しかしながらこれは先生も御調査によりまして御判明と存じますが、一両日のうちに、むろん調達局だけの力ではございません。市当局あるいは地元の方々の御協力、また米軍のいろいろな手配、そういったようなものを総合しまして、御承知のように燃料付のテント等の設置だとか、あるいは毛布、あるいは食糧等、とにかく非常にお気の毒な方々に対しますところのさしあたりの、むろん十全ではないと存じますが、さしあたりの措置を見ているような次第でございます。  それで御質問の平素からの調達局のこの種のものに対する配慮の仕方でございますが、御承知のようにこれに対応する特別の予算としては見ておりませんが、しかしながらたとえば宿直員を配置するとか、あるいは通信連絡の方法を確実にするとか、そういう措置、それから予算としましては、これに対応しますところの補償等の予算につきましては、計上いたしているような次第でございます。以上、御質問のことにつきまして概略お答えいたしました。
  49. 楢崎弥之助

    楢崎委員 現地で私ども調査したところによりますと、そういう用意がないので、市の方にいろいろお願いをして立てかえていただいた。それから弔慰金にしても米軍の方からさしあたっての補償の内金として金を遺族の方にやっていらっしゃるのも、米軍から現金を立てかえてもらっているわけです。調達庁としては、米軍から立てかえてもらうというふうな、そういうみっともない措置しかできないのかどうか。その辺は一体どういうふうになっているのか。局長は、現金がないと言うのですね。そういう点について……。
  50. 大石孝章

    大石説明員 補償そのものは、御承知のように地位協定の第十八条の第五項の該当事案でございますので、日本側調査結果に基づきまして、補償額として米軍の方に請求いたしまして、米軍の方が七五%、日本政府が二五%を負担するというような方式になっておるわけでございます。さしあたりの措置といたしまして、確かにどちらがたとえばそういう内金の手渡しをするかといったような問題につきましては研究課題でございますが、米軍側司令部の方に連絡をとり、あるいは本国の空軍長官等の弔意のメッセージ等もいろいろからみ合いまして、この非常に不幸なる事故につきましては遺憾に存じ、また被害者の方々、遺族の方々等に対しましても弔意を厚くするというような形から、進んで米軍側で当然将来補償すべき額のうち内金としてできることをしたということが今回の措置でございます。
  51. 楢崎弥之助

    楢崎委員 その点、私はあらゆる点を総合して考えますと、やはり調達局の応急対策の態勢が不十分である。これを私は指摘しなければならぬ。この点は早急に考えてもらって——態勢的にも予算的にも当然板付のような場合は起こり得る問題なんです。そこでそれは今後早急に考えてもらう問題として、次に、こういう事故が起こった場合に、補償がきまるのがなかなかおそく、渡るのがおそい。いろいろむずかしい規定とか調査の複雑な事項、あるいは手続が非常に繁雑でおそい。今度の事故に対する補償の作業については今どの程度進んでおるか、お伺いしたい。
  52. 大石孝章

    大石説明員 現場の調査あるいは跡片づけ、弔慰等の各方面の連絡といったような問題につきまして、今まで忙しく交渉しておったわけでございます。御承知のように人身被害財産被害と両方が発生したわけでございますので、家屋の焼失等につきましては、これを具体的に補償いたしますために詳細な調査を要しますが、しかし急がねばいかぬので、私どもも局の方を指揮しまして、一日も早くその調査が完了するように急がしております。それから人身被害の補償等につきましては、御指摘のようにいろいろなデータを取りそろえまして、方式に従いまして米軍側に交渉するといったようなことで時日を要するので、さしあたりの措置として、先ほど先生からお話のございましたような、まあこれは研究課題ではございますが、さしあたりは米軍側の方からその内金として支払いを見ているような次第でございます。
  53. 楢崎弥之助

    楢崎委員 やはり何としても今のような作業の状態では、少しおそいのではなかろうか。大体今概算どのくらいのところが出ておるか。もし出ておれば言っていただきたいし、それと、あとどのくらいでそういう作業のあれがきまるか。
  54. 大石孝章

    大石説明員 全部の作業を完了するには、私ども約一カ月要ると思います。従いまして、日本側の会計制度でも概算払い等の方式がございますし、現在では米軍側から内金も出ているといったようなことでございますが、とにかくああいうような痛恨事、まことに不幸なできごとでございますので、私ども職員も鋭意一日も早く被害者の方にその金が届くように努力いたしている段階でございます。
  55. 楢崎弥之助

    楢崎委員 今の点は、法規等もございましょうが、最大限度に実情に即して早く臨機応変の措置をとっていっていただきたい。真冬になって非常に寒いし、私は遺族が気の毒な状態にあると思いますから、それをお願いしておきます。そこで最後に、結局かねてより申しておりました通り、ああいう福岡市の市街地のまん中にこの板付があるということが、すべての原因だと思うのです。この点についてもう一度私は、ほんとうに移転についての真剣な検討なり努力をこの際していただかないと、これは福岡市民の脳裏の中に日々一秒々々、この危険というものはおそいかかっておるのです。この移転についての真剣な取り組みを、この際特にもう一度重ねてお願いをしたい。どのくらい金がかかるかわからぬが、また代替地の問題もありましょうし、これはほんとうにこの点を強く御要望する次第ですが、この点についての長官のお考えをお聞きしたい。
  56. 林一夫

    林説明員 お説のように板付飛行場福岡市内にありまして、飛行場としましては、ことに軍関係飛行場としましては適地ではない、こういうふうにはっきり考えておりますが、何分にも現在のところこれを移転するというようなことは、いろいろの点から考えましてきわめて困難な見通しでございます。将来の問題として、ここにあるということが適当でないという以上は、やはり検討すべき問題だ、こういうふうに私どもは考えております。
  57. 楢崎弥之助

    楢崎委員 移転の点は早急に考えてもらいたいし、現在起こっておる拡張の問題も、これは今度の事故米軍に対する抗議その他とは関係なく、これはやはり一応見合わせていただかぬといけないと思うのわけです。なお、飛行中止要求の作業の点については、いずれ総理なり、しかるべき責任者にもう一度この点は明確にしてもらうように保留しまして、関連質問を終わります。
  58. 緒方孝男

