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1961-12-08 第39回国会 参議院 農林水産委員会 閉会後第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十六年十二月八日(金曜日)    午前十時四十八分開会     —————————————   委員異動 十一月二十二日委員江田三郎辞任に つき、その補欠として戸叶武君を議長 において指名した。 十一月二十九日委員亀田得治辞任に つき、その補欠として江田三郎君を議 長において指名した。 十二月七日委員江田三郎君及び近藤信 一君辞任につき、その補欠として亀田 得治君及び阿部竹松君を議長において 指名した。 本日委員安田敏雄辞任につき、その 補欠として松本治一郎君を議長におい て指名した。     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     仲原 善一君    理 事            石谷 憲男君            櫻井 志郎君            安田 敏雄君            東   隆君    委 員            植垣弥一郎君            岡村文四郎君            重政 庸徳君            田中 啓一君            高橋  衛君            藤野 繁雄君            大河原一次君            阿部 竹松君            清澤 俊英君            棚橋 小虎君   事務局側    常任委員会専門    員       安楽城敏男君   説明員    農林政務次官  中野 文門君    農林大臣官房文    書課長     小林 誠一君    農林省農林経済    局長      坂村 吉正君    食糧庁総務部長 藤波 良雄君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○農林水産政策に関する調査  (農林畜水産関係物資国鉄貨物運  賃に関する件)  (第三十九回国会農林水産関係成立  法案実施状況等に関する件)     —————————————
  2. 仲原善一

    委員長仲原善一君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  まず、委員異動について報告いたします。  去る十一月二十二日江田三郎君が辞任、その補欠として戸叶武君が、同月二十九日亀田得治君が辞任、その補欠として江田三郎君がそれぞれ選任されました。  また、十二月七日江田三郎君及び近藤信一君が辞任、その補欠として亀田得治君及び阿部竹松君が選任されました。     —————————————
  3. 仲原善一

    委員長仲原善一君) 農林畜産物関係物資国鉄貨物運賃に関する件を議題といたします。  まず、本件について質疑の要求があります。これを許します。藤野委員
  4. 藤野繁雄

    藤野繁雄君 農林畜水産物関係国鉄貨物運賃公共政策割引については、毎々の国会で審議しておるのでありますが、そのたび、ことに短期間を限って公共政策割引期間を延長するだけで、またこの割引は一応十二月末で打ち切ることになっているのでありますが、こういうふうなことでは、農業基本法が成立した趣旨から考えてみましてでも、これはどうしたっても臨時的の政策でなくて、恒久的の制度に変えなくちゃいけないと思っているのでありますが、その後の成り行きの状況、また、二月末になったらば、政府はどういうふうな対策をとろうというお考えであるか、一応お伺いしたいと思うのであります。
  5. 坂村吉正

    説明員坂村吉正君) 農林水産物等公共政策割引の問題でございまするが、この問題は御承知のように毎回今まで暫定的に引き延ばし引き延ばししているようなことでやって参りましたわけでございまして、先般の運賃改正の際に、一応大幅に本年の十二月末までということで延ばしてきておるわけでございます。そのたびごとに御承知のとおりいろいろ恒久的な制度にしたらどうかというような御意見も非常にあるのでございまして、これらにつきましても、政府部内におきましても企画庁を中心にいたしまして、いろいろ検討して参っておるのでございまするが、なかなか簡単に結論を出すというようなわけにも参りませんで、公共政策割引をやっております中の品目につきましても、いろいろ事情も変わりまして問題もあるわけでございますけれども、率直に申し上げまして、このまた品目をいじりますると、またこれが非常に何といいますか、うるさい問題にもなって参るというようなそういう実態もございまして、なかなか簡単にいじれない。ほんとうに率直に考えればもっと品目等につきましても再検討を加えまして、これを恒久制度にしたほうがいいんじゃないかという感じもするのでございまするけれども、なかなかそこがうまく運ばないような状況になっておるのでございまして、十分ひとつ今後とも検討を進めて参りたいと思っておるわけでございます。  さしあたりの問題といたしまして、十二月一日の期限になっておりますのを、どういう工合に扱いますか、これらの問題につきましては、まだ政府部内でも検討中でございまして、意見の統一もできておらないような状況でございまするので、一応現在の事情を御報告申し上げます。
  6. 藤野繁雄

