運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1962-04-18 第40回国会 衆議院 逓信委員会 第22号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十七年四月十八日(水曜日)     午前十時四十四分開議  出席委員    委員長 佐藤虎次郎君    理事 秋田 大助君 理事 上林榮吉君    理事 佐藤洋之助君 理事 廣瀬 正雄君    理事 大柴 滋夫君 理事 森本  靖君       竹内 俊吉君    中山 榮一君       羽田武嗣郎君    森山 欽司君       佐々木更三君    原   茂君       安平 鹿一君    谷口善太郎君  出席政府委員         郵政政務次官  大高  康君         郵政事務官         (大臣官房長) 金澤 平藏君         郵政事務官         (電波監理局         長)      西崎 太郎君  委員外出席者         郵政事務官         (大臣官房電気         通信参事官)  福守 博一君         専  門  員 古田 弘苗君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  電波監理及び放送に関する件  請願   一 郵便物遅配解消のため郵便局員増員に関    する請願外十三件(森本靖紹介)(第四    〇六号)   二 同外三十件(八百板正紹介)(第四四    一号)   三 同外二十一件(山本幸一紹介)(第四    四二号)   四 同外七件(大柴滋夫紹介)(第四六九    号)   五 同外六件(栗原俊夫紹介)(第四七〇    号)   六 同外二十五件(島本虎三紹介)(第四    七一号)   七 同外二十三件(田邊誠紹介)(第四七    二号)   八 同外十五件(大柴滋夫紹介)(第五一    八号)   九 同外八十八件(田邊誠紹介)(第五一    九号)   一〇 同外七件(田口誠治紹介)(第六一    九号)   一一 同(田口誠治紹介)(第六六四号)   一二 同外九件(広瀬秀吉紹介)(第六六    五号)   一三 同外九件(吉村吉雄紹介)(第六六    六号)   一四 同外二百二十一件(下平正一紹介)    (第七三三号)   一五 同外三百三十八件(渡辺惣蔵君紹    介)(第七三四号)   一六 愛媛県吉野郵便局存置に関する請願(    今松治郎紹介)(第四四〇号)   一七 簡易生命保険及び郵便年金積立金の運    用範囲拡大等に関する請願外四件(田中彰    治君紹介)(第九三四号)   一八 同外二件(原茂紹介)(第九六七    号)   一九 同(小坂善太郎紹介)(第九九八    号)   二〇 同外二件(田中彰治紹介)(第九九    九号)   二一 同外四件(猪俣浩三紹介)(第一〇    〇五号)   二二 同(中澤茂一紹介)(第一〇〇六    号)   二三 同外三件(小坂善太郎紹介)(第一    〇三〇号)   二四 同(田中彰治紹介)(第一〇三一    号)   二五 同外二件(渡邊良夫紹介)(第一〇    三二号)   二六 同外四十六件(松井誠紹介)(第一    〇三三号)   二七 同(安井吉典紹介)(第一〇三四    号)   二八 同外一件(小坂善太郎紹介)(第一    〇六五号)   二九 同(高橋清一郎紹介)(第一〇八〇    号)   三〇 同外四件(藤本捨助君紹介)    (第一〇八一号)   三一 同(稻村隆一君紹介)(第一    〇八二号)   三二 同外九件(田中彰治紹介)(第一一    〇四号)   三三 同外一件(井伊誠一紹介)(弟一一    五四号)   三四 同外一件(小沢辰男紹介)(第一一    五五号)   三五 同(中島巖紹介)(第一一五六号)   三六 同外一件(濱田幸雄紹介)(第一一    五七号)   三七 同外八件(羽田武嗣郎紹介)(第一    一五八号)   三八 同(小沢辰男紹介)(第一一九五    号)   三九 同外三件(小坂善太郎紹介)(第一    一九六号)   四〇 同外六件(田中彰治紹介)(第一一    九七号)   四一 同(岡田利春紹介)(第一一九八    号)   四二 同外二件(伊藤郷一君紹介)(第一二    三八号)   四三 同(關谷勝利紹介)(第一二三九    号)   四四 同(生田宏一紹介)(第一二五三    号)   四五 同(稻村隆一君紹介)(第一二五四    号)   四六 同(中澤茂一紹介)(第一二五五    号)   四七 郵便物遅配解消に関する請願(齋藤    邦吉紹介)(第九六八号)   四八 同(草野一郎平紹介)(第九九七    号)   四九 郵便物遅配解消のため郵便局員増員に    関する請願外十五件(井手以誠君紹介)(    第九六九号)   五〇 簡易生命保険及び郵便年金積立金の運    用範囲拡大等に関する請願外一件(小川平    二君紹介)(第一三〇四号)   五一 同外八件(小坂善太郎紹介)(第一    三〇五号)   五二 同外三件(田中彰治紹介)(第一三    〇六号)   五三 同(毛利松平紹介)(第一三〇七    号)   五四 同外一件(石田宥全君紹介)(第一三    六八号)   五五 同外一件(井出一太郎紹介)(第一    四二九号)   五六 同外一件(大野市郎紹介)(第一四    三〇号)   五七 同外一件(菅太郎紹介)(第一四三    一号)   五八 同(小坂善太郎紹介)(第一四三二    号)   五九 同(中澤茂一紹介)(第一四三二    号)   六〇 同外十件(井伊誠一紹介)(第一五    〇二号)   六一 同外二件(小川平二紹介)(第一五    〇三号)   六二 同(小沢辰男紹介)(第一五〇四    号)   六三 同(今松治郎紹介)(第一五三五    号)   六四 同外十六件(井出一太郎紹介)(第    一五三六号)   六五 同外三件(原茂紹介)(第一五三七    号)   六六 同(毛利松平紹介)(第一五三八    号)   六七 同(小沢辰男紹介)(第一五七三    号)   六八 同外一件(高橋英吉紹介)(第一五    七四号)   六九 同外十三件(唐澤俊樹紹介)(第一    六一〇号)   七〇 同外二件(今松治郎紹介)(第一六    五八号)   七一 同(大森玉木紹介)(第一七〇六    号)   七二 郵便物遅配解消のため郵便局員増員に    関する請願松井誠紹介)(第一六一一    号)   七三 有線放送電話関係法改正に関する請    願(足鹿覺紹介)(第一六五七号)   七四 簡易生命保険及び郵便年金積立金の運    用範囲拡大等に関する請願秋田大助君紹    介)(第一七二一号)   七五 同(今松治郎紹介)(第一九一七    号)   七六 同外二件(小坂善太郎紹介)(第一    九六五号)   七七 同(安井吉典紹介)(第二〇六九    号)   七八 簡易郵便局法改正に関する請願(伊    藤郷一君紹介)(第一九六六号)   七九 同(中山榮一紹介)(第一九六七    号)   八〇 簡易生命保険及び郵便年金積立金の運    用範囲拡大等に関する請願外三件(増田甲    子七君紹介)(第二三三〇号)   八一 同(今松治郎紹介)(第二四七五    号)   八二 同外一件(唐澤俊樹紹介)(第二四    九四号)   八三 同(藤本捨助君紹介)(第二六四六    号)   八四 同外一件(菅太郎紹介)(第二七一    〇号)   八五 同(八木徹雄紹介)(第二七一一    号)   八六 簡易郵便局法改正に関する請願(早    稻田柳右工門紹介)(第二三三一号)   八七 同(二階堂進紹介)(第二五一〇    号)   八八 同(羽田武嗣郎紹介)(第二六四五    号)   八九 基地周辺住民に対するラジオ、テレビ    の受信料減免に関する請願早稻田柳右エ    門君紹介)(第二三三二号)   九〇 簡易生命保険及び郵便年金積立金の運    用範囲拡大等に関する請願外二件(加藤常    太郎紹介)(第二七八五号)   九一 同(小笠公韶君紹介)(第二八四七    号)   九二 同(松浦周太郎紹介)(第二九一七    号)   九三 簡易郵便局法改正に関する請願(金    子一平紹介)(第三一四一号)   九四 簡易生命保険及び郵便年金積立金の運    用範囲拡大等に関する請願下平正一君紹    介)(第三二六八号)   九五 同外一件(藤本捨助君紹介)(第三四    四八号)   九六 同(八木徹雄紹介)(第三四九八    号)   九七 鹿児島県川内郵便局局舎移転新築に関    する請願池田清志紹介)(第三三一八    号)   九八 有線放送施設費国庫補助等に関する請    願(池田清志紹介)(第三六〇八号)   九九 簡易生命保険及び郵便年金積立金の運    用範囲拡大等に関する請願外一件(小笠公    韶君紹介)(第三七〇九号)  一〇〇 同(生田宏一紹介)(第三七六九    号)  一〇一 同外一件(秋田大助紹介)(第三八    六〇号)  一〇二 電波法及び船舶職員法改悪反対等に    関する請願外六件(久保三郎紹介)(第    三七七〇号)  一〇三 同(久保三郎紹介)(第四〇二九    号)  一〇四 農村部落郵便事業改善に関する請願    (逢澤寛君紹介)(第三八〇二号)      ――――◇―――――
  2. 佐藤虎次郎