    緒方委員 楢崎さんは保留をしたけれども、私は保留するわけにいかない。これはもう一度念のために申し上げますが、水戸演習場においても演習は中止してもらいたい。演習場も返還してもらいたい。岩上県知事を初めとし、県議会、市議会、市長、地域住民一体となってこれは要望しておる。この板付飛行場にしても同様なケースである。しかし林長官の御答弁から考えますと、今までの慣例上演習を中止するなどというととは言うたこともなければ、言いたくもない。こういう御答弁です。これは慣例と言われましたが、国の慣例か、あなたの慣例か、もし国の慣例であるとするならば、茨城県会、茨城県知事、この周辺の市議会、市長諸君は、国の慣例に違反した行動をとっておると言わなければならぬ。一体だれの慣例か、それを明確にしてもらいたい。
  59. 林一夫

    林説明員 先ほども申しましたように、通常の航空機の飛行事故の場合に、その事故を起こした飛行機の属する飛行場の使用を中止まではしないというのが、調達庁の従来の慣例であります。まあ慣例と申しましょうか、そういうことで米軍と交渉してきたわけであります。
  60. 緒方孝男

    緒方委員 してみますと、現地の岩上知事を初めとして、事故原因が明確になるまで、またこれに対する十分な保障のないまでは、演習は中止してもらいたいということに対して、米軍当局も御要望に沿うようにしましようという御回答がなされ、同時に同様の申し出を防衛長官もお伝えしたということであります。あなたの長官は申し出ができるが、あなたはできない。あなたは慣例に従ってできない、こういうことですか。
  61. 林一夫

    林説明員 調達庁としまして、従来の慣例からいっても、またその他の点からいきましても、このような場合に、その飛行の中止、飛行場の使用中止というようなところまでやるというのは適当でない、こういうふうに私が判断したのでございます。
  62. 緒方孝男

    緒方委員 私は再三あなたとこういう論争を繰り広げていかなければならない。いかに私があなたの人格に対して友情を感じようとも、板付なりあの水戸飛行場のように、七十万の市民を危険の中にさらしておく限りにおいて、いかなる友情を感じたからというて、私はあなたに妥協するわけにはいかない。あなたの御答弁からすれば、演習を中止する申し出はできない、常に安全な演習、安全操業、危険を防止する申し出を続けてきておる、こういうことでありますが、あなたは、もしかりにわれわれの要望通り米軍当局が万全の安全措置をとったと仮定して、事故というものを絶対に防止し得るといろ確信がありますか。その点を一つお伺いしたい。
  63. 林一夫

    林説明員 事故防止措置をとって、絶対に事故が起こらないということが確信を持って言えるかというお言葉でございますが、事故が絶対に起こらないということを確信を持って申し上げることは、私はできません。
  64. 緒方孝男

    緒方委員 しからば今度は水戸事故福岡事故と逆に考えてみましょう。もし福岡のあの事故水戸に起こった、そしてその飛行機があの東海村の原子力研究所の上にもし万一落ちたとしたならば、これは重大な結果をまた引き起こしておるでありましょう。その危険は絶対にないという保障はないでしょう。今東海村の原子力研究所の上空は飛ばないという協定になっておるというが、現地報告を聞けば、再三飛んでおるということも聞いております。たとい飛ばないにしても、パイロットがおらなくなって、飛行機がどこかに墜落するという場合、あそこだけは避けて通るという能力を持った飛行機が今日ありますか。そういうことは考えられない。あなたはその安全は絶対だという言葉が言えるのですか。飛行場があり、かつ演習を行なう上には、必ず起こる危険性というものをわれわれは考えておかなければならぬ。その危険性に対して、あなたは太鼓判を押して大丈夫だと言えるのですか。その確信があるなら承っておきたい。
  65. 林一夫

    林説明員 先ほども申しましたように、絶対に事故が起こらぬというようなことは、確信を持って私は申し上げられないのであります。絶対に起こらないように最善の努力を払うというほか申し上げられません。
  66. 緒方孝男

    緒方委員 あなたはどうもわれわれの言うている意味がわからないのではなかろうかと思うのだが、事故を起こすまいという気持は、あなたたちにかかわらず、米軍の当局も、乗っておる飛行士自体も、私はあなた以上に考えておるだろうと思う。おれは事故を起こしてやろうなどというて飛行機に乗っていく者はありません。やはり着陸しておりるまでは、自分生命に対し、また機体そのものに対する深い注意を払って、事故の防止のために努力しておるだろうと私は思う。しかしそれにもかかわらず事故というものは起こるのです。注意をするとか、努力をするとかの問題でなくて、こういう飛行をすれば事故は起こるのが当然であるという前提の上に立たなければならぬ。その事故が起こるという前提の上に立つならば、その事故から生ずる被害を最小限度に食いとめられるような処置をとるのが当然である。してみるならば、最も危険な個所においての飛行は絶対避けなければならない。水戸飛行場、あの原子炉の周辺におけるところの演習は絶対に避けなければならぬ。福岡板付におけるように、落ちれば必ず民家の上に落ちなければならぬ必然性を持っているような場所からは遠ざけなければならぬということ、これが事故を防止する最大の方針であり、努力するならばそこに努力をしなければならぬのに、その努力を全く等閑視して、注意をするように努力をしておりますということでは、みんなが安心するわけにはいかぬと思います。一体それはどうするのですか。
  67. 林一夫

    林説明員 繰り返して申し上げて恐縮なんですが、絶対に事故が起こらないということはどうしてもできない。ですから、事故を最小限度にとどめる、事故をできるだけ防止するということに努力をいたしておるのであります。たとえば今お話にありました水戸の原子力研究所でございますが、あそこの上空飛行も、そういう意味において制限をしております。また板付飛行場のような市街地の近くの飛行場における飛行につきましても、なるべく市街地の上空を避けて飛行するようにということは、従来からも再三申し入れておるのであります。その他機械的に事故の発生する原因があればその安全装置をするとか、あるいは事故発生の原因を防ぐような措置をとるとかいうように、いろいろの方法によりまして、この事故発生防止については、私どもも強く米軍に申し入れておりますし、米軍も最善の努力を払っておるのであります。
  68. 緒方孝男