    藤野繁雄君 十二月末までになっておるのが、政府の方針がまだきまっていないということでありますが、これはどんなことがあってでも、期限を延長するか、恒久化するかの二つの方法をとらなくちゃならないのでありますから、政府においてもその覚悟を持って、私などもかねがね希望しているように恒久化に向かって進み、それができないというようなことだったらば、期限を延長するということで最善の努力を払っていって、その結果はさらに御報告をお願いしたいと思うのであります。
  7. 坂村吉正

    説明員坂村吉正君) 御趣旨に沿いまして十分研究をいたしたいと思います。
  8. 重政庸徳

    重政庸徳君 もう十二月末でこのたびの話し合いはどうなっとるですか。まだこれから口火を切るところかね。
  9. 坂村吉正

    説明員坂村吉正君) 率直に申し上げましてまだ話し合い、一度もいたしておりません。
  10. 重政庸徳

    重政庸徳君 これは予算編成も一緒だし、これはすぐ、あすと言わずにきょうからでもお始めにならぬといけぬと僕は思うのだが、お考えはどうですか。
  11. 坂村吉正

    説明員坂村吉正君) 今までもいろいろの経過がございまして、延長々々ということでやって参りましたわけでございまするが、なかなか事務的にも、政府部内におきましても非常に問題のある問題でございまするので、国会方面におきましても、ひとついろいろ御協力をお願いいたしたいと思うわけでございますけれども、御趣旨に沿いまして私どもも至急に検討をいたすようにいたしたいと思っております。
  12. 仲原善一

    委員長仲原善一君) ほかに御発言もなければ、本件についてはこの程度にいたします。  なお、農林畜水産関係物資国鉄貨物運賃公共政策割引は、一応その期限が来たる十二月末までになっておりまするが、この措置が設けられた経緯にかんがみ、本日の委員会の審議の経過に徴し、以前から問題になっておりますように、この割引措置を、この際さらに国鉄運賃改定の際同様な趣旨によって設けられた臨時特別割引と合わせて恒久的な制度として確立されますよう、農林省において関係方面交渉して、すみやかにその実現をはかり、その結果を当委員会に報告されますよう委員長といたしましても要望いたします。     —————————————
  13. 仲原善一

    委員長仲原善一君) この際委員異動について報告いたします。本日安田敏雄君が辞任、その補欠として松本治一郎君が選任されました。     —————————————
  14. 仲原善一

    委員長仲原善一君) この際、第三十九回国会農林水産関係成立法案実施状況等に関する件を議題といたします。  まず本件について農林当局から説明を聞くことといたします。
  15. 小林誠一