    佐藤委員長 これより会議を開きます。  これより請願の審査に入ります。  先ほど理事会において協議いたしました結果、本日の請願日程中、第一ないし第一五、第一七ないし第七七、第八〇ないし第八五、第九〇ないし第九二、第九四ないし第一〇一及び第一〇四については、その趣旨が妥当と思われますので、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと委員会において議決されたいと決定いたしましたが、この理事会決定通り委員会においても決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 佐藤虎次郎

    佐藤委員長 御異議なしと認め、さよう決します。  なお、本請願に関する報告書の作成につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 佐藤虎次郎

    佐藤委員長 御異議なしと認め、さよう決します。  なお請願要旨及び政府答弁要旨は、参照のため会議録に掲載いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 佐藤虎次郎

    佐藤委員長 御異議なしと認め、さよう決します。  この際上林榮吉君より発言を求められております。これを許します。上林榮吉君。
  6. 上林山榮吉

    上林委員 請願は、国民国会を通じて政府に強く伝達する、要望する大事な窓口なんですが、時間の都合、やら諸般の都合やらで、とかくこれが簡略になりがちであるわけであります。それはやむを得ない事情もあるので、あまりやかましくは言っておりませんけれども、請願を取り次ぐ議員にしても、あるいはこれを審議する各委員会としても、もっと真剣に取り扱うべき性質のものだと思います。特に、これを紹介する議員の諸君が、どこの委員会に行っても、あまり出ておらない。私は、この辺に国会正常化の前提があり、かつまた国民とのつながりを密接にしていく大事なポイントがあるのじゃないかと思います。当委員会委員長はきわめてこういう方面には御理解のある委員長と私は考えているので、適当な方法によって、国会正常化の一環として、それぞれの方面に強く御連絡を願うように、まず委員長要望をいたしておきます。  そこで、政府当局に私がお伺いいたしたいのは、一六五七号、有線放送電話関係法改正に関する請願、これはきわめて時宜を得た請願一つだと思います。これに対してどういう御研究対策を持っておられるか、この議場においてお尋ねをいたしておきたいと思います。
  7. 大高康

    大高政府委員 郵政省といたしましては、有線放送電話普及改善をはかるため、関係法令改正についても慎重に検討を進めておりますが、御要望の諸点につきましては、電電公社公衆電気通信事業との関係農山漁村地方の実情と現行法制との関係、その他いろいろな角度から特に慎重に検討する必要があると考えますので、さらに十分調査検討の上、問題のすみやかな解決をはかりたいと存じておる次第でございます。
  8. 上林山榮吉

    上林委員 政務次官答弁はそれで十分だと私は思いますけれども、しかしながら、本問題の解決にあたっての答弁としては十分ではないのであります。だから、参事官なりその方面の人が見えているなら、現段階における研究の重点、こういうようなところを大体やろうと考えておる、あるいはこういうところの法文を改正しようと考えておる、そういうことをもう少しは答弁しないと、それこそ、先ほど私が劈頭に申し上げた通り請願の取り扱いというものがあまりにも形式的に流れやすい、こう思うので、せめてポイントポイントだけでもこの委員会請願を大事に扱いたい、こういう趣旨から申し上げておるわけであります。
  9. 福守博一

    福守説明員 お答え申し上げます。  有線放送電話関係法改正につきましては、ただいま政務次官から御答弁がございましたように、非常にむずかしい問題を幾多含んでおりますので、慎重にこの扱いを考えておるわけでございますけれども、おもな項目として考えられますのは、まず有線放送電話設備公社設備とどのような形で接続させていくか、あるいは非常に要望の強い相互の設備同士接続を認めることがいいかどうか、あるいはこれもいろいろ現行法制について要望がございますが、業務区域というものが設定上非常に制限がされておりますけれども、この形がいいのかどうかというような点がございます。これにつきましては、農山漁村地方におきまする有線放送電話重要性あるいは電気通信の現状というものを考えますと、何らかの検討を加える必要があるというふうに存じておるわけでございます。ただ公社業務との関係というものを考えますと、相当の見通しをつけて、その解決をはかる必要があるわけでございまして、この点さらに十分な研究を重ねる必要があると思うのでありますが、具体的には、さしむき公社設備との接続関係等につきましては、どのような影響があるかというような点につきまして、実際に実験接続設備を作りまして、いろいろ資料を収集しておる次第でございます。何分御了承願いたいと存じます。
  10. 上林山榮吉

    上林委員 御答弁の言葉の中にもちょこちょこ見えるように、この問題は非常に大事な問題で、近い将来結論を得なければならぬのですよ。どの程度結論を得るかという、そのどの程度結論かということは、これは非常に大事な問題なんですね。だから、請願だからといって簡単にお考えになっておくと、思わざる大きな影響が出てくるんだ、こういうことを考えて御答弁にならなければならぬのではなかろうか、こう考えます。  その次に、これと関連いたしまして、三六〇八号の有線放送施設費国庫補助等に関する請願、これが出ております。この国庫補助というのは、適当な時期までやろうというのか、いわゆる試験段階の適当な時期までやろうとするのか、それともこれは、現在の時点において考えるに、将来長くこの国庫補助方法をとっていこうと考えておるのか、この辺は一つポイントだと思いますので、先ほどの議題に関連し、さらに本請願の直接の問題ともなりますので、この点をお尋ねしておきたいと思います。
  11. 福守博一

    福守説明員 お答え申し上げます。  現在、有線放送電話に関します国庫補助につきましては、国としては、新農山漁村建設総合対策という形で、農林省の方から助成が行なわれておるほかは、具体的な形で計画的にはなされておるものはないのでございまして、この計画もなお本年度で終わるというように聞いております。三十一年度から現在の計画は進められておるのでありますが、当時、同じように自治省の方からも、新町村建設のための施設整備を促進すためということで、町村に対する助成が行なわれたことがあるわけであります。現在はそれはすでに行なわれないままになっておりますが、郵政省といたしましては、そういう一般的な助成につきましても十分検討して、電気通信立場から考えることがよいのではないかということで、いろいろ努力はしてきておりますが、なお実現されておらないわけでございます。  それから、現に試験設備で回収した場合のその経費補助ということで補助金が出されておりますが、これは一般的な有線放送電話設備に対する補助ということではございませんで、特に公社線設備のための実験設備を国に協力して行なわせるために必要な経費を援助するという形で行なわれているものでございまして、これは臨時的なものでございます。
  12. 上林山榮吉