    緒方委員 こちらは事故を防ぐための申し入れをする、向こうも安全な措置をとるように準備もするでしょうが、かりに着陸寸前エンジンが停止した、こういう事故は将来も世界の歴史上全くないかもしれませんよ。こういう事故はもう起こらないかもしれません。日常起こるという事故ではないでしょう。また機関砲のたまが何がために飛び出して民家に命中したかというようなことも、今後は起こらないかもしれません。しかしその部分、その個所にいかなる万全の安全装置を行なったからといって、その類似の事故を防ぐことができたからといって、他の部面から起こる事故は保障されているわけではないでしょう。飛行機が飛んでいる限り、飛行機のどこかの個所に故障が起こった場合に墜落または炎上しなければならないというのが、飛行機の持っている運命と考えなければならぬ。そうしてみるならば、下に落ちないで上に押し上げられる安全装置ができたらけっこうですよ。もし飛行機が空中でもって事故を起こした場合、人工衛星みたように宇宙圏外に飛び出していくような装置ができたならば、私は御努力のほどを感謝いたしましょう。そうでない限り、空中で事故を起こしたならば必ず地上に落ちる。地上に落ちる場合には、そこには必ず民家が存在しているという条件の上において、いかにあなたが努力をしてもらったからといって、それは努力とはならない。真の安全は、その周辺における演習を中止してもらうということ以外に安全の保障がないわけだ。あなたは七十万市民の危険を犠牲にして日本を守るつもりなんですか。また原子炉というおそろしい試験所をもし万一危険にさらすような事故がないとも限らない。これをあえて押して国防をなさるというお考えですか。その基本についてお伺いしておきたい。
  69. 林一夫

    林説明員 飛行場につきましても射爆場につきましても、条約上の建前として米軍に施設を提供している以上は、やはり飛行機が飛び、訓練が行なわれるわけであります。その場合、絶対に事故が起こらぬということは非常に望ましいことでありますが、お説のように、今のところどうも絶対に事故が起こらないように飛ばすことは考えられない。結局現在の科学において可能な方法によって事故を防止するほかにはないわけであります。そういうことで米軍努力しておるのです。もちろん当方といたしましても、そういう点については米軍に強く申し入れをして、被害を少なくしよう、こういうふうに努力しておるわけであります。
  70. 緒方孝男

    緒方委員 これはいつまでたっても努力する、努力するということだけで、実際の努力方向が違うから意見の一致ができない問題だろうと思うのです。しかし、前回私が質問したときには、この板付の基地の移転などということは今の現状からは考えられない、将来はどうかというと、将来の保障もできない、こういうふうな御答弁であった。きょうの御答弁では、とにかく福岡の市街地にこういう軍の飛行場を持つことは不自然である、あたりまえではないという見解だ。あたりまえではないとするならば、何とかしなければならぬという前提のお言葉であろう。何とかしなければならぬという前提でなければ、そういう言葉は出ない。しかし、何とかするというならば、これは私は前回も、あすからあそこを閉鎖してしまえとか、一年の間にのけてしまえとかいう期限は切らなかった。たとい三年の後でも五年の後でも実現するかわからない。調達庁なり防衛庁が、この板付飛行場はどこかに移転をしなければならないという問題を閣議の中で検討され、日米合同委員会の議題に供してもらう時期が来たと私は考えております。そういうふうに解釈して差しつかえございませんか。
  71. 林一夫

    林説明員 先ほども申しましたように、板付の基地は福岡市の町の中にございまして、ああいう町の中に軍事上の飛行場があるというととは適当でないと私どもは考えております。ただ、現在のところ、あの飛行場をよそへ持っていくというのはきわめてむずかしい問題でございまして、今の見通しでは非常に困難と考えておるのでありますが、ただ、今も申したようなことによりまして、将来の問題としてはこれはやはり検討を始めなければならぬ問題だと思います。
  72. 緒方孝男

    緒方委員 将来の問題として検討するよりも、将来の問題として解決するということでなければ困るのです。将来の問題として解決するというならば、今からやはり研究対象としてもらわなければならぬということです。研究対象にするということは、たとえば期限を切れというのじゃないのですよ。いつまでにどうしてくれと言うておるのじゃないが、研究対象にすることを日米合同委員会の話題に出すことも、何が大きな差し迫った困難な問題があるのかどうか。その間の事情を一つ聞かして下さい。
  73. 林一夫

    林説明員 ただいまも申し上げましたように、あそこの板付飛行場の移転というのは、いろいろの点から申して非常に見通しが困難な問題でございます。そういうようなわけで、合同委員会の話題にも載せるとかいうようなことは適当でないかとも考えて、将来の問題として大いに研究しなければならぬ問題じゃないかと思います。
  74. 緒方孝男

    緒方委員 防衛長官がお見えになりまして、久しぶりのお目通りのような気がするわけですが、数回にわたって調達庁長官ばかりをいじめておるような形になっているわけなんです。何もいじめておるわけではございませんが、御承知のように、最近に至って非常に飛行機事故が増発してきている。この増発してきておる中で、各地では大きな不安を持っておる。新聞やその他であなたの話を聞きますと、水戸飛行場においては原因がはっきりと究明され、万全の安全措置が保障されるまでは演習はやってもらいたくないという、大体こういう申し入れも米軍当局になさっていただいたようにわれわれは聞き及んでおります。この点については板付でも同じような事態じゃないだろうかと思う。やはり市街地の上空でもって飛行を続けることは、今日万全の安全ということは期し得られない関係上、間違いは即人身の被害ということに直結されるような状態の中に置かれておる福岡の市民にとっては、非常に大きな危惧が生じてきておるわけですが、長官といたしましても国防の総合的な観点に立って、板付飛行場は何らかの形で他に移転するような方途を一つ研究してみようというようなお気持はないかどうか、その点について長官のお気持を一つ伺っておきたいと思います。
  75. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 非常に市街地に接近した地点に軍用の飛行場があるということは、住民のためにも非常にいろいろな危険性があるわけです。そういう意味では十分憂慮しなければならぬと思います。ただ、調達庁長官からお答え申し上げたと思いますが、あれだけの飛行場を他に求めるということは、日本においてはなかなか困難でははいかと思いますが、しかし、十分その辺のところは研究いたしまして、善処したいと考えております。
  76. 緒方孝男