    説明員小林誠一君) お手元にお配りしてございます臨時国会成立法律施行状況一覧表について御説明を申し上げます。  臨時国会で成立いたしました法律は、ここにございますように政府提出関係法律が十六件、議員提出が二件になっております。  まず、農林省設置法の一部を改正する法律でございますが、これは十一月の十六日に公布されておりまして、その関係組織令が十一月の十六日に公布されております。内容といたしましては、大臣官房調査課を新設いたしますることと、それからもう一つは、農林経済局振興局研究管理課あるいは研究企画管理課を廃止しますほか、試験研究機関改正に伴いまして、建設部実験研修室を廃止するというような内容でございます。その関連いたします省令組織規程、それから技術会議事務局組織規程農林省定員規則の一部改正、それぞれ十一月十六日。それから両者の関係は十二月一日に切りかえになりますので、十二月一日にそれぞれ公布いたしておりまして、この関係政令省令は完結いたしておるわけでございます。  それから二番目の中央卸売市場法の一部を改正する法律でございますが、これは公布の日から六十日を経過しました日が施行期となっておりますので、それまでの間に必要な政令を制定する予定準備をいたしております。  三番目の農林中央金庫法の一部を改正する法律でございますが、これは十一月十日に公布になっております。公布の日から起算いたしまして六カ月の範囲内において、政令で定める日から施行することになっておりますので、その施行期日を定める政令は、その前に公布するということで準備をいたしております。  それから農業近代化資金助成法でございます。これはその次の農業信用基金協会法と同じく十一月十日に公布になりまして、近代化資金助成法施行令におきましては、農業近代化資金貸付対象になります農業者等につきまして定めまして、その資金種類、利率、償還期限据置期間貸付限度特例を定めますとともに、この資金利子補給及び信用基金協会への出資にかかります政府助成限度を定めておるのが、この施行令でございます。十一月十日に施行になっております。  それから農業信用基金協会法施行令登記令でございますが、これは同じく十一月十日に公布されておりますが、その内容基金協会債務補償対象になります農業者等及び融資期間について定めますとともに、主務大臣都道府県知事に委任できる権限範囲等を定めておるのであります。登記令は、登記に関します内容について定めております。  それからその次の六番目の肥料取締法の一部を改正する法律でございますが、これは十月の二十六日に公布になっておりまして、施行令の一部を改正する政令は十月の三十日、それから施行規則の一部を改正する省令は十一月の二十五日にそれぞれ公布になっております。その政令内容といたしましては、異物の混入が認められます普通肥料種類等を定めたものでございます。  その次の農業災害補償法の一部を改正する法律の一部を改正する法律でございますが、これは十一月の四日に公布になっております。関係政令省令ともにございません。  それから八番目の家畜改良増殖法の一部を改正する法律でございますが、これは十一月一日に施行になっております。施行期日公布の日から起算いたしまして九十日をこえない範囲で、政令で定める日から施行することになっておりますので、それまでの間にその施行期日を定める政令及び施行令を制定する予定でございます。  その次のページ家畜商法の一部を改正する法律、それから家畜取引法の一部を改正する法律、ともに十一月一日に公布になっておりますが、施行期日は九十日の範囲内で定めることになっておりますので、その関係でそれまでの間に政令を定めたいというふうに考えておるわけでございます。  それから十一番目の畜産物価格安定等に関する法律でございますが、これは十一月一日に公布になっておりまして、その施行令は十一月の二十七日、それから一部改正が十二月の六日に行なわれ、それからその次の同法の附則第十二条等の規定施行期日を定める政令でございますが、これは酪農の基金解散等、その他新しい事業団が発足しましたための税法の特例等規定でございますが、その附則適用施行期日を定める政令でございまして、十二月六日に公布になっております。同じく畜産振興事業団登記令、これは十一月二十七日に公布になっております。施行規則は十二月の五日に公布になっております。  それから大豆なたね交付金暫定措置法でございますが、これは十一月九日に公布になっております。施行令につきましては、来週中に制定をいたしたいということで、目下各省と順次折衝中でございます。  それから北方地域漁業権者等に対する特別措置に関する法律でございますが、これは十月の三十日。それから政令関係登記令だけでございますが、十一月の十五日に公布になっております。  で、以下十四番目から十六番目までは、災害関係法律でございます。ここにございます昭和三十六年五月、六月、七月、六月及び九月の天災についての天災による被害農林漁業者等に対する資金融通に関する暫定措置法適用特例に関する法律、これが十一月八日に公布になりまして、天災法関係ではここにございますように、四件の政令関係するわけでございまして、すでに五月の強風に対します暫定措置法適用につきましては、七月十三日の政令で、指定政令はできておるわけでございますが、その特別地域指定できます県の指定及び特例法適用についての改正ということがそれぞれ八月二十二日、十二月四日に行なわれております。それからその次の六月から八月までの暫定天災法適用に関する政令につきましては、これはその大もとは八月二十二日でございますが、その後特別地域指定及び特例法適用に関しまして、それぞれ十一月十日、十二月四日に改正が行なわれております。それから次の九月中旬第二室戸台風暫定措置法適用に関する政令でございますが、これはこの一本の政令天災指定、それから特別地域指定及び特例法適用、すべてこの一本の政令で、十二月四日に公布されております。その次のページを見ていただきますと、これは九月下旬及び十月の天災等についての暫定法適用に関する政令でございますが、この室戸台風以降の災害及び浅間山、桜島の噴火に関します降灰による被害等指定いたしまして、指定政令が十二月の七日に公布になっておるわけでございます。  それから十五番目の昭和三十六年五月の風害若しくは水害、同年六月及び十月の水害、同年七月、八月及び九月の水害若しくは風水害又は同年八月の北美濃地震による災害を受けた農林水産業施設災害復旧事業等に関する特別措置法、これは公布が十一月十三日になっておりまして、それの必要な政令は十二月四日に公布されておるわけでございます。  それから十六番目の昭和三十六年九月の第二室戸台風による災害を受けた漁業者共同利用に供する小型の漁船の建造に関する特別措置法でございますが、これは十一月十三日に公布になっておりまして、それの施行令は十一月十三日に公布になっておりまして、以上災害関係につきましては、すべて特例法を織り込みました政令を、農林省関係ではすでに公布済みでございます。  あとの二件につきましては、その一つはオリンピックの東京大会馬術競技に使用する施設建設等のための日本中央競馬会国庫納付金等臨時特例に関する法律でございますが、これは十一月二日に公布になっておりまして、現在畜産局のほうでその施行令につきまして、検討中でございまして、なるべく早く公布いたしたいと考えております。  それから自作農維持創設資金融通法の一部を改正する法律でございますが、これは十一月十五日に公布になっております。これの関係政令はございません。  以上簡単でございますが、臨時国会で成立いたしました法律関係施行状況について御報告申し上げました。
  16. 仲原善一

