○川上
委員 それがちっとも当てにならぬ。うまいことばかり言うておる。現在、イギリスのS・ザッカーマンという人が発表しておる。どういう発表をしておりますか。これはイギリスの国防省科学顧問です。これはこう言うておる。
アメリカの将官たちは、その同僚であるNATO国際軍
幹部将官とも戦略兵器については何も言わない、諸要因のあれこれについては論議することを
アメリカは禁止している、こう言っている。これだけならまだいい。このあとに言うておる。
日本の総理や自衛隊
幹部がこの点について何一つ知らされていないことは今さら言うだけやぼだと書いてある。言うはずがない。これは銘記しておきなさい。
アメリカが言いませんから水爆を持ってきておらぬのです、というようなものではありません。水爆搭載機です。持っておるのです。そうして、いざという場合には直ちに出動しなければならぬ。これが
日本に来ておるんですから。これは外務大臣に私は言うておきますが、
アメリカが言いますから持っておらぬのでございますというようなことを国民にぬけぬけと言わぬ方がよろしい。これは危険です。しかも、調べもしないで、合同
委員会に聞くというとまれに来ておるということだと言う。板付、横田を調べて
ごらんなさい、何べん来ておるか。まれにといえば一年に一つか二つのことです。端から来ておるじゃないですか。こういうことをはっきりさせないで、
政府がこのB52についていろいろな答弁をなさるということは、
日本のほんとうの危険ということについてお
考えになっておるのかどうか。原子戦争の危険、ことに、
日本がその渦の中に入る危険、新安保
条約のもとにおける
日本の危険、民間空港さえも野放しに軍事基地に使われておる
日本の危険、伊丹飛行場を三千メートルふやして、ここにやはりジェット機、爆撃機が着けるようにするこの危険、しかもそこには
日本人の入れぬような
アメリカの修理センターがちゃんとある、こういう危険、それでICAOの
協定もやろうとしておる。これは民間
協定ではないです。これは軍事基地になるのです。われわれはこれを心配しておる。この点については、国会で適当に答弁するというのがよいというのではなくて、国民にほんとうに明らかにする義務が外務大臣にはあると思う。外務当局にはあると思う。危険があるならあると言ったらいいじゃないですか、あるのだから。いかにも危険がなさそうにして、ごまかしておくという態度は、きわめてよろしくないと思う。外務大臣はこの点についてどうお
考えになりますか。私は、これを特に取り立てて何かを一つ言おうとしておるのじゃありません。
日本の国民は、今でも、太平洋の核実験これ自体についてさえあれだけ騒いでおるのです。板付を
ごらんなさい。三万人、四万人という
人々が大集会をして立ち上がっておるじゃないですか。なぜこういうことになりおるのです。B52じゃないですか。水爆搭載機が来るという問題じゃないですか。福岡県を
ごらんなさい、どんなことになりおる。これをほんとうに
考えなければ、外交というものでもないし、内政というものでもない。この
責任は外務当局にある、特に外務大臣にある、こう思います。大臣の
考え方を聞いておきたいと思う。