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佐々木(秀)
委員 ぜひそうして、できるだけ多くの人の
意見が十分に役所に入って、しかもやっていることが各地ばらばらでないように、できるだけ統一されたような形に持っていくことが妥当でないか、私はこういうふうに
考えるのであります。この
交付金の内容等についていろいろ承りたいのですが、これはどうせあとで省令できまるのでございましょうから、今まで申し上げた私の点、十分お
考えおきを願って、百パーセントみんな納得するというわけには参りますまいが、できるだけ不満のないような形をとっていただきたい、こう思うのであります。同時に日自振やその他の幹部たちにも、役所の方から十分言っていただきたいと思います。ほとんど
競輪による収益で事業をしているにかかわらず、あの人たちの名刺や何かを見ると、
競輪ということは
一つも書いてないのです。
競輪をやっていることは世の中に隠しておこう、隠しておこうというので、歴代の会長の名刺を見ても、
自転車振興会、
自転車の産業の方にタッチしているように世間的に現わしているのですね。私は、
法律できめてやる以上は、なぜ
競輪の責任者だというような責任感を持たないかということをよく言うのでありますが、これからはこういうふうな
改正を行なって、しかも新団体を作らせ、あるいはまた日自振の仕事もはっきりとさせた以上は、その人方に対して、十分
競輪の運営に対して責任を感ずるような指導をやってもらわなければいけないと思います。
そこでもう
一つ、今度は配分の
関係でございますが、体育というものを今度入れました。体育というものが入りますと、当然目先に出ているのはオリンピックなんですね。オリンピックに対しての対策を講ずることは、いわゆる体育に対して
効果的に使う金の使途を
考えなくちゃならないのですが、御
承知の
通り、日本でオリンピックをやっても、現在のような状態ですと、せっかくオリンピックは東京でやったが、日章旗は一本も上がらなかったというような結果になりますれば、国民のいわゆる日本人であるという
考え方は非常に萎縮してくると思うのです。
〔
委員長退席、中村(幸)
委員長代理着席〕
私は、
スポーツですから、どんなことがあっても勝てばいいんだというようなやぼなことは申しません。しかし、努力を払って練習をやって、せっかく体育という部面ができた以上は、その
効果を上げるようにしなきゃいかぬ、こう思うのです。先般私が大阪に参りまして、水泳の高石勝男さんにお会いいたしまし七、日本では水泳とか体操とか、あるいは柔道とかレスリングとか、こういうような種目でなければ、日章旗は上がらぬと思う、
一つ来たるべきオリンピックに対する水泳の、あと二年半のあなたの見通しを立ててもらいたい、お聞かせ願いたい、こういうことを
質問いたしました。ところが高石さんのおっしゃるのは、現状のままでは一本も上がる確信はございません。こう言うのですね。どうしてだと言ったところが、今世界の中に伍してどうやらこうやら戦えるのは、二百メートルの山中君くらいだ。豪州は最近ちょっと落ちているが、アメリカが非常に強くなっているので、われわれとしては確信がないと言われる。そのままでオリンピックに臨むのかと
質問したところが、いやそうじゃない、今中学生の中から
全国で二百五十名、優秀な
選手を一応見つけているんだ。しかし、この人たちがほんとうに日章旗を上げるというところまで指導していくには、日常の生活から、食糧から、寝起きまで
考えてやらなきゃいけないんだ、やはり十分な合宿をさせなければ、十分な
効果が上がらない、ことに日本人は握り飯を食って練習しているようでは、体力的に劣ってだめだ、そういう食糧の部面まで見るということになると、一年間に六千万円の費用が要ると言うのですね。もしそれが体協なりオリンピック
委員なりによって認めてもらえるならば、われわれは相当の確信を持っているということの話を承ったのであります。たまたまそういうことを承りますと、私自体もそうかなと思うのでありますが、やはり徹底的な練習をさせなければ
効果は上がらない。レスリングにいたしましても、私は北海道のレスリングの会長をしているのですが、御
承知の
通り、今までオリンピックで日章旗を上げたのは、山形の笹原とかあるいは桂本とか池田とか浅井とか石井という、笹原を除いては、全部あれは北海道の増毛というところの出身なんです。
一つの町なんです。そこは非常に熱心でして、食べものまで注意して練習さしている。そういうことになると、
選手強化費用というものが相当な金額に上るわけなんです。これは
政府でやる仕事じゃない、どこまでも民間の団体のオリンピックなんですから。しかし、
東京オリンピックとはいいながら、これは日本オリンピックだと思うのです。従来も開催地の名前をただとるだけで、ローマ・オリンピックはやはりイタリア全体のオリンピック、あるいはベルリン・オリンピックはドイツ全体のオリンピックで、
東京オリンピックといいましても、これは日本全体のオリンピックです。こういう点からいたしまして、
選手強化費というものは、なかなか出ないのです。
政府で見るというわけにはいかない。通路を作るとか
施設をやるとかという点については、いろいろな方面の予算は取れますが、
選手強化ということの予算は、やはり何かの形で見てやらなければならないのであります。そうすると、この金というものは、
競輪で幸い体育ということをうたった以上は、このオリンピックに対して
効果あらしめる資金を出してやるということが、体育に対する私は情熱だと思う。私の
考えるのは、体育の部面から何%かオリンピックにやるのも、これはけっこうですよ。しかし、一年に三回なりあるいは五回なり、まあ日本
全国でやれとはいわないけれ
ども、東京とかあるいは大阪とか川崎とか、大きな
競輪場あたりが、オリンピックのために特殊
競輪をやることによって得た収入、これをオリンピックの
選手強化の一部に充てるとかする。そうすることによって
選手強化費用も出て参りましょうし、また
競輪それ自体が、オリンピックに協力しているのだというPRもできましょうし、こういうことをお
考えになっていられるかどうか。それともオリンピックに対して、私の
考えの以外に、こういう
方法を
考えているのだという案がありましたら、ぜひお聞かせ願いたいと思うのです。