    上林委員 今答弁にもありましたように、郵政省としては電気通信事業主管省ですね。決して権限争いをせよと申し上げるわけじゃありませんが、主管省です。そういうような立場から、こういう事業を、試験段階において、あるいは試験でないほかのケースにおいて、国が補助金を出すということについては、各省がばらばらに勝手な構想に基づいてやられることは、やはり秩序を乱すことになるのです。やることには反対でないけれども、やはり政府間においてまとまった一つ方針というものがなければならぬ、こういうように考えるのです。ただいまの御答弁では、横の連絡があまりうまくいっていないようだ。同時に、郵政省が出すのは、公社試験段階のものまで臨時的に処置しているんだ、こういうことになっておりますが、これはやはり電気通信事業に対しては郵政省主管省だと私は考え立場から、何となく農林省農林省で、これは農村の便宜をはかるのだという意味はわれわれもわかって歓迎するところであるけれども、その辺に何かはっきりした法制化連絡が不十分じゃないかという気がします。どうですか。こういう点はばらばらにならないで、電気通信事業という。ポイントからすべてを把握して拡充なりしていかなければならぬ。公社試験段階助成の点はよく承知をいたしました。これはわかっております。だが、その辺の連絡をどうお考えになりますか。現在のように、ばらばらでやむを得ぬ、こう思っておられますか。
  13. 大高康

    大高政府委員 郵政省といたしましては、元来ただいま上林山先生のおっしゃった通りの主張をして参ったのでございます。ところが、農林省関係がございまして、農村建設は今年だけであって、来年度からはどういうふうになりますかわかりませんが、郵政省といたしましては、ただいまの御趣旨の線に沿うて、そうして大蔵省もまた政府当局方針をそういうふうに持っていくことに努力しつつあるところでございます。
  14. 上林山榮吉

    上林委員 自治省の方はどうです。
  15. 福守博一

    福守説明員 お答え申し上げます。  自治省は、今まですでに新市町村建設関係のものは終わりまして、有線放送電話設備助成指導については、郵政省方針によく協力をしたいという考えでございます。      ――――◇―――――
  16. 佐藤虎次郎

    佐藤委員長 電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。森本靖君。
  17. 森本靖

    森本委員 きょうの各新聞に、われわれがこの委員会において追及をいたしておりました宇宙通信に関する問題と、それから米国政府日本に要請をいたしておりました、いわゆる衛星の追跡ステーションについての問題、この二つが大きく取り上げられております。その中でまず私がお聞きしたいのよ、この間の迫水郵政大臣答弁では、調査員日本に入れるということについては閣議で了解をした、こういうふうな答弁があったわけでありますが、本日の新聞では、米国政府が、日本外務省に対して、米国調査員日本派遣については中止をしたということが一斉に報道せられておりまするが、郵政省として、こういうふうなことを正式に外務省から受けておるかどうか、それについての御答弁を願いたい、こう思うわけであります。
  18. 西崎太郎

    西崎政府委員 お尋ねの件につきましては、郵政省としては正式に外務省から通知は受けておりません。ただ情報として、聞いたところによりますと、今極東の某地におる調査員、これを米国の方に一応帰して、今までの調査の結果を聞いて、その上でまた日本に派遣する必要があるならば考えたい、こういった趣旨連絡があったということを聞いております。
  19. 森本靖

    森本委員 その情報というのは、どこの情報ですか。
  20. 西崎太郎

    西崎政府委員 外務省だと思います。
  21. 森本靖

    森本委員 こういうのは、正式に郵政省からも、外務省なり科学技術庁に対して、その真相をただすということはやらぬのですか。
  22. 西崎太郎

    西崎政府委員 それはやりたいと思っております。
  23. 森本靖

    森本委員 やりたいと思っても、これはきのうのニュースでも言われておりますし、けささっそくそういう手続をとっておらなければならぬ、こう思うわけでありますが、その辺どうですか。
  24. 西崎太郎

    西崎政府委員 さっそくやりたいと思います。
  25. 森本靖

    森本委員 さっそくやりたいというよりも、これだけ重要な問題をこの委員会で追及せられなくとも、すでに郵政大臣から、科学技術庁長官、それから外務大臣に対して至急にこういうふうな連絡をしてやるべきである、こう考えるわけであります。この間も私があなたに質問をしたときに、前の日に郵政省に話があって、そのあくる日この調査員を受け入れるということを閣議できめている、そういうことではだめじゃないかということで私どもから言いましたら、今後は十分注意をしてやります、こういうことになっておるわけであります。この新聞記事では十七日ということになっておりますが、きのうのいつごろ外務省にこの話があったんでしょうか。
  26. 西崎太郎

    西崎政府委員 ちょっと、正確な時間は覚えておりませんが、きのうの午後か、けさだったのじゃないかと思います。私が直接受けたわけではありませんので、ちょっとその間はっきりしたことを申し上げかねます。
  27. 森本靖

    森本委員 けさのこういう新聞を見て、電波監理局長は、すぐ電波監理局長としても電話をかけて、外務省なり科学技術庁に確かめる、そういう措置はとらなかったのですか。
  28. 西崎太郎

    西崎政府委員 実ははなはだ申しわけないのですが、私もけさ新聞を見てこういう事実を知りまして、それで調べましたところ、そういう内連絡があったということでありまして、帰りましてから、ぜひはっきりさせたいと思います。
  29. 森本靖

    森本委員 これは済んだことをとやかく言ったところで仕方がございませんが、今電波局長答弁したように、アメリカから日本調査員を派遣するということは正式に取りやめたということについては、郵政省としてここで明確に言えるわけですか。言えなかったら、外務大臣なり科学技術庁長官を至急ここへ呼んで下さい。こういう重要な問題について、政府間の問題について、少なくとも国会委員会において、情報におきましてはというような答弁をせられたんでは、委員会としての権威にもかかわると思う。だから、この問題についてははっきりとした政府としての見解を表明しておいてもらいたい。
  30. 西崎太郎

    西崎政府委員 先ほど申し上げましたような事情で、郵政省として責任のある回答は、今はっきり申し上げかねるわけであります。
  31. 森本靖

    森本委員 郵政省として責任ある回答ができないということならば、これは委員長に要請いたしますが、この委員会が長引いてもやむを得ませんので、至急科学技術庁長官なり外務大臣なり呼んでいただきたいと思う。それから、外務大臣なり科学技術庁長官が呼べないとするならば、郵政大臣が至急科学技術庁長官なり外務大臣に話を聞いて、その結果を直ちにこの委員会において報告をしてもらいたい。その手続を至急委員長においてとっていただきたい。
  32. 佐藤虎次郎

    佐藤委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止
  33. 佐藤虎次郎

    佐藤委員長 速記を始めて。
  34. 西崎太郎

    西崎政府委員 それでは、さっそく外務省に、責任のある回答郵政省としてもらうように、これから連絡いたします。
  35. 森本靖

    森本委員 それから次に、これも新聞に載っておるわけでありますが、この間から私と竹内委員とが政府当局に対して質問をいたしておりました例の宇宙通信の問題であります。きのうおそらく郵政省が、これは記者会見をして、記者団に発表した問題であろうと思いますが、ようやく日本が、この通信衛星の問題に関して、アメリカの航空宇宙局の中にありますところの地上通信衛星委員会というものに加入するということをきめた、こういうように新聞記事に載っておりますが、この問題についての内容を一つ説明を願いたい、こう思うわけです。
  36. 西崎太郎

    西崎政府委員 けさ新聞記事の内容でございますが、実は昨日電波監理局の二条次長と、それから最近やはりアメリカで行なわれたCCIRの宇宙通信専門家会議から帰ってきました国際電電の新川研究所次長、この二人が、記者クラブの要請によりまして、今度の会議その他の結果を話したわけです。その結果がこういう記事になって現われたわけでありまして、内容的には、実は先般この委員会におきましても、こういったグラウンド・ステーション・オブ・コミュニティ、地上局委員会というものが宇宙通信実験のためにあるので、これに日本も入るようにしたい、こういうことを申し上げたわけでありますが、この点につきましては、国内的にも関係各省との協議も必要でありますので、現在その打ち合わせをしている段階でありまして、まだ正式に態度を確定した、郵政省としてはっきり方針をきめたという段階までは至っていないわけでありまして、新聞記事の方は、少しそこいらが行き過ぎた書き方になっておるのじゃないか、こういうふうに思います。
  37. 森本靖

