○
堀委員 輸出入問題はこの間予算委員会でもやりましたが、時間が不十分なので——本日は
輸銀の問題ですから、あまり多くを触れたくないのですが、今
昭和三十七
年度の
輸出見通しの中で一番問題になるのは、やはり私は東南アジアの
部分が一番不安定な要素ではなかろうかと思います。北米については現在の信用状なりいろいろな
動きを見れば一七・幾らという伸びは、これは案外期待できるかもしれないし、対欧州については一回昨年落ち込みましたから、それが前
年度程度に回復することは可能ではないかと思うのです。問題はやはり東南アジア、中南米というようなところは、これはやはり今アメリカの景気のタイム・ラグとの問題をどう見るかという問題もありますが、同時にここはコモン・マーケットが強い力で進出をしてくる段階に当面しておりますし、アメリカといえども、やはりこれはアメリカの市場として考えてくるということになってくるならば、この
部分における競争力のいかんということが、私はやはり来
年度の
輸出見通しの中の大きな変更を起こさしめる要素になるのではないかと思う。そうなってくると、やはり
輸銀の
金利等の問題は、どうしてもこの際に期間の問題を含めてやはり
相当再検討を迫られておる段階である。もちろん今より下げることはガットとの
関係もありますから適当であるとは思いませんけれども、やはりそういう面から考えるならば、
輸銀というものが当面
輸出ドライブをやっていくために果たす役割としては、やはりできるだけ一対二という比率の上で問題が
処理されていかないと、これは全体の問題の中で非常に困難な問題になるのではないか、そういう感じがいたします。
そこで今の質疑を通じて、実際には三倍を変えるということではなくて、短期的にそういう
部分をこえることもあり得るという処置だということでありますから了承をいたしますが、二倍から三倍にということは印象としてはやはりややゆるきに過ぎる、もちろんそれを二・五倍にしたがいいかとか、そういうことを言うわけではありませんが、
現実にはその
限度のところが微妙なところになっておりますからやむを得ませんが、やはり問題の
処理の仕方としては、今の
輸銀に対する問題というのは長期的なものの考え方でやはり
一つ十分考えてい
ただかなければならないのではないか、さように思います。
ただもう
一つ私はここで付言をしておきたいと思うのですけれども、やはりいろいろな日本の企業のあり方が
輸出等の場合においてやや過当競争等が行なわれておる事実があるのではないか、その過当競争のあおりというものが、たとい
輸銀がいろいろ
融資をしてみても、いま
一つ、そういうことのために必ずしも有利に動いていない
部分もあるのではないか。私はこういう感じがしてなりません。ですから、そういう点を含めて、これは大蔵省の問題ではなくて通産省の問題になるかと思いますが、
輸出というものがノーマルなベースで問題が
処理をされ、それが長期的な展望の中で行なわれるということになるべきではないか、そういう感じがいたします。今後のあれの中で本
年度のものについては、今の質疑の経過の中ではおおむね事情がわかりましたから、そういう点を体して
一つ今後とも
輸出金融に対して積極的な努力を払ってもらいたいということを要望いたしまして、私の
質問を終わります。