    緒方委員 膨大な施設を持ったところであります。それを移転させるのにはたして適当な土地があるかどうかという問題が一つ生じてくるでしょう。また移転するに伴うところの諸経費の問題についても、これは容易ならぬ問題であろうともわれわれは考えております。しかしながら、だからといって、これを不自然な姿のままに永久にそういう状態に置いておくということは、これまた重大な問題ではなかろうか。もし長官が言われるように、万全の安全な措置をとっていくとか、周囲住民に与える被害については十分な補償を行なっていくとか、こういうことをもしお言葉通りにやるとするならば、将来板付飛行場があるばかりに、またその補償のために莫大なお金も費さなければならないという一面のマイナスも生じてくる面があるのじゃなかろうか。しかもまた、いかに何千億の諸経費を投じて市民の被害を補償しようとしても、不安と恐怖のこの被害は絶対に避けられないし、補償されるわけのものでもない。してみれば、長い将来を見ての国の経済なり、あるいはまた今後の国防のあり方から考えても、やはり不自然なところに飛行場を置いておくということは、早急に検討を加えなければならない問題であろうというふうに考えるわけです。それについて、この前の調達庁長官とはだいぶ同じ問題でもって繰り返していったのですが、なかなかおみこしを上げてもらえないわけです。何とか一つ長官にその点に対しての熱意を喚起したいということですが、どうでございますか。
  77. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 ただいま申しましたように、この適当な代替地を見つけることは困難だと思います。思いますが、適当な代替地さえあれば、それは費用の問題もございますが、地方の地元の方々に与えるいろいろな不安感その他を考えれば、相当の金額をかけても、適地さえあれば移転するのが妥当であろうと私ども考えます。従いまして、そういう面において十分考えて参りたいと思っております。
  78. 緒方孝男

    緒方委員 その問題について、今私は閣議の中でも何とか一つの議題にしてもらわなければならないし、同時に、それは実現は三年後になるのか、着工は五年後になるのか、その点までわれわれは期限を付してあなたに要求するわけじゃありませんが、何とか日米合同委員会の席上においても、板付飛行場は長くおってはならないところなんだというくらいな話題となって論議が進められ、適当な候補地も探してみようかというくらいなところまで何とかこぎつけていただきたい、こう熱望しておるわけなんですが、その点については不可能な問題でしょうか。調達庁長官のお言葉をかりますと、現在のところはそういうことは不適当な問題であるとか、そういう時期ではないのだとか、そういう意思はないのだとか言われておりますが、長官の御心境のほどを承っておきたい。
  79. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 そうした問題についてどういう形でやることが妥当であるか、十分調達庁を督励いたしまして、研究をさせたいと存じます。
  80. 緒方孝男

    緒方委員 いま一つ水戸飛行場でまた数日前から演習が再開されておる。話に聞けば、機関砲自然発射が行なわれた原因は、先ほど説明がありましたように、どこが悪かったという調査の結果ではなくて、こことここがどうも危険じゃないかという調査の結果が出て、そのいろいろな安全装置を施しつつある、こういうことなんですが、私は先ほど調達庁長官に言いましたように、そこの部分の安全装置を特別に施さなくても、将来こういう事件が何回も起ころうとも考えておりません。またいかにその部門に安全装置を施したからといって、類似な危険が除去されるという保障もない。ましてこの周辺には原子炉という非常に危険な建物をわれわれは持っておる。演習場にするという前提に立って、またここに原研を置くということからして、その問題についても当局もずいぶん御心配なさり、いろいろな危険除去のための問題も御討議なさった結果ではあろうと思いますが、やはり福岡で起こったような、長野でジェット機が落ちたような事態が、これまた水戸でもって起こらないとだれも保障することはできない。してみますと、もし一たんそういう危険に遭遇するなら、単に付近住民、茨城県県民の問題だけでなく、遠く関東一帯にまで大きな被害を及ぼす危険をわれわれは目の前に見ながら、演習をさせなければならぬということである。これはどうしてもすみやかに当分の間——調達庁のお言葉をかりるならば他に適地を探しておるということでありますから、適地が見つかるまで一つ演習だけは中止をしてもらいたい、こう考えますが、長官の御見解一つ承りたい。
  81. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 水戸の射爆場につきまして、その代替地を早急に見つけまして、あそこの返還を受けるという方針は変わりはございませんが、ただいまお述べになりましたように、代替地が見つかるまでは演習をやるなということは、安保条約その他の関係からいたしまして困難かと存じます。ただ、さきに調達庁の方からお答えしたと思いますが、できるだけ安全を期しまして、そうしたことの起こらないように十分な注意は喚起いたしたいと思います。
  82. 緒方孝男

    緒方委員 代替地をすみやかに作り得るかどうかということは、これは調達庁の作業能力の問題でありましょう。調達庁自身が一つ昼夜兼行で他の場所を探して、早急に御要望に応じるようにすれば事足りることである。それが一カ月の間にできるか半月の間に可能であるかということは、あなたたちの能力の問題であると思います。あなたたちの能力はそれにそぐわないから、現地の者は危険にさらされておってもいいというはずのものでもありますまい。調達庁が全力をあげて代替地を探します、探しますまでは当地におけるところの演習だけはやめてもらいたいというのは、付近住民の当然な気持じゃなかろうか、こう私は考えるわけです。調達庁はそういう現地の熱望に応じて、すみやかに他の個所に演習場を求めるというようなことをなさる御意思はないのですか。いつまでもやはり福岡と同じような危険な場所にさらしておいて、事故が起こったら補償をいたしましょう、今後は注意を要求しておきましょう、それで事をお濁しになるおつもりですか。
  83. 林一夫