    森本委員 それでその間の事情がわかりましたが、これは朝日新聞でありますが、日本が通信衛星の観測や送受信実験を行なうためには、このいわゆるアメリカ航空宇宙局の地上施設委員会に加入しなければならないということがわかった、こういうように載っておるわけですが、これはあなたの方は今まで知らなかったのですか。これに加入しなかったら、今度の五月二十二日のいわゆるヨーロッパにおける通信の実験、ああいうものもできないということを知らなかったのですか。正直にお答え願いたい。
  38. 西崎太郎

    西崎政府委員 はなはだ申しわけないのでありますが、この地上局委員会なるものの存在はよくわかっておらなかったわけであります。今度アメリカに専門家を派遣した結果、そういう事情がよくわかった、こういうことでございます。
  39. 森本靖

    森本委員 これはもう実際われわれから言うと、郵政省は全く、どうもならぬと思う。これでは、幾ら郵政大臣が、国際テレビ中継をオリンピックには間に合わすんだという大きなことを言ったところで、肝心のこういう送受信の実験については、こういう委員会に加入しなかったら全然できなかった、こういうふうなことが今ごろになってわかったというようなことでは、これは全くお粗末きわまると言われても、実際問題として仕方がないと思うのです。この間うち、われわれが、この宇宙通信ということについて当委員会があれだけ質問をしたのは、政府を責めるという意味ではなくて、政府の腰がいやに重過ぎる、しかも宇宙通信ということについて全くやる気がない、こういう観点からわれわれは質問をしたわけであります。その結果、何とか少しは動いていくだろうというように考えておったわけでありますが、たまたまこういうふうな記事が載るということについては、これはもう私は、日本郵政省電波監理局の恥をさらしたようなものだというふうに言われても仕方がない、こう思うわけであります。  まあそれは済んだことでやむを得ないといたしましても、これからの問題でありますが、そういたしますと、もしかりに地上施設委員会に加入をするということになって参りますと、これは条約の形になるわけでありますか、それとも協定という形式になるわけですか、こういう点はどうなるわけですか。  それから、ついでに、現在、ドイツやフランスが今度の宇宙通信実験を行なうわけでありますが、これに関して、ドイツ、アメリカとの協定あるいは協約、そういうものについての具体的な内容はどうなっておるのか。
  40. 西崎太郎

    西崎政府委員 この地上施設委員会の加入の方法でありますが、これは別に条約とかそういったものでなくして、外交ルートを通して申し入れをすれば加入が認められる、こういうふうに聞いております。そういう意味では、正式な協定というものでないのじゃないかと思いますが、はっきりしたことにつきましては、実はこれもはなはだ申しわけないのですが、ちょっと今承知いたしておりませんので、できましたらあとの機会において説明さしていただきたいと存じます。  それから、ほかの欧州の英国であるとかフランスであるとか、こういうところとアメリカとの間に、テレスターの実験のための何か協定ができておるのかということでございますが、これにつきましても、やはり同じようにやらせていただきたいと思います。
  41. 森本靖

    森本委員 これは全く私は郵政省電波監理局というものは情けないと思うのです。これはアメリカとドイツとが、もう五月の下旬には宇宙通信の衛星を打ち上げて、テレビの中継の実験を行なうという段階にあるわけでありますから、日本は地上施設ができないから参加できない、こういうことであったわけでありますが、いずれは日本としても当然それに参加をして、そうしてテレビの中継の実験を急がなければならぬ、そういう段階において、これは少なくとも私は、郵政省独自においても、今のドイツなりイギリスなりあるいはアメリカに派遣をして、その内容を詳細に調査をして、データも作って、そうして日本がやる場合には、こういうふうにやらなければならぬ、こういうところが欠陥があるということを、すでにもう調査が進んでいなければならぬはずであります。それが全然やられていないというふうなことについては、何か今度のFMの調査団については、FMの調査団というようなことで、大がかりな調査団を派遣しておるようでありますけれども、それもむろん大事であります。大事でありますけれども、こういう問題も、日本としてはFM調査以上にきわめて重要であると言っても過言でないわけであります。こういう点について、一体郵政省としてはどう考えておるのか。これはやはりイギリスなりドイツなりフランスがやっておることを十分に見て、そういう事情というものを十分に調べておいて、さて日本がやるときにはどうやるべきであるかというふうに、私はやはり研究しておかなければならぬと思う。そういう点が全然やられていないということについては、これは大師がおらぬのでまことに残念ですが、政務次官、どうですか。こういう質疑応答を聞いておって、これはわかりませんという答弁だけじゃだめですよ。全くおろそかになっておると考えるのですが……。
  42. 大高康

    大高政府委員 実は一昨日省内で全国の電波監理局長会議がありまして、その席でも私は先生のこの間の御質疑についてのお話を詳細に報告いたしまして、そして中央地方を問わず一丸となって、この人工衛星の利用、オリンピックに対して中継してこれを全世界に見せるというようなことについて、よく審議してもらいたいというようなことを実は伝達したわけでございます。おそらくこの問題につきましても、二条次長が先般NASAへ参りまして、それらの点についてはある程度まで研究してきたことと存じますが、詳細については電波監理局長からお答えいたさせたいと思います。
  43. 森本靖

    森本委員 電波監理局長会議で言われるのもけっこうでありますが、これは、電波監理局長会議の問題でなしに、中央の問題ですよ、本省の問題ですよ、はっきり言って。だから、こういう問題に対して、本省の大臣、政務次官がもっともっと積極的にやらなければならぬ。わからなかったら、電波監理局長を半日でも呼びつけて、一体これはどうなっているのだ、どういうところに欠陥があるのだ、なかったら一つ君行って調査してこい、北極回りで行けば、一週間も行けばけっこうきれいに調査ができるわけでありますから……。そういう臨機応変の措置というか、そういう点については、郵政省の内部においては全然なされていない。まことに私は残念に思うわけであります。それは今さら言ったところで仕方がないわけでありますけれども、しかし、私は今要請しておきますが、今度五月の下旬以降に行なわれるところのアメリカとヨーロッパ諸国の間におきまする衛星通信の実験段階のアメリカとの協定、協約、あるいはどういうふうな内容になっておるのか、そういう点についても、正式のルートを通じて、ちゃんとした資料を早急に一つ私はやってもらいたい。そういう点について、外交ルートを通してやっておったのではなかなかひまがかかるということになれば、場合によっては外交ルートを通してやるのと同時に、やはり私は優秀な技術者を派遣してもいいと思うのだ。二週間でも三週間でも急速派遣をして、そういう内容については詳細に調べて、郵政省がしっかりした資料、データを握っておる、こういうことが私は非常に必要だと思うんです。政務次官、これは特にあなたに要請しておきますが、そういう緊急の臨機応変の処置を郵政省としてはとれますか。あなたにやる気があるかどうか。
  44. 大高康

    大高政府委員 御趣旨に沿うてやりたいと存じます。
  45. 森本靖

    森本委員 それから、もう一つ聞いておきますが、今の西崎電波監理局長答弁では、地上通信衛星委員会の中に加入する場合に、日本とアメリカとの協定、協約というものは要らない、加入を申し込んだらいいというふうに言われましたけれども、これはおそらく、新聞の記事では、すべて何らかの形式の政府間の協定が要るではないかということが記事に載っておるわけでありますが、これは、だれだったか、それが帰ってきたら説明を受ければ一番わかるわけでありますけれども、そういう点については、ただ単に加入を申し込んだらいいというだけにはならぬのじゃないかと思いますが、どうですか。
  46. 西崎太郎

