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1962-06-01 第40回国会 衆議院 石炭対策特別委員会 第26号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十七年六月一日(金曜日)    午前十時四十八分開議  出席委員    委員長 有田 喜一君    理事 岡本  茂君 理事 神田  博君    理事 齋藤 憲三君 理事 始関 伊平君    理事 岡田 利春君 理事 多賀谷真稔君    理事 中村 重光君       倉成  正君    藏内 修治君       白浜 仁吉君    舘林三喜男君       中村 幸八君    井手 以誠君       田中 武夫君    滝井 義高君       松井 政吉君    渡辺 惣蔵君       伊藤卯四郎君  委員外出席者         通商産業事務官         (石炭局長)  今井  博君     ————————————— 五月七日  一、石炭対策に関する件 の閉会中審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  石炭対策に関する件(石炭鉱業調査団構成  等)      ————◇—————
  2. 有田喜一

    有田委員長 これより会議を開きます。  石炭対策に関する件について調査を進めます。  この際、石炭鉱業調査団構成及び調査日程等について、政府説明を聴取することといたします。今井石炭局長
  3. 今井博

    今井説明員 お手元に、調査団関係日程調査団の編成の資料をお配りしてございます。  最初に、この石炭鉱業調査団の団長は有沢広巳先生にお願いいたしまして、調査員といたしまして、ここに書いてございます六人の方にお願いをいたしております。それから調査団随員といたしまして、大蔵、通産、労働省の、大体課長級でございますが、二名ずつ随員としてこれに加わることになっております。最初局長がこれに随員として参るという予定になっておりましたが、いろいろ相談しました結果、直接担当者の方がいいのじゃないかということで、各省の二名ということ。それから、これに石炭局長労働省職安局長、これは随員という格好じゃございませんが、調査団には参加して回ることにいたしております。  それから、そのほかに専門調査員といたしまして、東大の伊木先生、それから早稲田の萩原先生、法政大学の舟橋先生をお願いすることにいたしました。これは、やはり山を相当詳細に見ていただく関係もございまして、技術関係の方が二名、それから舟橋先生労働関係ということで、専門調査員を三名お願いいたすことにいたしました。  それから今日までどの程度にやったかと申しますと、現在までに四回打ち合わせを行ないまして、さらにもう二回打ち合わせをして現地調査に臨むつもりでございます。  現地調査日程につきましては、そこにお配りいたしてございますが、第一回は、最初のページでございますが、最初九州へ参ります。六月の七日に出発いたしまして、六月の十日までを第一回調査という予定にいたしております。こまかい点は省略いたしますが、本団と技術班というふうに分けまして、詳細に調べる必要があるところは技術班が特別に別途調べるということで、第一回は九州を、筑豊地区中心調査をいたす予定でございます。  それから第二回は、六月の二十七日から七月の一日まで、同じく九州を、佐賀県、長崎県を中心調査に参りまして、帰りに宇部地区に寄りまして調査を行なう、こういう予定にいたしておるわけであります。  それから第三回は北海道でございまして、七月の十日から七月の十五日まで、北海道は一応こういう予定各地を回ることにいたしておるわけであります。  そのほかに常磐地区、これはこの表には載っておりませんが、常磐地区は、七月の二十七日、二十八日、この二日の予定調査する、こういう予定にいたしております。  調査日程は、常磐を入れて四回調査をするという予定でおりますが、東京へ帰って参りまして論議の末、さらに調査を必要とするという場合には、これとは別にまだ調査をいたすことがあるかもしれません。従って、さらに五日程度の予定現地調査を行なえるように、予算その他の準備はすでにいたしておりますが、その点はこれからの問題でございますので、まだ決定いたしておりません。  それでは、ただいまのところでは、七月一ぱい現地調査がかかりますが、この間に、さらに一週二回くらい、東京打ち合わせをやる予定でございまして、これのいろんな結論は、おそらく八月一ぱいかかるのじゃないか、こういうふうに考えております。調査団先生方は非常にお忙しい方ばかりでございますが、ただいまのところ、おおむね一週間二回ないし三回会合していただきまして進めておりますので、七月一ぱいにはいろんな基礎的なあるいは政策的な調査は一応済みまして、八月に入ってから、いろいろ政策的な論議をかわす、こういう予定になる、こう考えておるわけであります。非常に簡単でございますが、調査団関係の御報告を終わります。     —————————————
  4. 有田喜一