    林説明員 水戸の射爆場につきましては、返還をかねがね申し入れておるのでありますが、それに対しまして、米軍といたしましては、代替地の提供があれば返還に応ずるということを申し出ており、そういうようなこともありまして、現在までその代替地の選定に努力いたしておるわけであります。最近になりまして、その代替地の条件につきましては、米軍の方は相当緩和的な態度をとって参りました。そのような点もあり、なるべく早くこの代替地を見つけてその返還を求めたい、こういうふうに考えております。
  84. 緒方孝男

    緒方委員 なるべく早くしたいとは、もうこの前から言われておりますが、何か見通しがつきましたか。場所を指定せよと言えば、またいろいろな問題があるでありましょうし、そこまで聞こうとは思いませんが、見通しはつきましたか。
  85. 林一夫

    林説明員 見通しと申しましょうか、私どももばく然として調査しておるのではないのでありまして、目星をつけて調査を始めたのでございます。これについてはいろいろの条件が付与されておる、そういう点も考慮して米軍折衝しつつ早くきめたい、こういうように考えております。
  86. 緒方孝男

    緒方委員 私が憂えるのは、現地人たちのこれに対する不安感というものは、われわれがここで論議しておるような問題ではないと思います。いずれもし演習が今後引き続いて強行されるような場合には、市議会を初め県議会、市長さん、県知事まで含めて、行政の部門を担当しておる方々がそんなことをなさろうとは思いませんが、付近住民は、飛行機の飛んでおる真下にすわり込んでも、その演習を阻止しようという、現地のただならない空気も伝え聞いております。そういう場合でもあなた方は、やはりこれは反対をするのが間違いだ、演習をさせなければいけないというふうにお考えになっておるのですか。
  87. 林一夫

    林説明員 水戸の射爆場の今回の事故原因になりましたB57の射撃装置につきましては、事故原因がおおむねわかり、現在その防止装置が完備されつつあるのであります。この防止装置が全機にわたって終了すれば、この飛行機による機銃訓練というものは再開されるのだ、その他の訓練は現在始まっておるのであります。これはやはり条約の建前上、なるべく早くこの演習場を使用させるということが必要である、そのような考えでそのようなことになっておるのであります。  他方、代替地の方と申しましょうか、返還の方は早く実現しなくちゃならぬというようなことで、今後一そう代替地の選定につきましては、米軍折衝に当たって参りたい、こういうふうに考えております。
  88. 楢崎弥之助

    楢崎委員 防衛庁の長官が来られておりますので、お伺いをしたいのですが、先ほど板付の移転の問題について、金額も金額だけれども、まず代替地だ、善処をしたいということをおっしゃいました。それで、具体的にそれが閣議に持ち込まれて、板付はどうしてもしかるべきところに移転させなければならないのだというように具体的に閣議へ出され、あるいは日米合同委員会で議題に出すというところまでの熱意がある、そういう気持だ、方針だというふうに理解をしておっていいものかどうか。
  89. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 先ほど申しましたようなことにつきまして、十分に研究をいたしまして、その見通しさえつきますれば、十分そうした閣議と申しますか、政府の方針としてそういうことをやって参りたいと考えておるわけでございます。
  90. 楢崎弥之助

    楢崎委員 十分研究してというのは、よく普通の答弁になりがちですが、これは今度の場合を契機として、どうしてももう移転をさせなければいかぬというところまできておるわけですが、もう少し具体性のある御答弁を——たとえば閣議に持ち込むとか、合同委員会に持ち込むというふうに示していただかぬと、ただ研究して善処するだけでは、この場合答弁にならない、私はこのように思います。
  91. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 移転をいたしまするにしても、先ほどから申しましたように、ああいう相当ランウェイの長い飛行場を確保するという適地を得ることは、なかなか困難だと思いますが、しかしそういう点を調査をし、研究をいたさないと、ただいたずらに移転をするのだするのだと言っても、それでは具体性がないのでございまして、そういう適地が求められるかどうかということについて十分な研究をいたしたい、こういうことでございます。
  92. 楢崎弥之助

    楢崎委員 それではその代替地を探す、探すにはお金も要りましょうから、しかるべき予算も今度つけて、代替地を探すことに踏み切るというふうに私ども聞こえたわけですが、いいですか。
  93. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 今すぐ予算をつけてなくても、そういう適当な土地が得られるかどうかということの調査は、現在の調達庁の能力でもできると思います。そういう意味で申し上げたわけでございます。
  94. 楢崎弥之助

    楢崎委員 それでは、真剣に代替地を日本政府は探す、そうですね、今の御答弁は。
  95. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 日本内地でございます。そしてたといありましても、それがまた、そこに新たな危険を起こすようなところでは、何ら危険を片すみに寄せただけになるわけでございます。そういう点も十分調査をいたしまして、やって参りたいと考えておるのであります。
  96. 楢崎弥之助

    楢崎委員 くどいようですが、代替地をとにかく探す、御答弁のあれからいくと、今までも探されたことはあると思うのです。くどいようですが、それをはっきりして下さい。もう移転すべきものと考え、代替地を探すと……。
  97. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 先ほどから申し上げますように、危険をAの場所からBの場所に移すようなことでは意味がないわけでございます。そういう点も考慮しつつ調査に乗り出したい、こういうことでございます。
  98. 楢崎弥之助

    楢崎委員 それでは、いよいよ日本政府としては、板付を移転させるという方向のもとに代替地を調査する、その通りでありますかないかだけお伺いいたします。
  99. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 そういう方向で今後研究を進めたいと思っております。
  100. 楢崎弥之助

    楢崎委員 しからば、むだなことはやらないがいいので、今起こっておる拡張問題も、これは当然一時中止さるべきだ、むだ金を使う必要はないのです。その点、長官に伺いたい。
  101. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 代替地と申しますか、他に適当なところを調査して研究するということと、現在必要によってこの安全装置をやるというようなこととは、これはまあ別問題で、むだなことではないのでございますので、それはそれとしてやって参りたいと考える次第であります。
  102. 楢崎弥之助