    西崎政府委員 私が聞いておりますところでは、今回向こうに派遣した専門家がNASA当局とよく話をしまして、その結果外交ルートを通じて正式な申し入れをしてくれれば加入を認めてやる、こういうふうに聞いております。
  47. 竹内俊吉

    ○竹内委員 今のことに関連してちょっと伺いたいのですが、この地上施設委員会の性格によってそれがきまってくるのだと思うのです。申し上げるまでもなく、NASAはアメリカの政府機関だ。ATTなんかとは違う。その場合に、この委員会の性格によっては、当然外交上の協約なり外交上の協定なりが必要なのが常識かと思うのです。そこで、この性格はどういうものなのですか。この委員会そのものがアメリカの政府機関なのか、それとも国際的な合議機関で、そこである計画に対する意思の決定をする機関なのか、その性質によって違ってくるわけですね。その点はどうなのですか。単なるアメリカの政府機関に日本は参加をする、こういう形のものか、それとも、衛星の全地球的な役割にかんがみて、別な一つの国際的な合議機関を作ったのがこれなのか、その点はいかがですか。わかっていましたら一つお答え願いたい。
  48. 西崎太郎

    西崎政府委員 こういう権威のある席上で間違った答弁をすると申しわけありませんので、そういった点、資料によってわかっておる範囲は提出させていただきたいと思います。
  49. 竹内俊吉

    ○竹内委員 それから、けさ新聞ですが、これは今の局長の御説明では少し行き過ぎているということのように聞きましたけれども、これによると、この委員会の正式のメンバーは英、仏、西独の三国、オブザーバーとしてイタリア、こうなっておりますが、日本の参加の場合はレギュラー・メンバーとして入るというのですか、それともいわゆるオブザーバーなんですか。郵政省は、これに参加加入をする態度を決定したという以上は、そのくらいのことはわかっているはずだと思うが、その点はどうなのですか。
  50. 西崎太郎

    西崎政府委員 私の理解しておる範囲では、オブザーバーでなくして、正規のメンバー、こういうふうに理解しております。
  51. 竹内俊吉

    ○竹内委員 正規のメンバーとして参加する可能性があるという判断をしたから、そういう決定になったのだと思うのですが、そうなれば、もう少しこの委員会の性格などを詳しくわかっていなければならぬはずだと思う。そこがちょっとおかしいと思うのですが、まあ、わからない、正確なことはあとで資料で御答弁なさるということですから、それでもやむを得ないと思いますが、先ほど森本君からも御発言があったように、通信衛星施設に関する、大げさにいえば新しい世紀の国際通信に対する日本政府の態度は、悪い言葉でいえばきわめてお粗末であったということを言わざるを得ないですね。われわれが先般来再々申し上げておるのは、もっと本腰を入れて――しかもこの新聞記事によると、この委員会に加入すれば、日本の施設は英、仏、西独の施設とともに国際的な地上局として脚光を浴びるのだ、これはあなたがこう言ったんでしょう。そして、東京オリンピックの際の衛星利用による国際放送は実現が確実となった、こう書いているのだが、この地上委員会に入ってそれだけの成果が生まれてくるとすれば、どういう段取りでそうなるのかという計画があってしかるべきだ。もしそれがその通りいきますということを今ここで局長が御説明願えるならば、一つ説明していただきたい。
  52. 西崎太郎

    西崎政府委員 先ほど申し上げましたように、その記事は先般アメリカに行きました専門家二人が記者会見をしたわけで、それに基づきましてこういう記事になったと思うのでありますが、その記事の内容自体につきましては、私から見まして、相当希望的な観測といったようなものも入っているような感じがしまして、先ほど先生が引き合いに出されました、オリンピックに間に合うことが確実となったというようなことは、その専門家もおそらくそこまでは言ってないんじゃないかと思いますが、なおそういった点につきましても、よくそのときの事情を聞いてみたい、こう思っております。
  53. 竹内俊吉

    ○竹内委員 これは委員長一つお願いしておきたいのですが、今電波監理局の次長の二条氏が日本へ帰っておるそうですから、次の機会に当委員会に出席を求めて、その間の事情を、具体的に身をもって経験した方から一ぺん聞きたいと思いますから、それを一つ取りはからっていただきたいと思います。
  54. 佐藤虎次郎

    佐藤委員長 承知いたしました。
  55. 竹内俊吉

    ○竹内委員 それから、今の件についてもう一、二点お尋ねしておきたいのは、これが東京オリンピックに間に合うか間に合わないかということは、国民的な期待からすると重大問題なんです。先ほど森本委員も申し上げたように、大臣は、東京オリンピックの実況を、衛星利用によってテレビの中継をやることを目途として、大いに希望を持っているんだとしばしば言っております。国連大使の岡崎さんも、国連の平和利用委員会で大演説をぶって、非常に期待を持たしておるのですが、それにしてはあまりに――何も言ってないと言うと言い過ぎになりますけれども、やってない。私らの常識からすれば、このままでいったのでは――六十四年ですからね、すぐですよ。日本の地上局がかりに委員会に参加して、ある協定なり了解によって自由に利用できるとしても、地上局ができること自体がすでに一年半かかるということでしょう。ATTとの了解のもとにやる国際電電の施設は一年半かかるということになると、一九六三年の後半期でなければそれはできない。それから実験を始めて、あくる年の夏のオリンピックにはたして間に合うのか。日本の施設だけでなく、今度は向こうのこともあるわけですから、全体として、この通信衛星の施設を、オリンピックという一つの大目的をとらえて、主催国日本がこれを世界に呼びかけることは何ら不思議でない。それを演説だけぶって具体的なことは何ら進めていない、国内的なこれに対する対応策もまことに微々たるものである、こういうことでは、国民の期待を裏切るもはなはだしいと思うのです。こういう結果になる公算の方が大きいと思うのです。それで、われわれは再々申し上げているんで、何もあなた方を責めているわけでも何でもなくて、これは政府全体として、考えてもらわなければならぬ。予算の関係もありましょうし、技術力を結集する方法にもよりましょうし、いろいろなことがあると思いますが、こういう点で、政務次官も来ておられますから、大臣に局長、政務次官からよくこの点を飲み込まして、閣議なり何なりで発言させて、この対策の転換をはかるようにしてもらいたいというのがわれわれの趣旨なんです。  そこで、具体的問題で二、三伺っておきたいことは、この委員会に参加した場合に、英、仏、西独の施設とともに国際的な地上局として脚光を浴びるということは、行く先々はそうなることは明瞭ですが、その場合にATTと国際電電の間に今何らの公の取りきめがなく、向こうの情報によって国際電電が自由的に、こういう施設は必要だからやるのだという先般来の答弁ですが、私は、ATTの中で、非公式であろうとも、相当了解があってやっていることだと考えているわけです。今度の地上施設委員会日本が参加することによって、ATTと国際電電との関係が自然に公のものに振りかわる可能性が非常に強い。そこで安定した計画が進められていく。あるいは国家の予算を何らかの形でこれに投入するにしても、投入しやすくなる。こういうことをけさ新聞を読んで考えて、これは非常にいいことだと思ったのです。その点はどうですか。そうなることは願わしいと思うのですが、この委員会に入ったことによって、そういう性格に変わっていくだろう、こう思うのですが、その点いかがです。これは私は重大な点だろうと思います。
  56. 西崎太郎

    西崎政府委員 私も先生がおっしゃったように考えております。
  57. 竹内俊吉

    ○竹内委員 もっと具体的に、それは地上委員会に入る――地上委員会の性格そのものもあなたはよくわからぬとおっしゃるから、そこはこの論旨を進めるためには前提が一つ欠けておりますから、きわめて抽象論になるけれども、従って、ATTと国際電電との関係はもっと公なものになるということは、よってもって国際電電の施設は国際電電だけが自主的にやるというのでなくて、日本政府の意思がそれに相当強く加わった計画に変わっていくべきであり、また変わっていくであろうと思います。そうさせようと思っている、こういうことなら、そこをはっきり言って下さい。
  58. 西崎太郎