    委員長仲原善一君) ただいまの説明に対しまして御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
  17. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 大豆なたねの交付金暫定措置法でございますが、今もう収穫済んだのですから、これは最近たくさん来ているのです。きのうそれで大蔵省交渉中だというお話しだったのですけれども、いつごろきまるのでしょうか。早くきめてもらわぬと困る。
  18. 藤波良雄

    説明員藤波良雄君) 現在、交渉中でございます。現在、法制局大蔵省話し合いをいたしておりまして、来週中に最終的にきめたい、こういうことでございます。
  19. 藤野繁雄

    藤野繁雄君 今度、長崎県に帰ってみるというと、あまり今までは知れていなかったのでありますが、幾らか陳情もきているが、この間の台風が雨が降らずに、風が吹いたというようなことで、最初は被害はそうひどく考えなかったのが自然々々に被害が大きくなっているという。ある地方では、半作だ、あるいは三分の一だ、こういうふうな状況にまで追い込まれているところの地方長崎県のほかに、九州その他にあるやに聞いておるのでありますが、その被害状況及びこれに対する対策はどういうふうにしておられるのか承りたいと思うのであります。
  20. 坂村吉正

    説明員坂村吉正君) お話しのように、九州四国等におきましては、非常に風のために初めの被害状況よりも、あとになればなるほど被害が大きくなっている、こういう実態がございます。そういう状況でございますので、問題といたしましては、米の買い入れの問題と、それから共済金支払いの問題、それから天災融資法の問題というような問題が中心になろうと思うのでございまするけれども、その実態は、統計調査部の中途の段階におきまするところの被害調査におきましては、なかなかそのとおりの実態が反映しないような面もございます。私どもといたしましては、共済金支払いにつきましては、十分その後の状況を県の共済組合連合会等実態調査をいたしまして、今までも申し上げていることでございまするけれども、その後判明いたしました地帯につきましては、サンプルまで農林省に取り寄せまして、そうしてその搗精試験につきまして試験をいたしまして、食糧庁買い入れに乗っからないようなものにつきましては、その試験の結果によって、共済金支払いについては、損害として見込むというようなことで、なるべく実態に沿うように共済金支払いもできるようにという措置を講じております。その試験の結果を見ますと、まだ九州等のおそ場地帯につきましては、十分そこまで仕事は進んでおりませんけれども早場地帯は一応そういうようなものが終わりましたけれども、今までの調査とだいぶ食い違っておりますですから、その実態に応じまして共済金支払いもできますようにという手を打っております。  それから天災融資法資金融資ワク等につきましては、これも最終的な統計調査部調査の結果を待つというわけにも参りませんので、私どもといたしましては、統計調査部調査を基礎にいたしまして、あるいはもっと県の方が最終的に最近の実態まで把握をいたしておりますので、県とよく連絡をとりまして、大体県の御要望にほとんどそうような姿で、天災融資法ワク割当等もいたしております。ですから、実態に大体合うような措置を講ずるという意図でやっております。
  21. 藤野繁雄

    藤野繁雄君 それで大体わかったのですがね。とにかく、そこここを実際調べて見るというと、今まで米が何俵取れたといって、たとえば十俵取れたというところが、もみがそれだけである。であるから、実際の収量は半減あるいはそれ以上なんです。それで、一方のほうにおいては、天災融資や何やのことを考えていただくと同時に、自作農創設資金とかあるいは救農土木であるとかいうようなことにまで進んでいかなくてはできないのではないかというふうに考えておりますから、自作農創設の金というようなもの、あるいは救農土木というようなものもあわせてひとつ御研究して、すみやかに解決ができるように、手配を願いたいと思うのであります。
  22. 仲原善一

    委員長仲原善一君) ほかに御発言もなければ、本件についてはこの程度にいたしまして、本日はこれをもって散会いたします。    午前十一時十五分散会