    楢崎委員 それはちょっとおかしいではないですか。板付福岡市にあるのが危険だから移転すべきものと考え、代替地を探すということであれば、もう今以上に板付を拡張する必要はないので、今ある設備で飛べる飛行機を置いておけばいいのであって、そういう方針に具体的にならないと、あなた方の御答弁なさっている趣旨が那辺にあるか疑わしくなる。そういうことになるでしょう。
  103. 林一夫

    林説明員 この問題につきましては、私が今までずっと責任者としてやっておりますので、私から答弁さしていただきますが、先ほど私が申し上げましたように、移転のことは、現在の見通しでは非常に困難である。それはいろいろの事情もありまして、非常に困難であるので、そういうようなことは、今後十分検討して見通しをつけましたら——たとえば代替地のことも検討しなくちゃならぬ、あるいは予算の問題も出てくる、いろいろな困難な事情がありますので、そういう点を見通すことについて十分研究していきたい、こういうふうに大臣も申されておるのであります。
  104. 楢崎弥之助

    楢崎委員 いや違う、大臣はそう言っていない。
  105. 林一夫

    林説明員 いや私は、そういうふうに伺いました。やはりこの移転ということは、非常に困難であるという前提に立ちますと、この板付飛行場というものは、これは絶えず使っておる飛行場でございますから、やはり安全装置置のための延長とかいうようなことは、これはやるのが適当であると私どもは考えておる次第でございます。
  106. 楢崎弥之助

    楢崎委員 調達庁長官の方が直接の担当者でありながら——防衛庁の長官は、日本防衛をあずかっていらっしゃるのですが、はっきりさっき、移転すべきものと考え、代替地を探すのに努力する、踏み切るというふうにおっしゃっておるのに、わざわざそれをまた後退させるようなことを言う必要はないじゃないですか。それでは拡張問題は、当然見合わせるということになるわけで、今の設備でふさわしい飛行機を置いておけばいいのであって、そういう方針にならないと、あなた方が幾ら研究し、代替地を探すと言ったって、その信憑性が疑われるではないですか。代替地の問題は、もういいですよ、長官が言うと、もうわからなくなるから、だから拡張の問題だけ……。
  107. 林一夫

    林説明員 別に代替地のことを申し上げるのじゃないので、やはり先ほどから申し上げましたように、板付飛行場というのは、膨大な施設でございまして、これを他に移転するというようなことは、代替地のこともございますが、いろいろの事情から、現在のところ見通しはきわめて困難な事柄である、こういうふうに私どもは考えております。そういう点につきまして、先ほど大臣から言われたように、今後十分研究をしなくちゃならぬ、こういうふうに考えております。そういうような研究によりまして、代替地があれば、これは代替地を見つけるということになるのでございまするが、それまでには、現在の見通しでは相当時間がかかる、こういうふうに私どもは考えております。そういうようなことから考えまして、現在絶えず使用しております板付飛行場のために、安全灯を設置するための延長とかいうようなことは、やる方が適当である、こういうふうに私どもは考えております。
  108. 楢崎弥之助

    楢崎委員 今の拡張の問題については、せんだっての内閣委員会でやりましたので、ここでくどく言いませんが、これは、福岡市の住民が納得するということが条件になっておりますから、今度の墜落事件を契機にして、これはいよいよ実際問題として困難になるであろう、こう考えるわけであります。だから、緒方委員先ほど質問したじゃないですか。その問題は、それでは福岡市民は犠牲になってもいいということになるわけですね。やむを得ないということになる。  そこで、防衛庁の長官にもお伺いしたいのですが、事故原因がまだはっきりしない、従って的確なる事故防止策が出てこない、それまでは福岡市の上空における飛行訓練の中止を日本政府として要求してもらいたいという点について、防衛庁の長官は、日本政府としてそういう条件付の——明確な方針が出るまでは、福岡市の上空における飛行訓練を中止してもらいたい、こういうまことに妥当な要求すら、日本政府として米軍に出せないのかどうか、その点、防衛長官はどうお考えになりますか。
  109. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 水戸の射爆場の誤射事件のように、装置のあれによって起こったということについて、その安全装置をつけるまでというようなことは、これは当然考えられるわけでございますが、飛行機飛行中に失速して墜落するというようなことでありますと、これはむしろ今後飛行方法その他に十分注意を払ってもらう、あるいは事前の点検を十分にするというようなことであろうかと思います。従いまして、那珂湊の誤射事件のようなはっきりしたものと違いますので、やはり飛行方法、あるいは事前の点検等を十分にしてもらうことに注意を喚起するほかはないのではないかと考えておるわけでございます。
  110. 楢崎弥之助

    楢崎委員 福岡市の板付の今度の事件は、板付独特のものがあるわけです。それで、一般的な飛行事故というようなことでなしに、せんだっても現地のローチ板付司令官に話しましたところが、英国でもコメットは事故で落ちたけれども、コメットの飛行はやまってないというような、のんびりしたお答えをなさっていたわけです。板付の場合は違うということを再三言ったわけです。板付の場台は違う、だから明確な事故防止策は出てこない、再発の危険は絶えずある、そこに焦点を合わせて、事故防止策が出るまでは、市の上空における飛行訓練を中止して下さいという要求すら、日本政府米軍に対してできないのですか。安保条約は対等でしょう。どうしてできないのですか。防衛長官に……。
  111. 林一夫

    林説明員 今までのことを……。もちろん板付飛行場は、先ほどからお話があるように、福岡の市内にありまして、ほんとうに市街地の中心部に近い、こういうふうに申し上げても間違いないのであります。従いまして、軍事飛行場としては適当でないところなんです。けれども、これはいずれにしましても大事な飛行場でありますので、毎日飛行機が何回となく離着陸しておるのです。そして市内と申しましても、市街地の少ない面があるのです。ですから、離着陸の際にはなるべく市街地を避けてするようにということは、従来からも厳重に申し込んでございます。
  112. 楢崎弥之助