    西崎政府委員 このアメリカ自体における宇宙通信のやり方というものが従来はっきりしていなかったために、いろいろ紆余曲折があったわけであります。御承知のように、宇宙通信といいますか、宇宙の平和利用の関係は、国の機関であるNASAが中心になってやっていくのだということが最近はっきりしたわけであります。それから、それに伴って、宇宙通信のと申しますか、衛星通信の実験その他の問題にしましても、NASAが中心になってやっていくのだということがはっきりしたわけであります。従って、そのNASAと日本政府との関係をはっきりさせて、そのベースの上で日本のアメリカとの衛星通信の実験も進めていくということになったわけであります。従来もやもやしていた基礎がこれによってはっきりしてきた。従って、そういう意味で、日本の国の考え方も強く反映していくだろう、こういうふうに思います。
  59. 竹内俊吉

    ○竹内委員 具体的に聞きたいのですが、そうなってきますと、今国際電電の茨城県の神栖に作っております地上局の施設、これは国際電電の計画によるとあと一年半かかるということになっています。どうしてそう長くかかるのかというと、予算の関係が第一の問題です。第二は、技術陣の結集力が国際電電だけではそうかかるのだ、こういう説明でありますが、それを短縮する方法はないのかというと、結局金と人員の力をそれに投入しさえすれば、それを短縮することが可能だということなんです。そこで、今のあなたのお話の通り政府はこれに参加する見通しが非常に強くなってきたとすれば、そこであなたは責任が生ずると思うのだが、オリンピックを控えて国際電電の今やろうとしているこの施設の完成をもっと短縮する必要があると認めて、それに対する何らかの対策をこれから考えて、それを実現しよう、こういう意思がおありでありますかどうか。
  60. 西崎太郎

    西崎政府委員 何とかして完成の時期を早めるということにつきましては、われわれとしても非常に積極的に希望しておるわけでありまして、できるだけそのために必要な処置をやって参りたい。政府といたしましても、これに協力していく。この問題は何といっても技術的には新しい問題をたくさん含んでおるわけであります。そのために、これの準備期間というものも、そういった長い期間が必要だということにもなるわけでありますが、要するに技術的な態勢を早く整備するということが必要でありまして、そういう面におきましても、電波研究所、それから国際電電、あるいはまたNHKとか、電電公社であるとか、こういうところの技術力を結集しまして、早くこれの技術的な受け入れ態勢を整える、こういうことが必要であると思いますので、それに対しましては、政府としてもいろいろ予算その他も従来以上にふやしていくということも必要になってくると思いますので、そういった点も十分考えておる次第であります。
  61. 竹内俊吉

    ○竹内委員 ただいまの局長の御答弁はきわめて重要だと思うのですが、技術の結集をはかって技術面からこれを大いに促進する、そうすればこれは完成の時期を短縮することが可能だと思う、それをやろうという決意を承りまして、大いに敬意を表します。ただし、予算の点については、結局政府の出資金を増すとか現物出資をふやすとかいう方法以外にないと思うのですが、そういう点で今の技術面における結集をはかると同時に、その面においてどういうお考えを持っておるか、それも大いに閣議等に大臣を通して諮って、そういう点からもこの計画をなるべく早く完成するように短縮する、こういう御意思があるかどうか。これは局長からの答弁がめんどうならば、大臣代理として政務次官から御答弁願いたい。
  62. 大高康

    大高政府委員 当局といたしましても、追加予算でも何でも必要があれば要求いたしまして、そして一日も早くその実現ができるように奔走したいと思います。
  63. 上林山榮吉

    上林委員 ちょっと関連して。  森本君、竹内君の質問を私は敬意を表して聞いておったのですが、大臣のいないせいもあるかと思いますが、どうも郵政当局の答弁は信頼すべき答弁になっていないと思うのです。私はできるだけ郵政省の肩を持ちたいのでありますけれども、今の答弁では肩の持ちようがない答弁だ、こういうように考えるのです。そこで、ただいまの御両君の質疑を通じて私なりの結論を得たのは、今のようなやり方では、幾ら郵政省が宣伝をしても、国民が期待しておったオリンピックの実況を宇宙中継によって世界によく見せるということはとうていできないのだ。当委員会の諸君も、国民もまたそうなんですが、ぜひともそうさせたいという熱意を持っている。あなた方の答弁も、熱意は持っているのだ、努力はしておるのだとおっしゃいますけれども、具体的に聞けばちっともそういうことになっておらぬ。してみれば、国民に期待を持たせるような努力をさらに続けて、実現を間に合うようにするということが一点。予算とか、技術陣とか、あるいはその他の実験の機関とか、いろいろな国際的な関係なども考慮に入れてとうてい間に合わぬというならば、これは間に合わぬと、国民に、差し迫ってからでなくて、今ごろから言われた方がいいのです。来年になって、やってみましたけれども、どうもできそうもございませんと言うよりも、今言われた方がいい。国民に不必要な期待を持たせるということは、僕はこれは政治としてはいいことじゃないと思う。期待を持たせるなら持たせるような実現の可能性のある方向に持っていかなければならぬ。今政務次官が言われた答弁の、必要があらば追加予算を組んででもこれが実現を期する、私はそれくらいの熱意はあってほしいと思いますが、はたしてそれの実現に対してどんな具体性を持っておるのか。今のようなままでは私はできないと思っておる。いつの追加予算にどれくらいの予算を政府に組ませるのか。ただこの場限りのお互いの質疑応答ということは、最初の段階においてはいいのです。今日の段階では、御両君が言われるように、もっと具体的に一つ一つ積み重ねていく努力をしなければならぬ。私は今の答弁全部が実現不可能であるという前提には立ちませんけれども、しかしどうですか、事務当局のこの方面のキャップである電監局長及び大臣の代理である郵政政務次官、ほんとうに必要とあらばとおっしゃいますが、必要のあることは十分――先ほどの御答弁、あるいは質疑者の質問の中にも、人間と予算を投入すれば、期間は短縮できて間に合うだろうと言われておる。これを調べてみてその通りであったなら、次の追加予算のときにどれくらいの予算を組むという腹を持っておられるか。きょうは御両君が非常に大事な質問をされるので、私は敬意を表しつつも、あなた方の答弁が、どうも、最初から今まで聞いておって、あまり自信がない。この点を一つはっきり承りたい。
  64. 大高康

    大高政府委員 先ほどからの委員各位の熱意には全く同感でございまして、私は、今日の電波に関するわが国の持っておる知識というものは、決して世界水準に大して劣ることはないと考えております。従いまして、物心両面をこの点に注げば必ず実現ができる、かように考えておりますので、私はその線に沿って今後も推進したいと考えております。
  65. 上林山榮吉

    上林委員 ただいまの政務次官答弁は、私は政務次官の単なる答弁ではなくて、郵政省を代表する、あるいは郵政大臣代理としての権威ある答弁だという意味で敬意を表して、これ以上きょうは質疑をやめますが、願わくは、これが単なる質疑応答に終わらないで、必ずオリンピックまでに間に合わせるという方向で、建設的な具体的な努力をもっとお進め願いたい。要望だけいたしまして、私の質問は関連だから終わります。
  66. 森本靖

    森本委員 時間もありませんので、先ほどの問題についての政府としてのしっかりした答弁を願っておきたい、こう思うわけであります。
  67. 西崎太郎

    西崎政府委員 先ほどの御要求によりまして、外務省のこの方を主管しておりますアメリカ局の北米課に連絡いたしました。その結果によりますと、四月の十六日にアメリカ大使館から外務省にこういう通知があった。その内容は、在フィリピンの二名は、これは調査員のことでありますが、相当時日も経過したので、日本に立ち寄る予定を変更し、調査結果を直接本国に持ち帰り、その結果により一本に調査員を送るか、どうかを決定することとなった、こういうことでございます。
  68. 森本靖

