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政府委員(
金沢平蔵君) お答え申し上げます。前
国会で
料金改正の際に、
遅配をなくすのだという決意のもとに、
郵政省はいろいろな手を打っておるわけでございます。しかしながら、
現実は残念ながら
遅配がなくなったという日はなく、本日におきまして二十六万の
遅配でございます。考えてみますと、
遅配の根というものは非常に長いものでございまして、これの解消はなかなか短日月ではできない。根気よく、粘り強くいろいろと段階的に対処していくということが必要だと思っております。
一般的に申しますと、非常に近代の
郵便物の量が増しまして、また種別にいたしましても形状にいたしましても、その変化のテンポに応ずるだけの
要員あるいは
施設が整えられなかったということが一つの原因でございます。さらにまた、
欠務の
あと補充が不十分だったこと、あるいは
賃金の
単価が低かったこと、こういうものが
遅配の回復を困難にいたしておるわけでございます。また、いわゆる慢性的な
遅配局が
全国で四十局余りございまして、その局におきましては、
服務規律の著しい施緩と職制の
無力化、あるいはそのために生ずるところの
能率の低下というものが、
労働条件とからみ合いまして、局の
能率的な活動を非常に困難ならしめていることは、残念でございますが、実情でございます。こういう情勢に対処いたしまして、その当面の
対策といたしまして、必要な
定員及び
定数非常勤の充員をいたしております。大都市の
定数非常勤については九月一日に
措置済みでございます。詳しい
数字は後ほど申し上げます。また、
定員につきましては、来
年度の
予算に要求いたしております。
欠務の
あと補充率の
引き上げにつきましては、八月一日に一応の
単価措置済みでございます。
賃金単価の
引き上げにつきましては八月十六日に
措置いたしました。これの詳しいことは後ほど申し上げます。どういうことでどういうふうになったという
数字については後ほどまとめて申し上げます。
欠務補充のための
予備定員制というものにつきましても、
年休については来
年度の
予算に要求いたしております。また
局舎の
応急整備ということに関しましては、
集中局を作ったり、そういうことによりまして
作業室を広げる。これは
東京、
大阪についてでございますが、さらに
小包の
集中処理分室を作る、これは
東京でございます。
局舎計画を
都市中心に、おくれておりますところの、また
物数の多いところの
都市中心に繰り上げて
実施する。あるいはまた毎年作っておりますところの年末
首用の仮設の建物を繰り上げて作るというような
措置をとっておるわけでございます。また、これは先般の
郵政審議会の
特別委員の答申にもございましたが、
郵政省のように
事務量の多いところにおきましては、人的の、能力に応ずるところの採用、
技術訓練、
給与のあり方、こういうものにつきましては
能率研究所を作りまして、そこでじっくりとまた徹底的にひとつ
基礎研究をやる。そしてそれを
実施部門に流していくというようなことも来
年度いたしたいと考えております。さらに組織につきましては、
中央、
地方を通じまして、現在の
事業運営があまりにも
行政官庁方式でございますので、何か
企業的な特色を表わしたものを生かしていったらどうかということでこれは考えております。そういうような一連の
対策を講じたわけでございます。
詳しく先ほど申し上げました点につきましてお答えいたしますと、四月一日に
賃金要員といたしまして五千二百三十二名を
定員に組みかえております。それからまた
臨時雇の
単価につきましても、
東京並びに
大坂市内では、
外勤百円、内勤七十円の
引き上げ、
全国平均にいたしまして四十円の
引き上げをいたしております。
欠務の
あと補充率の
引き上げにつきましては、長欠につきましては、内、
外勤百パーセントを認めました。これは八月一日でございます。短欠につきましては、
外務が百パーセント、あるいはまた
年休につきまして、今までは内務につきましては八・一日でございますが、これを十二日、あるいはまた
外務の九・九日を十二日というふうに出した。また
年休につきましても、内
外勤ともその
あと補充率は百パーセント見るという方針を八月一日に
実施に移したわけでございます。
郵便の
外務欠員の
あと補充の手続を簡易化いたしまして、今までは
外務員の
あと補充は
郵政局長の承認を得ておりましたけれ
ども、
現業局長限りで
実施するようにいたしたわけでございます。これは七月二十九日でございます。さらに、九月の一日に
物数要員といたしまして、二千六百五十三人の
増員をはかったわけでございます。そのほか、さらに十月の一日になりまして、
業務運行の確保のために、
緊急増員といたしまして、一千八百七十八名を
増員いたしたわけでございます。また
年休の
あと補充の
予備要員といたしまして、
事務補助員の
定数千百人を九月一日に
措置いたしました。
局舎につきましては、
石浜町、これは浅草の山谷の近くでございますが、
分室を千二百八十五坪を増加いたしまして、
改修工事に着手いたしました。今月の末ごろに
完成の
見込みでございます。ここでは
下谷局の
小包課の
業務と、
東京中央町で取り扱っておりますところの
上野経由の
締め切り郵袋の
継ぎ越しを行なう
予定でございます。さらにまた、七月十一日には
大島町
——これは本所の
大島町でございますが、
大島町の
分室の
土地千百五十一坪を買収いたしまして、十一月に
完成の
予定でございます。それから
東京中央局の千坪の
工事も着手いたしております。そのほかいろいろございますが、あまりこまかくなりますので、その辺は略さしていただきまして、こういう
措置をとっております。また、
作業環境が非常によくないところがございますので、
環境整備といたしまして五千万円を流しております。また
厚生施設といたしまして千六百万円をそれぞれ配分いたしました。それからまた、今まで私
たちの
PRが非常に、何といいますか、舌足らずといいますか、そういうような
格好になっておりましたので、
PRにつきましては積極的にいたしております。その一環といたしまして、今まで
郵便協力会というものがいろいろな
意味において、
郵便局の諸君の苦労をつぶさに知り、また、いろいろの
意味において
応援体制をとっていただけるという
格好にございますが、その
結成を受け取ったのでございますが、最近六カ月の
結成といたしますと、
東京十五、
大阪四、名古屋三というふうにできております。これにつきましては、今後とも
事業の実態を知っていただくということに力を入れていきたいと思っております。
簡単でございますが……。