    楢崎委員 十一日の日の現地調達局長からの報告によりますと、七日の四時ごろ落ちて、すぐ取り片づけができなかった。それは、もしかしたら爆発物があるかもしれないから、それを確かめないとすぐ取り片づけられない、それで若干おくれましたという報告がございました。そういう爆発物、あるいは実弾かもしれません。そういうものを積んで福岡市の上空を飛び回っておるのですか、その点はどうでしょう。
  113. 林一夫

    林説明員 爆発物を所持して飛んでおるということは、私は聞いておりません。これはジェット100でございますが、この訓練には、芦屋の射爆訓練場に行って訓練するのでありますが、その訓練は模擬爆弾とか、そういう爆発性でない模擬弾を使っておるというふうに私は考えております。
  114. 楢崎弥之助

    楢崎委員 それは、現地の局長の報告と違うわけですね。実弾を積んでおるという想定です。そういう場合に、日本政府は連絡を受けないのですか、どうなっておるのですか。
  115. 林一夫

    林説明員 爆弾を積んでおったということは、まだ聞いておりません。
  116. 楢崎弥之助

    楢崎委員 聞いておりませんでは済まないじゃないですか、こういう重大な問題を。そういうことをどうして調べなさらぬのですか。もし実弾を積み、爆発物を積んでおるとするならば、今F100Dの性能を見せてもらったのですけれども、二十ミリ機関砲と七千五百ポンドですかの爆発物を積めるようになっておるわけですね。そうすると、それはまるきり日本は準戦時態勢にあるような格好になる。それをわからぬのですか、まだ米軍から報告はないのでしょうか、その辺はどうなっておるのですか。
  117. 大石孝章

    大石説明員 十二月七日四時近くに起きました不幸なる事件の際に、米軍もかけつけましたし、調達局長以下もかけつけたわけでございます。それで、地元の消団防といろいろ跡始末、家屋の延焼もございましたし、その飛行機墜落した残骸等の処理というような問題に関連しまして、爆発物があるかもしらぬから、しばらく——米軍等に正確な資料等を求めなければ跡片づけが困難である、これは御承知のように米軍板付飛行場から出入しまして、芦屋の対地射爆訓練場で訓練等をいたす場合があるのであります。従いまして、その爆発物とは、ただいま先生からお話のございました二十ミリ機関砲等の実弾の場合もございますし、それからたとえば燃料タンク等の爆発物といったような問題もございますから……。
  118. 楢崎弥之助

    楢崎委員 爆弾は……。
  119. 大石孝章

    大石説明員 爆弾の点や何かにつきましては、ただいま長官からお答えしましたように、詳細をきわめてないのでございますが、芦屋の訓練の場合には模擬爆弾を積んでいるわけでございます。そういったような関係から、やはり正確にデータをとりまして、そして安全度を確かめて取り片づけていきたいということだろうと思います。
  120. 楢崎弥之助

    楢崎委員 そうしますと、福岡市の上空を飛んでおる米軍の戦闘機は何が積まれておるか、さっぱり日本政府にはわからないということですか。
  121. 大石孝章

    大石説明員 これはむしろ板付の事情に詳しい楢崎先生の方が詳細御存じかと存じますが……
  122. 楢崎弥之助

    楢崎委員 何を積んでいるかわからぬですよ。
  123. 大石孝章

    大石説明員 いや、板付飛行場の外から見た状況の点でございます。あそこにはF100D、F102、T33というような飛行機がおるのでございます。その目的は、訓練の場合は芦屋の対地射爆場等を使って訓練するのでございます。従いまして、市街地を通った場合に、単に連絡等のために出入するという場合もございますし、それからそういう演習訓練のために出入するという場合もございますので、調達庁としましては、むろんどんな飛行機にどんな搭載物を持っておるかという、事前からの詳細なるそういう報告もございませんし、またそういったようなことも知ってないわけでございます。
  124. 楢崎弥之助

    楢崎委員 現地の人の報告によりますと、落ちたときに機関砲の銃弾みたいなものがどんどんはじけたというわけですね。だから、実際に実弾を積んでおったということは明白であろうと思う。そうすると、とにかく福岡市の上空でどういう飛行機がどういう爆弾を積んで飛んでおるかも福岡市民にはわからぬし、落ちたらどんな危険、またどういう問題になるかわからぬ。いずれ飛鳥田先生からも質問があると思いますけれどもB52が発着しているのを見ても、これは危険きわまりないじゃないですか。もし落ちたらどうなるのです。しかも積んでおるものも、何を積んでおるかわからぬ、爆弾かもしれないし、原爆かもしれない。B52は核装備——二十五メガトン二つ積んでおると米軍から発表せられておる通りです。全く危険きわまりないじゃないですか。日本政府としてはどういう責任を感じられますか。こういう点について全然わからぬでは困るじゃないですか。しかも、そういう危険な飛行機福岡上空における飛行訓練を中止して下さい、事故防止策が明確になるまで中止して下さいというささやかな要求すら、日本政府米軍に出せぬのですか。どういうことなんですか、これは。もし答弁できないなら、最高責任者を呼んできてもらわぬと困るですね。池田総理を呼んできてもらわないと——福岡市民だけがそんな犠牲を負っておったら困る。これらの飛行機は、日本全土を飛び回っているかもしらぬ。大問題ですよ、これは。
  125. 林一夫

    林説明員 この飛行機が爆弾を積んでおったかどうかということの正確な報告は、受けておりませんが、従来の状態からかんがみますと、模擬爆弾なり模擬銃弾を持っておるということでございまして、もちろんこれは、さらに正確に調査いたしまして、後ほど御報告申し上げますが、現在のところは、私どもはそういうふうに考えております。
  126. 楢崎弥之助

    楢崎委員 模擬銃弾というのはどういう銃弾ですか。射撃の訓練を芦屋でやる、それに模擬銃弾を使うのですか。どういうものですか、模擬機関銃弾ですか。
  127. 林一夫

    林説明員 私も実は銃弾については——爆弾は模擬爆弾であるが、銃弾は実弾を使うということをただいま専門家から聞きまして、その点はつつしんで訂正いたします。
  128. 楢崎弥之助