    森本委員 これは先ほど来政務次官答弁をせられておりますが、十六日にあった通知を、こちらから要求しなければ郵政省が知らぬというふうな政府関係官庁間の連絡の不十分さには、私はちょっと驚きますけれども、しかし、これはあとになってそういうことを言ったところで仕方がないので、今後こういう問題については、これは政務次官、あなたの所管事項でありますが、外務省並びに科学技術庁に対して、こういう問題についてはこれは九八%までは郵政省の所管になる事項でありますから、こういう問題については即座に連絡をせよ、そうしてこちらの意見も聞け、今回の場合は意見を聞く必要はありませんけれども、とにかく即座に外務省から郵政省連絡をせよということを、大開を通じて、外務大臣科学技術庁長官に対して正式に申し入れをしておく必要がある。いつもこういう問題について郵政省はつんぼさじきになっておって、実際は郵政省がやらなければならぬ担当の仕事であります。このことは一つしかと政務次官に私は言っておきたいと思います。  それから、次の委員会がおそらく来月の七日ごろになると思いますが、そのときにこの宇宙通信に関してあらゆる観点から一質問を行ないたい、こう思いますので、今月一ぱいに、今われわれが申しました資料について、すべて一つ資料を整備していただきたい。そうして、委員会の各委員にあらかじめ渡しまして、それを検討して質疑ができる、こういうふうな手順にしていただきたい。  それから、もう一つは、先ほどの米国が依頼した追跡ステーションの設置の問題について、一応今回は調査員がフィリピンから本国に引き揚げるということでありますけれども、場合によって必要があればというようなことも入っておりますので、将来またこれが問題になるかもわかりません。そういう観点から、この間アメリカの方から日本政府に対して要請があった内容を一つ資料として出していただきたい、こういう要求をしておりましたところが、あなたの方からみごと資料は出ましたけれども、これは委員会答弁したことをまとめた資料にすぎないわけであって、この間の科学技術特別委員会における質問のときには、かなり詳細な要請文というものがアメリカ政府から外務省に対して英文できておるはずであります。その英文できておる内容について、これは翻訳をして――この間科学技術特別委員会で英文のまま出して怒られたというようなことが新聞記事に載っておりましたけれども、これはその原文をそのまま日本語に翻訳をして、この委員会に資料として御提出を願いたい。それに対しても、次の委員会で質問を詳細に行ないたい。  それから、次の委員会では、先ほど竹内さんも言われましたように、アメリカに派遣をせられておった人もみんな呼んでおいてもらいたい。  これだけのことを郵政省にやっていただきたい、こう思うわけでありますが、これはどうですか。
  69. 大高康

    大高政府委員 承知しました。
  70. 佐藤虎次郎

  71. 羽田武嗣郎

    ○羽田委員 ちょっと私は私の郷里の長野県の問題についてお尋ねいたしたいと思います。  今長野県ではテレビ局の新しい申請が四つ出ているのであります。地元の資本といたしましては、長野電鉄の社長の田中勝経さんのテレビ長野、それから第一法規出版の社長の田中重弥氏の長野テレビ、それから東京の資本としましては、毎日新聞の社長の上田常隆氏の長野毎日、それから読売新聞副社長の高橋雄豺氏の、長野読売、こういう四つの新しいテレビ開設の免許申請が、信越電波監理局の局長の手を通じて、郵政大臣にまで出ているんでます。そのうち、テレビ長野については、その発起人は大体二十人くらい。うちいずれも有力な人々であります。それから賛成人は、市長とか町村長とか、あるいは商工会議所の会頭とか社長とか、あるいは大学の部長さんとかいうような、政財界、文化人というような人たち二百七十名くらいによって出されておるわけであります。そこで、今すでにNHKの一般放送と教育放送、それから地元としましてはSBCのチャンネルがあって、そのほかに新しいチャンネルはないんだ、こういうふうに私どもは聞いているのでございます。これによりますと、テレビ長野は、送信所が松本市の美ヶ原、演奏所が長野市、中継局が松本市、空中線の電力は映像一キロワット、音声が〇・二五キロワット、こういうふうに出されているのでございます。先ほども上林委員のお話もありましたが、はたしてこういう希望を持たして、県民に――信濃毎日新聞にこんなに大きく出ているのでございますから、あしたにでも許可になれば新しいテレビが見られる、こういうふうな印象が県民の中に非常に強くあるわけですが、はたしてこういう許可のできる新しいチャンネルがあるかどうか。それを、この委員会の席上で、技術の一番の大将としての西崎局長のお話をはっきりと承っておきたいと思うのです。その点を、どうしてまた四社が急にこういうふうに出してきたか、その原因等について承りたいと思います。
  72. 西崎太郎

    西崎政府委員 御承知のように、放送局というものには免許の有効期間がありまして、これは放送法によりまして三年ということになっておるわけでございます。従って、三カ年経過しますと、そこで再免許という時期を迎えるわけであります。それがちょうどこの六月一日になっておる次第であります。言いかえますと、六月一日には、全国ラジオ、テレビ通じて全部の一斉再免許が行なわれるということになるわけであります。まあその関係もありまして、現在、今御指摘になりました長野県ほか多数のところに、たくさんの新しいテレビに対する新設の願書が出ておるわけであります。今このテレビ熱というのが非常に盛んでありまして、特に地方で、民放は一局しかないというようなところにつきましては、東京並みとはいかなくても、もっとたくさんの番組を見たいという希望があるのは当然じゃないかと思いますけれども、やはりそのためには、それを可能にするチャンネルがあるかどうかということが前提になるわけであります。そういう意味で、今先生は、具体的に、長野県にそういうチャンネルが捻出できるのかどうかというお尋ねだと思いますが、この点につきましては、もちろんそういった再免許という時期を控えて、いろいろ検討はいたしておるわけでありますが、今までの検討の結果では、遺憾ながら、長野県にはチャンネルを新しく生み出すということは、まあ不可能と申しますか、そういう状況にあるわけであります。
  73. 羽田武嗣郎

    ○羽田委員 再免許の時期がちょうど六月一日にきておる。そうすると、再免許の機会に、民放のSBCに対してこれらの四社が競合して申請を――SBCを否定してやろうとしているのでありますか。ただいまのお話によると、全国各地で新しいテレビの申請が行なわれている、こういうわけですが、再免許にあたって、この古いのを否定するような場所がはたしてあるのか。同時に、SBCというような民放ですね、これを否定をするというような考え方があるのか、そこの点を一つ承りたい。
  74. 西崎太郎

    西崎政府委員 御承知のように、電波法におきましては、無線局というものに対しまして免許の有効期間を付する、すなわち、再免許制度というものが認められているわけであります。この趣旨は、結局、新しいものにもやはり希望を与えた方がいいんじゃないか、機会を与えた方がいいんじゃないかということが趣旨だと考えておるわけであります。そういった意味から言いまして、もし新しいチャンネルが並み出せれば別でありますが、新しいチャンネルが生み出せない場所においては、形の上では結局その新しい出願も含めて競願という事態になる。言いかえれば、一つのチャンネルをめぐって、既存の放送事業者、それから新しい申請者が争う、こういう格好になるわけであります。
  75. 羽田武嗣郎

    ○羽田委員 今の話だと、新しい希望を持たせる、こういうことでございますが、長男県のような場合においては、新しいチャンネルがないんだ。――美ヶ原のところで放送をする場合において、ほかのものを入れても全然映像が見えない、こういう意味で言われておるのでございますか。その点、新しいチャンネルがないんだという意味を、もう少し正確というか、その実際を一つお話をいただきたいと思います。
  76. 西崎太郎