    有田委員長 ただいまの説明に対して御質疑があれば、この際これを許します。舘林三喜男君。
  5. 舘林三喜男

    舘林委員 調査項目とか対象につきましては、何かきまったことありますか。
  6. 今井博

    今井説明員 調査項目につきましては、当初の出発は主として雇用関係中心でございましたけれども、雇用関係から入りますと、結局やはり合理化全般の問題にどうしても入らざるを得ないということになりまして、現地調査いたします場合は、その山の合理化中心とした各般の事項にわたっていろいろお聞きする、こういうことになるかと思います。それから、そのほかに産炭地実情とか石炭鉱業のたとえば鉱害の実情とか、そういったものまでは当然にこの調査対象になりますし、それからこの表に出ていますように、訓練所とかあるいは職業安定所とか、そういったものまでも調査をいたす。それから若松とかあるいは北海道室蘭等では、流通関係中心にした調査をする。結局石炭鉱業の安定に必要な全般事項について一応モデル・マインを選び、あるいは、最も問題になるような場所につきまして技術関係調査相当詳しくやるということで、特に調査事項としては列挙いたしておりませんが、大体全般にわたる、こういうふうにお考え願ってけっこうかと思います。
  7. 舘林三喜男

    舘林委員 石炭産業合理化のためには、今お話しのような点はどうしても調査していただかなくちゃいけない内容だと思いますが、限られた時間でございますので、今お話しのような点も詳細調査することはなかなか困難じゃないかという気がいたしますので、さらにつけ加えて希望するのはどうかと思いますけれども、私の希望といたしましては、産炭地というよりも、ことに廃山になったような、人口一万、二万の土地では、全くしゅんとして声なしで、あるのは犯罪だけだというのが実に多いわけであります。そういうような産炭地あるいはまた非常に不振な炭鉱地中小企業をどうするかということについて、やはり当然調査対象とすべきだと思いますが、この調査員の中には中小企業関係の方は何もありませんし、あるいは国民金融公庫等の方も入っていないのですが、この点については何かお考えなさっておいでになるのですか。
  8. 今井博

    今井説明員 今回の調査団にはそういうお方を特別に御参加願う予定にはいたしておりませんが、調査団と今打ち合わせております際の調査団の御希望としまして、閉山に伴う地域経済に与える影響というものについては、相当徹底した事前調査をわれわれの方に要求されておりますので、地域経済に対する影響調査ということで、われわれの方は今自治省と連絡して一応準備いたしております。  それから現地に参りました際は、全部回れません関係もございまして、博多とかあるいは札幌等関係者にできるだけお集まり願って、その間の事請を詳しくお聞きする、こういう予定にいたしておりますので、その際に相当突っ込んだ調査もできるのじゃないか、こう考えております。
  9. 舘林三喜男

    舘林委員 中小企業についてはここには対象になっておらないようでありますけれども、ぜひ一つ関心を持って真剣にやっていただきたいのです。  それから第二の問題としては、とにかく廃山地あたり町村財政は全く行き詰まっておりまして、生活保護法の費用だけを出すという格好の惨たんたる財政状態なんです。全国の産炭地関係町村長が資金繰りについて政府に陳情していることは、すでに御承知通りであります。やはりこれだけの大事な石炭調査団の幹部の方々でございますから、こういう人も現地に行って、直接に町村長との座談会を開いて意見を聞くということも、ぜひ一つお考えいただきたいと思いますから、できましたら、私は当然自治省の人もこの中には随員として加えるべきだと思いますが、この点を一つ御配慮願いたいと思います。
  10. 今井博

    今井説明員 現在自治省へは、そういうふうにわれわれの方も要望いたしております。少なくとも課長級の人に調査団に入っていただく、こういうふうに要望いたしております。それから、各地に参りましたときは、県庁とか市役所にはそれぞれ参ることになっております。その際にも、またいろいろ御連絡願えればと思っております。それから、本日はお昼に調査団方々懇談会がございますので、その節も一つそういうことも御要望願えれば非常にけっこうかと思います。
  11. 井手以誠