    楢崎委員 きょう質問しているものでも、新聞記者団も来ておられるので、現地に直接報道されるのですよ。そういう無責任な御答弁をしていただくと困ると思うのです。今の点はもう少し明確に——どういう爆弾を積んで、あるいはどういう銃弾を積んで、飛行訓練が行なわれておるか、福岡市の上空を飛んでおるか、こういうことは、日本政府は明確につかんでおってもらわぬと、これは不安でしょうがないじゃないですか。もしそういう事実があれば、これもまた当然——福岡市の上空において、そういう危険きわまりないものを抱いて訓練されるのは大へんなことだから、これもまた、実張の搭載なんか絶対してもらわないように、あわせて要求をしてもらいたいと思いますね。どうでしょうか。
  129. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 先ほどから調達庁の方からお答えいたしましたが、板付飛行場を使いまして芦屋の射爆場で訓練をいたす場合と、ただあそこに出入をする場合とがあることは、御了解いただいたと思うのでございます。従いまして、現実に墜落した飛行機が、射爆場の訓練に行くものか、単なる出入をしたものか、それを確認するために多少の時間をとったということだろうと思います。従いまして、全体としましては、爆弾については模擬爆弾——爆発性のない模擬爆弾、そうして機関砲については、実弾を持って飛ぶ飛行機もあるということは、日本政府としても承知をいたしておるということだと思います。そうして、先ほども申しましたが、こうした飛行機そのものの事故でございますので、飛行方法を十分気をつけてもらう、あるいは発進前の事前の点検をさらに十分にするというようなことについては、米軍側に十分申し入れをしておる次第でございます。
  130. 楢崎弥之助

    楢崎委員 林長官を大へん責めておるような格好になりますが、これは、国の最高の方針に従って仕事をなすっていらっしゃるので、立場としてはお気の毒だと思うのですが、やはりきょうの答弁を聞きましても、安保条約の対等性なんというものは全くないのだ。また日本のそういう意味における独立性というものは、全く疑わしい。まず米軍の立場を考え、その次に日本国民生命なり財産の安全を考える、結論としてそういうふうにしかわれわれは受け取れないわけですれ、きょうの一連の御答弁を聞きましても。それこそが、日本の現在置かれておる立場だということを私ども大へん情けなく思うわけです。この点は、かつて安保条約の審議の際に示されましたように、もう少し日本の独立性なり対等性を前面に出して、日本国民生命財産、安全をまず日本政府が率先守るという強い立場で臨んでもらわないと、この基地問題は、なかなか大へんな問題であろうと思うのです。今後そういう点について、強く政府の反省を求めると同時に、先ほどから繰り返しておりますように、遺族の補償については、早期完全に、実情に応じた補償をしていただくように要請しまして、私の質問を終わります。
  131. 緒方孝男

    緒方委員 今までの論争は、楢崎さんので打ち切ることにいたしまして、長官にちょっとお耳に入れていいものかどうかとは思いますが、実は芦屋の飛行場において、米軍から自衛隊が引き継ぐというときに、現地人たちとの間に相当な約束ごとがあった。できるだけ今働いておる人たちを再雇用してもらう、再雇用には不公平なしな再雇用にしてもらいたい。また米軍がおったときに出入りをしておったときの業者は、できれば優先的にこれと契約を結んでもらうというようなことがいろいろその当時約束されておる。ところが、きょう繰り返せば、これは長くなりますからやめますが、前回調達庁長官に申し上げましたように、あそこに自衛隊を誘致するときには、ある程度の陰謀が行なわれたことは事実です。民有地の売却に基づいて、そうして巨額な利益を獲得したいという一部の人たてが、町の議会や商工会議所あたりの人たちと結託をして、その運動を進めてきた。その中に事前か一つ、名前はあげませんが、航空自衛隊の方々の先遣部隊が行っておったはずです。これらの人たちと相結託して、いろいろな仕事をなさる過程の中で、いよいよそういう実務に取りかかる場合には、商工会議所と結んだこともふいになり、再雇用する条件の中にも、航空自衛隊の誘致に賛成した人が推薦する人だけを再雇用するとか、または従来出入りをしておらなかったところの業者といえども、新たに営業を始めて、この賛成派の一部の人たちの推薦で売り込んで、そのために、その中で過去において生活しておった者はおっぽり出されてしまうという、まことに奇々怪々な現象が起こっておる。私は、これはわずか小さな一つの問題だとは思いますが、自衛隊が今日、前の西村長官が言われましたように、国民に愛されるところの自衛隊にならなければならぬ、そのために努力をするというふうに非常な熱意を持っておりました。こういうことの中から見ますと、現地人たちの一部、二、三の人と自衛隊との結びつき、それに基づく利権あさり、こういうことを芦屋周辺の人たちが直接目の前に見ますと、決して自衛隊を尊敬するとかいうような形にはならない問題ではなかろうかというふうに私は考えるわけです。そういうことについて、一つあなたも、これ以上どうせい、こうせいと追及はしませんが、十分に御調査をしていただくことを希望しておきたいと思います。
  132. 藤枝泉介

    ○藤枝国務大臣 芦屋の問題につきましての、再雇用とか、あるいは出入り商人を引き続き入れるというような問題は、ただいま数字を持っておりませんが、相当の再雇用、あるいは出入り商人を引き続いて入れるというようなことをやっておるように報告は聞いております。ただ、今おあげになりましたようなことがあってはならないことでございますので、十分会計法、あるいは予決令その他こうした問題についての法規に従って、公平な取り扱いをするようにいたして参りたいと思います。
  133. 緒方孝男

    緒方委員 私は、単に観念的に言うわけじゃない。もし資料がほしければ、具体的にだれがどうした、これがこうした、こういう人たちはどうであるとか、こういう人たちはどうだったとかいう事実をあげて説明をしてもかまいませんが、そこまですれば、あまりにもあなた方の行政に対する内政干渉になろうと思いますから、それ以上のことは、私はこの際申し上げることは避けますけれども、十分の善処方を要望しておきます。
  134. 中島茂喜

    中島委員長 本日はこれにて散会いたします。    午後一時十七分散会