    西崎政府委員 長野県の例だと思うのですが、御承知のように、あそこのテレビの局は、先ほど言われました美ヶ原に置局されているわけであります。ここはテレビ局としては日本でも一番標高の高い山であります。ここから電波を出すということは、そういう意味で、電波の伝播の特性から言いまして、非常に広く広がるということは、よそへも非常に影響力が大きい。それを言いかえますと、既存の局に対して非常に混信を起こしやすいということになるわけでありますので、その波を新しく割り当てるということは非常に制約が大きいわけであります。御承知のように、もうVHFのチャンネルというものは、最大限に近い状態で割り当てられておりますので、そこに新しくチャンネルを割り当てるということは、既存の局に対して何らかの混信を非常に起こしやすいわけであります。そういう意味から言いまして、今御指摘になりました長野の場合には非常にむずかしい。それで、われわれの方で今まで調べました結果では、新しく割り当てるチャンネルはない。要するに、既存の局に対する混信を防止するためには、新しく割り当てるチャンネルがない、こういう意味であります。
  77. 羽田武嗣郎

    ○羽田委員 混信を起こすために新しいチャンネルがないということでございますと、要するに、SBCとの再免許で競合するということだけしかSBCを否定するか、この四つのうちの一つを認めるか、それだけしか、実際は考えられない、こういうことになる。まあSBCが非常に非公共的な放送をするとか、そういうような意味から否定するなら否定する、こういうことになると思うのでございますが、長野のような場合は、非常に美ヶ原というような標高の高いところで、全然新しいチャンネルが持てないということでありますならば、この四つの出願しておる諸君に対して、しかも二百何十人というような人が、県知事を初めいずれも賛成人になっておるというようなことでございますので、これはやはりはっきりと、そういうチャンネルがないのだということを、これは郵政省当局として明瞭になさる必要があるんじゃないか。さもないと、いたずらにただ変に県民に、新しい放送局ができるというような惑いを生じさせまして、非常に私は混乱をさせるということになるのじゃないか。ですから、一日も早く、SBCとの競願、再免許という問題は別として、あとは新しいチャンネルはないのだ、こういうことを明らかにして、地方民を迷わせないようにするということが私は必要じゃないかと思うのです。この点について御意見を承りたいと思います。
  78. 西崎太郎

    西崎政府委員 その問題につきましては、先ほど申し上げましたように、全国的な問題もあるわけでありまして、全国的に今われわれの方では検討いたしておるわけであります。今の御趣旨の線に沿いまして、できるだけ早い機会に、いわゆるチャンネル・プランの修正といいますか、そういう過程において、そういう点をはっきりさせたい、こう考えております。
  79. 羽田武嗣郎

    ○羽田委員 それでは、大体一応私の質問は以上でもって終わるのでございますが、一日も早く、出願している申請者に対して、新しいチャンネルはないのだということを知らせて、そうしていたずらに混乱を県民に起こさせたり、あるいはまた変に希望を持たせたりしないようにしていただきたいということを申しまして、私の質問を終わります。
  80. 森本靖

    森本委員 ちょっと……。これは羽田さんにも聞いておいてもらった方がいいと思うんですが、電監局長の方の答弁は、私はやはりこういう場合には親切な答弁を、すべきだと思うんです。当委員会においては、この間、放送局等については、なるべくなら複数のものを許可するようにすべきであるということを、当委員会の意思として明らかにしておるわけであります。今、長野の問題についても、確かにVHFの場合は、あなたがおっしゃたように波はありません。しかし、VHFのテレビ局を開設するということになれば、これはまた別個の問題になってくるわけであります。これは全国的な問題になってくるわけでありますから、現在のVの波では、おそらく長野につきましては、十二チャンネルの間においてはないということは言えるといたしましても、かりに今全国で二、三カ所でやっておりますところのUの波において許可をするとなれば、これはできないことはないわけです。そういう問題については、まだ郵政省としても、全国的な規模におけるそういう問題についての所在を明らかにしてないわけであります。かりにこの人の申請が――私は内容を知りませんから、どういう申請内容になっているか知りませんけれども、かりにこれがVの波で一つの申請をしておる、Vではだめだ、それでは一つUで許可をしてもらいたいということになってくると、今羽田さんに言ったような回答では、申請者においてはなかなか納得をしない、こういうことになるわけでありますから、やはりこういう問題については、そういうふうな内容に至るまで明らかにしておいて、その上においてお互いが論争するということなら論争していいけれども、今言ったように、今の局長の答弁で、こんなことは全然ないからだめじゃないかということで帰ってやると、それじゃ向こうの方で、おれの方はVでなければUで許可してもらってもいいのだ、こういうことになると、全く意見が違ったような形になる。私は、そういう点ではもう少し親切な答弁をしておくべきである、こう考えるわけであります。やはりこれは羽田さんにとっては、おそらく選挙区の問題であろうと思うから、そういうことについての言葉の行き違いが出てくると、これはやはり問題こなるのじゃないか。だから、その辺のことは、やはり一応こういうふうな質問があるとなるならば、私はもう少し親切な答弁をしてしかるべきじゃないか、こう思うわけです。
  81. 西崎太郎

    西崎政府委員 ただいま不親切な答弁をいたして申しわけありませんでしたが、今森本先生がおっしゃいましたように、また私が先ほど申し上げましたように、現在使っておる十二のVのチャンネルでは、特に長野県のようなところは、増波する、チャンネルをふやすということが、もう事実上不可能である、こういうふうに考えておるわけでありますが、ただ将来の問題としまして、いわゆるUのチャンネルというのがあるわけでございまして、これにつきましては、実は今、いわゆる難視地域、東京の近くで言いますと、たとえば日立であるとか、ああいって現在Vの電波も見えないといったところを救済するために、さしあたりこのUのチャンネルを使って中継する方向にいこうということで実験を進めておるわけでありまして、近いうちにそういった中継用のチャンネル・ブランを一作りたい、こう考えておるわけであります。ただ、そのほかにもまだUのチャンネルは技術的には使えるわけでありまして、こういったものを将来どういうふうに使うかという点は、これから慎重に検討して参りたいと思いますが、まだそういう可態性というものが――そういうチャンネルを使って現在地方においてテレビ媒体が不足しておるという点を救済していく方法は、全然Vがないからといって、将来も閉ざされておるというふうには言えないのであります。将来こういう新しい電波の開発によって、そういう希望がやがてはいれられるときもあるのじゃないか、こう考えております。さしあたってはとにかく非常に困難である、こういうことであります。
  82. 羽田武嗣郎

    ○羽田委員 ただいまの森本委員のお話で、いわゆるのUチャンネルというものが将来は開発されるかもしれない、そういう場合においては長野においてははたしてUというものが活用ができるのかどうか、こういう点をさらに問いただしておきたい。
  83. 西崎太郎

    西崎政府委員 先ほど申し上げましたように、技術的にはこれは可能であります。ただ、現在の建前といたしましては、同じ地区にVの波とUの波を割り当てるということになりますと、いろいろ受信者にも受像機の面で不便をかけるわけでありまして、現在のところはUとVとを同じ地区には混在させないという建前で、きておるわけでありますが、またこの問題につきましては将来なお十分再検討の余地はあると思います。
  84. 羽田武嗣郎

    ○羽田委員 そうすると、今のところはUとVを一緒の地区にはできない、こういう場合ですと、長野の場合は結論的にはどういうことになるのですか。
  85. 西崎太郎

    西崎政府委員 そういう原則がありますので、さしあたっては困難だと思います。
  86. 佐藤虎次郎

    佐藤委員長 この際政府委員に御注意申し上げておきます。次回の委員会には、宇宙衛星問題について委員各位から詳細に御質問したいそうでありますから、大臣初め技術者を全部そろえて明確なる答弁が願えるように、今から手配をしておいていただきたいと思います。  本日はこの程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時十八分散会      ――――◇―――――