    井手委員 日程について希望がありますが、なお詳細は個別にお願いしたいと思っております。  ただこの際、調査で特にお願いしたいのは、九州に限らず、北海道もですが、租鉱権炭鉱を加えていただきたい。第二会社であるとか、租鉱権炭鉱労働条件というものがきわめて劣悪であることは、御承知通りでございます。合理化問題ではこれは大きな柱になるわけでございます。今ちょっと見ますと、その点はあまりないようでございますから、もちろん合同会議には出席ということもあり得るでしょうけれども、やはり無理してでも各地区に一カ所ぐらいずつは入れていただいて実情を調べ、また聞いていただく、こういうふうにお願いしたいと思うのです。  それから、できるならば、十分懇談の時間も必要ですけれども、待っておる炭鉱には、五分程度でけっこうですから、若干の回り道でも予定を加えていただきたい。それを希望いたしておきたいと思います。それについて局長の御意見を承っておきます。
  12. 今井博

    今井説明員 最初租鉱権炭鉱、第二会社関係につきましては、第二会社一つのティピカルな例としまして筑豊の潜竜に参りまして、第二会社関係中心にした調査をいたす予定にいたしております。租鉱権炭鉱はこれに入っておるかどうか、ちょっと今はっきりいたしませんので、その点はもう一度調べてみまして、そういう炭鉱がうまく見つかりますれば、時間的にうまくそういう点で調査できるようでしたら、一つ考えてみたいと思いますが、ただ何分、この調査団先生方も非常に忙しいお方ばかりでございまして、これだけの日程を作り上げるのに、実は相当苦労をいたしておりまして、今先生が御要望されたように、待っておる炭鉱にできるだけ顔を出すということは、日程のなにとしてうまくできるかどうかということについては、現在のところ、ちょっとはっきりと御返答申し上げるわけにはいきませんが、この調査団現地視察の際に、そういう時間的余裕ができますれば、そういう御要望の線に沿って、できるだけ立ち寄るということは考えてみたいと思っております。
  13. 渡辺惣蔵

    渡辺(惣)委員 今のに関連しての発言ですが、今の局長さんのお話で、北海道日程を見ておりますと、やはり井手君のお話と同じ問題が出て参ります。調査団対象になっております地域企業を見ますと、太平洋炭礦、三井、三菱、雄別中小一つずつ、北炭が二カ所ということになっております。それで一つは、できれば北炭の中には大きな第二会社が三つもできておりますので、そういうのを北炭の本来のものと北炭が第二会社に移したものとの対照を調査、検討していただけたらと思うのと、もう一つは、第三日の日程はほとんど空知炭田で、北較的地理的に至近距離なので、この地域租鉱炭鉱の多い地帯ですから、特に交通の路線の中に幾らでも租鉱炭鉱があるのですから、その点は局長の方でもう一ぺん御配慮願いたいと思います。
  14. 今井博

    今井説明員 ただいまの第二会社関係は、今度は東京でも相当調べておりまして、現地で特にそういう現在の第二会社実情等につきましてさらに調べることが必要だというふうに判断をいたしますれば、これは参る必要があるかと思いますが、ただいまのところは、第二会社の実態につきましては東京でいろいろ調査が進んでおりますので、北海道では特に問題になっております茂尻とか空知とか、こういうものを中心にやった方がいいのじゃないかということで、一応こういう案になっておりますが、なお北海道日程はだいぶ先のことでありますので、あるいは多少これが変更になるかもしれません。  それから租鉱権炭鉱については、これはうまく日程の都合で簡単に寄れるところがございましたら、これは一つ検討してみたいと思いますが、できますれば、この調査団日程相当詰まっておりますので、最初札幌で集合いたしました際に、できるだけそういう実情の御説明を願うことに、これは機会を相当設けてございますので、そういうことにするか、あるいはこれは特に技術関係一つの班を別個にまた編成いたしておりますので、さらにこの調査団予定以外に、現地に残っていただいて調査をするという方法も考えてございますので、本団がそこに参るということはなかなかむずかしいとは思いますが、別途そういう技術班関係でさらに調査を願うという方法でも、一つこの際必要があれば私はやって参りたい、こう思いますが、これは何分調査団の方と三回にわたって打ち合わせをしまして一応きめた予定でございますので、さらにもう少しお時間を拝借いたしまして研究をさせていただいて、できるだけ御要望に沿いたい、こういうふうに思う次第であります。
  15. 有田喜一

    有田委員長 本日十一時三十分より海運倶楽部において石炭鉱業調査団との懇談会がございますので、各位の御出席をお願いいたします。  次会は七月十日火曜日午前十時三十分より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時十四分散会